「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

サバクヤ心

2024年01月29日 | 日記

「サバクヤ心 袱紗サバキツ」

これは柳宗悦著「南無阿弥陀仏」に添えられている、
心偈」(こころうた)の中にある言葉です。
私がこの言葉に出会ったのはもう何十年も前ですが、
まだ若かった私にも、とても心に響き、
以来点前の心構えとして大切にしてきた言葉です。
この言葉があの民芸運動に力を注いだ柳宗悦から発せられた言葉だと、
認識したのは最近のことです。
著者に興味を持ってふと手にしてみたこの本を読まなければ、
ただ心に響く言葉として胸に刻まれただけかもしれませんが。

先日の茶会で、社中の皆さんに、お点前をして濃茶を差し上げたときも、
この言葉を念じての帛紗捌きでした。
ちなみに原典では袱紗という字を使っていますが、
茶道では帛紗という字を使いますが。
今年もまた新しい気持ちで、サバクヤ心袱紗サバキツ・・です。



ところで昨日は、午前中の稽古を終えて、
急いて上野の文化会館まで。
藤原歌劇団のオペラ、「ファウスト」を鑑賞してきました。
とても迫力のある舞台でした。
歌声がセリフのごとく自然に耳に伝わり、
休憩を交えての四時間近くの時間が、長くは感じませんでした。

昼間の公演でしたが、終わった時は日もすっかり暮れていました。
友人と夕食を済ませて、遅くならないうちに家路に。

年明けて、色々とありましたが、もう二月が目の前ですね。
時の経つのが早い早い。

 


新年の茶会も終わりました

2024年01月23日 | お茶三昧

新年の社中顔合わせの茶会が終わりました。
予報通りの雨でした。
広間と小間の二席に辰をたくさんそろえたので、
雨を呼びすぎたのでしようか。



茶入・・瀬戸の肩衝 銘「清友」
茶杓・・「千代の栄」 
仕覆・・紫地龍丸紋錦

今年は何年かぶりに私がお点前をして濃茶を飲んでいただけました。

足の手術をしてそろそろ五年が経ちます。
何とか正座をして、嶋台のお茶碗で、
重ね茶碗のお点前をすることができました。
大きな嶋台のお茶碗を重ねて持ち出しましたが、
いまだ心配ですから濃茶もまだ各服点てです。
かげ点てのお茶も各服ですので、
お水屋も手際よくお出しできるように、色々と工夫をして大奮闘。



おかげでとてもスムースに進み、
私のお点前が終わるまでに、皆さんにお茶をお出しすることができました。

昨年は午前組と午後組の二部制にしましたので、
濃茶席が二回で、時間的に忙しい思いをしましたが、
今年はとてもゆとりが持てました。
お昼のお弁当も到着を待って早めに頂けました。



午後は、小間席との調整の合間に、
皆さん久しぶりにのんびりと歓談ができたようです。
稽古日が違う方達は、年に一度の逢瀬ですもの。


こんな光景もたくさん見られました。

広間の薄茶は、おかわりをしていただきました。
おかわり用のお菓子は、おみくじ付煎餅。
皆さんの今年の運勢を占っていただきました。
私は水屋でお相伴でしたが、大吉を引き当てましたよ。

帰るころには雨も上がり、終わりよければすべてよしと、
楽観的な私の総括でした。
皆さん今年も、お茶をたくさん楽しみましょう。


本阿弥光悦の世界を楽しむ

2024年01月18日 | 日記



 

国立博物館の水が凍っているような寒い日でしたが、
本阿弥光悦の宇宙に浸ってきました。
おとずれたのは展示の初日です。






入ってまず目に飛び込んできたのが、
国宝の「船橋蒔絵硯箱」
何度も見ていますが、存在感に圧倒されます。
そして刀に始まり、書、蒔絵、茶碗と、
光悦の魅力を余すところなく堪能できました。
何事も次の機会は無いかもと思い始めたので、
何時になく真剣に見て回りましたので、その量にかなり疲れました。
国宝の刀も何点か見られました。
刀はあまりわかりませんが、折紙と呼ばれ刀剣の鑑定書が飾られており、
よく言う「折り紙付き」という言葉が、ここから出たということを知りました。

最後の第四章は茶碗。
こちらもおなじみの作品に会えました。
光悦の茶碗の展示だけと思いましたが、
幸運にも長次郎と道入(ノンコウ)の茶碗も見ることができました。
大好きなお茶碗の「無一物」との逢瀬も楽しみました。


博物館で、二時間近く時を過ごして、
館内の食事処で昼食をとり、
最後に、上野東照宮に初詣をして帰ってきました。

風の強い寒い一日でしたが、一つ目的を果たせたので満足しました。

つかの間の休みを挟んで、稽古と、初茶会の準備。
あっという間に当日がやって来ます。
予報では少し雨に降られそうですが、
ある方が、数年前の大雪の日を経験したので、
「雨なんて大したことない」とおっしゃっていました。
あの時は風流を通り越して、あれよあれよという間に積もって、
帰りの道程が大変でした。
そうですね、雪さえ降らなければ良しとします。

 

 


お茶会の準備

2024年01月15日 | お茶三昧

綺麗な柚子をたくさんいただきました。
早速の柚子三昧で、なににでも柚子です。
柚子の香りで、お料理が一味違うので楽しめますね。

社中全員の顔合わせの新春茶会が近づきました。
先週、市のお茶室に正式に手続きを済ませてきました。
お借りするお道具、持ち込む道具の一覧表も作成して、
今日はいよいよ道具を出して荷造りの準備です。
あれは何処に・・これはあそこだったかしら・・と、
前日でないと準備できない物以外はすべて出したはずです。
と何とも頼りない言い方ですが、最近時々抜けることもあるので、
一覧表を見ながら二重三重のチェックをしないと、安心できません。

今週末の天気予報は雨模様とか。
何とか念力で、雨など降らせないようにしたいです。
干支である辰のお茶碗やお菓子も使います。
龍は雨を呼ぶそうですから、心配しています。

さて、新年もあっという間に15日の小正月。
小豆粥をいただく習わしですね。
お正月の行事もこれで一段落。
これからは、一年で一番寒い時期です。
体調に気を付けて乗り切りましょう。

 


七草

2024年01月07日 | 日記

辰の色紙も、一週間ですっかりなじんで、リビングの主の風格です。

稽古初めから三日間頑張って、一息ついています。
そうだ今日は七草と、スーパーで七草セットを見つけてきました。

夕飯がおかゆだけでは寂しいので、
ワインのおつまみに、お刺身も。

今日から紫式部を主人公げしたドラマが始まりますね。
テレビで大津の石山寺を取り上げていましたが、
何年か前に旅したことを懐かしく思い出しました。
思わずお稽古にいらした若い方に、
「いろいろなところにどんどん行きなさいね。
年を取ってからの良い思い出がたくさんできますよ。」と。
「先生と一緒にどこかいきたいですね。」と言われて、
あそこに、ここにと、話が弾んでしまいました。
若い方と旅をしたら、もう足手まといになってしまいそうです。
まだそんな夢を語り合えるのは嬉しいですが。

 


今年はどんどん着よう

2024年01月04日 | 和服生活

三が日も終わり、今年も動き始めました。
近所の神社に初詣も済ませました。
無事を祈ったのですが、今年は元日早々大きな地震のニュースに驚かされました。
続いて飛行機事故と、予期せぬ波乱の幕開けで、
これからの平穏なことを祈らずにはいられませんね。

予期せぬといえば、昨年は私も予期せぬ緊急入院をしてしま手ましたが、
そのとき、病院のベットの上で、色々とこれから先のことを考えさせられました。
生きて帰れなかったらどうしようとまで考えましたよ。
考えたことの一つに、着物のことがありました。
ああ~あの着物にはまだ手をとうしていない・・とか、
好きな着物を大事にしすぎて、あまり着ていないとか・・
これでは悔いが残ると、退院したらどんどん着てしまおうと。

というわけで、
派手になったものは、最後にもう一度着て終わりにしようと考えたり、
お稽古の時も、お稽古にもったいないなんて思わずに、
外出用に取ってあるものも着てしまおうと考えたり。
少し億劫になった着物での外出もどんどんして見ようとと思います。

それでそのために、新しく補正下着をまた作ろうと、
今日は晒を一反買ってきました。
10年ほど前に作ったものがだめになってから、市販のものを使っていましたが、
やはりなんとなくしっくりきません。
テレビでも見ながら、ちくちくとやろうと思います。



2014年5月のブログに載せたときの写真ですが、
このようなものです。
胸のところに補正を入れられます。

さあお稽古も始まるし、初茶会もしなくてはなりませんので、
そろそろエンジンをかけますね。


明けましておめでとうございます

2024年01月01日 | 日記

 

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくおねがいいたします。

大晦日は、年明けまで起きていましたが、
初日の出を見たくて、間に合うようにアラームをセットして、
昇り始めるところから見ました。

やはり初日の出は、特別な感慨をもたらしてくれますね。

今年の目標は、なんといっても健康です。
昨年は思わぬ入院騒ぎを起こしてしまいました。
ここ数年、色々とありましたので、
今年こそ何もない年にしたいと思っています。

まずは新年のご挨拶まで。