各天皇方の崩年と即位年と『19』年間の関係

前回、①宣化元年（536）は推古元年（593）と57年差であることを発見しました。

すると、宣化天皇の前の安閑天皇は535年に崩御しているわけです。推古天皇の前の崇峻天皇も592年に崩御しています。（越年称元法というらしいです。）
　当然、ア《安閑2年崩（535）は崇峻5年崩（592）と57年差》になります。

では、その他の天皇方はどうなっているでしょうか。
　以下、調べてみて驚きました。

　②敏達元年（572）は舒明元年（629）と57年差。
　　イ《欽明32年崩（571）は推古36年崩（628）と57年差。》
　③用明元年（586）は天智元年（662）と76年差。
　　ウ《敏達14年崩（585）は斉明7年崩（661）と76年差》
　④崇峻元年（588）は孝徳元年・大化元年（645）と57年差
　　　《ただし、用明2年崩（587）は皇極3年（644）と57年差で対応するはずです　　　　が、皇極天皇崩御はしたわけではなく、皇極4年（645）6月乙巳の変を機　　　　に退位》

　①の宣化天皇と推古天皇の間には何人かの天皇が在位しています。
　もちろん、②、③、④も同じです。
　これは、多少入り組んでいるために、どなたも気付かれなかったのだろうと思います。
　しかし、これらの天皇方の即位年と崩年は、明らかに「19の繰り返し」を意識して設定されていると考えるべきです。

　ここに挙げただけで、安閑天皇以降、天智天皇までのすべての天皇の名前が登場しています。
　安閑・宣化・欽明・敏達・用明・崇峻・推古・舒明・（皇極）・孝徳・斉明・天智天皇というわけです。

　多少詳しくすれば、

A　安閑2年崩（535）―宣化元年（536）―欽明元（540）―敏達元（572）―
―用明元（586）―崇峻元（588）―崇峻5年崩（592）―推古元年（593）

B　欽明32年崩（571）―敏達元（572）―用明元（586）―崇峻元（588）―推古元年（593）―推古36年崩（628）―舒明元（629）

C　敏達14年崩（585）―用明元（586）―《崇峻元（588）―推古元（593）―舒明元（629）―皇極元（642）―孝徳・大化元（645）》―斉明元（655）―斉明崩（661）―天智元（662）

次のものはCにはさまれています。
D　崇峻元（588）―推古元（593）―舒明元（629）―皇極元（642）―孝徳・大化元（645）

3月10日のブログでは私の想像する文武崩年（706）と崇峻崩年と神功皇后の崩年の関連を見ていました。
　文武崩年（706）－崇峻崩年（592）＝114（19×6）
　文武崩年（706）－真の天智崩年（668・これは想像）＝38（19×2）
　文武崩年（706）－神功皇后の崩年（269）＝437（19×23）

　神功崩（269）―安閑崩（535）―崇峻崩（592）―《天智崩（668）・想像》
　535－269＝266（19×14）
　592－269＝323（19×17）
　
　ついでに、履中元（400）～雄略元（457）です。
履中元（400）―反正元（406）―允恭元（412）―安康元（454）―雄略元（457）

また、蘇我氏の場合
欽明31年（570）蘇我稲目死去・・・（これが569年ならばいいのですが）
推古34年（626）蘇我馬子死去
皇極4年・大化元年（645）蘇我入鹿・蝦夷死去

645－626＝19
626－570＝56（1年足りない）
645－570＝75（1年足りない）

また、極めて面白いのが
『欽明32年崩（571）―敏達元（572）』です。
　もちろん、推古崩（628）－舒明元（629）に対応していますが、その他に
この百年後が、
『天智10年崩（671）―天武元（672）』と対応します。
　
　そして、天智10年崩（671）－応神41年崩（310）
　671－310＝361（19×19）
　06・1/3のブログで応神天皇は天智天皇と対応する、と考えていました。
　応神崩から仁徳即位までには空位があります。
　もし空位がなければ、天武即位と仁徳即位が対応していたことになります。

　研究しなければならないことが、たくさん出てきてしまったようです。