北海道美術ネット別館

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■藤女子大写真部 平成不劣酒展(ヘイセイフレッシュテン)=7月13日まで

2008年07月11日 21時42分13秒 | 展覧会の紹介-写真
 銀塩モノクロで身の回りの風景などを撮る人が多く、さいきんの「女の子写真」とは対極の硬派な道をゆく藤女子大写真部。
 今回の写真展も全点がモノクロです。カラーやデジタルはまったくありません。名前以外はキャプションもありません。この硬派さがいいなあと思います。
 焼きも、あいかわらず、札幌圏の大学では最高の水準を保っています。
 ただ、いつになくプリントが小さいのは、もしかすると、印画紙の値上がりや入手難のためでしょうか。

 1年生が7人も入り、今回の展示の中心になっているようです。

 内田優美さんは、ジャングルジムを撮った写真がおもしろい。鉄の柱が林立する光景は、異様さがあります。

 竹林里奈さん。鎖と手、ほおづえをつく人、空き地に捨てられたたばこの箱などが、心象のドラマを感じさせます。

 粕谷しおりさん。彼女も、おなじ種類の写真をまとめて展示し、心の動きを感じさせるのがうまい。とりわけ、クレーンゲームのりらっくまのぬいぐるみの集積を撮った4枚は、良いと思いました。

 川瀬絵梨香さんは、ちょっと古くなった指人形をはめた1枚がいい。

 堀江はるかさん。墓地や暗い室内など、カメラやDPEまかせでは表現できない、絶妙の光の加減です。川辺にたたずむ少女と、波打ち際に立つ女性が、いずれも棒を持っているのもおもしろい。

 田村愛弓さん。満開の桜を見上げる女性の姿に、さわやかな空気が漂います。消火栓にぬいぐるみがまたがっている写真もおもしろい。
 堀江さんも田村さんも人物が入っている写真がわりと多く、藤女子大の中では新味を感じます。

 小林礼奈さんは、工事現場や、古い建物の壁にたてかけた脚立などにカメラを向ける感覚が良いですね。

 というわけで、将来有望の新人が入った藤女子大。今後も期待できそうです。
 

08年7月8日(火)-13日(日)9:00-19:00(最終日-17:00)
札幌市資料館(中央区大通西13)

7th EX Photo Exhibition(08年4月、画像なし)
藤女子大学写真部写真展(08年3月、画像なし)
07年3月(画像なし)
06年の写真展(画像なし)
04年の新人展(画像なし)
04年の写真展(画像なし)
03年の写真展


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