北海道美術ネット別館

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■たぴお所蔵版画展 (1月26日まで)

2008年01月24日 00時00分18秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 「たぴお所蔵」と銘打っていますが、ギャラリー主宰者で昨年亡くなった竹田博さんのコレクションだと思います。多くは販売しており、しかもかなりお買い得です。決してきれいにまとまった展覧会ではありませんが、愛好者は足を運んでみてはいかがでしょうか。

 出品されているのは
相笠昌義/一原有徳/今荘義男/香川軍男/佐々木方斉/嶋田観/清水敦/S・エイドリゲヴィチウス/竹田博/西村一夫/花田和治/林教司/干場リョーミツ/宝賀寿子/吉田敏子/和田裕子/渡辺伊八郎
の17氏の版画です。

 このうち、S・エイドリゲヴィチウスさんは、ファーストネームが「スタシス」というと、ピンとくる方もいらっしゃるでしょう。リトアニア出身の版画家です。現在、小樽で「森ヒロコ・スタシス美術館」をひらいている長谷川洋行さんは以前、
「たぴお」とおなじ建物で「NDA画廊」を運営していましたので、そのつながりで竹田さんが所有していたのかもしれません。2002年に同美術館でひらかれた展覧会のポスターも300円で販売しています。

 また、北見の薯版版画家、香川さんの版画の冊子「いも版ひかえ」が何種もあります(冒頭画像の手前側)。
 北見の本屋さんである福村書店が編集・発行していたものです。竹田さんが、香川さんの版画をあしらった同書店のカレンダーを毎年デザインしていた関係で、これらの冊子があるのだと思います。

 つい先ごろこのブログで話題になっていた一原さんも「たぴお」でよく展示されていたひとり。
 戦後日本を代表する版画家のひとりであり、すべてモノタイプであることを考えれば、ほとんど信じられない安値の小品がならんでいます。
 また、相笠昌義は安井賞受賞作家。今回は1点だけですが。
 清水敦も高名な版画家です。女性や花を描いた独特の色合いの作品が展示されています。

 戦後道内の抽象画をリードした渡辺伊八郎は「黒と円のシリーズ」「方形と円のバラード」、美術評論家としても活躍した佐々木さんは「ネオピューリズム」など、いずれも版画集が販売されていました。


08年1月21日(月)-26日(土)11:00-19:00
ギャラリーたぴお(中央区北2西2 道特会館 地図A


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