切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

奈良市 興福寺・・・国宝と重要文化財の宝庫!

2017-07-20 00:50:27 | 撮影

興福寺の歴史
 天智天皇8年(669)に藤原鎌足が造立した釈迦三尊像を安置するために、夫人の鏡女王が京都山科の私邸に建てた「山階寺」を始まりとする。その後飛鳥廐坂の地に寺を移し「廐坂寺」と称した。都が平城京へ移されるに及んで、平城京左京三条七坊のこの地に移し「興福寺」と名付けた。
 この創建の年を和銅3年(710) とする。その後天皇や皇后、また藤原氏の人々の手によって次々に堂塔が建てられ整備された。奈良時代には四大寺、平安時代には七大寺の一つに数えられた。特に摂関家藤原北家との関係が深かったために平厚く保護され、寺勢はますますさかんになった。平安時代には春日社の実権を手中におさめ、大和国を領するほどになった。鎌倉・室町時代には慕府は大和国に守護を置かず、興福寺がその任にあたった。幕府による宗教政策が厳しかった江戸時代には21000余石の朱印が与えられた。明治時代初めの神仏分離令・廃仏毀釈・社寺上地令などで興福寺は荒れたが、その後の努カで彶興し、新しい興福寺の歴史を刻んでいる。』

興福寺の宗教
 法相宗の大本山。法相宗は別名を唯識宗ともいう。西遊記で知られる中国唐の玄奘三蔵がインドから伝えた唯識論を弟子の慈恩大師が大成した。日本には何度か伝えられたが、興福寺の法相宗は奈良時代に玄防が伝えた。解深密経を本源とし、瑜伽論に所依し、唯識論を宗学とする。』
 (以上は興福寺パンフレットより)

 今日も朝から暑い一日。以前から予定していた奈良市の興福寺へ行く。
 車載温度計の外気温がまだ35度に達していなかったので、窓を開けて走るものの熱風しか入ってこない。京奈和道を走るが全体的にスピードが遅く、これでも高速道路かと思ってしまう。奈良市内に入り車の少ない抜け道を通って、奈良公園の西側にある興福寺へ到着。しかし駐車場は満車状態で、係員の人に聞いてみてもしばらくは無理と言われ、ぐるっと回って奈良県庁の駐車場に入る。平日は2時間まで無料でそれ以上は1000円。まあ良しとするか。そこら辺のコインパークよりは明らかに安い。



 平日とあって、またシーズンオフでもあり、人は少ないものと思っていたが、確かに修学旅行生はこの時期全くいないものの、外国人でそこそこの人出だった。大半は中国人と欧米人のファミリーだ。欧米だけではなく中国でもすでに夏休みに入ってるようで、子供連れのファミリーが目立った。皆さんお寺よりは、その横にある奈良公園の鹿の群れに夢中で、鹿煎餅をあげて楽しんでいた。鹿達はおとなしく、差し出された煎餅をねだるかのようにして口にしていた。でも青い芝生の上は鹿の糞だらけ。欧米人ファミリーの小さな女の子が、その糞を踏みつけてしまって、石のところで一生懸命、靴をこすって糞をとっていた。まあそういうものを見ていると微笑ましく思えて、鹿がたくさんいるこの公園が非常に良い雰囲気を 醸し出している。
 興福寺の境内に入る。境内全体は特に入場料もいらず自由に出入りできる。目に入る建物のほとんどが国宝である。
 最初に国宝の仏像が並ぶ、これまた国宝の東金堂に入る。ここは拝観料300円。というのも丁度今、宝物館は改修中で入れず、他の建物に移されている数々の仏像群もそこが閉館していて見ることができない。9月15日から拝観開始となる。残念であるが、実は事前に調べてこのことは知っていた。まぁ一応、東金堂の中の国宝や重要文化財の仏像群を見ることができただけでも良しとする。
 実際中に入って見てみると、その大きさと見事さに圧倒されてしまって、ただただぽかんと口を開けて見つめるだけ。京都でも各お寺で素晴らしいものを見てきたが、奈良は奈良で東大寺もそうだったが、圧倒的スケールで迫ってくるものがある。奈良には応仁の乱も天明の大火もなかったので、ある意味、京都以上に歴史あるものが残されている。出る時に興福寺が出版している写真集の様な書物を購入した。
   
(他HPより)

 東金堂のすぐ隣に、これも国宝の五重塔がある。現存する五重塔としては京都、救王護国寺の五重塔に次いで高い。これも見事と言うほかない。
 さらに西の方へ境内を進むと、南円堂がある。これは江戸期に再建されたもので、重要文化財である。その横には国宝の梵鐘がある。はっきり刻銘が残っている梵鐘としては日本で2番目に古いもの。さらに西へ行くとこれも国宝の、三重塔が現れる。もちろんスケールはやや小さいものの、かなり歴史のある貴重な建造物で、ここから北の方に進むと、先ほどの南円堂に対して北円堂が見えてくる。ここは柵に囲まれて近づくことができない。内部に安置されている仏像とともに国宝。そしてぐるっと回って東へ進むと、工事中の中金堂がある。完成はまだ1年先。こうして元の場所に戻ってきた。

      

 炎天下で非常に暑く異常なほど汗をかいてしまった。みるみるうちに脱水症状になり、体がだるくなってくる。金堂内部では風も何もなく、ただただ暑くて結局はポロシャツや半パンなど衣服全部がぐしょぐしょ状態になってしまった。もう一歩進むとを明らかに熱中症になりそうな状況。やっぱり歳を取るとこの辺りなかなか辛いものがある。一方で素晴らしいものを見ながら、また写真に収めながら、体の方は血液ドロドロ状態で早く水分を補給すれば良いのに、まだもう少しまだもう少し、とどんどん先へ進んでしまうのが悪い自分の癖。
 興福寺は阿修羅像が非常に有名だが、今回は見ることができず、次回秋に公開される時に見に行こうと思う。
 何れにしろさすがに世界遺産に指定されており、国宝と重要文化財の宝庫と言われるだけあり、圧倒的な素晴らしさがある。写真を撮るには青空に霞がかかっている様な状態で少し残念だったが、撮影の被写体としても素晴らしい。もちろん金堂内の仏像を撮影することは不可だが、境内に貼られていたポスターなどを撮り、また購入した書籍から一部をここに掲載することにした。そしてこの後、奈良公園の中にある奈良国立博物館へ行くことにした。これについては次回書くことにする。


      
コメント
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