矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

Microbe 2016: Bill Gates Opening Keynoteセッション

2016-06-16 22:40:14 | 米国微生物学会 ICAAC
Bill Gatesのオープニングのキーノートセッションがありました。

Liveで話が聞ける貴重な機会でした。今回の学会には、11,000人ほどが参加しています。このセッションの前にはリュックサックは持ち込み禁止でバックをチェックインしなければならず、犬をつれた警備の人たちが数名、警備しています。テロ対策、厳戒体制のような感じでした。

内容は、最初に数枚のスライドで、1990年から2015年までの25年間で、5歳以下のこどもの死亡率は半減しているが、しかしまだこれだけのこどもが幼い命を失っている、という話から始まりました。Gates Foundationがどこにどのような投資をしているのかのスライドもありました。

いまはパキスタン地方でのポリオの撲滅に向けた活動に力を入れている、とのことでした。政府組織でなく民間財団だからできること、というのがあるというようなお話もありました。

途中、時差ぼけのため睡魔で目を閉じてしまいましたが、とても貴重な時間でした。

ASM Microbe 2016 Day 1

2016-06-16 22:22:40 | 米国微生物学会 ICAAC
昨日、アムトラックで無事にボストン入りしました。北東部の夏の景色がさわやかで、川や海にヨットが浮かんでいるのにとても心がなごみました。

本日は、早朝5時から起き出して、家族とボストン滞在の予定を相談。私は学会参加が中心ですが、ボストン美術館で岡倉天心のものなどを
見てきたいです。


本日は、学会参加費520ドルとは別に270ドル(高いですね!)支払って、Clinical Microbiology Board Review Courseという1日コースに参加しました。これは非常におすすめでした。スピーカーが全員Ph.Dの方で、微生物検査を取り仕切っている方がたです。

午前中3時間半、午後3時間半ぐらいに、”微生物検査”のほぼ全部の項目(しかもBoard 資格試験対応)を網羅するスライドセッションで、スライドは大変、busyでしたが、全体を見渡せる意味ではとてもよかったです。West Coastの方も、East Coastの方(New Yorkerに代表されるように非常に早口で有名)も、ともに休みなく猛烈なスピードで話していました。私にとっては、コンテンツに詳しくない点が多いので、新しい情報や内容を、ハンドアウトを見ながら吟味しているうちから、次に移ってしまい、消化不良気味なので、復習します。

内容の網羅性、体系性に感動し、サイエンスのおもしろさを再認識しました。私にとっては、滞在中の”圧巻”といえる収穫でした。
このためにボストンに来たといっても過言でないです。

学会場に、微生物学の歴史の展示がありました。日本人としてKitasatoの名前をみつけて、とってもうれしい気持ちでした。


ボストンはNew Yorkよりもさらに緯度が高いので、21時頃まで明るいです。