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20年ぶりの日本帰国「赤い雨」写真展

2013-06-30 | photo
NYで写真家になった伊藤裕之さんが、お父さんの急死の
知らせで20年ぶりに日本に帰国して参列した葬式の写真
TimesNYに発表したんだけど、写真展が新宿御苑前の
M Place
で開かれていた。

20年ぶりだから、外国人が日本の葬式を奇異/ユニーク
に感じる視点があるかと予想してたけど、そういうもの
は殆ど感じられない。

でも伊藤さんが場違いというか異邦人であるという感覚
が伝わってくる。



遺影を家族が遺品から探すが、伊藤さんが撮った写真が一
枚もなかった、とお姉さんに告げられる。「まったく役に
たたない」と記事にはある。どんな気持ちだろう。

喪失感(lost)と孤独感(alone)の中にいる。それはお父
さんを失ったことだけではない。居場所がないって感じて
いるのだろうって想像する。



大震災、長く続く不況の中で20年前の自信に満ちた日本人
は打ち負かされることを受け入れているように見えたそう
だ。ずっと日本にいるとそこそこ楽しくやってるように感
じるけど、20年ぶりの彼には違って見える。


お父さんの葬式から2週間後に参列した叔父さんの葬式

タイトルの「赤い雨」は成田からのバスの窓から夜の街を
眺めた時に感じたもの;

赤い斜線が景色に重なって映り、
赤い雨が降っているようだった。

赤い雨なんて降るわけないし、白黒のプリントに赤はない。
でも暗い赤が斜めに降りている気がした。


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