書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

王柯 「ウンマと中華の間 清朝治下の新疆ウイグル社会」

2014年03月31日 | 地域研究
 『岩波講座世界歴史』21(岩波書店 1998年2月)、97-118頁。

 題名を見て眉を顰めたが、「一九三〇年代からかれらはウイグルという統一した民族名称をもつようになったが、時代的に遡って便宜上『ウイグル』と呼ばれる事が多い」と冒頭で断ってある。だから自分とそれに従うという意味だろうが、この断り方に無限の興趣がある。