あるがままに徒然雑記

日々の雑感を、時に任せて・・・

大橋鎭子著・「暮らしの手帖とわたし」を読んで・・・

2016-10-17 | 
先月、「暮らしの手帖」創刊者・大橋鎭子ゆかりの地をめぐる特別企画に参加したおり、
いただいた「ポケット版」『「暮らしの手帖」とわたし』の紹介です。

著 者:大橋鎭子
発行者:坂東宗文
発行所;暮らしの手帖社


帯封


自分自身若い頃はよく読んでいた『暮らしの手帖』
その著者の子ども時代から『暮らしの手帖』誕生、
花森安治さんとの出会いなど、
どのような経過を経て今日まで発展し、
45年以上続く長期連載となっていくのかが読み取られます。

戦前から戦中、戦後現代までの暮らしぶりなどが鮮明に描かれ、
暮らしの中での創意工夫がいかに大事か、
物を見据える力、発想力のすぐれた大橋さんの姿がうかがい知れました。
それらが今の時代に役立っていることも多々あります。

自分も戦中戦後の中生き抜いてきた時代を振り返り、
当時のことが重なる部分も多く鮮明に思い出されてきました。

非常に読み応えのある本。
日々の暮らしをもっと大事に、
心豊かに暮らしていかなければと思いました。


堀文子作・私流に現在(いま)を生きる

2015-11-14 | 
久しぶりに堀文子さんの本が出版されました。


発行所 中央公論新社
定価  本体1200円(税別)

それは「私流に現在(いま)を生きる」
新聞広告を見てすぐに書店に行き探しましたが、
まだ入荷していなくて注文して来ました。
翌日には入荷のお知らせが入り手にとる事ができました。
前回の堀文子の言葉「ひとりで生きる」から5年が経っていました。
現在97歳の今なお描き続ける日本画家の自伝的エッセイでした。

前回の、「ひとりで生きる」では、堀文子の言葉として、
出版社の「生きる言葉」シリーズの創刊にあたりご登場願ったものとのことでした。
堀文子さんの言葉から生きる勇気をもらった方々は数多くおられた事でしょう。

「群れない、慣れない、頼らない」これが堀文子さんのモットーです。
しかし今の世の中でこれを実行していては、
出世から遠くなりますよと、皆さんには言っておられるそうですが、
ご自身はこのような生き方しか出来ないので、
そう申しておられるだけとのことです。
97歳にして色いろな経験をされた上での、
一貫して変わら姿勢を保たれていることは素晴らしいことです。

堀文子さんの描かれる絵も大好きで、
展示されている美術館巡りや画文集も求め、
時折見てはほっとしたひと時を楽しんでいます。
特に好きな絵は「幻の花 ブルーポピー」で、
ヒマラヤまでは行けませんが、
毎年長野県の中村農園で咲いている青いケシの花を見に行っています。
青空のもとに咲くブルーポピーの美しさにはたとえようもなく魅了されます。
これも堀文子さんからの素敵な影響です。
私も自分なりの生き方、あるがままにこれからも過ごしていきたいと思っています。




“時のかくれんぼ”黒井千次著 中公新書2冊

2015-02-20 | 
かねてより注文していた黒井千次著の本2冊が手に入りました。
それは読売新聞夕刊に月1回10年に渡り連載され続けている、
「時のかくれんぼ」が新書で出版されていました。
ずっと新聞の連載文を切抜きしていましたが、
時にはうっかりするときもあったので、
本にまとまられて大変喜ばしいことでした。

1冊目は2005年~2010年まで。
タイトルは「老いのかたち」
2冊目は2010年~2014年8月までの連載分。
タイトルは「老いの味わい」

昭和1桁生まれの作家の日常生活から、
現代の〈老いの姿〉を探るさまざま事象を、
現在進行形で文章にての語りかけに魅了され、
毎月の連載が楽しみです。
自分の老いていく様と重ね合わせて読んでいます。

作家が70代前半より連載し現在は82歳になられます。
1年1年新しい世界と向き合って歩む日常の思いを、
丁寧に描いた素晴らしいエッセイをこれからも読み続けていきます。


蔦重の教え

2014-03-25 | 
時代小説家“車 浮代”作「蔦重の教え」を一気に読みました。
「歌麿」や「写楽」を生み育てた江戸時代の出版界の風雲児、
蔦屋重三郎(蔦重)の所にタイムスップしたサラリーマンが、
転がり込む所から始まる物語です。

本からは江戸の生活や人情、人生についても学ぶ話しや、
浮世絵師の名前が次々と出てきて、
一月に行った江戸東京博物館での「大浮世絵展」や
先日行った八王子市夢美術館の「歌麿とその時代展」などで
多くの作品を見て蔦重の存在がいかに大きかったがうかがい知れました。

浮世絵が好きなものにとってとても面白い小説でした。






二十四節気七十二候

2014-01-31 | 
先日長女から、字も大きく解りやすいからと、
「イラストで楽しむ日本の七十二候」という本を手渡され、
二十四節気を季節に合わせた浮世絵やイラストで、
紹介されていたのを読み、
常日頃、自然の変化に沿って、
暮らしてきているのだとあらためて感じました。

このことに関する書籍は数多く出ていますが、
こちらは文庫本ですが浮世絵やイラストでコンパクトにまとめられ、
とても解りやすく楽しめる本でした。

1年を24等分区切った二十四節気。
二十四節気はそれぞれ約15日間、
それをさらに3等分したのが、
約5日ごとに季節がめぐる「七十二候」です。

日本では花や鳥、気象などから季節を感じ、
自然の変化を敏感にとらえ、
それぞれの行事や祭礼が行われていたのですね。

今日は二十四節気の冬の最後の節気となる大寒の終わりに近づき、
寒さも一段と厳しくなってきています。
でもこのところ一日おきに寒暖の差があり、
暖かい日の日中は春を思わせるほどです。
三寒四温ではなく一寒一温の日々です。
大気汚染の関係か日本古来の気象に変化が著しい。
日本の自然の豊かさを取り戻したいものです。
大寒の終わり節分まではあと数日、
一節気第一候の立春が待ち遠しいですね。

そんなことを思いながらこの文庫を、
柚子の蜂蜜漬け紅茶など飲みながら、
コタツに入り浸り浮世絵やイラストを楽しんでいます。

かわいい文庫本です


二十二節気 冬至の頃の柚子
大事に保管されていたものをいただきました


蜂蜜漬けにしました
香りと味を楽しんでいます