食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

ロマンティック街道、メルヘン街道

2018-08-31 05:43:19 | 日記

歴史好き歯医者のひとり言~  おととい、BS TBS で、「ロマンティック街道」を放映しておりました。

番組では触れていませんでしたが、ロマンティック街道といえば、「ノイシュバンシュタイン城」が真っ先に思い浮かべられます。白鳥城とも呼ばれ、世界一美しい城の呼称名高いお城です。ディズニーランドにある、「眠れる森の美女のお城」のモデルになったお城です。 意外にも、未完成なのです。スペイン・バルセロナのサグラダファミリア教会みたいなものです。 造らせたのはバイエルン王国のルードヴィヒ王。この人、ものすごい美男子にして大の芸術好き。政治そっちのけで、音楽や絵画ばかりに興じていました。 ノイシュバンシュタイン城の各部屋も、ワグナーのオペラにちなんでつくられております。 余談ですが、イスラエルではワグナーの曲はすべて禁止されております。 ヒットラーがワグナーを好んで使用していたからです。 さて、ルードヴィヒ王、端正な顔つきとは裏腹に、歯がガタガタだったそうですが、彼の尊敬するルイ14世も歯が悪かったため、むしろそれを喜んで受け入れていたようです。 さらに彼、生涯女性を嫌悪し、若い男性しか愛せませんでした。 彼の孤独な人生を描いた映画に「ルードヴィヒ神々の黄昏」があります。 ヴィスコンティというイタリアを代表する映画監督がメガホンをとりました。 ヴィスコンティは同性愛者で有名でしたから通じるものがあったのでしょう。 内容は、ルードヴィヒ王とワグナーとの出会い、同盟国オーストリアのプロイセンとの戦争、ビスマルクの提唱する大ドイツ統一計画を時代背景としていまして、学術的に深い歴史映画です。

 ところで、「ロマンティック街道」と双璧をなすドイツの観光街道に、「メルヘン街道」がありますね。 グリム童話にゆかりのある都市、史跡を結んでつくった観光街道です。 終着地は、ブレーメンです。 「ブレーメンの音楽隊」で有名なブレーメンです。 「ブレーメンの音楽隊」、人間に捨てられたり、殺されそうになったりした4匹の動物が、ブレーメンにある音楽隊に入ろうと旅する物語でした。途中、動物たちがそれぞれの上に乗りあい、盗賊たちから夕食を奪い取り、その家に住み着いてしまい物語は終わっております。 結局、彼らはブレーメンにたどり着いておりませんし、音楽隊にも入っておりません。 素朴な疑問ですが、「ブレーメン音楽隊」というタイトル、間違っていませんでしょうか?

 


新宿中村屋とインド独立運動

2018-08-27 06:58:19 | 日記

歴史好き歯医者のひとり言~  家の近くの「大妻女子大」跡地に、「新宿中村屋」ができました。パン部門の工場のようです。 さて、新宿中村屋についてのうんちくを傾けさせてください。 近代、イギリスによる過酷なインド支配が、インドを独立運動へと駆り立てていきます。 明治時代、インド人留学生のラース・ビハーリー・ボースは、ひょんなことから、中村屋という新宿の小さなパン屋に居候することになりました。 当時、反イギリス政府運動の危険人物として、英国大使館から、中村屋に彼の身柄引き渡しの申し出が幾度となくありました。 しかし、それに屈することなく、中村屋はボースをかくまい続けます。 やがて、中村屋の娘と恋に落ちたボース、彼女と結婚して当時パン一色だった「中村屋」に、インド風本格カレーを取り入れます。 そうなのです。 現在に至る「カレーの新宿中村屋」を築き上げた立役者は、インド独立運動の父、ボースだったのです。 中村屋のカレーを口にされるとき、激動のインド近・現代史を思い浮かべてほしいものです。 ちなみに、カレーの上の生卵、これを邪道という方の味覚を、僕は信じられません。 あと、熱いごはんに熱いカレーをのせるのはダメですね。熱いごはんに冷めたカレーか、冷たいごはんに熱いカレー、そのどちらかですよね。

 


メーヘレン

2018-08-26 12:58:58 | 日記

歴史好き歯医者のひとり言~  ハン・ファン・メーヘレンというオランダの画家、馴染みがないと思います。 自身は売れない絵描きでしたが、フェルメールの贋作(にせもの)造りで有名な人です。だまされて購入した中に、ナチスドイツの中心人物、ゲーリングもいました。 彼は、「キリストと悔恨の女」という作品をフェルメール作の触れ込みで、1450万ドルという当時のオランダ絵画最高価格で買います。 第二次世界大戦が終わると、メーヘレンはナチス協力罪で逮捕されます。裁判次第では死刑になる可能性もありました。獄中のメーヘレンは、この作品を含めた11枚の「フェルメール作」は、自分が描いた贋作だと告白し、世界中を仰天させます。それを証明するために、実際に描いてみせました。すると、面白い逆転現象がおきたのです。 ナチスに国宝フェルメールを売った国賊としてオランダで、非難ごうごうの状態から、一転して、ナチスから大金をだまし取った国民的英雄として称賛されたのです。 10月5日から、「上野の森美術館」でフェルメール展が開催されます。 繊細な表現、光と空気の魔術的な描写、今から目が離せません。


アベラールとエロイーズ

2018-08-25 06:58:07 | 日記

歴史好き歯医者のひとり言~  中世の有名な「純愛物語」を一席。 哲学者であり神学者のアベラールは、ブルゴーニュからパリに出て、学者としての名声を高めておりました。時にアベラール39歳。彼は、パリ司教の姪、エロイーズの個人指導を引き受けることになります。エロイーズ17歳の秋でした。彼女はすっかりアベラールに夢中になってしまいます。2人は激しく愛し合い、一子をもうけました。エロイーズの叔父であるパリ司教はこれに激怒し、2人の仲を引き裂いたばかりか、アベラールの局部を切り取ってしまうという仕打ちを加えました。その後、2人は別々の修道院で生涯を過ごすのですが、今でも、彼らの間で交わされた往復書簡が保存されているそうでして、そこには、人間としての真情が表現されています。 生涯一度、目にしたいものです。  yahooニュースに、「スティーブ・ジョブズ氏の婚外子が暴露本~ パイプカットしているから子供はつくれない~云々」という記事がありましたので、関連性ゼロですが、とりとめもなく書き込んでみました。


何事か!!

2018-08-24 06:39:47 | 日記

早朝、子機がけたたましく鳴るので、何事かと思いきや、淡々とした口調で「カボチャが切れない」と母親に言われました。ちなみに、自分、「かぼちゃ、さつまいも、くり」等のホクホク系が苦手です。