北海道美術ネット別館

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■竹津昇・石垣渉2人展 (07年5月12日で終了)

2007年07月16日 23時30分50秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 石狩の中学校で教壇に立ちながら水彩画を描いている竹津さんは、道内の水彩画家でおそらくいちばん活溌に作品発表にとりくんでいると思います。毎年冬休みを利用して訪れるスペインの風物を、粘り強いタッチで描写しています。
 一方の石垣さんは、透明感とリアルさあふれる画面の風景画で、近年とみに知名度の高まっている1979年生まれの若手。
 この2人の組み合わせは、とくに水彩ファンには興味深いと思います(って、もっと早くアップしろよーと言われそうですね。すいません)。

 奥の壁に、竹津さんの大きな作品(80号)が3点ならんでいました。
「屋根裏小屋(スペイン)」
「羊小屋への道(スペイン)」
「煙突のある壁(スペイン)」です。
 茶系をメーンにした粘り強い描写に、竹津さんらしさがうかがえます。
 今後も手を入れて、水彩連盟展や道展に出すのでしょうか。

 ほかに、小品が5点。
「Villamartin 夕方(スペイン)」
「プラド・デル・レイの坂道(スペイン)」
「木かげプロヴァンス(フランス)」
「日なたボニュー(フランス)」
「自転車ルシオン(フランス)」

 竹津さんの絵は、近づいてみるとそれほどリアルには見えないのに、離れて見るとすごくリアリティがあるように感じられるのが不思議です。細部に拘泥せず、その風景の持つ大きな空気感をたいせつにしているのだろうなあと思います。


           

 石垣さんは、新作旧作あわせて10点。
 鉛筆のあたりの線がないので、画面がとてもきれいに見えるのは、これまでとおなじです。
「天使の階段」「雪が山を隠す時」といった作品は、いかにも冬の北海道らしい雰囲気の出た雪景色。
「SO・RA」は、空はにじみを生かしつつも、地上部分は版画風に色の構成を単純化しています。

 ほかに
「緑とてんとうむし」
「紫とカタツムリ」
「マイナスの光」
「菜の花畑」
「芝桜」
「雪解けの川」
「希望の光」


07年5月7日(月)-12日(土)10:00-18:00
さっしんギャラリー(中央区南2西3、札幌信金本店地下 地図B)

 なお、2人展は現在、丘珠空港ビルでもひらかれています(29日まで)。

竹津さんのサイト「水彩の旅」
竹津さんのブログ「TOLEDOの部屋」

石垣さんのサイト「行雲流水」

竹津さんの07年3月のArcosスケッチ展
石垣さんの07年3月の個展
竹津さんの06年のスペインスケッチ展


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