異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

国民93%から見た、アベノミクス① トヨタ、ホンダ、日産の企業業績はどうなの?(高橋 仁也)

2014-12-05 09:46:42 | シェアー

 高橋 仁也さんのフェイスブックより
 

売上高と合わない、販売台数

安倍さんは「アベノミクスの成果はトヨタを見れば分かる」と言うから、まずはそこから見よう。

アベノミクスで最大の成果と言われているのは、輸出産業の業績回復だ。特に、トヨタは14年3月期に連結営業利益が約2兆4400億円と過去最高となった。ここでは特定企業を議論するのではなく、トヨタ、ホンダ、日産の三社合算の2013年3月期決算とアベノミクス後の2014年の3月期決算を見てみよう。

確かに、三社の売上高は前期比118.0%とめざましい伸長があった。

特に、その内訳を見ると北米が126.9%と大きく、売上高に占める割合も、2013年期は33.6%から2014年期が36.2%とその貢献も大きい。

ところで、販売した自動車の台数はどうなのか。

あれれ、103.9%?売上高118.0%と合わないぞ。米国での販売台数は106.1%の伸び、これも北米売上126.9%と違和感がある。では日本企業の真の実力を示す販売台数のシェア率はどうか。米国の資料があったので見る。2013年が三社は全体の32.2%、2014年1月-10月累計で32.4%、あれれ、0.2%の伸びにとどまっているのか、残念。まあ、トヨタはアベノミクスに関係ない2012年から世界一位だから、それでいいか。それはそれで日本人としてとても誇らしい。

では、なぜ売上高が大きく伸びたのか。

それは為替だ。ドルやユーロが、円に対して高くなったから、それらの国の売上を円に換算すると、円建ての企業業績が大きく伸びる。しかし実際は、コストは米国ではドルを使い、EUではユーロを使うので、全部を円で眺めていても、仕方がない。利益すら、同じこと。

そうか、安倍さんは輸出産業に、為替益をプレゼントしたと自慢していたのか。安倍さんの言う「経済」とは、実体経済ではなく為替相場のことか。日本の企業がこれに乗っかって、かつてのアメリカのようにモノづくりの競争力を失わないことを、心から祈る。アメリカはモノづくりをあきらめて、株式相場を核にして世界中の富を奪い取る金融経済を作り上げた。日本もその道を歩んでいるのか。

(注)「国民93%」とは、株式相場上昇で富全体から自分の比率を落とした国民です。


 

 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。