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北海道美術ネット別館

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2017年7月23日は10カ所。札幌芸術の森から苗穂までー「「THE CATS ねこ科 ねこは野生動物だ。 」など

2017年07月28日 21時23分00秒 | つれづれ日録
 日曜の美術館・ギャラリーめぐりについて書かねば。

 …と思っているうちに、週末になってしまいました。

 まずは、ほんとうは22日(土)に行こうと思っていた札幌芸術の森。
 予期しない発熱のため、22日は久しぶりの「完全休養日」となり、翌日に順延となりました。岩合光昭さんの野外写真展「THE CATS ねこ科 ねこは野生動物だ。 」も、月岡芳年展も、最終日です。

 真駒内駅でバスからバスに乗り換え、芸術の森入口で降車。
 まずは「ねこ科」です。

 ネコの写真は、ツイッターなどで日々たくさん見ていますし、アマチュアのグループ展などにもよく登場し、はっきり言ってかなり食傷気味なのですが、そこはさすがの岩合さん、よくあるネコ写真とはちがった、オリジナリティと迫力あふれる作品ばかりです。
 しかも「ねこ科」ということで、半数以上は、ライオンやトラといった猛獣の姿をとらえています。

 会場は、
イ)野外彫刻のならぶ園内の一部
ロ)佐藤忠良こどもアトリエ
ハ)工芸館
の3カ所に分散しています。
 工芸館のみが撮影禁止でした。これは、いつもとおなじ運用ということなのでしょうか。

 野外美術館で写真展を開くというのはアクロバットな感じもしますが、基本的に「展示替え」がない野外美術館は、昔一度行ったきり、あるいは入ったことがないという美術ファンも少なくないことでしょう。
 そういう人たちに、足を運んでもらうきっかけとしては、良い機会だったと思います。

 清水九兵衛の抽象彫刻が、ネコの写真に取り囲まれているというのも、なかなかシュールな光景でした(笑)。

こどもアトリエの写真の展示方法がおもしろかったです。
 ネコとトラなどの、よく似たしぐさの写真を上下に並べていたのです。
 ネコも猛獣の仲間なのだ、野性を残しているのだ~、ということが実感できました。


 次は月岡芳年。

 幕末から明治にかけて活動した、最後の浮世絵師(と呼ばれている人は複数いますが…)。

 ただし、小林清親や暁斎と異なるのは、同時代に大量に流入したり始まったりした風俗現象や流行には彼らほど興味がなく(全く、ではありませんが)、明治になっても、歌舞伎役者や、昔ながらの物語(牛若丸など)に材を得た絵を描き続けたことでしょう。

 ところで、幕末以降の浮世絵はどこか色彩がどぎついのではないかと、以前から思っていたのですが、この展覧会を見て理由がわかりました。
 西洋から安価で発色の良い赤の染料が入ってきて、それまで使われていた赤に取ってかわったためということのようです。
 もう少し早い時期に、やはり輸入が始まりすっかり浮世絵に欠かせない色となったベロ青(藍)の場合は、画面を深く落ち着いたトーンにするのに、赤だとどうして品のない雰囲気になってしまうんだろう?

(長くなってきたので、以下別項)


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