ロシア史におけるモンゴル支配を肯定的に評価し、その以後のロシアの発展(とくに政治制度や国家体制の確立)の基礎となったとして、その重要性を強調するのはユーラシア学派(евразийство)であるが、この本では同学派の代表としてジョージ・ベルナツキー(Георгий Владимирович Вернадский, 1887 – 1973)を挙げている。
ただし著者自身はユーラシア学派の主張には批判的である。その理由として、モンゴル来襲によって、ロシア地域の社会構造(とくに都市生活)が破壊され、文化水準が低下し、産業や経済活動が著しく衰退したことを挙げている。
(講談社 2007年3月)
ただし著者自身はユーラシア学派の主張には批判的である。その理由として、モンゴル来襲によって、ロシア地域の社会構造(とくに都市生活)が破壊され、文化水準が低下し、産業や経済活動が著しく衰退したことを挙げている。
(講談社 2007年3月)