Seasons

花鳥風月を撮りつづけると季節の移り変わりがわかるかも
でも風を撮るのはむつかしいので花鳥虫月だという噂も・・・

黒門の閂(かんぬき)-錠の構造

2006-07-23 | うんちく・小ネタ
黒門シリーズです。

2005年10月24日の黒門では
黒門にかかっている閂(かんぬき)が
どうやったら抜けるのか分からないままでした。

Dscn7106
           これがその黒門の正面部分


Dscn7107
          その閂(かんぬき)の拡大写真 





2006年1月29日の黒門の閂(かんぬきでは
閂(かんぬき)が抜けるのを妨げるU字金具の構造が
跳ね上がるようになっているので抜けるのだ
と推測しました。

Dscn7108
                これがU字金具です

Dscn7109
               しっかり嵌まってます



ここまではおさらいです。

これに引き続いて
今回はこのU字金具の施錠と開錠の方法を
解明しました(←ほんとか?ははは)。

今回撮ってきたのはこの写真です。
U字金具の下にある穴から
U字金具の端を見上げている状態です。

Dscn7116
                 下から覗くと・・・・・



U字金具の下端は四角い棒状です。
なにか平たくて薄いけど若干そっくり返った板が
四角い棒状部分に被さるように溶着されています。


この写真からU字金具の下端部の
縦断面を推定したのがこの図です。

Photo_1
         U字金具下端の構造(縦断面図)


薄いそっくり返った板は板バネであろうと思われます。
そっくり返った状態では閂上部鉄板の四角い孔より大きく
すぼめた状態では四角い孔より小さくなる寸法です。

施錠するときは
U字金具の下端をこの四角い孔に押し込めば
板バネは孔を通り抜けるときはすぼまって
孔を抜ければ拡がります。
いったん拡がると、この板バネが逆止めになって
四角い孔から抜けなくなって施錠完了です。


では開錠するのにはどうするのかといいますと
こんな鍵を使います。



Photo_4
             閂(かんぬき)の鍵の想像図


この鍵の四角い孔の内法(うちのり)は
板バネがすぼまった状態より若干大きく
外法(そとのり)は
閂の上部鉄板の四角い孔より若干小さくなっています。

この鍵を閂の下の穴からU字金具の下部にかぶせるようにあてがって
ガンと押し上げれば
板バネが鍵の孔におさまってすぼまるので
U字金具が閂上部鉄板の四角い孔を上方へ抜けます。

これで一件落着
あはははは。




夏の花(79)-大暑

2006-07-23 | 写真
今日は二十四節気のうち大暑です。
1年のうちで最も暑い時期、という意味です。

今年は長雨で少し暑さはゆるんでいますけどね。



ハマユウ(浜木綿、ハマオモト浜万年青とも)
=【Crinum asiaticum v. japonicum】



ヒガンバナ科ハマオモト属

生活型:多年草



花の様子が木綿(ゆふ)を垂らしたようであることが
和名の由来です。
ゆふはコウゾなどの樹皮を細く裂いて作った繊維からできる布で
古代から神事などに用いられてきたものです。

別名のハマオモトは
肉厚で長い葉がオモト(万年青)に似ることから。

この仲間は東アジアから南アジアにかけて
温暖な地域に分布します。

水はけが良く日あたりの良い場所を好み
日本では千葉県南部以南の
主に海浜で見られる海浜植物です。

日本に自生するのは亜種 C. a. var. japonicum (Baker)
宮崎県の県花となっています。



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万葉集 巻四 相聞(そうもに)

柿本朝臣人麻呂の歌四首

 み熊野の浦の濱ゆふ百重(ももへ)なす
 心は思(も)えど直(ただ)にあはぬかも

 いにしへにありけむ人もわがごとか
 妹み恋ひつついねかてずけむ

 今のみのわざにはあらず
 いにしへの人ぞまさりて哭(ね)にさへ泣きし

 百重(ももへ)にも来(き)及(し)かぬかもと思へかも
 君が使の見れど飽かざらむ