スパニッシュ・オデッセイ

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「神曲」地獄の裁判官ミーノース

2017-08-30 22:00:29 | トリビア
 西洋版「三途の川」、アケローン川を渡るといよいよ、地獄の本部である。川を渡る前にいたところは「地獄前域」というそうである(ウィキペディア「神曲」)。
 アケローン川を渡ったところで亡者を待ち構えているのが冥府の裁判官ミーノース(ミノスともいう)である。ミーノースはギリシア神話に登場するクレータ島の王だが、どういうわけか、地獄で裁判官を務めている。
 
 【冥府の裁判官ミーノース:ギュスターブ・ドレによる挿絵】 
 ご尊顔を拝せないのが残念だが、怖そうな雰囲気は伝わってくる。
 東洋には閻魔大王がいらっしゃるが、西洋人も同じようなことを考えるようである。
 ただ、閻魔大王は死者の行き先を極楽と地獄に振り分けるのに対して、ミーノースのほうはすでに地獄にいるわけだから、どこに振り分けられるにしても地獄には変わりはない。
ダンテの地獄の詳細についてはウィキペディア「神曲」地獄界の構造をご覧いただきたい。
 
 【Herrad von Landsbergによる装飾写本形式の百科事典『Hortus Deliciarum』(1180年頃)に掲載されている地獄の絵。ウィキペディア「地獄(キリスト教)」より】
 


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