ポスト・シップはことしからはじまったプロジェクト。
ポストカードのフォーマットで、若い人の作品を知ってもらおうということのようです。
会場のソーソー・カフェのサイトからコピペします。
プロジェクトを実際にすすめているのは、学生STEP草創期のメンバーで札幌高専の学生だったいのくまりえさんです。
このポストカード、それほどは目にしないのですが、たぶん、筆者がよく足を運んでいる貸しギャラリーではなく、もっと若い人が行くところに置いてあるのでしょう。
ギャラリーだと、ほかにも展覧会を告知するポストカードがたくさんならんでいるので、埋没してしまうというリスクはありそうです。ただカードを置くだけじゃなくて、本屋さんの平台で時おり見られるように、ポップと小さな箱ごと、設置場所に配布したらどうでしょうかね。
それと、「発信する」ということの具体的な内実が、すくなくても筆者にはいまひとつわかりません。道外の美術関係者などにはくばられているのでしょうか。
ただ「ポストカードにして作品を流通する」ということ自体は、いまの若い世代は、作家も受け手側も、その上の世代にくらべるととても積極的であり、戦略として誤っているとは思えません。長くつづいてほしいプロジェクトだと思います。
展覧会について、個人的な感想をすこし。
3人展なのですが、正直なところ、森本めぐみさんの印象が圧倒的でした。
彼女の作品は2種類あり、ひとつは、白いパンツだけをはいている裸の少女のイラストレーション、もうひとつは、赤がメーンに描かれた、少女の顔と抽象的なフォルムをくみあわせたタブローです。
前者のイラストは、人のかたちに切り抜かれた約50点が、天井からつり下げられ(一部は窓辺やカウンターに置かれ)、カフェ内部をにぎやかにしていました。
女の子の絵をいろんなかたちで展開する-というスタイルは奈良美知さんを連想させます。奈良の女の子が、見たらただちに彼の作品だとわかるように、森本さんの女の子も、一度目にしたら、次からはすぐに分かります。このことは、イラストという形態では、とても大きな強みでしょう。
少女、と書いたのは、胸のふくらみがまったくないからですが、幼女のようなあどけなさと、エロティシズムを両方兼ね備えた、ふしぎな存在感を持っています。
ちょうど、幼い女の子の裸が、ぜんぜんいやらしくないのに、時として、やっぱり表に出すのはまずいだろうみたいな感じを強く漂わせるのに似ています。
あるいは、幼い女の子をえがいてるんじゃなくて、いまの女性のなかにある成熟を拒否したい願望みたいなものを、表現しているのかもしれません。
一方で、後者のタブローは、彩度の高い赤と、少女のまるで動物みたいな表情(というか、無表情)が、強い印象を残します。
07年4月28日(土)-5月11日(金)11:00-21:00
SOSO CAFE (中央区南1西13 地図C)
□moss web
□森本さんのサイト
ポストカードのフォーマットで、若い人の作品を知ってもらおうということのようです。
会場のソーソー・カフェのサイトからコピペします。
POST SHIP は次世代を担うアーティストの作品をポストカードにして、北海道、札幌から発信するプロジェクト。
3月で第3弾となる本企画は、1月から3月までに紹介した3人のアーティストによる展覧会を開催する。主に人間を強い線と独特な視点で描く出口しづか、ふわふわとメルヘンな画を描く杉田遥、赤と眼の奥の世界が印象的な森本めぐみの3名それぞれの空間が同時点に存在する今回の企画展。ポストカードだけからでなく、実際に会場に来て生の作品と対面し、あなたの言葉とアーティストの未来を乗せて、POST SHIPを大切な人に送ってみてはどうでしょう。
プロジェクトを実際にすすめているのは、学生STEP草創期のメンバーで札幌高専の学生だったいのくまりえさんです。
このポストカード、それほどは目にしないのですが、たぶん、筆者がよく足を運んでいる貸しギャラリーではなく、もっと若い人が行くところに置いてあるのでしょう。
ギャラリーだと、ほかにも展覧会を告知するポストカードがたくさんならんでいるので、埋没してしまうというリスクはありそうです。ただカードを置くだけじゃなくて、本屋さんの平台で時おり見られるように、ポップと小さな箱ごと、設置場所に配布したらどうでしょうかね。
それと、「発信する」ということの具体的な内実が、すくなくても筆者にはいまひとつわかりません。道外の美術関係者などにはくばられているのでしょうか。
ただ「ポストカードにして作品を流通する」ということ自体は、いまの若い世代は、作家も受け手側も、その上の世代にくらべるととても積極的であり、戦略として誤っているとは思えません。長くつづいてほしいプロジェクトだと思います。
展覧会について、個人的な感想をすこし。
3人展なのですが、正直なところ、森本めぐみさんの印象が圧倒的でした。
彼女の作品は2種類あり、ひとつは、白いパンツだけをはいている裸の少女のイラストレーション、もうひとつは、赤がメーンに描かれた、少女の顔と抽象的なフォルムをくみあわせたタブローです。
前者のイラストは、人のかたちに切り抜かれた約50点が、天井からつり下げられ(一部は窓辺やカウンターに置かれ)、カフェ内部をにぎやかにしていました。
女の子の絵をいろんなかたちで展開する-というスタイルは奈良美知さんを連想させます。奈良の女の子が、見たらただちに彼の作品だとわかるように、森本さんの女の子も、一度目にしたら、次からはすぐに分かります。このことは、イラストという形態では、とても大きな強みでしょう。
少女、と書いたのは、胸のふくらみがまったくないからですが、幼女のようなあどけなさと、エロティシズムを両方兼ね備えた、ふしぎな存在感を持っています。
ちょうど、幼い女の子の裸が、ぜんぜんいやらしくないのに、時として、やっぱり表に出すのはまずいだろうみたいな感じを強く漂わせるのに似ています。
あるいは、幼い女の子をえがいてるんじゃなくて、いまの女性のなかにある成熟を拒否したい願望みたいなものを、表現しているのかもしれません。
一方で、後者のタブローは、彩度の高い赤と、少女のまるで動物みたいな表情(というか、無表情)が、強い印象を残します。
07年4月28日(土)-5月11日(金)11:00-21:00
SOSO CAFE (中央区南1西13 地図C)
□moss web
□森本さんのサイト