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合田尚美個展(7月30日まで)

2006年07月30日 06時58分00秒 | 展覧会の紹介-現代美術
 透明な球体のなかに、合田さんお得意の赤いゲル状物質を入れて、天井から吊るしたり、床に転がしたりした、インスタレーション。
 合田さんというと、物量作戦的なインスタレーションのイメージがあったのですが、今回は、ポップで軽やかな印象です。
 それぞれの球体に入っているゲルの色や量は、少しずつ変えています。
 天井からは29個、床置きが24個です。
 ギャラリーの特性を生かした展示ということでは、この会場を使う他の作家と同様で、両端のとびらを開け放しているので、風がよく通り、そのたびに球体がゆらゆらと揺れます。また、夜は、ライトをつけると「影が惑星のように見える」(合田さん)とのことです。

 このギャラリーをプロデュースしている現代美術家の端聡さんは
「ここ数年間の合田の作品は、透明アクリルまたはビニールのケースに着色を施したゲルを注入し、空間に美しく幾何学構成したものやまた透明ゲルの中に植物の苗を植え、展覧会期間中にその成長を見る概念芸術を合わせ持ったインスタレーションを展開している。今回の個展もゲルとビニールケースを使用しているのは共通だが、今までの合田作品とは一線を引いている。球体の透明ケースに赤い色を染めたゲルが空間のあちらこちらに点在され、そこには幾何学的な構成も、また概念美術的要素も見あたらないのである。今までの合田作品には無かった妖しい(狂気的な)雰囲気があり、偶然にギャラリー内に入り込んだ虫さえも作品の一部と感じてしまうほどである。デビット・リンチの映画にある美しい風景と殺戮シーンの繰り返しに感じる美学。それに似た何かが今回の展覧会にはある」

と書いていますが、筆者の感じ方とだいぶ違いますね。きっと、時間帯や天候で、見方も相当変わってくるんでしょうね。

 30日15時からクロージングパーティ。

7月22日(土)-7月30日(日)13:30-19:30
ギャラリー門馬ANNEX(中央区旭ヶ丘2-3-38 地図E)

■2003年の個展(画像なし)


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