食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

薩摩藩

2010-06-04 06:14:10 | 日記
 中央での決定が全国を牽引していく、という従来のやり方から、地域分散型へと移行し、住民がすぐ近くで参加できる決定へと組み替えていかなければならない、というのが僕の持論である。


 その先にある、道州制を見据えて、、、、、


 現状では、地方自治体のほとんどが、逼迫した財政状況下にあり、「 ○○市は、△△県は、莫大な借金を抱え、すでに破綻寸前、、、、」 
 というようなニュースを、よく聞く。


 、、、、、江戸時代後期も今と似たような状況だった、、、、、


 多くの大名達が、藩の借金に喘いでいたのである。特に、薩摩藩の島津家の借金は莫大で、現在に換算して、およそ 2500億円にものぼっていたそうだ。


 当時は、年利 12 % が相場のようで、利子だけでも 毎年300億円払わねばならない。


 それに対して、藩の収入は、年収で 100億円ほど。


 常識で考えて、再生は、針の穴にラクダを通すより難しい、というのが答え。


 ところが、十数年後、薩摩藩の財政は劇的に改善。 豊富な資金で軍備を整え、幕末の主役に躍り出たのは、周知の事柄。


 なぜ、そのような芸当ができたのだろうか ?


 まず、債権者の商人達を脅迫し、借金を踏み倒した。


 さらに、密貿易で大儲けし蓄財をする。


 そして、明治維新時、薩摩藩出身者の多い新政府による廃藩置県で、自藩を消滅させ、最後は、貸借関係の無効を高々に宣言してしまう。


 困窮する状況においては、何もせずに自然消滅の道を辿るか、暴挙に近い大改革をして現状を打破するか、窮余の策はそのどちらかしかないことを、歴史は教えてくれる。