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【告知】「写真 重力と虹」展 (2013年1月25日~2月9日、札幌)

2013年01月27日 22時36分55秒 | 展覧会等の予告
 すみません、もう始まってました。

 札幌在住の気鋭の写真家3人による展示です。

 展示内容は

 藤倉翼:「Parade 3」(新作)
メタ佐藤:「義眼、白濁す」他、未発表作品
北川陽稔:「annoski」他、新作数点
 
 「現代の写真」「現代の表現」ということをかなり意識した展示になると思います。
 いや、とくに根拠はないけれど、たぶん。

 公式サイトの下の方にテキストがありました。
 全文を引きます。

「重力」とは、すべての事物に対する「実感」である。それは思考や内外の抑圧、あるいは事物が有りのまま存在している均衡をも意味する。
「重力」はある写真家にとっては、自らを取り巻く重苦しさの象徴かもしれない。あるいは別の写真家にとっては、心地良い空気の震えとして知覚されるものかもしれない。
「重さ」と「軽さ」とは、表裏一体である。


「虹」とは、想像を超えた歓喜を表すものである。
「虹」は生成可能なものではない。私たちにとっての虹とは、予想や予測を超えて超然とそこに現れる他者なのである。閃きや奇跡とともに生まれるもの、あるいは事物の超越的な状態…。


・・・

写真家としての私たちは、「重力」に耐えながら(あるいは程よく重力と折り合いをつけながら)水面に浮上した瞬間に、期せずして「虹」に出逢うことを渇望しているのかもしれない。

メタ佐藤にとっての重力とは、言葉と現実との間に生じる、無差別かつ際限のないエネルギーである。内外から抑圧する重力と言葉との衝突が、彼の中でエントロピーを生む。希求ではなく到達すべきものとして、虹の体現へと自らを傾斜させる行動原理が彼の欲望の総体である。

北川陽稔は、複数の事物が孕む重力を画面の中で共存あるいは衝突させ、それらを包含する超越的な時間の痕跡を、写真の中に炙り出そうとする。それは個々の事物に与えられた恣意的な意味を等価なものに還元する作業である。重力の対置と相殺、そして昇華の寓話としての「虹」がそこに垣間見えるのではないか。

藤倉翼は、すべての物事が自然に有している重力(重いものも軽いものも)を、大型カメラで軽々と吸い込み、大きく美しい虹として結晶化する。彼は最初から最後まで、写真で思考し、写真で行動する。いわば彼は呼吸をする写真機それ自体であり、一切の自意識を写真行為に介在させないかわりに、最上の無意識を画面に焼き付ける。

・・・

私たち三人は、写真にとって未知の何かを「Eureka!」と言って見つけるその時まで、カメラを携えて「虹」を巡る旅を続ける。

時には、ネガフィルムとビットマップデータの「重力」の差異に戸惑いながら…。
.


 トマス・ピンチョンかと思ったら、ちょっと違うんですね。



2013年1月25日(金)~2月9日(日)午後1時~11時、日曜休み
CAI02(札幌市中央区大通西5 昭和ビル地下2階)

http://gravityrainbow.com/

□Facebookページ http://www.facebook.com/gravityandrainbow

http://www.airbags.jp/photo/
□藤倉さんのブログ入り口 http://www.hfweb.jp/personalblog/index.html

さっぽろフォトステージPart1(2009年)
藤倉翼写真個展「つば写」(2009)

http://metasato.com/
□あたらしいblog [メタ佐藤blog] http://metasato.exblog.jp/

□AKIYOSHI KITAGAWA archive http://www.visual-activist.com/akiyoshikitagawa/index.html

□北川さんのブログ http://nizo.exblog.jp/

北川陽稔さんの写真展、ウトナイ湖で(2010年)


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