前回の記事で姿勢について書いた。
でも考えてみると昔と姿勢に関する状況が変わってないのではなく、TV局がそういうところなのだろう。
「正しい姿勢はこうです」
「食品に関する心配は風評被害です」
「先天性奇形が増えたのは風疹のせいです」
「中国のPM2.5大気汚染は日本にとって、とても危険です」
などなど。
昨日まで危険と言っていたモノや基準がいきなり今日から危険ではないことになったりするし、その逆もある。
当局の意向に沿って、「右向け右」と言ったら右を向く人をたくさん作ることがTVと新聞の使命なのだろう。
そのために『正しいことはTVと新聞が教える』というスタンスは欠かせない。
それに対して、内側の身体感覚を感じ取って自分で考える人が増えたら、デタラメが通りにくくなる。
そして学校も同じだ。
武道必修化で事故が多い柔道を教えたりするよりも前にやることがあると思う。
どこに関節があって、どのような動きをするのか。
呼吸はどのように行われているか。
そして自分にとっての心地よい姿勢や呼吸を自分で探すこと。
などを、身体を感じながら教えたほうが勉強や部活、普段の生活などにも役に立つと思う。
そして何より、柔道に役立つことは間違いない。
でもそういったことをしないのは、
「教師や学校に言われたことをしろ」
「自分の身体の声など聞くな」
ということなのだろう。
身体感覚に基づき子供自身の価値基準を育てる、ということは基本的な方針にないどころか、それに反するのだろう。
自分にできることは家族と、治療を受ける人の心地よい身体づくりをサポートすることで、少しずつ広がっていくのを待つしかない。