書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

「カタルーニャ州独立派、バルセロナで大規模デモ」 から

2010年07月14日 | 抜き書き
▲「YOMIURI ONLINE 読売新聞」2010年7月11日22時27分 読売新聞。〈部分)
 〈http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100711-OYT1T00686.htm

 大規模デモの発端は、憲法裁判所が、カタルーニャ自治州の一層の自治権拡大を定めたカタルーニャ自治憲章改正法(2006年成立)の無効を宣言したこと。改正法は、カタルーニャのことを「国家」「国民」「民族共同体」などに解釈できる「ナシオン」であると規定していた。これが独立の可能性をにおわせたものだと反発する保守系野党・国民党が、「違憲だ」として提訴していた。

 カタルーニャはもともとスペイン(カスティーリャ)とは別の王国で言語も別だったから(カタルーニャ語はカスティーリャ語よりも南仏のオック語やイタリア語に近い)、民族的自覚もおのずと異なっていて、スペインと別の国家や国民として独立を主張しても不思議はない。
 ただ、近代以降現代におけるそれはべつとして、カタルーニャ人の民族的自覚は10世紀にカタルーニャ君主国がフランク王国との臣従関係を断ち切って以来のものだと主張する向きがもしあるとすれば、それは封建時代の地方割拠主義であって今日のナショナリズムとはちょっと違うのではないかという気がするが、如何なものであろう。