「役立たず「Jアラート」を使ったのは北朝鮮危機を煽りたい安倍政権のパフォーマンスだった(リテラ)」
事前に察知しながら破壊措置の準備はせず、Jアラートを使い、”北朝鮮が日本に”と国民をあおった安倍首相!なぜ?
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201708/29kaiken.html
平成29年8月29日北朝鮮による弾道ミサイル発射事案についての会見(1)
平成29年8月29日、安倍総理は、総理大臣官邸で会見を行いました。
総理は、北朝鮮による弾道ミサイル発射事案について次のように述べました。
「我が国に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、我が国の上空を通過した模様でありますが、直ちに情報の収集、分析を行います。そして、国民の生命をしっかりと守っていくために、万全を期してまいります。」
http://lite-ra.com/2017/08/post-3420_3.htmlより転載
・・・何しろ、ミサイル発射時間は午前5時58分頃なのに、Jアラートによるアナウンスがあったのは6時2分。6時5〜7分頃には、ミサイルが北海道上空を通過していたのだ。わずか4分で、どうやって「頑丈な建物や地下に避難」しろというのか。
・・・そもそも、これまで北朝鮮ミサイル関連でJアラートを発動したのは、北朝鮮が事前にミサイル発射を通告していた2012年12月12日と2016年2月7日の2回だけ。今年の5月14日に中距離弾道ミサイルが発射され、日本海に落下したときにも、Jアラートは発動されなかった。
5月の発射の際、菅義偉官房長官は「日本に飛来しないと判断し、Jアラートは使わなかった」などと述べていたが、しかし、ならば今回も同じだったはずだ。実際、小野寺五典防衛相はきょうの会見で、イージス艦や地対空誘導弾PAC3などで破壊措置を実施しなかったことについて、「わが国に向けて飛来する恐れがないと判断したからだ」とはっきり説明していた。
5月も今回も同じように「飛来する恐れはない」という認識を持ち、破壊措置を行わなかったのに、今回だけ、全く役に立たないのを承知で、Jアラートを発動したのだ。いったいなぜか。
・・・「そもそも、Jアラートは、ミサイルへの警告で使用するのはかなり困難で、事前に察知していないと、発動するのは無理、という見方が強いんです。これまで事前通告のあった2回しか使っていないのもそのためではないか、といわれています。ところが、今回は韓国からの情報で、事前に発射を察知できた。それで、官邸はミサイルが発射されたら必ずJアラートを使うことに決めていたようです」(全国紙政治部記者)
たしかに、韓国の朝鮮日報(日本語版)の報道によれば、今朝のミサイル発射に先立って「北朝鮮のミサイル発射の兆候をとらえた」との報告を受けた文在寅大統領は、午前2時の段階ですでに軍を待機させ、対応態勢を指示していたという。事実ならば、日本政府も同じ頃には北朝鮮ミサイル発射の情報を、かなりの確度で得ていたはずだ。
「ただ、コースまでははっきり特定できなかったので、広範囲で警告を鳴らしたんでしょう。実際、今回は、ミサイルが上空を通過した北海道からおよそ千キロも離れている長野県でも警告が鳴ったわけですからね。こんなおおざっぱな警告じゃ、なんの対策にもならないと思いますが(笑)」(前出・全国紙政治部記者)
ようするに、あの何の役にも立たない警告音は、安倍政権のパフォーマンスでしかなかったわけだ。
いや、Jアラートだけではない。安倍首相自身も明らかに事前に発射を察知し、パフォーマンスを準備していたフシがある。
ミサイル発射を事前に察知してパフォーマンスを用意していた安倍
というのも、普段から公邸をあまり使わない安倍首相が、昨日27日から今朝にかけては官邸に隣接する公邸に泊まってからだ。しかも、昨日は午前10時に官邸に行くと、正午には北村滋・内閣情報官、午後4時15分に石川正一郎・拉致問題対策本部事務局長、午後5時17分に兼原信克・国家安全保障局次長と金杉憲治・外務省アジア大洋州局長、同30分に薗浦健太郎・首相補佐官(安保重要政策担当)など、諜報、外交、安保周りの要人と面会し、午後6時台には公邸に入って、そのまま永田町で朝を迎えた。
誰がどうみても、本日早朝を見越したような動き方だ。そして、安倍首相は、北朝鮮からミサイルが発射されるや、すぐさま官邸に向かい、記者団に対して例の芝居がかかったセリフを口にし、国民の危機を最大限煽ったというわけだ。
もし、安倍首相が北朝鮮のミサイル発射を「これまでにない深刻かつ重大な脅威」ととらえ「国民の生命と安全を守る万全な態勢をとる」などというなら、事前に察知したミサイル発射情報をきちんと公開して、国民に冷静な対処を呼びかけるべきだろう。ところが、安倍首相は実際に発射されるまで情報を隠し、それを自らのために利用した。Jアラートを使って不必要な国民の不安を煽ると同時に、自らの「迅速な対応」や「毅然とした態度」をメディアで大げさに宣伝し、政権浮揚のきっかけにしようとしたのだ。
改めて繰り返しておくが、北朝鮮のミサイル発射自体は危険極まりなく、世界平和を求める国際社会の一員として、冷静に批判していかねばならない。しかし、一連の北朝鮮危機と生活者の不安を煽って、好戦的な世論形成と支持率上昇に利用しようとしている安倍政権の企みもまた、平和主義にとって危険きわまりない。
〔引用元:リテラ 役立たず「Jアラート」を使ったのは北朝鮮危機を煽りたい安倍政権のパフォーマンスだった〕