書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

小川原正道 「福沢諭吉における外交」

2012年09月07日 | 日本史
 慶應義塾大学『法学研究』84-5(2011年5月)、35-80頁掲載。
 
 このタイトルで『脱亜論』が名すら出てこないのは、奇異の念を抱く。そもそも、今回読んだ著者の論文3本全て、福沢の言説の出典として現行の『福沢全集』(つまり石河幹明編集版が基礎)を使っているが、断らないまでも何らかの基準で取捨選択を行っているのだろうか。