書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

王前 『中国が読んだ現代思想』

2011年08月20日 | 人文科学
 副題「サルトルからデリダ、シュミット、ロールズまで」

 中国にも自分の頭で考えようとする人はたくさんいるのだとあらためて思わせてくれる本である。その意見に賛同できるかどうかは別として。たとえば筆者は福澤諭吉と厳復とを比(なら)べるのだが、私はこれには深刻に首肯しかねる(→こちら)。比べるなら加藤弘之のほうが適任だと思う。

(講談社 2011年6月)