
速報のとおり「渡会純价の世界」展が5月31日に始まるのに先立ち、30日に、関係者によるオープニングパーティがひらかれ、お招きをいただいたので行ってきました。
会場は、文字通り、立錐(りっすい)の余地のないほどの混雑です。
オープニングに先立ち、4人による男声コーラスの披露がありました。
まず、札幌芸術の森美術館の奥岡茂雄館長があいさつ。
芸術家はいつの時代にもふたつの課題があるといわれます。
何を表現するか。いかに表現するか。
作品がそのひとつの答えになります。
私が思うには、渡会さんの「何を」は、愛である。
あるいは幸せ、楽しさ、優しさ。
言ってみれば、人間らしさの根幹ともいえます。
人々の身近なものや場面が、軽やかに、生き生きと、カラフルに、バランス良く装飾性豊かに表現していく-という言い方ができると思います。
渡会芸術は、ピュアでファンタスティックであったかな気配ということになります。これはまさに芸術の神髄といえる気がいたします。
渡会さんのほぼ50年に及ぶ画業から220点を選りすぐりました。
どの作品の中にも、奥深いところで、感動や心の微妙な振動が脈打っていることは、みなさん納得いただけるかと思います。
大勢の方に感動を伝えて、この展覧会を成功に導いていただければ幸いです。
吉崎副館長によるプロフィル紹介に続き、渡会さんがあいさつ。
宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」を思い浮かべていただけるとありがたいのですが、あのゴーシュの心を伝えたくて、半世紀続けてきました。
版画は、美術館で見せるにはあまり大きくないのですが、点と点を結んでいけば大きな作品としてごらんいただけるかと思います。
サラリーマンをやめた当時、40年前は札幌も貧しかった。独立したいと言ったとき唯一賛成してくれたのは、家内です。母もきょうだいも反対しました。妻に感謝したい。緊張してうまく話せませんが、十分たのしんでください。
(以上、耳で聞いてまとめたのは筆者であり、文責はヤナイにあります)
テープカットが行われ、大勢の人が展示会場へと進みました。
渡会さんの版画の魅力については、上にひいた奥岡館長のあいさつで、簡にして要を得た紹介がされているので、いまさら筆者ごときが付け加えることはないでしょう。
理屈抜きで楽しめるのが、渡会さんの作品の良さだと思います。
ただ、抽象的でもなく、前衛的でもない渡会さんの版画ですが、見ているとやはり、まぎれもなく現代の版画だなあと思います。
渡会さんの画面は、透視図法にのっとって構成した作品がほとんどありません。
いろんな要素が並行的に配置されている構図が多いです。
一見ラクなつくりに見えますが、それぞれ無関係な要素を、画面を壊さずに配置するのは、かなりの技術が要求されるのではないでしょうか。
また、初期は、駒井哲郎の影響が感じられますが、1970年代にははやくも独自の画風を確立しているのも、すごいなあと思います。
なお、会期中の6月16-21日、スカイホール(中央区南1西3、大丸藤井セントラル)では、隔年で開いている個展もあります。
2009年5月31日(日)-7月1日(水)9:45-17:30(入場は17:00まで)、会期中無休
札幌芸術の森美術館(南区芸術の森2)
一般700円、高校・大学生350円、小中学生150円
■わたらいじゅんすけ るみえる展(2008年11月)
■渡会純价展 my landscape (2007年)
■札幌・駅前通りの宝石店のシャッターに絵を描く(07年)
■06年のグループ展「第12回夏まつり『風』展」(画像なし、以下同様)
■03年のグループ展「祭りFEST」
■03年の個展
■01年10月の個展
■01年6月の個展
●アーティスト・トーク=5月31日14:00、要観覧券
●ミュージアムコンサートvol.60=6月6日(土)14:00、要観覧券。高垣美加(pf)によるチャイコフスキー「四季」
●ワークショップ「遊ぶ、る・みえーる」=6月13日(土)14:00-16:00、佐藤忠良記念子どもアトリエ。小学生以上を対象に、渡会さんが楽しい作品の作り方を伝授する。5月11日から電話011・591・0090で受け付け、先着20人で締め切り。1500円
会場は、文字通り、立錐(りっすい)の余地のないほどの混雑です。
オープニングに先立ち、4人による男声コーラスの披露がありました。
まず、札幌芸術の森美術館の奥岡茂雄館長があいさつ。
芸術家はいつの時代にもふたつの課題があるといわれます。
何を表現するか。いかに表現するか。
作品がそのひとつの答えになります。
私が思うには、渡会さんの「何を」は、愛である。
あるいは幸せ、楽しさ、優しさ。
言ってみれば、人間らしさの根幹ともいえます。
人々の身近なものや場面が、軽やかに、生き生きと、カラフルに、バランス良く装飾性豊かに表現していく-という言い方ができると思います。
渡会芸術は、ピュアでファンタスティックであったかな気配ということになります。これはまさに芸術の神髄といえる気がいたします。
渡会さんのほぼ50年に及ぶ画業から220点を選りすぐりました。
どの作品の中にも、奥深いところで、感動や心の微妙な振動が脈打っていることは、みなさん納得いただけるかと思います。
大勢の方に感動を伝えて、この展覧会を成功に導いていただければ幸いです。
吉崎副館長によるプロフィル紹介に続き、渡会さんがあいさつ。
宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」を思い浮かべていただけるとありがたいのですが、あのゴーシュの心を伝えたくて、半世紀続けてきました。
版画は、美術館で見せるにはあまり大きくないのですが、点と点を結んでいけば大きな作品としてごらんいただけるかと思います。
サラリーマンをやめた当時、40年前は札幌も貧しかった。独立したいと言ったとき唯一賛成してくれたのは、家内です。母もきょうだいも反対しました。妻に感謝したい。緊張してうまく話せませんが、十分たのしんでください。
(以上、耳で聞いてまとめたのは筆者であり、文責はヤナイにあります)
テープカットが行われ、大勢の人が展示会場へと進みました。
渡会さんの版画の魅力については、上にひいた奥岡館長のあいさつで、簡にして要を得た紹介がされているので、いまさら筆者ごときが付け加えることはないでしょう。
理屈抜きで楽しめるのが、渡会さんの作品の良さだと思います。
ただ、抽象的でもなく、前衛的でもない渡会さんの版画ですが、見ているとやはり、まぎれもなく現代の版画だなあと思います。
渡会さんの画面は、透視図法にのっとって構成した作品がほとんどありません。
いろんな要素が並行的に配置されている構図が多いです。
一見ラクなつくりに見えますが、それぞれ無関係な要素を、画面を壊さずに配置するのは、かなりの技術が要求されるのではないでしょうか。
また、初期は、駒井哲郎の影響が感じられますが、1970年代にははやくも独自の画風を確立しているのも、すごいなあと思います。
なお、会期中の6月16-21日、スカイホール(中央区南1西3、大丸藤井セントラル)では、隔年で開いている個展もあります。
2009年5月31日(日)-7月1日(水)9:45-17:30(入場は17:00まで)、会期中無休
札幌芸術の森美術館(南区芸術の森2)
一般700円、高校・大学生350円、小中学生150円
■わたらいじゅんすけ るみえる展(2008年11月)
■渡会純价展 my landscape (2007年)
■札幌・駅前通りの宝石店のシャッターに絵を描く(07年)
■06年のグループ展「第12回夏まつり『風』展」(画像なし、以下同様)
■03年のグループ展「祭りFEST」
■03年の個展
■01年10月の個展
■01年6月の個展
●アーティスト・トーク=5月31日14:00、要観覧券
●ミュージアムコンサートvol.60=6月6日(土)14:00、要観覧券。高垣美加(pf)によるチャイコフスキー「四季」
●ワークショップ「遊ぶ、る・みえーる」=6月13日(土)14:00-16:00、佐藤忠良記念子どもアトリエ。小学生以上を対象に、渡会さんが楽しい作品の作り方を伝授する。5月11日から電話011・591・0090で受け付け、先着20人で締め切り。1500円