食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

2009-08-31 08:28:29 | 日記
 常識的な思考を止めなければいけない。



 「糞を食べる」


 世界各地で、日常的に行われている。



 東アフリカのある部族は、捕獲した動物を食する時、必ずその糞も調味料として加える。



 我が国にも、驚くなかれ、糞の料理が存在する。



 やはり、奇食好きの県、長野にあった。



 洗浄しない馬の腸(馬糞入り)を、煮込んだ料理、「おたぐり」がそれだ。


 口の中に広がる香は、「馬糞」の匂いそのものなのだそうだ。




 そもそも、人類は太古から、糞を食用として利用してきたといわれる。



 塩の製法を知らなかった時代、動物の糞の中に残る塩分を貴重なミネラル源としていた。




 「糞を食べる」という行為は、異常でも野蛮でもなく、極めて人間的で自然なことなのかもしれない。




    だた、どうしても「糞」を食べる気にはなれない。  




 

甘み

2009-08-27 08:02:45 | 日記
 「甘い生活」


 「甘い誘惑」


 「まだまだ甘いよ」



 甘みは人間にとって魅惑的な味覚であったが、自然界には極めて少なかった。



 サトウキビからつくられる砂糖が普及するまで、ミツバチがつくる蜂蜜が最高の甘味料だった。



 中世ヨーロッパにおいて、ゲルマン人は、結婚後の1か月、蜂蜜からつくられるお酒を飲んで、子づくりに励んだという。



  これを 「ハネムーン」と呼んだ。    つまり、新婚旅行の語源。。。。



 近世になり、ヨーロッパで女性の存在が優位になってくると、砂糖の消費も迅速に増してきた。   



 コーヒー、紅茶に彼女らは、好んで、この白く上品な代物を入れるようになったからだ。




 ただ、栄養面で比べたなら、蜂蜜の方が砂糖より、格段に優れた甘味料である。




 
 「甘み」が自然界には希少だったのと同様、世の中、 「甘い話」もない ?

サラダパン

2009-08-26 07:02:45 | 日記
 サラダパン


 普通、パンの間にキャベツやレタスが挟まったものを想像する。



 しかし、このパンは「たくあん」が挟まっているだけなのだ。



 「行列のできる法律相談所」の番組内で、滋賀県出身の歌手、西川貴教さんがこのパンを紹介したところ、 島田紳助さんに「貧乏まるだしやないか」と酷評を受けた。



  これが、逆に功を奏して、今、ネットで大人気。。。。。


 滋賀県議会も、この現象を取り上げ、  ホクホク顔。




 滋賀県の片田舎、「つるやパン」という小さなパン屋が製造直売店。




 ただ、滋賀県をイメージしろ。と言われたら、 琵琶湖と「ふなずし」しか思い浮かばない。

キューバ

2009-08-25 08:01:05 | 日記
 共産主義国特有の、貧寒としたイメージはない。


 カリブの陽気な風土が多分に影響していると感じるが、 忘れてならないのがカストロ議長のキャラクター。



 キューバ革命、キューバ危機、  20世紀の政治と歴史に翻弄されてきたこの国は、我々を、現実の細部へと誘ってくれる。



 ヘミングウェイの名作。「老人と海」の舞台都市は、今も静かに人生の孤独を見つめている。



 
 「キューバ・リブレ」というカクテルドリンクがある。   


 大妻系女子大生が好んで注文するカクテル、、、、、 実は、キューバの現代史そのものなのだ。



 
 スペインの統治下にあったキューバは、長きに渡り、圧政に苦しめられていた。


 20世紀初頭、そこにアメリカが登場する。


 アメリカは、スペインと戦い、これを打ち破る。


 喜んだキューバは、アメリカに敬意を表し、自国の特有品であるラム酒と、自由の国アメリカの象徴であるコカ・コーラを混ぜたカクテルを作り、開放の美酒に酔いしれた。


 これが、「キューバ・リブレ」。  リブレ = 自由、  


 つまり、「キューバの自由」  という意味。。。。。



 ところがである、 自由をもたらしてくれたはずのアメリカが、今度はキューバに対し、旦那風を吹かしだしたのである。



 「俺がお前を自由にしてやったのだから、以後、俺の言うことをきけよ !」


  
    大体にして、国 または人間の心なんぞ、そんなものである。



  やがて、バチスタ政権、という親米独裁政府が樹立される。



  これに対し、革命を起こしたのが  「カストロ」  「チェ・ゲバラ」



  
  あの、漆黒のドリンクは、ここまでのストーリーに包まれていたのだ。

トウガラシ

2009-08-24 08:39:26 | 日記
 「とんがらしを食べるとバカになるぞ」


 トウガラシ = 食べてはいけないもの。  体と頭に悪影響をおよぼすもの。



 これが、ずっと頭の中を占領していた。。。。。



 実は、真逆。  体によい食べ物なのだ。


 血液循環の促進など代謝を促進し、ビタミン含有量も豊富。


 「頭がおかしくなる」根拠などどこにもないのだ。



 韓国料理にトウガラシは必需品。キムチ、コチュジャン、特に説明の必要なし。



 「豊臣秀吉の朝鮮出兵時に、兵士が日本に持ち込んだ」が通説となっているが、実は、その数十年前に、日本の海賊により朝鮮に伝えられたものなのだ。



      つまり、出もどり。




 トウガラシの甘いのが、ピーマン。


 ハンガリーで、トウガラシから生み出されたのが、パプリカ。




 トウガラシの辛み成分はカプサイシン。    



 この物質、痛みを誘発することでも有名。



 つまり、トウガラシは、本質的に言うと、辛い食べ物ではなく、「痛い食べ物」なのだ。



 漢方薬からヒントを得てつくられたのが、    七味唐辛子。




 だが、どうしても「とんがらしを食べると頭がおかしくなる」の呪縛から抜け出せない。