晴耕雨読で住まいを造ろう

都会を離れ農的暮らしをしながら、日々住まいについて考え、家造りを家族と共にDIYで実現させた日記・・その後

敷地境界線の確認(6)

2006年05月28日 | 敷地について

 敷地境界線の確認(5) からの続きです。 (水色の文字は私の心のつぶやき)


 今日の日曜日は久々に晴れた感じがする。気分も爽快に・・とはいかないが再度地権者の家を訪問した。

今日は法律上の地権者(女性)と、そのお婿さんにも会えたので簡単に自己紹介をして「お聞きとは思いますが・・」と話を始めたのだが

「名義は確かに私になっていますが境界のことは判りませんので父母とお話ください」

と振られてしまう。お婿さんも・しかり・である。
現実に農業をしているのは高齢の父母のみ。若夫婦はサラリーマンで農繁期だけ手伝うくらいではないだろうか。現に今日お会いしたときは野良着ではなかった。

(ノータッチのくせに後で訳わからなくなったとき、父母がここを使っていたから私の土地です。なんて主張するのだろうなぁ)

 トモカク、民民境界なので話し合って折り合いが付いたところで図面や文書で確認しあうつもりであることを伝え、交渉相手が父母であることを再認識した。正直なところ私は本当の地権者である娘さんに期待していた。もう少し現代的な合理性・道理を理解していると思ったのだ。期待外れでは仕方ない。これからの交渉を頑張ろう!

 ちょうど私の地所の東側で田圃の準備にかかっているとのことなので道を戻し私の敷地まで行って見ると、南側の道路予定地に農民車(運搬を目的としたベルトドライブの車。昔のオート三輪車をもっと簡単にしたようなもの)を置いて、少し遠くでご夫婦が一輪車を押し、畦の修理か水張り用の堰止めか何かの土を運んでいるのが見える。仕事の邪魔をしてもいけないし、少し待てばお昼時なので戻ってくると踏んであたりを再検分。まもなく田植えが始まるので溜池周りや田圃の畦道など草刈が行われている。あたりをうろついていると入り口側の地権者の奥方が背中に除草薬を背負って畝の上を歩いている。こちらへ近づいてきたので

「こんにちは。先日はお世話さまでした。おかげでご主人とお話ができました」

と挨拶すると、一瞬「あんた誰?」と思ったのかもしれないが、すぐに思い出したらしく、その場で立ち話を始める。なるべく当たり障りの無い野良仕事やお天気の話に話題を留めたのだが、何となく自分の自慢や誰かの悪口を言うようにも聞こえるから不思議。私としてはともかく聞き流すだけのイイコしておく他ないだろう。

 やがて遠くで作業していたご夫婦が農民車まで戻ってきたので、いままで話し込んだ奥方には「お手を止めまして・・」と別れて農民車のところへ歩み寄る。心なしか心臓がドキドキしてくる。声が届くところまで来て「こんにちは」と大きく声をかける。

 さて本日のネゴシエターの活躍はいかに。
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 はっきり言って 疲れました。

 相変わらず所有権と使用権がごっちゃになっている。すでに死んだ人との約束事だったり、4mの巾も主張する。しかし、仮に4m後退してもそれがお互いの敷地境界線で無いことは判りかけたかもしれない。死んだ人と「4m巾まで使う約束になっている」からとの言い回しになってきた。

(でもこのような土地使用権の既得権は持ち主が変われば無効になるはづ。生活に直接関わるなら居住権など簡単に反故にできないものはあるが、農作業の利便性だけで主張はできっこない)

「そちらが農作業の都合を考えて4m巾を主張するのでしょうけど、私のほうも庭先を野菜畑や花畑にしたいのです。そもそもここは道路ではないのですよ(と言っても法律的道路の意味を相手は理解できないだろう)。お互い利便性を考え4m巾空けましょうと言うなら、南側と同じように貴方も半分の2m後退してください」

相変わらず、この話ばかりである。しまいに腹が立って「素人をだますような事をしないでくれ!」と、つい大声を上げてしまった。交渉事でこの態度はいけない。反省・・。

 しかし、ひとつ解決の糸口が見つかったように思えるのは、公図に示された解体撤去された納屋から2mの境界線(私自身もこれが境界線とは思えない。たぶん相手の畦まで含めた図だと思う)、その納屋の軒の雨落ち線が境界線(民民境界では、よくこのような架空の線が境界になる)と聞いていたと奥方が口にしたのだ。私が公図によれば納屋から2mが境界線と主張したので1.5mほどバックさせる心つもりだったのだろう。 そこで、

「それなら、この公図から分一で寸法を採り、現地に無くなった納屋の形で地縄を張りましょう。そこから話を始めませんか」

と言う事に話をまとめた。どの道すぐに解決することではない。地縄を張れば確実にこちらの主張が正しいのはわかるはずだが、もっとも、ああ言えばこう言う、と態度を変えてくるのは必然。相変わらず4m巾が無いと困るとか死んだ人との約束だったと言うだろう。

(どうして4mの巾が必要なのか尋ねると「4mあれば軽トラ二台並列駐車できるし、あんたが塀は作らないと言っているが、あんたの所の何かを傷つけることもないだろう」だって・・ざけんじゃないよ!!)

 そこでもう一つ提案してみた。

「4m巾ないと野良仕事に困るというなら、その東側の畑を私に貸してください。それなら貴方は東側の畑に用はなくなるでしょう」

一瞬、思いがけない言葉を聞いたような顔をした。「お前に農業が出来るのか?」と言うような顔に思えたので、すかさず

「今でもすでに広い土地を借りて野菜だけは自給自足してますよ。チャンスがあればお米も作りたいのですが、こればっかりは田主(たず)が絡むので難しいですけどね」

と経験者顔で言うと「田主の権利売る人がいればなぁ」というので私は「田主の権利は欲しく要りません。あれは金がかかるばかりですから」とやんわり拒否しておく。相手は「田圃の貸し借りは置いといて・・」というので、私も「えぇ、そのときがくれば相談に乗ってください」と話を留保しておく。

 念のために書いておくが、いつもケンカ腰で話し合いをしているわけではない。世間話や私の職業のことや家相など多義に渡る雑談も挟みながら相手の考え方を予想する。もちろん相手の目はシッカリ見ておく。・・・・ほんと つかれました。(お腹もすきました)

来週(?)は巻尺と紐と木杭を持って行こう。





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コメント
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