東京新聞の社説【憲法を考える 変えられぬ原則がある】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018050202000166.html)。
《日本国憲法改正論議で引き合いに出されるのが、ドイツ基本法(憲法)が六十回改正されていることです。しかし、変えていない部分にこそ注目したい》。
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
《憲法九条です。戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
自らの手で作り替えたい》。
「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている」
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
「東京新聞の桐山桂一、豊田洋一、熊倉逸男の三氏による壊憲批判の
10本の社説シリーズ…【今、憲法を考える(6) ドイツ「派兵」の痛み】…、
【今、憲法を考える(7) 変えられぬ原則がある】…、【今、憲法を考える(8)
立憲・非立憲の戦いだ】…、【今、憲法を考える(9) ルソーの定義に学べば】…、
【今、憲法を考える(10) 戦後の「公共」守らねば】…」
《ドイツは、人間の尊厳不可侵など、基本法の基本原則は曲げてはいない》
《◆テロ機撃墜の是非》の判断は難しい。そこに至る経緯での努力の積み重ねが重要ではないか、とブログ主は考える。確かに難しい、でも、社説は、以下の文章で締め括られている…《何を変えるかよりも、何を変えてはいけないか。基本法の原則についてのドイツの議論は、日本の憲法論議を考える上でのヒントも与えてくれそうです。日本国憲法の基本原則は国民主権、基本的人権、そして平和主義です》…《何を変えてはいけないか》の判断はとても容易だ。「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」である。この三点の《変えるか、変えてはいけないか》の判断は自明だ。日本は、十分に《歴史に学んだ》はずではないか。加えて、緊急事態条項追加をしたいニッポンの腐った政権・与党、日本会議に代表されるアベ様信者や支持者…、彼・彼女らに絶対に変えさせてはならないし、壊憲させてはならない。
『●壊憲への暴走: シビリアンが暴走し、
アベ様の「我が軍」も既に暴走を始めているようだ…戦慄を覚える』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018050202000166.html】
【社説】
憲法を考える 変えられぬ原則がある
2018年5月2日
日本国憲法改正論議で引き合いに出されるのが、ドイツ基本法(憲法)が六十回改正されていることです。しかし、変えていない部分にこそ注目したい。
基本法改正は上下両院で総議員の三分の二の賛成により可能です。日本国憲法改正のような国民投票は必要ありません。これまでの改正は、ドイツ統一に伴うものや欧州連合(EU)関連など多岐にわたりますが、基本原則に触れるものはありません。
◆人間の尊厳不可侵
基本法第七九条が基本原則の改正は「許されない」と定めているためです。その一つが「人間の尊厳不可侵」です。
ドイツ連邦憲法裁判所で十二年前、人間の尊厳不可侵が具体的に問われました。
憲法裁は、法律が基本法に違反していないかを審査し、国が基本法を守っているかを監督する機関で、判決は政治にも大きな影響をもたらしています。
ハイジャック機がビルや米国防総省に突入した米中枢同時テロの記憶がまだ新しかった二〇〇三年一月、男が軽飛行機を乗っ取ってフランクフルト上空を旋回し、ビルに突っ込むと予告しました。
未遂に終わりましたが、航空機テロへの警戒感が強まり、サッカー・ワールドカップの自国開催を翌年に控えた〇五年、ドイツ政府は議会の可決を経て「航空安全法」を施行しました。
論議を呼んだのが、テロリストが民間機を乗っ取り自爆テロに使う恐れがある場合、国が軍に民間機撃墜を命じることができるとの条項でした。
旅客機に乗る機会の多い機長や弁護士らは、航空安全法が基本法に違反するとして、憲法裁に違憲訴訟を起こしました。
これに対し憲法裁は「人間の命と尊厳は憲法で守られなければならない。『撃墜』条項は人間の尊厳不可侵とは相いれない」として違憲との判断を下し、いったんは論争に決着がつきました。
◆テロ機撃墜の是非
しかし、パリなどでテロが相次ぎ、欧州に難民が殺到して治安悪化への懸念が高まった一五年に、航空安全法を巡る議論が再燃しました。
きっかけは、弁護士としても活躍する作家シーラッハ氏の法廷劇「テロ」です。日本語にも翻訳され(東京創元社刊)、舞台でも上演されました。
テロリストが乗客百六十四人の乗った旅客機をハイジャックし、七万人の観客がいたミュンヘン近郊のサッカースタジアムに墜落させると宣告しました。緊急発進したドイツ空軍戦闘機パイロットの少佐はミサイルで旅客機を撃墜、自爆テロは防ぎましたが、乗客は犠牲になりました。
撃墜を認めなかった国防相の命令に反した行動でした。少佐は大量殺人罪で起訴され、市民も参加した法廷で裁かれます。
少佐は「七万人が死ぬのを何もせずに見ていることはできなかった。七万人を救うために百六十四人を殺すのは正しい」と主張し、憲法裁の違憲判決が国を無力にしたと批判しました。しかし、乗客に自分の家族がいても撃墜したかと問われると、口ごもります。
乗客の遺族の妻は「パパがどんなにおいだったかもう忘れてしまった」との娘の言葉を引用し、喪失感を訴えました。
結末には、二通りの判決が示されます。
有罪判決は「人間の尊厳は基本法最上位の原則」であることが根拠とされます。
無罪判決は「より小さな悪を選択したので刑法上の欠点はない」と指摘しました。
どちらを選ぶかは、読者の判断に委ねられています。
ちなみに、日本でこの舞台劇が上演された際のアンケートでは、東京公演では無罪が、名古屋では有罪が、それぞれわずかに半数を上回っていたそうです。
「人間の尊厳不可侵」同様、基本法が変えてはならないとしている原則は、基本的人権、国民主権、国の秩序を壊そうとする者への抵抗権などを定めた項目です。
◆歴史に学んだ基本法
議会制民主主義を独裁に変えたナチの統治は、ホロコーストなど人類史の汚点ともいえる破局をもたらしました。抵抗権は、一九六八年の緊急事態条項追加とともに加えられました。基本法は歴史に学んだたまものなのです。
ドイツ社会は基本法の原則について議論を重ねながら、守り続けてきました。
何を変えるかよりも、何を変えてはいけないか。基本法の原則についてのドイツの議論は、日本の憲法論議を考える上でのヒントも与えてくれそうです。
日本国憲法の基本原則は国民主権、基本的人権、そして平和主義です。
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
週刊朝日の室井佑月さんのコラム【連載「しがみつく女」/「すごいお人だ」】(https://dot.asahi.com/wa/2018011700021.html)。
《安倍さんは、よっぽど平和憲法がお嫌いなのか? 国民に自由と平和を与えるのがイヤ? ご自分が勉強嫌いだから、国民が文化的になるのを阻止したかったり? 平和憲法をぶっ壊して、この国を明治時代に戻すのは誰にとって得なのか?》
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚』
『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!』
『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」』
『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」』
『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判』
『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉』
『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲』
『●押付られたと嘯き壊憲するくせに、「在日米軍特権」など
「忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか」?』
『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ』
『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…』
『●「改憲自体が目的…首相・安倍晋三が
改憲を断行したという記念碑的目標」…《愚劣なことだ》』
枝野幸男立憲民主党代表曰く、《安倍さんの趣味ではないか》、一方、室井佑月さんは、《安倍さんは、個人の趣味で改憲したくて、個人の趣味でこの国を明治時代に戻したい。すごいお人だ》…そうだ。
アベ様の御「趣味」で壊憲され、「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」され、さらには、緊急事態条項の創設をされたのでは、タマッタものではない。どうやら、アベ様は、平和憲法を壊憲して、「我が軍」を復活し、大日本帝国憲法への回帰を志向しているらしい。
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【https://dot.asahi.com/wa/2018011700021.html】
室井佑月「すごいお人だ」
連載「しがみつく女」
2018.1.19 07:00 週刊朝日 #安倍政権 #室井佑月
作家・室井佑月氏は、年頭所感での安倍首相の発言にみえた政権の姿勢について、疑問を呈する。
【この記事のイラストはこちら】(c)小田原ドラゴン
* * *
年が明けてから、安倍さんはやりたいことを隠さなくなってきた。
まず、年頭所感。「あけましておめでとう」の次に、「本年は、明治維新から、150年の節目の年です」という言葉をわざわざ出してくるあたり……。つーか、全文を通して、明治時代サイコー、みたいな話だった。
安倍さんは明治時代に強い憧れがあるもんね。
明治時代の産業革命遺産を、世界遺産候補に強く推したり。
明治を題材とした映画やテレビ番組の制作には、政府が金を出そうとしたり。「文化の日」を「明治の日」にしろっていう団体もあったな。
11月3日は明治天皇の誕生日。そして、日本国憲法が公布された日。この憲法が平和と文化を重視していることから、文化の日の趣旨は「自由と平和を愛し、文化をすすめる」だ。
安倍さんは、よっぽど平和憲法がお嫌いなのか? 国民に自由と平和を与えるのがイヤ? ご自分が勉強嫌いだから、国民が文化的になるのを阻止したかったり?
平和憲法をぶっ壊して、この国を明治時代に戻すのは誰にとって得なのか?
明治からその後、この国は大きな戦争ばっかりだ。
戦争って、大勢の国民は、五体満足で元の生活に戻れるのだけが望みとなる、最悪の事態だ。
一部の人は戦争で儲かるらしいが、まさか、今儲かりそうだとほくそ笑んでいるのは、またまたアベ友だったりして? そういう人たちが安倍さんのまわりで必死で応援団をやってたり?
去年からアベ友のズルが話題になっている。モリ・カケ・スパ・レイプ。呆れたけど、あれは序の口だったんか? 安倍さんの近くにいて、国民の命を犠牲にするような最悪の事態を期待してたり?
安倍さんは年頭の記者会見でも、
「今年こそ憲法のあるべき姿を国民に提示する」
なんていってたぞ。冬休みをとって、映画にいったり、ゴルフへいったりしてリフレッシュしたみたいで、やる気満々になっていた。
精力的に芸能人に会っているしな。
芸能人は、国が金出す明治時代の映画やドラマに出たかったりして、利害が一致しているのかもしれん。それが一般国民の災いにつながるとは、想像が及ばない。
……というようなことを考えていたら、1月4日、立憲民主党の枝野幸男代表が、安倍さんが掲げる憲法改正の発議について、
「国民の多くが望んでいる改正なら積極的に対応したいが、
現時点でそうしたものがあるとは感じていない。
安倍さんの趣味ではないか」
と国会内で記者団に述べていた。
まさかと思っていたが、やっぱりそれか!
改めて言葉にすると、安倍さんは、個人の趣味で改憲したくて、個人の趣味でこの国を明治時代に戻したい。
すごいお人だ。
※週刊朝日 2018年1月26日号
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ニッカンスポーツのコラム【国民のためか、安倍のためか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201801090000166.html)。
《そう、二階が図らずも口にしたように、この改正は安倍総裁のためなのではないか。憲法改正は自民党の結党以来の党是だが、ここまで本格的に改正を進めたのは安倍だけだ》。
《議会制民主主義はもう機能していない》独裁政治下で、壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項の創設。一体全体、これのどこら辺が国民のため? この壊憲は、人治主義国家・アベ様王国の国王の自己満足《憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したい》《改憲を断行したという記念碑的目標》のためであり、壊憲することが目的の壊憲で、「裸の王様」を支える取巻き連中や癒党議員、壊憲志向の組織や広報機関が躍起になって立憲主義を破壊し、平和憲法を破壊し、ニッポンを破壊している。
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚』
『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!』
『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」』
『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」』
『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判』
『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉』
『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲』
『●押付られたと嘯き壊憲するくせに、「在日米軍特権」など
「忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか」?』
『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ』
『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…』
『●「改憲自体が目的…首相・安倍晋三が改憲を
断行したという記念碑的目標」…《愚劣なことだ》』
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201801090000166.html】
政界地獄耳
2018年1月9日9時47分
国民のためか、安倍のためか
★4日の年頭の記者会見で首相・安倍晋三は早期の国会発議を目指す考えを示し、5日の自民党の仕事始めでは「(自民党結党から)60余年が経過し、意味合いは変わったが、国の姿・理想の形をしっかりと考え、議論していくのは、私たちの歴史的な使命ではないかと思う。占領時代に作られた憲法をはじめ、さまざまな仕組みを安定した政治基盤の中で変えていくことだ」と憲法改正への思いをにじませた。
★また7日放送の番組でも「できるだけ多くの党の賛同を得るような形で発議していただきたい」とし、「まずは国会で議論を進め、その中で国民の理解が進むことを期待したい」とその工程を語った。
★それを受け、5日に自民党幹事長・二階俊博は「みんなで団結して、自民党のためにやろう、安倍総裁のためにやろうと、こういう気持ちをみなぎらせていただいていることを、心からうれしく思う」と発言した。そう、二階が図らずも口にしたように、この改正は安倍総裁のためなのではないか。憲法改正は自民党の結党以来の党是だが、ここまで本格的に改正を進めたのは安倍だけだ。無論、衆参での3分の2を与党が占めるという環境を作り上げたことが、その導火線なのかもしれない。歴代首相は改正したくとも与党でそれだけの勢力を作り得なかったからだ。
★現行憲法を「いじましい、みっともない憲法」と断ずる首相に共産党参院国対委員長・井上哲士はツイッターで「『今年こそ、憲法のあるべき姿を国民に提示』すると述べた。やはりこの人は立憲主義がわかっていない。憲法に縛られる立場の総理が、『憲法のあるべき姿』を提示するなど本末転倒。あるべき姿を決めるのは国民。どの世論調査をみても、国民の多数は改憲を望んでいない」と反論した。憲法改正は国民のためか、安倍のためか。(K)※敬称略
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ニッカンスポーツのコラム【政界地獄耳/改憲 首相・安倍晋三の記念碑的目標か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201712110000123.html)。
《★改憲議論が活発だが、どうも自民党の改憲論は、どこでもいいからいじれそうな箇所、野党が賛同しそうな箇所を探しているように思える。改憲自体が目的で、改憲さえできればどこでもなんでもいいという考えのようだ。この発想自体が自民党の改憲とは首相・安倍晋三が改憲を断行したという記念碑的目標が見え隠れする》。
青木理さんによれば、《安倍首相が掲げてきた憲法改正は“改憲項目のブレ”の歴史だった。ジャーナリスト・青木理氏がその変遷を辿りながら背景を探る》。そのブレの歴史の大筋は…《そもそも政治への強い志も知の蓄積の気配すらも見られなかった》 ⇒ 《世襲政治家の3代目として祖父が成し得なかった夢を実現したい──その程度の初心だからか、具体的な改憲項目はしばしばブレる》 ⇒ 《要は改憲さえできれば何でも構わないのではないか》 ⇒ 《自らのコアな支持基盤である日本会議などの支援や助言を受け、その意向に最大限配慮しつつ、ついに「9条改憲」という“原点”に立ち戻った》…。一体、《いじましい》《みっともない》のは平和憲法か?、それとも、「裸の王様」アベ様か?
このコラムでも《改憲自体が目的で、改憲さえできればどこでもなんでもいい…首相・安倍晋三が改憲を断行したという記念碑的目標》…違憲な壊憲すること自体が目標だとさ、なんて《愚劣なこと》だ。
宮崎駿監督が喝破していた通り、《憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ》、本当にそう。
「いま、「裸の王様」の政権が倒れないようならば、2017年10月衆院選がラストチャンスだった…ということになるのかも…。《議会制民主主義はもう機能していない》独裁政治下で、壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項の創設…」。
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚』
『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!』
『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」』
『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」』
『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判』
『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉』
『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲』
『●押付られたと嘯き壊憲するくせに、「在日米軍特権」など
「忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか」?』
『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ』
『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…』
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201712110000123.html】
政界地獄耳
2017年12月11日9時20分
改憲 首相・安倍晋三の記念碑的目標か
★改憲議論が活発だが、どうも自民党の改憲論は、どこでもいいからいじれそうな箇所、野党が賛同しそうな箇所を探しているように思える。改憲自体が目的で、改憲さえできればどこでもなんでもいいという考えのようだ。この発想自体が自民党の改憲とは首相・安倍晋三が改憲を断行したという記念碑的目標が見え隠れする。
★首相の長年の主張は「憲法は占領軍の手によって、憲法の専門家ではない人たちによって2週間そこそこで書き上げられたもの」という認識の元、憲法の前文については「敗戦国のいじましい詫び証文」「みっともない」と主張している。改憲項目をどうするかというよりも、首相はこの憲法ではだめだと主張している。
★6日、衆院議長・大島理森は元衆院議長・伊吹文明らと懇談する場を設けたが、その席で「首相の意向で、国権の最高機関の解散を決められるのはおかしい」との意見が出たという。「首相が自由に解散権を行使することを縛るべき」や「国会の開会を受け入れない首相に対して憲法で縛るべき」ということも立憲民主党代表・枝野幸男の持論だが、改憲論と距離のある立憲が指摘している問題点に同調することで改憲議論をスムーズに進めたい思惑が透ける。ただ、自民党は憲法9条の改正を首相が訴えているほか、以前は憲法改正の発議要件を緩和するための憲法96条の改正を求めてもいた。それ自体、憲法99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」に抵触しているのではないか。
★さて、先ほどの解散権の議論だが、憲法で衆議院解散について規定した条文としては第7条と第69条がある。また国会を開くための規定もいずれも国会法など各法の改正で整理できそうな内容だ。政治家は憲法につながる各法ももう少し学んでから発言すべきだし、議論を深めるべきだ。(K)※敬称略
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[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]
ニッカンスポーツのコラム【政界地獄耳/米国のご機嫌を取ることが保守政治の手本か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201711090000157.html)。
《「米国が言ってるから」は外交と国内政治のすべての免罪符なのだろうか。そのしわ寄せが沖縄にあることをどのくらい政府は理解しているのだろうか。保守政治の手本のようにふるまう自民党だが、党是は米国に押し付けられた憲法の改正をうたう。自民党はその米国に押し付けられた片務的な日米地位協定すら対等な形にすることの提案さえできない。米国の属国化した状況を好んでいて「押し付けられた」もないものだ》。
『●室井佑月さん、「政府が間違ったことをしていたら、
間違ってると言えるのが愛国者だと思うけど。」』
『●3人がそろいもそろって「外交音痴も甚だしい」、
「3人の発言で日本外交の程度の低さが際立った」』
『●番犬様を諌めることもなく「海自、米空母と訓練検討」…
「あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである」』
「狂気のドナ・シン…戦争へと暴走」
『●トランプ氏、「私は、日本と韓国に対して、
アメリカの高性能の軍事装備を大量に購入することを認める…」』
《リテラの記事【トランプ大統領が北朝鮮危機に乗じ、安倍政権に大量の
武器を押し売り! 言いなりの日本は戦争ビジネスの泥沼に】…
対話を捨てて危機感を増幅させる一方、トランプに言われるままに
軍事装備をお買い上げ。そして「新たな脅威」に備え続けるという
悪循環──。そこで切り詰められていくのは、わたしたちの暮らしを
守る社会保障費なのである》
『●「学費“無償化詐欺”…選挙の公約が早くも骨抜きで「詐欺的」」
…アベノサギに何度も騙される方の大問題』
『●北朝鮮へ「挑発と緊張の太鼓を大きく鳴らす人
…その太鼓の音で武器の売れ行きを狙って…」(『筆洗』)』
「…「太鼓」を打ち鳴らす「死の商人」ヤクザの親分。そのトランプ氏の
太鼓持ち・アベ様は、嬉々として武器購入へと暴走し、壊憲へまっしぐら。
《そこで切り詰められていくのは、わたしたちの暮らしを守る社会保障費》。
あぁ~、この国は救いようがない奈落へ」
「アベ様の取巻きや「広報」者、支持者・信仰者の皆さんは、
真の「愛国」者ではないから平気なんでしょう、きっと。偽ウヨク、偽極右。
マガジン9の記事【鈴木耕 言葉の海へ/第11回:Youは何しに
ニッポンへ?】…《なんだか植民地の名目ばかりの王様が、宗主国から
やって来た大統領の娘にへいこらゴマをすっている図を見せられたようで、
植民地国の国民であるらしいぼくも、恥ずかしいを通り越して悲しくなる。
こんな屈辱的なシーンに、安倍支持者である愛国諸兄姉は、
なぜ激怒しないのだろう》」
ニッポンの「保守」と呼ばれたがっている方々は、真の「愛国」者ではないらしいい。
平和を「保守」点検する気はなく、戦争したくてしょうがないようだ。押し付けられてもいない憲法を壊憲するくせに、「押し付け」られた「在日米軍特権」には無言、「日米共犯」で沖縄に基地を「押し付け」る…《忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか》? 悍まし過ぎる。親分・トランプ氏の子分・「死の商人」として、カネ儲けできればいいのか、「保守」の皆さんは。
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚』
『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!』
『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」』
『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」』
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201711090000157.html】
政界地獄耳
2017年11月9日10時8分
米国のご機嫌を取ることが保守政治の手本か
★こんな説明で理解が得られるのだろうか。米国に気に入られる外交が第一の日本外交は、国民や国際社会の世論とは別の次元で動いているのだろうが、「米国が言ってるから」は外交と国内政治のすべての免罪符なのだろうか。そのしわ寄せが沖縄にあることをどのくらい政府は理解しているのだろうか。保守政治の手本のようにふるまう自民党だが、党是は米国に押し付けられた憲法の改正をうたう。自民党はその米国に押し付けられた片務的な日米地位協定すら対等な形にすることの提案さえできない。米国の属国化した状況を好んでいて「押し付けられた」もないものだ。
★米国のいいなりに武器を割高で買わされるお得意さんはそのまま、北朝鮮有事に巻き込まれる。とはいえ米国主導の攻撃ではなく日本への個別的自衛権での局地戦だ。場合によってはそこに米国の参戦もあるかもしれないが、遠く離れた極東の出来事だ。沖縄や広島・長崎にトランプ大統領を誘導したところで基地視察程度の思いならゴルフで機嫌を取ろうということだろう。
★ご機嫌取りは続く。政府は7日の閣議で北朝鮮に対する独自制裁強化のため、9団体と26人を資産凍結の対象に追加決定した。同日、米シンクタンクの分析で北朝鮮のミサイル「火星12」開発現場に、日本製のクレーンが使用されていることが分かったと報じられた。名指しされた加藤製作所は法令順守を強調したが、巧妙な3国間貿易に巻き込まれたか関与したのかも知れない。トランプ帰国と同時にこのニュース。米側の「お見通し」だぞというけん制も含めて、忠犬になるしかこの国に生きる道はないのか。(K)※敬称略
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[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]
琉球新報のコラム【<金口木舌>忌野清志郎が示す進むべき道】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-491192.html)。
『●これが民意なの?』
《「地震の後には戦争がやってくる。軍隊を持ちたい政治家が
TVででかい事を言い始めてる。国民をバカにして戦争にかり立てる。
自分は安全なところで偉そうにしてるだけ」。昔、有名なロック歌手が
そう書いていた▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を
持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった
忌野清志郎さん。雑誌で連載していたエッセーをまとめた
『瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋』(小学館文庫)に収録されている》
『●室井佑月さん:アベ様に「マスコミは甘すぎやしないか?…
いっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害」』
『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心』
《【今日が命日…忌野清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との闘い、
そして憲法9条への美しすぎるメッセージ】
(http://lite-ra.com/2016/05/post-2205.html)》
『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
…永久に放棄した日本の役割」を見失っている』
《今も支持され続けているミュージシャンの忌野清志郎さんは、8年前の5月に他界した。彼は「この国の憲法9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか?」という言葉を残している…▼日本は何を目指しているのか。忌野さんは「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している》。
(岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年5月7日)「どんどん好機到来…危機を煽れば何でもできる」、とデンデン王国「裸の王様」は思っているらしい。
「機は熟した」? 「国民的な議論に値する」? 「我が軍」をつくり、アベ様は《「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」》したい、が本音ではないのか?
民意なき(と、ブログ主は信じたい、内閣支持率が5割を超える異常下でも…)、アベ様の壊憲の「道」は破滅へと繋がる。《忌野清志郎が示す進むべき道》から、大きく踏み外していることに、市民は気付い欲しいけれども…。《彼こそ明確に進むべき道を示して》くれているというのに。
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
《それは、自民党の憲法改正草案とは、ずばり「国民主権、平和主義、
基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ。
先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
について、その本質をこう指摘している。
〈一、国民主権の縮小
一、戦争放棄の放棄
一、基本的人権の制限〉》
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚』
『●答えは「壊憲にNo!」。代案・対案など不要。
自公の「お試し壊憲」になど、絶対に与してはイケナイ!』
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【http://ryukyushimpo.jp/column/entry-491192.html】
<金口木舌>忌野清志郎が示す進むべき道
2017年5月7日 06:00
今も支持され続けているミュージシャンの忌野清志郎さんは、8年前の5月に他界した。彼は「この国の憲法9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか?」という言葉を残している
▼平和を希求する「イマジン」を歌ったレノンさん。かっこいい9条に、安倍晋三首相は自衛隊の存在を明記し、2020年に施行する方針を示した。「戦争の放棄」「戦力の不保持」をうたった9条に、自衛隊をどう位置付けるのか
▼折しも憲法違反と批判を受けた安保関連法に基づき、海上自衛隊の護衛艦が米補給艦を防護する「武器等防護」が太平洋で実施された。政府は新任務の実績づくりを進める
▼去る大戦で、日本軍の被害を受けたアジアの人たちに今の動きはどう映るだろうか。改憲は日本だけの問題ではなく、アジア各国も注視する国際問題でもある
▼終戦から7年後、作家の坂口安吾さんは「拙者は戦争はしませんというのは、この1条に限って全く世界一の憲法」と記した。さらに「軍備や戦争を捨てたって、1等国にも2等国にも3等国にも立身するはずはないが、軍備や戦争を捨てない国は永久に1等国にも2等国にもなるはずがない」とも
▼日本は何を目指しているのか。忌野さんは「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している。
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[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]
リテラの水井多賀子さんの記事【安倍「護憲派の国民は少数になった」は嘘! 各社世論調査で改憲反対が増加、9条は6割以上が「改正不要」】(http://lite-ra.com/2017/05/-96.html)。
《安倍首相は、「足元の政局や目先の政治闘争ばかりにとらわれ、憲法論議がおろそかになることがあってはならない」と野党を批判。森友学園や加計学園疑惑などは安倍首相に直接かかわる問題であり、さらには防衛省の南スーダン日報隠蔽や担当大臣がまともに答弁できない共謀罪法案、今村雅弘前復興相の被災者冒涜発言など、国会を空転させているのは政権側だというのに、いけしゃあしゃあと責任を転嫁した》。
『●2016年、17年の「報道の自由度ランキング」、
2年連続72位なニッポン…「社会と政治も三流」』
《節穴責任》や、「そもそも」大見得や啖呵「云々」はどうなったのか? デンデン王国の「裸の王様」が責任を果たさず、《国会を空転させているのは政権側だというのに、いけしゃあしゃあと責任を転嫁》している、目もあてられない状況。「《メディアが三流》なのですから、《社会と政治も三流》ということですね…」。
『●「政治家にしてはいけないレベルの人材を
チヤホヤして勘違いさせ、党を挙げて見抜けない「節穴責任」」』
『●「言論の府にいる資格」はあるのか? 辞任ではなく、
「間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」べき』
壊憲の議論? 対案・代案? 《具体的な提案》? 答えは「壊憲にNo!」、対案・代案など不要。第一、「ト」な自民党「壊憲」草案は一体どこにいったのか? ようやく「ト」な本質に気付き始めた人が増えている、あの《国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限》な壊憲案は何処に?
『●「環境権」を「お試し壊憲」に悪用しつつ、
一方で、畏敬の念も無く、何の躊躇もなく「海を殺す」人達の愚』
「お試し壊憲」に絶対に与してはイケナイ。【ここがおかしい 小林節が斬る!/細野代議士の「改憲提案」は論点がズレている】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/204666)の記事の様に、「民」と共に「進」む気の無い議員が、率先して自公の御先棒を担ぐなんて、○○丸出し。「環境権」や「教育無償化」などダマクラかされて、あの「裸の王様」・独裁者に僅かでも「壊憲」させてしまえば、ダムが決壊するが如く、ニッポンの破滅は目に見えている。《憲法はファシズムの流れに抵抗する最後の砦》、それを失っていいのか?
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
《それは、自民党の憲法改正草案とは、ずばり「国民主権、平和主義、
基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ。
先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
について、その本質をこう指摘している。
〈一、国民主権の縮小
一、戦争放棄の放棄
一、基本的人権の制限〉》
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
そして今、支離滅裂なアベ様の暴走が。
『●「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、
憲法を「壊憲」して「違憲」を解消する!?』
『●壊憲…英BBC「安倍首相と稲田防衛相は、
日本の平和憲法を廃止しようとしているナショナリスト」』
「そして、もっとストレートに9条に第三項を追加し、「我が軍」的自衛隊の
存在を明記するそうです。前項とどのように矛盾なく追記するのか、
支離滅裂です。いずれ、いや、すぐさま、そのアベ様の自ら生みだした
破壊的「矛盾」を解消するために、壊憲に壊憲を重ね、「戦争放棄」
「戦力不保持」は消し去られ、「世界の平和と安全のために積極的に
貢献する」(岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年5月14日)
ために「我が軍」は米国のための戦争に出兵…」
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【http://lite-ra.com/2017/05/-96.html】
安倍「護憲派の国民は少数になった」は嘘! 各社世論調査で改憲反対が増加、9条は6割以上が「改正不要」
2017.05.03
(首相官邸HPより)
安倍首相が今年中には憲法改正の一手を打つと宣言
本日5月3日、日本国憲法の施行から70年を迎えた。しかし、この記念日にあわせて、安倍首相は“年内中の宣戦布告”を行った。
中曽根康弘元首相が会長を務める「新憲法制定議員同盟」が1日に開催した「新しい憲法を制定する推進大会」に出席した安倍首相は、「足元の政局や目先の政治闘争ばかりにとらわれ、憲法論議がおろそかになることがあってはならない」と野党を批判。森友学園や加計学園疑惑などは安倍首相に直接かかわる問題であり、さらには防衛省の南スーダン日報隠蔽や担当大臣がまともに答弁できない共謀罪法案、今村雅弘前復興相の被災者冒涜発言など、国会を空転させているのは政権側だというのに、いけしゃあしゃあと責任を転嫁した。
そして、安倍首相は憲法改正について、堂々とこう宣言したのだ。
「機は熟した。今求められているのは具体的な提案だ。
理想の憲法の具体的な姿を自信を持って国民に示すときで、
しっかりと結果を出さなければならない」
「この節目の年に必ずや歴史的一歩を踏み出す。
新しい憲法を作っていくことに全力を傾けると誓う」
節目の年に歴史的一歩を踏み出す──つまり、今年中には憲法改正の一手を打つと宣言したのである。
ちょっと待ってほしい。改憲に「全力を傾ける」と誓う前に森友学園疑惑の真相究明のために昭恵夫人を国会に招致するなど全力を傾けるべき目下の課題があるだろう。しかも、この日のスピーチで安倍首相は、こんなことも言った。
「憲法を不磨の大典と考える国民は非常に少数になってきた。
もはや改憲か護憲かといった抽象的で不毛な議論から
卒業しなくてはならない」
読売の調査でも改憲賛成反対が互角、NHKの調査では改憲不要が急増
とんだ詭弁だ。こちとら忘れてなどいない。2014年の解散総選挙では、安倍首相は「アベノミクス」一辺倒で憲法改正はおろか安保法制の話などほとんど口にしなかった。さらに昨年の参院選の遊説では、ついに一度も憲法改正に言及しなかった。これで「不毛な議論」も何もあるはずがはない。国民は安倍政権に白紙委任したわけではないのだ。
にもかかわらず安倍首相は、選挙が終わるとすぐさま「憲法改正の必要性を訴えていく」(14年総選挙後の会見)などと言い出し、昨年の参院選後も「(改憲へ)橋がかかったと思う」「(自民党改憲案を)実現していくのは総裁としての責務」「わが党の案をベースにしながら3分の2を構築していく。これは政治の技術と言ってもいい」と、選挙中に俎上に載せなかった憲法改正があたかも争点であったかのように振る舞ったのである。
国民からの信任もないまま、しかも国民の権利や自由を制限し独裁を許すという自民党の憲法改正草案の危険な内容にはまったく踏み込まないまま、勝手に憲法改正に「全力を傾ける」ことなど、言語道断の暴走だ。
しかし、この総理の横暴さに、国民も気づきはじめているのではないか。憲法記念日にあわせて実施された各社の世論調査の結果には、そうした国民の危惧が表れていたからだ。
まず、憲法改正する必要があるか否かという質問に対しては、朝日新聞は「変える必要はない」が50%、「変える必要がある」は41%と反対が上回り、改憲派の読売新聞も「改正する方がよい」49%、「改正しない方がよい」49%と拮抗。NHKは「必要」43%、「必要ない」34%という数字となった。NHKの場合、同じ調査方法をとった前回02年には「必要」が58%、「必要ない」が23%だったため、改憲に賛成する人は大幅に数が減り、改憲に反対する人が増えた結果となった。
しかも、より具体的に「憲法9条を改正する必要があると思うか」という質問では、朝日新聞が「変えるほうがよい」が29%、「変えないほうがよい」が63%。JNNも「9条改正に賛成」が31%、「反対」が56%と、過半数以上が9条の改正に反対。読売新聞でも、9条については「解釈や運用で対応するのは限界なので改正する」が35%に対し、「これまで通り、解釈や運用で対応する」が42%、「厳密に守り、解釈や運用では対応しない」18%と、改正に反対する意見が60%を占めた。また、NHKも「必要があると思う」が25%、「必要はないと思う」が57%と改正反対が半数を超え、「9条は日本の平和と安全にどの程度役に立っているか」という質問には、「非常に役に立っている」が29%、「ある程度役に立っている」が53%と、「役に立っている」と回答した人が調査以来はじめて8割を超えた。
あの読売新聞の調査でも9割の人が現行憲法を評価
さらに、読売では「憲法が日本の社会で果たしてきた役割」という質問で、「大いに評価」が27%、「多少は評価」が59%で、89%の人が現行憲法を評価するという結果に。同じく朝日でも、いまの憲法が「日本にとってよかった」とする回答は89%に上った。
逆に、「改憲は優先的に取り組むべき課題だと思うか」という質問では、朝日が「優先的に取り組むべき課題」と回答した人が33%に対し、「そうは思わない」62%と圧倒的な数字が出た。これはNHKでも同じで、「国の政治に優先的に取り組んで欲しいこと」(3つまで回答)という質問では、「社会保障や福祉政策」と答えた人がトップで62%、「景気・雇用対策」55%、「少子化対策や教育政策」37%とつづいた。一方、「憲法改正」は最下位、たったの6%だったのだ。
日本の平和の役に立ってきた9条は変える必要はない。憲法改正の議論より、社会保障や福祉に力を入れるべき──。こうした世論調査の結果は、安倍首相の姿勢とはまったく相容れないものだ。とくに国民の9条への評価は、9条を目の敵にする安倍首相と真っ向から対立する。
だが、こうして声が数字になっても、我田引水なこの総理は無視するのだろう。しかし、憲法はファシズムの流れに抵抗する最後の砦だ。憲法施行70年という記念の年に、独裁総理の傍若無人を許すわけにはいかない。
(水井多賀子)
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東京新聞の桐山桂一さんによるコラム【【私説・論説室から】憲法と「君たち」の関係】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017011102000142.html)。
《表向きは憲法に反しないといいつつ、立法府が「へりくつをつけて、実は憲法に反するような法律がつくられている」と述べている。安全保障法制を見越しているかのようだ》。
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
《それは、自民党の憲法改正草案とは、ずばり「国民主権、平和主義、
基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ。
先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
について、その本質をこう指摘している。
〈一、国民主権の縮小
一、戦争放棄の放棄
一、基本的人権の制限〉》
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
『●沖縄差別: 「両論併記は比較すべきものでもないものすら
“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ」』
『●「憲法は…世界のいかなる国も、
いまだかつて言われなかったところの戦争放棄という重大な宣言をした」』
『●「不戦を誇る国であれ」…2017年も、
アベ様ら自公お維の議員や支持者の耳には届かず』
『●室井佑月さん、「政府が間違ったことをしていたら、
間違ってると言えるのが愛国者だと思うけど。」』
『●東京新聞社説「戦争に翻弄されない、
平穏で豊かな暮らしを未来に引き継ぐことこそ、私たちの責任」』
『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」』
誰が憲法を「破る者」=「壊憲者」でしょうか? 自公の与党やお維の「癒(着)」党の支持者の皆さん、「眠り猫」の皆さん、「考えないことの罪」(ハンナ・アーレント氏)を犯してはいないでしょうか? とうに、「騙されることの責任」を自覚する時期は過ぎています。「20XX年、再び戦争が始まった…」、は直ぐ目の前。
《では、憲法を守るには-。佐藤氏はこう説く、はじめから憲法を破る議員を選んだり、そういう政党を多数党にしない。つまり憲法の番人の番人こそ、「君たち」国民なのだと-》。あ~、与党や癒党の支持者の皆さん、「眠り猫」の皆さん…。「壊憲者」ばかりにしてしまったのは誰?
『●「騙されることの責任」とハンナ・アーレント氏「考えないことの罪」』
『●アベ様の決まり文句
「国民には丁寧に説明をしていく」、でも、そうしたタメシはなし』
『●壊憲、原発推進、平成の治安維持法、TPP、
高江・辺野古、カネ、ダーク・・・「アベ様政治」全体が争点』
『●選挙を何度やっても、「騙されることの責任」
「考えないことの罪」を自覚し得るかどうか?』
==================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017011102000142.html】
【私説・論説室から】
憲法と「君たち」の関係
2017年1月11日
「憲法と君たち」というタイトルの古い本が昨年、時事通信社から復刻された。筆者は佐藤功という人物だ。一九一五年に生まれ、二〇〇六年に亡くなった。
この本が書かれたのは五五年。今から六十二年前のことだ。佐藤氏は東京帝大法学部に学び、同学部の助手などをつとめた。新憲法制定に深くかかわった人物でもある。
四六年四月に憲法改正草案ができて、六月に帝国議会に提案された。憲法担当大臣だったのは金森徳次郎氏だったが、佐藤氏はその下で秘書官として金森氏を支え続けたのである。戦争中は中国戦線で二年間、兵役をつとめた経験もあった。
さて、この本の真骨頂は第四章の「憲法を守るということ」にあると思う。表向きは憲法に反しないといいつつ、立法府が「へりくつをつけて、実は憲法に反するような法律がつくられている」と述べている。
安全保障法制を見越しているかのようだ。心の中では、この憲法は邪魔だと思いつつ、「形のうえでは、いかにも憲法を守っているようなみせかけ」をする者もいると指摘する。こんな人物こそ憲法を破る者なのだ。
では、憲法を守るには-。佐藤氏はこう説く、はじめから憲法を破る議員を選んだり、そういう政党を多数党にしない。つまり憲法の番人の番人こそ、「君たち」国民なのだと-。肝に銘じたい。 (桐山桂一)
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東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016110302000142.html)。
《▼「(憲法は)世界のいかなる国も、いまだかつて言われなかったところの戦争放棄という重大な宣言をした。これは日本国民にとって忘れ難い日であると共に国際的にも文化的意義を持つ重大な日である」▼その言葉遣い一つ一つに、憲法を国民のものにしようとの先人の思いが込められている》。
それなのに、違憲な手続きで、違憲な議員たちが、「壊憲」しようというのですから、あまりに「愚」。「「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた」?、その中身ときたら…《国民主権の縮小…、戦争放棄の放棄…、基本的人権の制限》なのですから、話になりません。《憲法を国民のものにしようとの先人の思いが込められている》、その思いを理解できない愚者。
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
《それは、自民党の憲法改正草案とは、ずばり「国民主権、平和主義、
基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ。
先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
について、その本質をこう指摘している。
〈一、国民主権の縮小
一、戦争放棄の放棄
一、基本的人権の制限〉》
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
『●沖縄差別: 「両論併記は比較すべきものでもないものすら
“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016110302000142.html】
【コラム】
筆洗
2016年11月3日
新しい時代の憲法を、どうするか。一九四六年三月に政府が公表した草案要綱は、こんな調子で書かれていた。<国民ハ凡テノ基本的人権ノ享有ヲ妨ゲラルルコトナキモノトシ此ノ憲法ノ保障スル国民ノ基本的人権ハ永遠ニ亙ル不可侵ノ権利トシテ…>▼この文語体の草案に、『真実一路』などで知られる作家・山本有三らが異を唱えた。すべての国民の心をあつめて新しい日本をうち立てるには、わかりやすく書かなくてはならない。ひらがな書きの口語体で書くべきだと、政府に申し入れたのだ▼早速「やさしい日本語の憲法」づくりが始まった。山本らも筆を執って草案の古めかしい言葉を、こう生まれ変わらせた。<国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として…>▼参院議員となった山本は、そうして生まれた憲法が公布された十一月三日を「文化の日」にする意味を、国会で説いた▼「(憲法は)世界のいかなる国も、いまだかつて言われなかったところの戦争放棄という重大な宣言をした。これは日本国民にとって忘れ難い日であると共に国際的にも文化的意義を持つ重大な日である」▼その言葉遣い一つ一つに、憲法を国民のものにしようとの先人の思いが込められている。憲法公布から七十年。今日は節目の「文化の日」だ。
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日刊スポーツの二つのコラム【政界地獄耳/“土人”めぐる政治家の鈍感発言】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1727652.html)と、
【政界地獄耳/両論併記は危険なロジック】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1728603.html)。
《官房長官・菅義偉は…だが差別意識の表れとの指摘には「全くないと思う」と根拠なく否定した。…大阪府知事・松井一郎は…この問題を街のチンピラ同士のけんかのように扱うが、政治家であるとか、公務員だということを全く理解していない。この男が知事という公人として君臨していることの方が問題ではないか》。
《市民に機動隊員が「土人」と叫んだことについて大阪府知事・松井一郎は…。同様にネットでは「報道は正確に、中立に」と賛同の声があふれる…。あたかも両論併記が民主主義の根幹のような、中立の担保と誤解しているようだが立場も形も、趣旨も全く違うものを並べても意味がない。…両論併記は比較すべきものでもないものすら“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ》。
沖縄差別・「歴史的暴言」…それに対して、鈍感なヘイトな人々。
『●沖縄差別、その究極の姿:「報道の自由」「知る権利」の
破壊に立ち向かわない「本土」マスコミの差別意識』
『●安田浩一さん「沖縄の新聞は本当に『偏向』」?
…沖縄への「思い込みによる差別で、それを許す日本社会」』
『●「第二の加害者」として「悪質なデマ」「事実関係を
無視した沖縄攻撃」「蔑視・差別」、沖縄イジメに加担』
『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」』
『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見』
『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々』
『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、
無用な衝突を招いている張本人は誰か」?』
「「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。
それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの
社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。
《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は
誰か》?、を理解できないようだ」
『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」
…ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘』
『●前泊博盛さん「在日米軍は、本土から…
ウルトラマンに見えるが、沖縄から見ると怪獣でしかない」』
《両論併記を…『対立する異論を理解しあう形式』の1つ…》。それは、アレ(「ト」な壊憲草案)に対案出せってのも同じ構図かな?
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
《それは、自民党の憲法改正草案とは、ずばり「国民主権、平和主義、
基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ。
先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
について、その本質をこう指摘している。
〈一、国民主権の縮小
一、戦争放棄の放棄
一、基本的人権の制限〉》
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
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【http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1727652.html】
政界地獄耳
2016年10月22日9時15分
“土人”めぐる政治家の鈍感発言
★大阪府警の機動隊員が、沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場内のヘリパッド建設に反対する市民に対し、「土人」「シナ人」などと発したことについて19日、官房長官・菅義偉は「不適切な発言で大変残念だ。許すまじきこと」とした。だが差別意識の表れとの指摘には「全くないと思う」と根拠なく否定した。同日、沖縄に機動隊員を派遣させている大阪府知事・松井一郎は「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」とツイートした。
★また、松井は「その人を特定してね、大メディアが、テレビで鬼畜生のようにね、けだもののように、その個人を叩く。これは僕はね、違うんやないかなと思いますね。相手もむちゃくちゃ言ってるわけでしょ。相手はすべて許されるんかね」。松井はこの問題を街のチンピラ同士のけんかのように扱うが、政治家であるとか、公務員だということを全く理解していない。この男が知事という公人として君臨していることの方が問題ではないか。
★政治家として、権力や権限があるものは、まず順法精神に基づくべきだ。機動隊員の差別的発言が許されないという立ち位置に就くべきで、機動隊員の気持ちを忖度(そんたく)する側に立つことも、ヘイトスピーチにつながる差別意識を持つ者を擁護するような発言も、認めるべきではない。「琉球処分」など日本の沖縄への差別や蔑視の歴史的経緯に思いが至らない知恵のなさを憂う見識を持つべきだ。市民の言葉と知事や機動隊員など権力や権限を持つ者とを同一視することも直ちに改めるべきだろう。事の本質は表現の不適切さではない。差別感や植民地意識の中に沖縄を位置付けている政治家や公務員ら、この国の為政者の鈍感さだ。(K)※敬称略
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【http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1728603.html】
政界地獄耳
2016年10月24日9時50分
両論併記は危険なロジック
★沖縄の米軍ヘリパッド建設現場で抗議活動中の市民に機動隊員が「土人」と叫んだことについて大阪府知事・松井一郎は「(抗議する)相手もむちゃくちゃ言っている。相手は全て許されるのか。それをもって1人の警官が日本中からたたかれるのはちょっと違うと思う」と擁護。タレントのフィフィはツイッターで「1人の機動隊員による暴言をクローズアップするなら、反対派による機動隊員への暴言も報道するべき」とした。同様にネットでは「報道は正確に、中立に」と賛同の声があふれる。
★今国会の首相・安倍晋三の所信表明では、自衛隊、海上保安庁、警察の活動をたたえて「心からの敬意を表そう」と呼び掛け、自民党議員が起立して拍手した。民進、共産、日本維新の会の野党3党は「異常な事態」と抗議したが09年10月、当時の首相・鳩山由紀夫が所信表明を終えた後、民主党議員らが起立して拍手したからお互いさまだとの理屈でまぜかえされた。あたかも両論併記が民主主義の根幹のような、中立の担保と誤解しているようだが立場も形も、趣旨も全く違うものを並べても意味がない。
★今夏の参院選の前に発売された雑誌「通販生活」には「自民党支持の読者の皆さん、今回ばかりは野党に一票、考えていただけませんか」という特集が掲載され話題になった。最近発売されたその冬号では読者の総括が掲載された。172人の読者の批判はおおむね3つに集約されるとし、その1つに「政治的記事を載せるのなら両論併記型にするべき」があったという。
★編集部はその答えに両論併記を「『対立する異論を理解しあう形式』の1つと考えて実行してきた。これからも実行していく。しかし憲法学者の9割が違憲としたほどの『安倍内閣の集団的自衛権の行使容認に関する決め方』は両論併記以前の問題と考えた次第」と回答した。両論併記は比較すべきものでもないものすら“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ。(K)※敬称略
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東京新聞の金杉貴雄・清水俊介記者による記事【自民、改憲草案を封印 憲法審で合意可能項目を模索へ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016101902000119.html)。
《二〇一二年に策定した党改憲草案について衆参の憲法審査会に「そのまま提案することは考えていない」とする「本部長方針」を示した》。
「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…恥ずかしくって人前に出せず? 「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めたのでしょうかね。「お試し壊憲」に逃げ込むようです。野党の皆さんや市民の皆さんは、そんな「汚れたテ」に乗ってはいけない。
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
《それは、自民党の憲法改正草案とは、ずばり「国民主権、平和主義、
基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ。
先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
について、その本質をこう指摘している。
〈一、国民主権の縮小
一、戦争放棄の放棄
一、基本的人権の制限〉》
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016101902000119.html】
自民、改憲草案を封印 憲法審で合意可能項目を模索へ
2016年10月19日 朝刊
自民党憲法改正推進本部の保岡興治本部長は十八日に開かれた参院選後初の全体会合で、二〇一二年に策定した党改憲草案について衆参の憲法審査会に「そのまま提案することは考えていない」とする「本部長方針」を示した。民進党などの野党から「国民の権利を軽んじている内容だ」などと指摘されている草案を事実上封印し、憲法審査会での議論再開を促す狙いがある。自民党は今後、反発の少ない改憲項目を審査会で絞り込みたい考え。しかし、合意を得やすい課題を先行させる「お試し改憲」は九条改憲などにつながるとの批判がある。(金杉貴雄、清水俊介)
安倍晋三首相(自民党総裁)は党改憲草案の扱いに関し、六月の参院選テレビ討論で「われわれは既に案を示している。これを憲法審査会で議論していただきたい」と強調。参院選の結果、改憲勢力が衆参で改憲発議に必要な三分の二を占め、首相は自民党改憲草案をベースにした改憲議論の加速に期待を示していた。
しかし、自民党が野党時代にまとめた改憲草案は現憲法の九条二項を削除し、「国防軍」の創設を明記。基本的人権を位置付けた九七条を削除するなど「平和主義や人権を損なう」との批判が強い。
民進党の野田佳彦幹事長は憲法審査会での議論にあたり、自民党改憲草案の撤回を要求。審査会での議論開始の障害となっていた。保岡氏としては、憲法審査会での議論を進めるには、首相の一連の発言を修正するのもやむを得ないと判断したとみられる。
実際、衆院憲法審査会の与党筆頭幹事の中谷元・前防衛相(自民)と野党筆頭幹事の武正公一元財務副大臣(民進)は十八日に国会内で会談。幹事懇談会を二十日に開き、早ければ二十七日にも審査会を開催して実質審議を再開することで合意した。
自民党は今後、九条や人権関連の条項など、野党の反発が予想される課題は避け、野党も議論しやすい課題を憲法審査会の議題として提案するとみられる。たとえば、大震災などの非常時に国会議員などの任期を例外的に延長する緊急事態条項や、参院選の「合区」解消のため参院議員を都道府県から少なくとも一人以上選出することを憲法上規定することなどが自民党内では検討されている。しかし、「合意を得やすい」発想で項目を探す「お試し改憲」には、改憲自体が目的となったとの批判がある。
党憲法改正推進本部は総裁の直属機関。保岡氏は本部長方針として、〇五年にまとめた「新憲法草案」などと同様に改憲草案を「党の公式文書の一つ」と位置付けて、「現在の議員で党の考え方を整理する必要がある」と強調した。
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東京新聞の安藤美由紀記者による記事【自民改憲草案を皮肉込め解説 パロディー本に注目】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016100102000265.html)。
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
《それは、自民党の憲法改正草案とは、ずばり「国民主権、平和主義、
基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ。
先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
について、その本質をこう指摘している。
〈一、国民主権の縮小
一、戦争放棄の放棄
一、基本的人権の制限〉》
《「あたらしい憲法草案のはなし」…草案の根底にある考え方を、痛烈な皮肉を交えて分かりやすく解きほぐしている…現行憲法の三原則…を、「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」という新たな三原則に改めると解説》。
「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」、あ~あ。与党自公や「癒(着)」党に投票できる方々は、本当にオメデタイ。アベ様は、与党に、対案を出せだってさ? 「現行憲法の三原則」で良いじゃない、何が御不満なの? またしても、押し付け憲法論ですか? ウンザリ。自らは安全地帯で肥え太り、他人を「人殺し」に行かせたいものかね? 「強く美しい国」ですか、呆れる。
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016100102000265.html】
自民改憲草案を皮肉込め解説 パロディー本に注目
2016年10月1日 夕刊
(注目を集めている「あたらしい憲法草案のはなし」)
臨時国会で再開される見通しの憲法審査会での議論を前に、注目を集めている異色の本がある。自民党の改憲草案について、起草者の気持ちになりきって解説した「あたらしい憲法草案のはなし」。終戦直後に文部省(現文部科学省)が発行した「あたらしい憲法のはなし」のパロディー版だ。草案の根底にある考え方を、痛烈な皮肉を交えて分かりやすく解きほぐしている。 (安藤美由紀)
「草案のはなし」は、参院選公示日に合わせて六月二十二日に発売。出版した太郎次郎社エディタスによると「『改憲もいいんじゃないか』と何となく思っている人たちに、改憲をやりたい人たちが何を考えているのか知ってほしい」という狙い。改憲派と護憲派のどちらが書いたのか分からない方が興味を引くと考え、著者は伏せ「自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合(自爆連)」とした。予想以上の売れ行きで、現在六刷(計三万部)を発行。
文体もイラストも「憲法のはなし」を踏襲。公布から七十年となる日本国憲法は「しゅうりが必要です」とし現行憲法の三原則「国民主権」「戦争放棄」「基本的人権の尊重」を、「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」という新たな三原則に改めると解説している。
憲法九条は戦勝国による「こらしめ」だったとして「はずかしい条文です」と断言。草案の通り、国防軍がつくられると、武力や脅しによる紛争解決が可能となり、今まで以上に日本の平和は守られる上、「アメリカがはじめた戦争にも、正々堂々と武器をもって参加でき」るとしている。
基本的人権についても、日本の風土には合わないと説明した上で、「いきすぎた『個人主義』を見直します」と宣言している。
石川県のエッセイスト水野スウさんは「自民党の考えを深く知るために最適の本」と百冊注文。自宅で開く草案を学ぶ会「草かふぇ」で活用している。九月二十二日に都内で講演し「草案は個人主義を目の敵にしている。国家より個人を大切にしたら戦争はできないからだ」と訴えた。
「あたらしい憲法のはなし」の抜粋、現行憲法と草案の全文も収録。四六判、九十六ページ。税別七百四十一円。
<あたらしい憲法のはなし> 1947年5月3日の日本国憲法施行から3カ月後の8月2日、文部省(現文部科学省)が発行した中学1年生の教科書。平和主義や基本的人権の尊重など、新しい憲法の意義を挿絵入りで説いた。
(↑すいません、コピペさせてもらいました。
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/images/PK2016100102100238_size0.jpg】)
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東京新聞の社説【今、憲法を考える(読者から) 不断の努力かみしめて】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016091702000167.html)。
《「集団的自衛権の名のもとでの国際平和活動(戦争)への参加、国家緊急権の乱用による独裁への道などが憲法改正によって現実のものとなるかもしれない」…改憲が既定路線になってはいないか、それに対する恐れです》。
東京新聞の壊憲反対社説シリーズ10回についての、読者の声。
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
《ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた》。それを座して見ていていいのでしょうか? 何としてもアベ様の暴走・独裁を止めなければ、「戦争できる国」から、さらに、「戦争しに行く国」へ。
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
《憲法九条です。戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
自らの手で作り替えたい》。
「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている」
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016091702000167.html】
【社説】
今、憲法を考える(読者から) 不断の努力かみしめて
2016年9月17日
貴重なご意見をたくさんいただき、心から感謝します。
「危惧している」こととして、金沢市の女性は「集団的自衛権の名のもとでの国際平和活動(戦争)への参加、国家緊急権の乱用による独裁への道などが憲法改正によって現実のものとなるかもしれない」と書きます。
改憲が既定路線になってはいないか、それに対する恐れです。匿名の人は「本当に憲法を改正したいのであれば国民に正面から訴え、何をどのように改正するのか丁寧に説明すべきだ」としたうえで、「そもそも憲法改正論議が国民の側からはとくに出てきていない」点から疑問を呈しています。
改憲の切実な事情があるのか不明だからです。埼玉県新座市の男性からは「私たちの周りにも改憲論者はいます。それは(憲法施行から)長すぎるから、一度変えてみれば」といった意見が多いと教えてもらいました。でも、憲法公布から七十年。人権宣言は二百年以上も尊重されています。
戦争放棄を定めた九条の改正には不安視する声が多く寄せられました。ある女性は「私の父はフィリピン・ルソン島で戦死。二度と戦争を起こしてはならないと、苦労を重ねた母は私たちに言い残して、九十四歳の命を閉じました」。ある男性からは「戦争は人の心を鬼にします。多くの戦友が戦病死。無事帰れた私は運の良い男です。二度と戦はしない、九条を守る、私の務めです」。戦争を知る人こその意見でしょう。
それに対し、名古屋市昭和区の男性(62)は北朝鮮のミサイル報道に接し、「自前の国産の憲法を制定する必要を感じた」と言います。石川県加賀市の男性(80)も「平和憲法などと金科玉条のようにありがたがっているが、日本の周囲に存在する『困った隣人たち』がそんな崇高な理想を忖度(そんたく)してくれるかどうか」と疑問を投げかけます。それも理解できます。
九条は理想で現状にそぐわないという批判がありますが、東京都昭島市の男性はこう考えます。「理想と現実は絶えず乖離(かいり)する。現実に理想をなじませるのではなく、少しでも理想に現実を近づけるよう努力すべきだ」
他にも「改憲ありきの議論に乗せられるな」「国民の無関心こそなくせ」-。戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます。読者のみなさんの声を大切にし、改憲論の行方を注視していきます。
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東京新聞の桐山桂一、豊田洋一、熊倉逸男の三氏による壊憲批判の10本の社説シリーズ。そのうちの後半5つ。
【今、憲法を考える(6) ドイツ「派兵」の痛み】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090502000140.html)、
【今、憲法を考える(7) 変えられぬ原則がある】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090602000128.html)、
【今、憲法を考える(8) 立憲・非立憲の戦いだ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090702000131.html)、
【今、憲法を考える(9) ルソーの定義に学べば】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090802000138.html)、
【今、憲法を考える(10) 戦後の「公共」守らねば】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090902000145.html)。
《退役後も心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ若者の手記はベストセラーになった。独週刊誌シュピーゲルは、いやおうなく激戦に巻き込まれていった検証記事を掲載し、派兵を批判した。戦場では見境もなくエスカレートし、命を奪い合う。政治の論理や机上の作戦では、修羅場は見えない。派兵への歯止めを外したドイツは今も苦しむ》。
《戦勝国の米英仏は、基本法に盛り込むべき人権、自由の保障などの基本原則を示した。しかし、議会評議会議長アデナウアー(のちの首相)が主導権を握り、「押し付けられた」との意識はない。…改正が許されない基本原則もある。基本法七九条は、人間の尊厳の不可侵、民主的な法治国家、国民主権、州による連邦主義などに触れることは許されていない、と規定している。いずれも、ヒトラー政権下で踏みにじられてきたものだ》。
《もし「人権を奪う法案」が国会で可決されたらどうなるか…。たとえ多数決でも人権は奪えないと考えるのが立憲主義である。憲法に明記すれば、人権は守られる。どんな政治権力も暴走する危険があるから、憲法の力で制御しているのだ》。
《自民党は憲法を全面改定する草案を掲げ、安倍晋三首相が「それをベースに」と改憲を呼び掛けている。本丸は国防軍の創設だといわれる。だが、日本国憲法は軍事力を持つようにできていないので、九条を変えれば、書き換えねばならない箇所がいくつも出てくる。例えば首相の職務には軍事の規定が入るであろう。そもそも現行憲法とは思想が相いれない》。
《だから、戦後のスタートは天皇が人間宣言で神格化を捨てた。政教分離で国家神道を切り捨てた。そして、軍事価値を最高位に置く社会を変えた。憲法学者の樋口陽一東大名誉教授は「第九条の存在は、そういう社会の価値体系を逆転させたということに、大きな意味があった」と書いている。軍国主義につながる要素を徹底的に排除した。そうして平和な社会の実現に向かったのは必然である。自由な「公共」をつくった》。
壊憲批判シリーズの前半はこちら。
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
「東京新聞の壊憲批判の社説シリーズ5つ」
壊憲し、9条を捨て去ればその先に待っているのは…? 《緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れがあると指摘したのだ。戦前の旧憲法には戒厳令などがあった。ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた》…トンデモの「ト」な自民党改憲草案がやろうとしていること。
「ト」な自民党改憲草案は「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」をやるそうです。凄いな~。2016年7月参院選では、そんな自公や「癒(着)」党の議員に鹿や馬のごとくバカバカと投票したわけです。オメデタイ。投票してしまって後悔していないのでしょうね。確信的? もし、投票してしまって後悔しているのであれば…「あとの祭り」。
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
《憲法九条です。戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
自らの手で作り替えたい》。
「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている」
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090502000140.html】
【社説】
今、憲法を考える(6) ドイツ「派兵」の痛み
2016年9月5日
日本と同じく敗戦国でありながら、ドイツは一九五〇年代、基本法(憲法)を改正し、再軍備を明記した。基本法を起草した西ドイツの議会評議会は、軍国ドイツ復活を警戒する米英仏を刺激することを避け、自国防衛の規定を入れなかった。
ところが、冷戦の激化で情勢は一転。米国など西側陣営は、朝鮮戦争に危機感を強め、ソ連に対抗する北大西洋条約機構(NATO)を設立、再軍備を認める。
基本法改正で軍を創設、徴兵制(最長時兵役十八カ月、今は凍結)を導入した。
ただし、派兵はNATO域内に限った。
さらなる転機は一九九一年一月の湾岸戦争だった。ドイツは日本と同様、派兵を見送り、巨額の支援をしながらも国際的批判にさらされた。
保守中道のコール政権は基本法は変えないまま、NATO域外のソマリア内戦国連平和維持活動(PKO)に参加し、旧ユーゴスラビア紛争では艦隊を派遣する。国内で激化する違憲・合憲論争を決着させたのが、連邦憲法裁判所だった。
九四年、議会の同意を条件に域外派兵は可能、と判断した。指針が示され、軍事力行使拡大への道が開かれた。
よりリベラルなはずの社会民主党・緑の党連立のシュレーダー政権は、ユーゴからの独立を宣言したコソボ問題でNATO軍のユーゴ空爆に加わった。「アウシュビッツを繰り返さない」-少数民族の虐殺を許さないという人道上の名目だった。
同盟国と軍事行動に参加し、国際協調を貫く-そんなきれいごとだけでは終わらなかった。さらに戦争の真実を知らしめたのは、アフガニスタンへの派兵だった。
ドイツが任されたのは安全とされた地域だったが、十三年間にわたる派兵で、五十五人の兵士が亡くなった。市民百人以上を犠牲にした誤爆もあった。
退役後も心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ若者の手記はベストセラーになった。独週刊誌シュピーゲルは、いやおうなく激戦に巻き込まれていった検証記事を掲載し、派兵を批判した。
戦場では見境もなくエスカレートし、命を奪い合う。政治の論理や机上の作戦では、修羅場は見えない。派兵への歯止めを外したドイツは今も苦しむ。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090602000128.html】
【社説】
今、憲法を考える(7) 変えられぬ原則がある
2016年9月6日
基本法(憲法)を六十回改正したドイツを例に挙げ、日本国憲法改正を促す声もある。国の分断時に制定された基本法の暫定的性格が改正を容易にした面もある。
ドイツは、人間の尊厳不可侵など、基本法の基本原則は曲げてはいない。
芸術を愛したバイエルン国王ルートウィヒ二世が築いた城があるヘレンキームゼー島。敗戦後、湖水にうかぶ景勝地に州首相らが集まって、草案をまとめた。
草案をもとに、各州代表六十五人による議会評議会は、西ドイツの首都ボンで、八カ月かけて基本法を制定した。日本国憲法施行二年後の一九四九年だった。
戦勝国の米英仏は、基本法に盛り込むべき人権、自由の保障などの基本原則を示した。
しかし、議会評議会議長アデナウアー(のちの首相)が主導権を握り、「押し付けられた」との意識はない。
占領下だった。将来の東西統一後、選挙で選ばれた代表によって「国民が自由な意思で」憲法を制定するとし、基本法と名付けた。分断を固定させまいとの思いを込めた。
しかし九〇年、新たな憲法制定より統一を急ぐことを優先し、基本法を旧東ドイツ地域にも適用する手法を採った。
基本法の呼称のまま、国民に定着している。
改正には上下両院の三分の二以上の賛成が必要だが、日本と違って国民投票の必要はない。
国の根幹に関わったのは、軍創設と徴兵制導入に伴う五〇年代の改正、防衛や秩序維持など「非常事態」に対処するための六八年の改正だった。
冷戦の最前線にあった分断国家が必要に迫られてのものだった。
改正が許されない基本原則もある。基本法七九条は、人間の尊厳の不可侵、民主的な法治国家、国民主権、州による連邦主義などに触れることは許されていない、と規定している。
いずれも、ヒトラー政権下で踏みにじられてきたものだ。ナチスのような暴政を繰り返すまいとの決意表明である。国是と言ってもいいだろう。
日本にもむろん、守るべき憲法の精神がある。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090702000131.html】
【社説】
今、憲法を考える(8) 立憲・非立憲の戦いだ
2016年9月7日
もし「人権を奪う法案」が国会で可決されたらどうなるか…。
たとえ多数決でも人権は奪えないと考えるのが立憲主義である。憲法に明記すれば、人権は守られる。どんな政治権力も暴走する危険があるから、憲法の力で制御しているのだ。
ちょうど百年前、一九一六年に京都帝大の憲法学者佐々木惣一が「立憲非立憲」という論文を発表した。「違憲ではないけれども、非立憲だとすべき場合がある」という問題提起をしたのだ。
人権を奪う法案のたとえは、非立憲そのものだ。国民主権も多数決で奪えない。平和主義もまたそのような価値である。
民意を背景にした政治権力でも間違うことがあるから憲法で縛りをかける。過半数の賛成も間違うことがある。だから多数決は万能ではないと考えるわけだ。
対極が専制主義である。佐々木は「第十八世紀から第十九世紀にかけての世界の政治舞台には、専制軍に打勝(うちかっ)た立憲軍の一大行列を観(み)た」と記した。専制軍とはフランス王制、立憲軍とは人権宣言などを示すのだろう。佐々木が心配した「非立憲」の勢力が、何と現代日本に蘇(よみがえ)る。
集団的自衛権行使を認める閣議決定はクーデターとも批判され、安全保障法制は憲法学者の大半から違憲とされた。憲法を無視し、敵視する。そして改憲へと進む…。民意で選ばれた政治権力であっても、専制的になりうることを示しているのではないだろうか。
緊急事態条項を憲法に新設する案が聞こえてくる。戦争や自然災害など非常事態のとき、国家の存立を維持するために、憲法秩序を停止する条項だ。奪われないはずの人権も自由も制限される。
他国にはしばしば見られるのに、なぜ日本国憲法にこの規定がないか。七十年前に議論された。一九四六年七月の帝国議会で「事変の際には(権利を)停止する」必要性をいう意見が出た。新憲法制定の担当大臣である金森徳次郎はこう答弁した。
<精緻なる憲法を定めましても口実を其処(そこ)に入れて
又(また)破壊せられる虞(おそれ)絶無とは断言し難い>
緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れがあると指摘したのだ。戦前の旧憲法には戒厳令などがあった。ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた。「立憲」を堅持しないと、権力はいろんな口実で、かけがえのない人権を踏みにじりかねない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090802000138.html】
【社説】
今、憲法を考える(9) ルソーの定義に学べば
2016年9月8日
国家とは法人である。国民との間で、社会契約が結ばれている。そして戦争は国家と国家の間で生じる。つまり、戦争とは他国の社会契約を攻撃することだ-。
ルソーは戦争をそう定義した。十八世紀に活躍した思想家で、「社会契約論」などで有名だ。フランス革命時の人権宣言に影響を与えた。「戦争状態は社会状態から生まれるということ」(ルソー全集四巻)にこう記す。
<ある主権者に戦争を挑むとはどういうことだろうか。それは国家の協約と
その結果生じるあらゆる現象とを攻撃することだ。(中略)社会契約が
ただの一撃で断ち切られるようなことがあれば、たちまち戦争は
もう起きなくなるに違いない>
社会契約を暴力で断ち切るのだから、憲法原理が変われば戦争は終わる。憲法学者の長谷部恭男早大教授は「ルソーの想定は、単なる空理空論ではない」と著書「憲法とは何か」に書いている。そして、東欧諸国が共産主義の憲法を捨て、議会制民主主義を採用した事例を挙げる。確かに「冷戦」という戦争は終結した。
自民党は憲法を全面改定する草案を掲げ、安倍晋三首相が「それをベースに」と改憲を呼び掛けている。本丸は国防軍の創設だといわれる。だが、日本国憲法は軍事力を持つようにできていないので、九条を変えれば、書き換えねばならない箇所がいくつも出てくる。例えば首相の職務には軍事の規定が入るであろう。
そもそも現行憲法とは思想が相いれない。立憲主義では憲法は「名宛て人」を国家にして、権力に憲法を順守させる。草案は国民に順守させる書きぶりだ。しかも、「公益」や「公の秩序」の方を人権より上に位置付ける。権力ではなく、国民を縛ろうとするのは立憲主義の放棄であろう。
憲法改正の限界説も無視している。日本国憲法のアイデンティティーを損なう改正は限界を超えて、不可能と考える学説である。人権や国民主権、平和主義は三大原則と呼ばれるから本来、手を付けられないはずだ。草案は世界でも先進的な平和的生存権もばっさり削る。国民に国防義務を負わせることと関連していよう。
自民党草案が仮にそのまま成立するなら憲法破壊となる。憲法典の転覆だから、法学的意味で「革命」と指摘する声もある。ルソーに学べば社会契約に対する戦争と同じ事態だともいえる。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090902000145.html】
【社説】
今、憲法を考える(10) 戦後の「公共」守らねば
2016年9月9日
歴史の読み方として、一九三五年を分岐点と考えてみる。天皇機関説事件があった年である。天皇を統治機関の一つで、最高機関とする憲法学者美濃部達吉の学説が突如として猛攻撃された。
なぜか。合理的すぎる、無機質すぎる-。現人神である天皇こそが統治の主としないと、お国のために命を捧(ささ)げられない。「天皇陛下万歳」と死んでいけない。機関説の排除とは、戦争を乗り切るためだったのだろう。
それまで「公」の場では神道と天皇の崇拝を求められたものの、「私」の世界では何を考えても自由なはずだった。だが、事件を契機に「公」が「私」の領域にまでなだれ込んでいった。それから終戦までわずか十年である。
だから、戦後のスタートは天皇が人間宣言で神格化を捨てた。政教分離で国家神道を切り捨てた。そして、軍事価値を最高位に置く社会を変えた。憲法学者の樋口陽一東大名誉教授は「第九条の存在は、そういう社会の価値体系を逆転させたということに、大きな意味があった」と書いている。
軍国主義につながる要素を徹底的に排除した。そうして平和な社会の実現に向かったのは必然である。自由な「公共」をつくった。とりわけ「表現の自由」の力で多彩な文化や芸術、言論などを牽引(けんいん)し、豊かで生き生きとした社会を築いた。平和主義が自由を下支えしたのだ。九条の存在が軍拡路線を阻んだのも事実である。
ところが、戦後の「公共」を否定する動きが出てきた。戦後体制に心情的反発を持ち、昔の日本に戻りたいと考える勢力である。強い国にするには、「公」のために「私」が尽くさねばならない。だから愛国心を絶対的なものとして注入しようとする。国旗や国歌で演出する-。そんな「公共」の再改造が進んでいまいか。
憲法改正の真の目的も、そこに潜んでいないか。憲法は国の背骨だから、よほどの動機がない限り改変したりはしないものだ。動機もはっきりしないまま論議を進めるのはおかしい。戦後の自由社会を暗転させる危険はないか、改憲論の行方には皆で注意を払わねばならない。 =おわり
(この企画は桐山桂一、豊田洋一、熊倉逸男が担当しました)
◇
ご意見、ご感想をお寄せください。〒100 8505(住所不要)東京新聞・中日新聞論説室 ファクス03(3595)6905へ
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東京新聞の壊憲批判の社説シリーズ5つ。
【今、憲法を考える(1) 平和の道しるべたれ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016082902000121.html)、
【今、憲法を考える(2) 過去幾多の試練に堪へ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016083002000127.html)、
【今、憲法を考える(3) 明治の論争が試される】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016083102000134.html)、
【今、憲法を考える(4) 源流は自由民権運動】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090102000129.html)
【今、憲法を考える(5) 修正重ね、自らの手に】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090202000137.html)。
《幣原は口を開いた。何と「戦争放棄」の条項を新憲法に入れる提案をし始めたのだ。日本が軍隊を持たないということも…。「マッカーサー回想記」の記述だ》。
《日本国憲法九七条はこう記す。<基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託された>》。
《「天賦人権説」という。日本国憲法もこの考え方に基づくが、自民党の憲法改正草案は同説を採用しないと公言する。草案は「公の秩序」が人権より上位にくるような書きぶりだ》。
《今年で公布七十年を迎える日本国憲法。改正を目指す「改憲」論者は、占領軍によって押し付けられた憲法であることを、改正を必要とする根拠に挙げるが、本当に押し付けだったのだろうか》
《現行憲法が、押し付けられたものを唯々諾々と受け入れたわけでないことは明らかだ。むしろGHQの圧力を利用して旧弊を一掃し、新生日本にふさわしい憲法を自らの手でつくり上げた、と言った方が適切だろう。何よりも重要なことは、公布後七十年もの長きにわたり、主権者である国民が憲法改正という政治選択をしなかった事実である。押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜にもつながる》。
…以来、壊憲派は沈黙。押しつけ憲法論という思考停止をしているのは壊憲派でした。マッカーサーとの書簡が見つかり、憲法第9条の《二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか》ということが東京新聞で報じられました。壊憲派が市民に「押しつけ憲法論」を押し付けていた訳です
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
一方、「ト」な自民党改憲草案は「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」をしようとしています。トンデモの「ト」、世界の笑いもの。なのに、2016年7月参院選では、「もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまった」訳です。自公支持者・「癒(着)」党支持者・眠り猫の皆さんは後悔しても「あとの祭り」。いい加減に、「茹でガエル」から脱してはどうでしょうか?
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
《憲法九条です。戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
自らの手で作り替えたい》。
「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている」
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016082902000121.html】
【社説】
今、憲法を考える(1) 平和の道しるべたれ
2016年8月29日
マッカーサーの執務室が今も残っている。皇居堀端の第一生命本社ビルの六階。連合国軍総司令部(GHQ)が一九四五年の終戦後、そこに置かれた。執務室は広さ約五十四平方メートル。引き出しのない机と革製の椅子…。背もたれのばねが弱り、今は座ることを許されない。
四六年一月二十四日。当時の首相幣原喜重郎は正午にGHQを訪れた。年末から年始にかけ肺炎で伏せっていたが、米国から新薬のペニシリンをもらい全快した。そのお礼という口実をもって、一人で訪問したのである。
お礼を述べた後、幣原は当惑顔をし、何かをためらっている様子だった。最高司令官のマッカーサーが「意見を述べるのに少しも遠慮する必要はない」と促すと、幣原は口を開いた。
何と「戦争放棄」の条項を新憲法に入れる提案をし始めたのだ。日本が軍隊を持たないということも…。「マッカーサー回想記」の記述だ。こう続く。
<私は腰が抜けるほどおどろいた。(中略)この時ばかりは息もとまらん
ばかりだった。戦争を国際間の紛争解決には時代遅れの手段として
廃止することは、私が長年情熱を傾けてきた夢だった>
二人の会談は三時間に及んだ。マッカーサーは後に米国議会上院でも同じ趣旨の証言をした。
また五七年につくられた憲法調査会会長の高柳賢三がマッカーサーに書簡を出したことがある。戦争放棄はどちら側から出た考えなのかと-。
五八年十二月に返信があった。その書簡でもマッカーサーはやはり幣原による提案だと書いていた。今年になって、堀尾輝久東大名誉教授が見つけた新史料である。こう綴(つづ)られている。
<提案に驚きましたが、心から賛成であると言うと、首相は、明らかに安どの
表情を示され、わたくしを感動させました>
幣原側にも史料がある。五一年に亡くなる十日ほど前に秘書官だった元岐阜県知事平野三郎に東京・世田谷の自宅で語った文書である。その「平野文書」が国会図書館憲政資料室に残る。
<風邪をひいて寝込んだ。僕が決心をしたのはその時である。
それに僕には天皇制を維持するという重大な使命があった>
<天皇の人間化と戦争放棄を同時に提案することを僕は考えた>
◆天皇制存続と絡み合う
オーストラリアなどは日本の再軍備を恐れるのであって、天皇制を問題にしているのではない、という幣原の計算があった。戦争放棄をすれば、天皇制を存続できると考えたのだ。この二つは密接に絡み合っていた。そして、マッカーサーと三時間かけて語り合ったのである。
<第九条の永久的な規定ということには彼も驚いていたようであった。
(中略)賢明な元帥は最後には非常に理解して感激した面持ちで
僕に握手した程であった>
<憲法は押しつけられたという形をとった訳であるが、当時の実情として
そういう形でなかったら実際に出来(でき)ることではなかった>
「平野文書」は九条誕生のいきさつを生々しく書き取っている。
むろん、この幣原提案説を否定する見方もある。GHQに示した当初の政府の改正案には「戦争放棄」などひと言もなかったからだ。大日本帝国憲法をわずかに手直しした程度の内容だった。かつ、二人の会談は録音がないから、明白な証拠は存在しない。ただ、会談から十日後に示されたマッカーサー・ノートと呼ばれる憲法改正の三原則には、戦争放棄が入っている。
ドイツの哲学者カントは十八世紀末に「永遠平和のために」で常備軍の全廃を説いた。第一次大戦後の二八年にはパリで戦争放棄をうたう不戦条約が結ばれた。実は大正から昭和初期は平和思想の世界的ブームでもあった。軍縮や対英米協調外交をすすめた幣原もまた平和主義者だった。
◆戦後国民の願いでも
憲法公布七十年を迎える今年、永田町では「改憲」の言葉が公然と飛び交う。だが、戦争はもうごめんだという国民の気持ちが、この憲法を支え続けたのだ。多くの戦争犠牲者の願いでもあろう。行く末が危ういとき、この憲法はいつでも平和への道しるべとなる。
私たちは憲法精神を守る言論に立つ。戦後の平和な社会は、この高い理想があってこそ築かれたからだ。一度、失えば平和憲法は二度と国民の手に戻らない。
読者のみなさんとともに、今、あらためて憲法を考えたい。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016083002000127.html】
【社説】
今、憲法を考える(2) 過去幾多の試練に堪へ
2016年8月30日
詩人の谷川俊太郎さんが世界人権宣言を訳している。一九四八年、国連で満場一致で採択された宣言である。第一条は-「わたしたちはみな、生まれながらにして自由です。ひとりひとりがかけがえのない人間であり、その値打ちも同じです」。
第三〇条は「権利を奪う『権利』はない」。真理である。例えば基本的人権はどんなことがあっても奪われない。たとえ国民が選んだ国家権力であれ、その力を乱用する恐れがあるため、憲法という鎖で縛ってある。その目的は人権保障であり、個人の尊重である。日本国憲法九七条はこう記す。
<基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、
これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、
侵すことのできない永久の権利として信託された>
信託とは信頼して管理や処分を任せることである。憲法学者の石川健治東大教授によれば、信託者、受託者、受益者の三者からなる。この九七条では過去の国民が現在・将来の国民に信託している。受託者は受益者のために厳粛な責任を負うという意味である。受益者は将来の国民でもある。
そうして過去・現在・未来をつないでいるわけだ。そもそも戦争の犠牲の上にある憲法だ。
「戦争犠牲者から常に問い掛けられている部分で、この憲法の深みにつながっています。見えない原動力です」と石川氏は語る。
国民への信託は憲法一二条とも響き合う。自由と権利のために国民に「不断の努力」を求める条文である。憲法は権力を縛る鎖であるから、憲法を尊重し、擁護する義務に国民は含まれない。だが、信託によって、国民は道徳的に、そして道義的に「不断の努力」が求められる。
人間とはある政治勢力の熱狂に浮かれたり、しらけた状態で世の中に流されがちだ。移ろいやすさゆえに、過去の人々が憲法でわれわれの内なる愚かさをも拘束しているのである。
「信託」の言葉は、憲法前文にも「国政は、国民の厳粛な信託による」と記されている。この受託者は代表者であり、やはり道徳的な重い責任を負う。未来の国民のために信託を受け努力する。それが憲法に流れる精神である。
自民党の憲法改正草案は、その重要な九七条を全文削除する。権利を奪う「権利」はない-、それが過去から受け継ぐ真理だ。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016083102000134.html】
【社説】
今、憲法を考える(3) 明治の論争が試される
2016年8月31日
大日本帝国憲法をめぐる枢密院での伊藤博文と森有礼との論争は有名である。伊藤は初代首相、森は初代文部相となる重鎮だ。伊藤は憲法創設の精神を語った。
<第一君権ヲ制限シ、第二臣民ノ権利ヲ保護スルニアリ>
立憲君主制をめざしたので、君主の権力を制限して、国民の権利を保護すると述べたのだ。憲法で権力を縛る立憲主義の根本である。
森の答えが実に興味深い。
<臣民ノ財産及言論ノ自由等ハ、人民ノ天然所持スル所ノモノニシテ(中略)
憲法ニ於テ此(これ)等ノ権利始テ生レタルモノヽ如ク唱フルコトハ
不可ナルカ如シ>
生まれながらにして持つ権利は憲法で明文化する必要はないと主張しているのだ。弁護士の伊藤真さんに解説してもらった。
「明文化すると、明文化されていない権利が無視されることを恐れたのです。
人間の持つ自然権は、すべてを書き尽くせません。基本的なことを書き、
時代に即して解釈していく方が幅広く人権を守れると考えたのです」
自然権は十七世紀に活躍した英国の思想家ジョン・ロックらが主張した。権利を守るために契約により政府をつくる。もし、正しい政治がなければ、国民が政府に抵抗する「抵抗権」を認めた。さて自然権を憲法に書くべきか-。
一七八七年の米合衆国憲法には当初なかった。九一年の修正条項で自由と権利が規定された。フランスの一九五八年の憲法でも規定がないが、前文で一七八九年宣言への至誠をうたう。フランス革命時の有名な人権宣言である。つまり、生まれながらに持つ自由と権利は自明の理なのだ。
「天賦人権説」という。日本国憲法もこの考え方に基づくが、自民党の憲法改正草案は同説を採用しないと公言する。草案は「公の秩序」が人権より上位にくるような書きぶりだ。まるで国が恩恵として与える明治憲法の「臣民の権利」と同じだ。
作家の高見順は一九四五年九月三十日の日記に書いた。
<戦に負け、占領軍が入ってきたので、自由が束縛されたというのなら分るが、
逆に自由を保障されたのである。なんという恥かしいことだろう>
明治の森有礼でさえ、自由と権利を「人民ノ天然所持スル」と述べた。人権宣言から二百年を超す今、天賦人権説への異論が出るとは、まことに恥ずかしい。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090102000129.html】
【社説】
今、憲法を考える(4) 源流は自由民権運動
2016年9月1日
今年で公布七十年を迎える日本国憲法。改正を目指す「改憲」論者は、占領軍によって押し付けられた憲法であることを、改正を必要とする根拠に挙げるが、本当に押し付けだったのだろうか。
敗戦から二カ月後の一九四五年十月十五日発行の「東京新聞」(現在は本社が発行)一面トップに「憲法改正」と題する評論記事が掲載された。筆者は鈴木安蔵氏。後に静岡大や愛知大などで教授を務めた憲法研究者だ。
三日連続で掲載された評論記事で、鈴木氏は「日本国家の民主主義的建設」や「日本民族のより高次な発展」のためには大日本帝国憲法を全面的に改正する必要があり、改正の意見が「広く国民の間から、溌剌(はつらつ)として」展開されることが望ましいと主張している。
この連載からほどなく、鈴木氏は元東京帝大教授の高野岩三郎氏の呼びかけで民間の憲法制定研究団体「憲法研究会」に参加する。
研究会には早稲田大教授の杉森孝次郎、社会学者の森戸辰男両氏のほか、馬場恒吾、室伏高信、岩淵辰雄各氏ら当時の日本を代表する言論人も名を連ねていた。
憲法研究会は二カ月間にわたって議論を重ね、四五年十二月二十六日、憲法草案要綱を発表した。政府の憲法調査会の改正草案よりも一カ月以上早く、新聞各紙が一面トップなどで大きく報じた。
「統治権は国民より発す」と国民主権を明示し、天皇に関しては「国民の委任により専ら国家的儀礼を司(つかさど)る」と象徴天皇制に通じる内容だ。「法の下の平等」や「男女同権」など、現行憲法と共通する条文も列挙している。
この案は一民間の案にとどまらなかった。連合国軍総司令部(GHQ)にも提出され、GHQによる憲法草案の作成に大きな影響を与えたことは、多くの証言や資料から明らかになっている。
鈴木氏は明治期の自由民権運動活動家、植木枝盛の私擬憲法「東洋大日本国国憲按(あん)」を発掘し、分析したことでも知られ、憲法研究会の憲法草案要綱の作成に当たっては、自由権を規定するなど進取的な植木案をはじめとする私擬憲法や諸外国の憲法を参考にしたことを明らかにしている。
現行の日本国憲法がGHQの影響下で制定されたことは疑いの余地はないが、そのGHQの草案には日本の憲法研究会案が強い影響を与えた。しかも、その源流が自由民権運動にあることもまた、紛れのない歴史的事実である。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090202000137.html】
【社説】
今、憲法を考える(5) 修正重ね、自らの手に
2016年9月2日
「改憲」論者が憲法改正を必要とする理由の一つに挙げているのが、その制定過程。現行の日本国憲法は連合国軍総司令部(GHQ)に押し付けられたとの立場、「押し付け憲法論」である。
現行憲法が終戦後、マッカーサー元帥率いるGHQの影響下で制定されたことは事実だ。
松本烝治国務大臣を委員長とする日本政府の憲法問題調査委員会(松本委員会)による憲法改正案を拒否したGHQは自ら改正草案を九日間で作成し、政府に受け入れを迫った。GHQ草案である。
日本政府は結局、この草案に沿って大日本帝国憲法の改正案を起草し、帝国議会に提出する。
在任中の改憲を目指す安倍晋三首相が「日本が占領下にある当時、日本国政府といえどもGHQの意向には逆らえない中、この憲法がつくられ、極めて短い期間につくられた」と述べるのも、こうした経緯に基づくのだろう。
しかし、この見方は表面的だ。
GHQの草案づくりには、日本の民間団体「憲法研究会」が作成した「憲法草案要綱」が強い影響を与えていたし、日本政府が憲法改正案をつくる際も、GHQ草案をそのまま受け入れたわけではなく、地方自治規定を盛り込むなど「日本化」の努力がされていた。
平和国家という戦後日本の在り方を規定した戦争放棄の九条が、当時首相だった幣原喜重郎氏の発案だったことも、マッカーサー元帥の著書や書簡、幣原氏の証言などから明らかになっている。
改正案を審議した帝国議会で活発に議論され、修正を加えたことも押し付けとは言えない証左だ。
九条第二項冒頭に「前項の目的を達するため」との文言を加え、自衛権を保持しうることを明確にしたとされる「芦田修正」は衆院での修正。貴族院では、公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する、などの修正を加えた。憲法前文は、両院で修正され、文言が練られている。
現行憲法が、押し付けられたものを唯々諾々と受け入れたわけでないことは明らかだ。むしろGHQの圧力を利用して旧弊を一掃し、新生日本にふさわしい憲法を自らの手でつくり上げた、と言った方が適切だろう。
何よりも重要なことは、公布後七十年もの長きにわたり、主権者である国民が憲法改正という政治選択をしなかった事実である。押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜(ぼうとく)にもつながる。
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