花の詩山の詩

花の詩(うた)山の詩(うた)へようこそ
このブログは「花と山とを友として」の続編です

那須の沼原から鬼が面山へ

2014年05月19日 18時01分30秒 | アウトドアー

18日に歩いたコース図

昨年、沼原から深山ダムに行くコースを歩くつもりでいたが、コースが
笹の藪に覆われて、あまりにもひどいので断念した。

5月18日、思いがけず山に行っても良いという許可が出たので、事前の
下調べもせず、那須の山に行くことにした。
ところが、板室ICで降りて那須に近づいたら、小雨模様になった。

雨の中を山に登るのはいやなので、沼原に行くことにした。
これは後で気がついた事だが、那須は八幡のツツジで混んでいたから
結果的にはオーライだったのだが。

沼原につくと、10数台の車が止まっていた。
到着する頃には雨が上がっていたが、身震いするような冷たい風が吹いていた。
防寒着の代わりに雨合羽を着込んで支度していたら、調整池のベンチの方から
美人の娘さんを連れた一家(たぶん)がやってきて「つくばの方ですか、私たちも
つくばなんですよ。」と娘さんが話しかけてきた。

車のナンバーに「つくば」と有るので、判ったのだろう。
聞くと、つくばの○○町だという。私もつくばの○○町ですと答えた。
「湿原に行ってきましたか」と尋ねると
「こんなに寒いとは思わなかったので、とても行けないので、これで帰ります。」

私の支度を見て「山に登るんですか?」という。
「那須に登るつもりだったのですが、雨が降ってきたので、ここに来ました。」
と答えると「気をつけて登ってください。」と言う。

若い美人に励まされて、熊出没注意の看板がある沼原への道を下っていった。


沼原湿原の入り口、木道に入ってすぐに深山ダムへの分岐がある


深山ダムへの分岐、左が深山ダムコース、深山ダムまで6キロの表示がある


ダムコースに数輪咲いていた水芭蕉は後ろ姿美人


木道脇の水路に「クロサンショウウオ」の卵と思われるものが
木の枝にくっついていた。
水路に水が無くなったときがあり、サンショウウオの絶滅を心配したが
どうやら無事に残っていたようだ。
写真を撮った時は、サンショウウオの確信は無かったが、検索エンジンで
検索すると、同じ沼原で撮影したサンショウオの写真がたくさん有った
こちらをご覧ください


この写真は昨日も掲載したが、深山ダムコースの木道からの
湿原の眺めは、水が豊富なこの時期がいいかも。


奥に行くと展望デッキと呼ばれるデッキが有る。
このデッキの先から深山ダムのコースが始まる。


展望デッキから湿原と大倉山と流石山方面を見るが、山は雲に覆われていた。


後ろを見ると白笹山もどんよりした雲の下だった。


展望デッキの先にある深山ダムへの道標


去年は笹藪に覆われていたが、今回はきれいに刈り払いされていた。
最初は様子を見て帰るつもりだったが、昨年、断念したコースなので
下調べをかねて、行ける所まで行ってみようと言う気になった。


唐松の新芽や


スミレを見ながらゆるいアップダウンの山道が続く
足下には、マイズルソウの葉が無数に広がっていたが花は無い


裏から見る調整池の土手は、結構高く見える。
この発電用の池は、人工的に作られたもので、その時掘った土は
白笹山の中腹に捨てられて、平らで広い草原状の大地になって
JAふれあいの森と名付けられている。


この道の両側に広がる笹は、背も高く葉も広いので、おそらく
チシマザサと呼ばれる笹であろう。
日光ビジターセンターで昔聞いた話によると、太平洋側の積雪の
少ない地域には、ミヤコザサが生えて、その分布を結ぶ線を
ミヤコザサ線と呼び、それが積雪50センチの線とほぼ一致する
という。
つまりチシマザサは、積雪が50センチを超える多雪地帯の
証明でもある。


古いがしっかりした道標もたっている。


よく見ると小さなワチガイソウも所々に咲いていた。


腐った木の階段道を上っていくと


数少ない叡山スミレの花が笹の陰に咲いていた。


ようやく地図に最初のピークと書いた尾根に登り切った
そこには腐れ果てた道標がたっていた。

向かいの谷から冷たい風が吹きあげていたが、空には青空が
広がり始めていた。
ザックをおろして一休みし、サンドイッチを軽く食べる。
遠くウグイスが鳴いていた。
梢をならす風の音が、まるで遠くの夜汽車の木霊(こだま)の
ように聞こえている。
この日、この山道では、誰にも会うことも無かった。


最新版の山旅地図は、1万2千分の1の地図も使えるようになり
地形もよくわかるようになった。
その1万2千分の1で見る鬼が面山のコース
これも後で気がついたが、山頂の三角点を通らないコースである。
しかも私のGPSの地図には、このコースが載っていなかった。
(予算の都合で、最新版の地図を入れてないので、最新版には
入っているかもしれないが)


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ブレイクタイム

本日21日は、尾瀬の山開きでしたね。
残念ながら私は出かける事ができずネットで見ています

すいすい尾瀬なび

また尾瀬の水芭蕉と残雪の様子はこちら

御池から燧裏林道を歩いて戸隠ショウマを見に行った時を思い出します(6月上旬)

鳩待から三条の滝を巡り尾瀬ヶ原を日帰りで縦断したことも(20数キロを歩いた)


さて明日(22日)はなでしこジャパンの準決勝の日、対戦相手は中国に
決まりました。

放送時間は、午後7時から9時15分まで、テレビ朝日系列と
NHK-BS1で放送されます

この試合で勝って決勝に進んだ場合は、5月25日の22時15分
から、負けた場合の3位決定戦は18時45分からの予定

決勝に行けるように応援するぞ!!

そうだ忘れてはならない番組がもう一つ有りました。

日本百名山を一筆書きで登るという「グレートトラバース」が24日の
放送ですよ。番組宣伝を見ましたが、絶景の連続です。

詳しくはこちらのコラムをご覧ください




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最初のピークと書いた尾根から振り返ってみる調整池


近くにはしっかりした道標も立っているので迷うことも無い


この尾根道は、ほとんど平坦な道で歩きやすいが、地図では判らない
崩落地も有った。


所々で右下に、たぶん深山ダムと思われる湖が見える


やがて網目状の鉄板を敷いてある尾根に出る。
おそらく、踏み跡から崩落するのを防ぐために敷いて有るのだろう
その編み目からフデリンドウが数輪 花をのぞかせていた。


鉄の編み目から花を出しているフデリンドウ


その先には、なんと片栗の花が残っていて、寒さで閉じていた。
帰りには開いた花をたくさん見ることができた。


崩落した崖をのぞいてみる。


ツクバネソウはまだつぼみである


枯れ木に巨大なキノコがついている


木の肌からすると松肌と呼ばれるシロヤシオの大木がある


左に開けた所では、白笹山と沼原に抜ける車道が見えてくる


尾根道の至る所にヤブレガサと思われるものが開いていた


やがて1300メートル前後の尾根道は終わり、鬼が面山の
手前にある鞍部めがけて急な下りとなる。
この写真の右下に少し下り坂が写っている。


坂を下った鞍部には、残雪が残っていて、ほてった体に気持ちいい


鬼が面山の笹道を登り、三角点のあるピークの手前で
今度は左側の山腹に回り込んで下るようになる


この道標の有るところで引き返す事にした。
地図を見るとダムまではまだまだ距離がある。
準備不足で行動食も少ないし、沼原の湿原も見たいからだ。


道ばたにタケノコが出ていて、その気になるとたくさんあるのが
判る


行くときには開いていなかった片栗が咲いていた


片栗


気温も上がってフデリンドウも次から次へと咲いている


鉄格子の中のフデリンドウも背伸びしていた


ロゼット状の根生葉は無いのでフデリンドウ
こうして頭の中がフデリンドウで一杯だった


沼原名物の立ち枯れの木と白笹山の見える湿原に戻った


水路の中には蛙の卵らしいのも有ったが


なんと言っても多かったのはクロサンショウウオの卵





近くでよく見るとこんな卵の粒も見えた


湿原の中にヒメイチゲも咲いている


座禅草は色変わりしておしまいに近い


木道の向こうには大倉山(左)と流石山(右)の残雪の姿も見えた


沼原の駐車場に戻ると、白笹山の上に青空が広がり
朝の寒さが嘘のようだった。


沼原からの帰りに見た林道の景色


おしまい


なじしこジャパン、延長後半のロスタイムに劇的ゴール
本当は試合終了の笛が吹かれてもおかしくない時間だったが
主審が二枚目のイエローカードを出した中国選手を退場させるのを忘れ
そのまま試合させたため、指摘を受けた主審が改めてレッドカードを出し
試合時間が延びて、日本のコーナーキックができるようになった

コーナーキックをファーサイドに詰めた石清水がヘッドでゴールに落とし
ロスタイム中のロスタイムと言えそうな時間の劇的ゴールを決めた。

さあこれで25日の夜10時の決勝が楽しみになってきたぞ。

あのまま終わっていたら、PK合戦になって、運で試合が決まるという
瀬戸際だったから、なでしこを救った一発だったと言えよう