(承前)
(5)で書いたとおり、網走新聞の企画記事「まちの彫刻」にも、札幌彫刻美術館の小冊子「北海道の野外彫刻」にも記載がなく、網走護国神社の前をたまたま通りがかって見つけた胸像。
これもいわゆる、写真からおこした彫像で、「盛岡勇夫」の名が背面に刻まれています。
なので、彫刻家の作風がどうこう、というたぐいの像ではありません。
背面ではなく、左側に「敬贈」と題する文章があり . . . 本文を読む
(承前)
網走小学校の玄関前にある胸像彫刻。
道内、とくにオホーツク管内に作品の多く残されている中野五一(1897~1978)の作と思われます。
「思われます」というのは、網走新聞の企画記事シリーズ「まちの彫刻」では
「作者は中聖正一となっているが詳細は不明」
とあり、さらには、札幌彫刻美術館が編纂した冊子「北海道の野外彫刻」の巻末リストにも
「中聖正一」
とあるからです。
最後 . . . 本文を読む
(承前)
網走市内の野外彫刻については、昨年5月に
「網走新聞のシリーズ記事「まちの彫刻」」
という項目をまとめた時点で一区切り着いたと考えていましたが、その後も
「小川研「屯田兵上陸の地」碑」
が見つかるなど、なかなかコンプリートにはいたりません。
8月8日、網走市内で3点の野外彫刻を見てきたので、追加していきたいと思います。
ただし、いずれも胸像なので、見る楽しさはそれほどありません . . . 本文を読む
オホーツク管内遠軽町生田原地区の野外彫刻や公共空間のアートに関してはすべて紹介したつもりでしたが、生田原中学校の校庭にこの作品があることに最近まで気づきませんでした。
この学校のすぐ前の国道を車で何度も通っていたというのに。
生田原小や文学碑公園の作と同じく、生田原出身で、埼玉県拠点の彫刻家、藤原秀法さんの作品。
その2点と異なるのは、裸婦ではなく、着衣の少女であること(ちょっとホッと . . . 本文を読む
なんだか意地が悪いようですが(笑)、せっかくなので、北見ブックレット第13号「北見の彫刻・彫像MAP」 に掲載されていない野外彫刻を、もうひとつ挙げておきます。
JR端野たん の 駅前一帯が1996年に整備された際に設置された「シンフォニー」という作品です。
画像2枚目は駅舎側から旧国道方向に向けて撮ったもの。 立ってバイオリンを弾く男、いすに行儀よくすわって横笛を吹く女、そして鼓笛隊 . . . 本文を読む
(承前)
常呂に行っても多目的研修センターが閉まっていて、館内にある砂澤ビッキの彫刻が見られないので、常呂のパブリックアートを紹介するシリーズはこの記事でいったん一区切り。
常呂町のなかでも、漁港などのある中心部よりも東側。
網走市との境界近くの国道沿いに小公園のような土地があり、そこの一部に、円形に白い石が敷き詰められ、その中央に設置されている小ぶりな彫刻です。
それにしても、交 . . . 本文を読む
(承前)
前回、常呂中学校の校門の近くにあるモニュメントを紹介しましたが、常呂小の校庭にも、モニュメントがたっています。
この作品も、札幌彫刻美術館がまとめた「北海道の野外彫刻」の巻末リストに載っていますが、作者が「清水敦」となっています。
清水さんは全国的に活躍する網走の銅版画家。「なぜ野外彫刻を?」と思っていましたが、実物を見て疑問が氷解しました。
大まかなデザインを手がけ、表面は . . . 本文を読む
「カーリングのまち」として知られる常呂町は2006年3月、北見市などと合併し、北見市常呂自治区になりました。
常呂自治区の彫刻については、以前紹介した北見ブックレット第13号「北見の彫刻・彫像MAP」発刊には砂澤ビッキの作品しか掲載されていません。
しかし、このブログでも何度も言及している、札幌彫刻美術館発行の「北海道の野外彫刻」には、ビッキ作品以外の4点が紹介されています。
どうして . . . 本文を読む
(承前)
「道の駅」にもいろいろなタイプがありますが、斜里市街地の道の駅しゃりは、観光案内窓口などのある建物と、物販の建物がわかれていました。
前者の建物の出入り口に、なにげなく置かれていたのが、全道展会員のベテラン彫刻家・二部黎 に べ れいさんの木彫でした。
冒頭画像、向かって右側に、なんかよくわからないキャラクターの立て看板みたいのが置かれていますが…。
二部さんは2010 . . . 本文を読む
(承前)
「北のアルプ美術館」を辞して、知床斜里駅への帰路をぶらぶらと歩きます。道順は、往路とほぼ同じです。
冒頭画像は、中心街にあった大きな衣料品店の廃墟。
この手の店は「マイカー + 郊外型衣料品店チェーン」の組み合わせの滲透にくわえ、通信販売の普及により、道内の多くの街で立ちゆかなくなっているように感じます。
(2枚目はあまり関係のない斜里町内の画像)
さてこういうときに、タ . . . 本文を読む
(承前)
斜里行きの11本目のブログ記事です。
前項で書きつづったとおり、充実した気持ちで「北のアルプ美術館」を去りました。帰るさに、図録など3冊を買い、その後であわてて、田中良さんが峰浜(斜里町)のバス停を描いた、館内の展示作の絵はがきを買い足しました。
北のアルプ美術館(オホーツク管内斜里町朝日町11の2)は庭が広いです。
野外彫刻も点在しており、それについては8年前の訪問の際にあ . . . 本文を読む
(承前)
2020年7月10日の斜里行き、ブログ記事の5本目です。
この碑は、斜里バス「網走線」の車窓から偶然見かけました。
筆者は存在をぜんぜん知りませんでした。
奇妙なことに、
網走新聞のシリーズ記事「まちの彫刻」
にも載っていません。
ネット検索すると、
北海道応援ブログ( https://ameblo.jp/nomaru1256/entry-12074143641.htm . . . 本文を読む
(承前)
筆者が網走駅を降りて、原稿チェック(会社の仕事)を済ませてから足早に向かったのは「南公園」です。
以前、
網走新聞のシリーズ記事「まちの彫刻」
をブログに書いた際、網走市内で未見の野外彫刻がいくつかあったので、そのうちのひとつを確かめてみようと思ったのです。
「南公園」の入り口に、前田優治作「オホーツクの子」という野外彫刻があるとのこと。
グーグルマップによると、網走駅 . . . 本文を読む
昨年7月に「遠軽、湧別地方のパブリックアート」と題してリストをアップしましたが、その後の取材が進んでおり、追加分(18点)を含めて以下にリンク一覧を掲げておきます。
遠軽
小林繁美「精霊たち(木神)」
小林繁美「精霊たち(陽炎)」
小林繁美「精霊たち「芽甲」」
小林繁美「ミノタウロス」
望月建「環」
小石巧「漂」
カノーバの女神(模刻)
滝錬太郎「姉妹像」
鈴木順三郎「めばえ」
遠軽の街 . . . 本文を読む
(承前)
これまで何度もこのブログで参考にしてきた、札幌彫刻美術館の編集による小冊子「北海道の野外彫刻」の巻末にある一覧表の「遠軽町」の項目に
「カノーバーの女神 復刻 カノーバー・アントニオ 丸大」
というのがあり、いったいなんのことだろうと長い間疑問を抱いてきました。
「復刻」などというのが載っているのは、ここだけなのです。
このたび、太陽の丘えんがる公園をくまなく歩いて、ようやく探 . . . 本文を読む