咲とその夫

 定年退職後、「咲」と共に第二の人生を謳歌しながら、趣味のグラウンド・ゴルフに没頭。
 週末にちょこっと競馬も。
 

大河のラブシーンに・・・

2024-03-12 21:25:12 | レビュー

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 10日(日)午後8時放送の大河ドラマ「光る君へ」、ネット上では直秀ロスと騒がれていた。
 その直秀(毎熊克哉)たちが惨殺されたことで、まひろ(吉高由里子)と道長(柄本佑)それぞれの本当の心根が垣間見られた。
 あの死を通して先日のドラマ展開には、大きなキーが隠されていたということが分かった。
 
 藤原兼家(段田安則)と安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が仕掛けたとてつもない陰謀が、いよいよ実行に移されつつあった。
 兼家はこの陰謀が成就しなかった場合のことも考え、一族の命運がかかっていると長男・道隆(井浦新)たち兄姉を説き伏せた。
 晴明の指示する日のおおよそ2時間の間に花山天皇(本郷奏多)を出家させるという大胆不敵な行動を決起する。

 花山天皇の信任厚い道兼(玉置玲央)が、共に出家すると花山天皇に伝え夜半共に院を出立。
 段取りよく花山天皇の剃髪が終えられると、何と道兼は裏切ってその場を立ち去った。
 これにより、花山天皇が退位となって兼家の孫で、娘・詮子(吉田羊)の子・懐仁親王(高木波瑠)を次の天皇へ即位させることに成功する。
 藤原一族の恐ろしき陰謀が、成就するさまが描かれた。

 一方、道長は、ことが露見し陰謀が不手際に終わった場合には、父・兼家の取り計らった一切のことは全く知らなかったとしらを切り、藤原家存続を成し遂げるよう父から厳命されていた。

 常に冷静な目で見ている道長であったが、あまりにも権謀術数を操る父・兼家や従順なまでに従う二人の兄たちのことを心のどこかで嫌悪していたのか、それよりもまひろとの恋を成就させようと決断していた。
 
 まひろと文を交わし、いつも出会っていた場所にて二人が密会。
 直秀の云っていた遠い国へ、まひろと共に飛び出そうと道長はその思いを告げる。
 藤原の家も性も捨て、ひたすらまひろとの二人の恋を大切に新天地で生きたいと・・・。
 正に直秀の云っていた遠くの国で・・・。
 
 ところが、まひろも子供のころから三郎(道長の子供時代の名前)のことが好きだった、いまでも大好きである。
 共に行きたいと思うけど、道長様にはもっと違う生き方があるはず、それを成し遂げられるよういつまでも見守っていたい、とそのような返答をする。
 
 あの直秀の惨殺現場での道長の行動と本当の心の底を垣間見たまひろは、このお方ならきっと関白にまで上り詰めて、直秀のような庶民のことを思いやる政治を司るものと確信を得たようである。

 正に直秀の死は、無駄ではなかったと脚本家がストーリーを組み立てていたらしい。
 心憎い展開である。

 その夜、大河ドラマ的には思いもよらないラブシーンが展開、これが美しく描かれるとは・・・。
 将来、源氏物語を創作し終えるまひろ(紫式部)の糧としてのストーリー展開だったのかな・・・と、思いつつ見ていた。
 ネット上でも大きな反響が書き込まれていた。
 
 凄い演出、参りやした。(夫)


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5 コメント

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Unknown (kirikodaisuki)
2024-03-12 11:54:37
分かり易く丁寧に解説して下さるので、毎回が、ドラマ同様楽しみです。
文才機知に富み、感服しながら拝読しています。
ありがとうございます。 (咲とその夫)
2024-03-12 14:07:15
 おほめのコメントとてもありがたく思います。
 恐れ入ります。
 元来理系の人間なもので、あーでもない、こーでもないと(こちらの方言?)解析してみたくなって、ドラマなどの感想を書き込んでいます。
 勝手な解釈の部分もあるかと思いますけど、当たらずとも遠からずと思って頂ければ幸いです。
 
 ありがとうございました。
ひるがえる錦の御旗 (マルテンサイト千年)
2024-03-12 19:25:17
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタインの理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズムは人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。ひるがえって考えてみると日本らしさというか多神教的な魂の根源に関わるような話にも思える。
古典文学の香り (グローバルサムライ)
2024-04-06 20:54:17
なぜか出雲のスサノオ神話をおもいださせますよね。
ありがとうございます。 (咲とその夫)
2024-04-06 22:22:49
 コメントありがとうございます。
 なるほど、そのような見方もできるものですね。

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