上越線をメインとした撮影旅行の最期に立ち寄った大糸線沿線。上越ではEF16が最後の活躍をしている時代で、EF58との臨客がメインターゲットだった。合間にやってくるローカル電車に70系の姿はなく、すでに115系に全て置き換わっていた。長い間、石打の電留線に70系の姿があったことを思い出す。
朝の松本駅ホーム。70系電車に出会えなかったからではないが、大糸線へと立ち寄った時の一コマ。大糸線のローカル貨物列車は、まだED60型で残っていて、その撮影に沿線に出た。この線区には、直通で165系・183系などの優等列車たちも姿を見せるが、地元ローカルには、戦前型の旧国電車が元気に活躍していた。朝、アントンKを出迎えてくれたのは、半流型と呼ばれていたクハ55。Hゴム改造もない綺麗なお顔に朝日が当たり、ただそれだけで興奮してしまったことを思い出すのだ。彼等戦前型旧国電には、飯田線でも身延線でも出会い乗車もしているが、全てがスカ色と呼ばれる紺とクリームのツートンカラー。ここのスカイブルー一色の旧国には、最初戸惑ってしまったのである。奥に見えるクモハ60とともに、まだまだ鉄道に活気が宿っていた時代なのである。
1979-02-16 227M Tc55041 大糸線:松本駅