北海道美術ネット別館

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第53回写真道展・審査会員・会友写真展(5月21日まで)

2006年05月21日 00時49分37秒 | 展覧会の紹介-写真
 写真道展も、美術や書道とおなじように、会員・会友・一般の3段階である。
 全体として、意外とネイチャーフォトが多くなく、人物を狙ったものが多い。

 会員
片村洋市(釧路)「漁港の朝」 水揚げされたばかりのサンマが冷凍もののように真っ白になっていてびっくりした。
田村健太朗(旭川)「凍暁」 早朝、白鳥の群れを逆光でとらえた美しい1枚。水が冷たそう!
大和俊行(函館)「夏の道」 人物を真上からとらえたアングルが生きているのは、左下の「氷」の旗が風であおられて、読めるからだろう。
齋藤俊道(上川管内上川町)「群がる光景」 馬に群がるアブのような虫。見てるだけで、かゆくなる。
大崎和男(十勝管内新得町)「十勝岳」 空撮? 山容が大きすぎて、一瞬スケール感を失うほど。大崎さんは自由美術協会会員の画家でもあります。
美濃英則(後志管内仁木町)「たんぽぽ畑のメルヘン」 一面、綿毛というのがすごい。
向田久善(根室管内標津町)「一本松の朝」 枝に止まった2羽の鳥の吐く息が真っ白だ。

 会友
山田浩(北広島)「廃園」 デジタル特有の平板な色が、かえって効果を上げている。
塩谷洋次(留萌)「漁夫」 いい顔してるなあ。
竹田哲雄(根室)「乾鮭」 干したサケの頭部を撮っただけの写真なのだが、大した迫力。全体が透けているのもおもしろい。
坪川輝子(札幌)「モエレ沼アンサンブル」 水郷南大橋の橋脚まで降りていって撮った労作。画面中央を橋の下側が貫き、左のモエレ山と右のガラスのピラミッドが好対照を見せている。ワンパターンになりやすいモエレ沼公園の写真の中では、断然斬新だ。
込山登美雄(旭川)「雨宿り」 アーチ型にカーブした草にトンボが5匹も止まっている。
中山富雄(稚内)「厳冬の日本海」 利尻富士を望む海沿いのがけにシカが群れている。いかにも北海道らしい雄大なスケール感ある1枚。
長尾学(空知管内奈井江町)「秋の新城」 新城は芦別の農村地帯。前田真三の富良野の写真に、畑がオレンジなどに輝いている有名な1枚があるけれど、あの色調をもっと不思議にしたような作品。紫なんて、一体何の作物なんだろう。
谷保京子(釧路)「対局」 子どもを扱った作品はとても多いが、筆者の好みはこれ。碁を、真剣な表情でやっている2人と、じっと見守る子。
秋葉洋一(稚内)「静寂」 曇天の海にたゆたう2艘の漁船。なぜか心に残る。
間野目和嗣(札幌)「転寝(うたたね)」 モノクロ。いい顔をした老人。

5月16日(火)-21日(日)10:00-19:00(初日14:00-、最終日-17:00)
札幌市写真ライブラリー(中央区北2東4、サッポロファクトリー・レンガ館3階 地図G


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