[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]/
(2022年09月11日[日])
裁判所は原告らの叫びをどう聞いているのだろうか?
『●《【原発耕論…】福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ご
せる未来を!(311子ども甲状腺がん裁判)》(デモクラシータイムス)』
『●子ども甲状腺がん裁判《東電側…弁護団…「原告らは…甲状腺の健康
リスクの上昇には関わりがない」などと因果関係を否定》…血も涙も無し』
片山夏子記者による、東京新聞の記事【「恋愛も結婚も出産も縁がない」当時6歳の高3女性 福島子ども甲状腺がん訴訟で第2回口頭弁論】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/200686)によると、《東電は、原告らのがん発症と原発事故に因果関係がないと主張し、請求棄却を求めている》《東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、事故時に未成年で福島県内に住んでいた17〜28歳の男女6人が、東電に計6億1600万円の損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論が7日、東京地裁(坂本三郎裁判長)で開かれた。事故当時、6歳だった県内の高校3年の女性(17)が意見陳述し「自分の考え方や性格、将来の夢もまだはっきりしないうちに全てが変わってしまった」と涙ながらに語った。(片山夏子)》
【【原発耕論 No19】福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ごせる未来を!(311子ども甲状腺がん裁判) 20220303】
(https://youtu.be/5vNWnRQno1M)
声を上げられずにいる多くの《若者》達を思うと、やりきれない。彼らに面と向かって、《甲状腺がんは原発事故によるもの》ではない、と言ってみて下さい。それは、ヒトデナシでしょ? …《東電側は争う姿勢を示した。弁護団によると、「原告らは放射線被ばくを受けていないか、仮に受けていても極めて小さく、甲状腺の健康リスクの上昇には関わりがない」などと因果関係を否定》。血も涙もない、ヒトデナシ。東電はそれをどう証明するのか?
《Forgotten》させてはいけない…「子供達の『X年後』の現実」。本当に、事故当時子どもだった皆さんにとって、かえすがえすも「原発さえなければと思います」。
にもかかわらず、「原状回復」どころか、《原発回帰》、核共有、核兵器保持までも口にする《火事場ドロボー》達。ロシアのウクライナ侵略に便乗し、一方、チェルノブイリ占拠、ザポリージャ核発電所攻撃に慄かない、東電核発電人災から何の教訓も得ない愚かさ。自公政権や自公お維コミ議員ら、核発電「麻薬」中毒患者らが蠢く、ホントに情けない国・ニッポン。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/200686】
「恋愛も結婚も出産も縁がない」当時6歳の高3女性 福島子ども甲状腺がん訴訟で第2回口頭弁論
2022年9月7日 20時37分
東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、事故時に未成年で福島県内に住んでいた17〜28歳の男女6人が、東電に計6億1600万円の損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論が7日、東京地裁(坂本三郎裁判長)で開かれた。事故当時、6歳だった県内の高校3年の女性(17)が意見陳述し「自分の考え方や性格、将来の夢もまだはっきりしないうちに全てが変わってしまった」と涙ながらに語った。(片山夏子)
(東京地裁の前で甲状腺がんの子どもたちへの支援を
訴える原告弁護団ら=東京・霞が関で)
【関連記事】第1回口頭弁論では20代女性「元の身体に戻りたい」と訴え
女性は傍聴席から姿が見えないようついたてが置かれた証言台で約15分間、声を震わせて思いを語った。事故当時、幼稚園年長で県東部の浜通り地域に住んでいた女性は家族と避難。中学生の時に甲状腺がんと診断され、13歳で手術した。「もう大丈夫だ」と思ったが、昨年秋に再発。再び手術し、つらい放射線治療を受けた。
「将来自分が何をしたいのかよくわかりません。ただ経済的に安定する公務員になりたい。恋愛も結婚も出産も私とは縁がないものだと思っている」。女性は涙ぐんで何度か言葉を詰まらせ、「高校生活は青春を楽しむというより、安定した将来のため、大学推薦をもらうための場です。それでも将来への不安で眠れない時がある」と語った。
◆小6だった女性も追加提訴
この日、事故当時小学6年生だった県中部の中通り地域出身の20代女性が追加提訴。昨年夏、甲状腺がんと診断され手術した。「自分以外にも苦しい思いをしている人たちがいるんだ」と提訴を決意したという。
東電は、原告らのがん発症と原発事故に因果関係がないと主張し、請求棄却を求めている。
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[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)] (2022年01月29日[土])
片山夏子記者による、東京新聞の記事【「福島第一原発事故の被ばくで甲状腺がんに」と主張 事故当時子どもだった6人が東電を提訴へ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/154959)。
《東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、事故時に福島県内に住んでいた17~27歳の男女6人が27日、東電に対して総額6億1600万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こす。弁護団によると、子どもの時に甲状腺がんになった患者が原発事故を起因として東電を訴えるのは初めて》。
『●東京電力原発人災から『X年後』……
取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?』
『●「私たちは被ばく船員を見捨ててきたと痛感」
…2011年から「X年後」を怖れる』
『●東電原発人災から『X年後』:「自分が壮大なできごとの
参加者だということがわかっているのだろうか」?』
『●黙殺される東電原発人災『X年後』:
「100万人に2~3人という日本の全国平均を大きく上回ったもの」』
『●星北斗座長「甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」
…では、何が原因なのか?、を説明して下さい!』
『●2011年の『X年後』:星北斗座長「現時点で
放射線影響は考えにくい」…なんて気安く発言して大丈夫?』
『●「福島の子どもたちの健康など一顧だにしていない」…
「福島の小児甲状腺がんの多発の原因は原発事故」』
『●「津田敏秀教授が「甲状腺がん多発は原発被曝と
関係ない」派に反論」…ヒトデナシな核発電「麻薬」中毒者』
『●《10年前、村を襲った福島原発放射線量の数字を「公表するな」
「安全だ」と強弁していた専門家らは今、どう思っているのだろうか。》』
「日刊ゲンダイの記事【長谷川健一さん死因は「甲状腺がん」…
福島原発事故と戦った飯舘村の酪農家が投げかけたもの】」
《Forgotten》させてはいけない…「子供達の『X年後』の現実」
『●映画『放射線を浴びた『X年後』』:
「こんな巨大な事件が、…日本人としての資質が問われる」』
『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』』
『●東電原発人災の『X年後』: 厚生省「1.68ミリシーベルト」
vs 研究者「1400ミリシーベルト」』
『●『放射能を浴びたX年後』: 「国はこれまで
福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった」』
『●「私たちは被ばく船員を見捨ててきたと痛感」…
2011年から「X年後」を怖れる』
『●東京電力原発人災から『X年後』……
取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?』
『●人類は核と共存できるのか?
『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議』
『●『放射線を浴びた『X年後』』: ビキニの海に居た
元船員「行動しないと永遠に知る機会を失ってしまう」』
『●【放射線を浴びたX年後】…《半世紀以上前の列強国による…核実験に
関わったイギリス軍の元兵士や遺族…その海で何があったのか》?』
『●『放射線を浴びたX年後』…『ビキニ事件』は終わっていない。
「国はこれまで福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった」』
『●「The Forgotten Sailors」(トモダチ作戦)…
子供達の『X年後』を忘却したがる…』
『NNNドキュメント’17』で「2017年10月8日(日) 25:00」に放映"The Forgotten Sailors ~Operation Tomodachi~"……メルトダウンあるいはその放射能プルームについての情報は福島の市民には提供されず、ましてや、いち早く情報提供を受けたらしい米空母ロナルド・レーガンでさえもが手遅れで、著しい汚染を受け、著しい《健康被害》…。艦上での作業中の被曝、食物や水を介して内部被曝してしまったことを、軍や米政府は認めない。「甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」と言う人々、ニッポンのオトナ達と全く同じではないか。視聴後、大きな衝撃を受けたとともに、福島で起こっていること、「子供達の『X年後』の現実」に改めて、怒りが湧く。忘却したがる大人たち。東電やアベ様ら、核「寄生」委員会の面々は、これでも核発電を続け、核発電輸出をしようと言うのだろうか? 裁判に訴える元乗組員米兵達は、福島の人たちのために自らの「健康被害」の情報を提供する意思があると言う。この番組がその一環だ。
《Forgotten》でいいのだろうか、「子供達の『X年後』の現実」。
東京新聞の記事【「沈黙を余儀なくされてきた」東電甲状腺がん訴訟で弁護団が会見 27日に提訴へ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/155162)によると、《東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、福島県内に住んでいた17~27歳の男女6人が東電に損害賠償を求めて提訴する方針について、弁護団が19日、東京都内で記者会見した。弁護団長の井戸謙一弁護士は「6人のように被ばくが原因とみられる甲状腺がんで苦しむ人たちの希望となる裁判にしたい」と述べた》。
何一つ解決していない東電核発電人災。立憲民主党の核発電推進議員や、政府や自公お維コミ議員、核発電「寄生」委員会、東電はさっさと《現状回復》して見せて下さい。話はそれからだ。
『●《今なお続く福島の「不条理」》: 東電の初期の主張は
「無主物」…裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った』
《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる
土壌だったんです。それが壊されたからね、土壌汚染によって。
だから、東電に原状回復してもらう。」》
『●「国際的に一番厳しい基準を設けている」し、
そして「原状回復」したのならば、「そこ」に住んでみては?』
『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」』
『●今村雅弘復興相、「本人の責任」
「裁判でも何でもやればいい」と…「死の町」にした者こそ糾弾されるべき』
『●今村雅弘復興相「問題は激高よりも「自主避難は自己責任」発言」
…ココで「自己責任」論に出くわすとは…』
「それにしてもこんなところで「自己責任」論が出てくるとは、
唖然としました。《誰が好き好んで自主避難などするだろうか》!」
『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」』
『●東京電力に核発電所を再稼働させる資格はあるのか?
無条件で即時に全ての廃炉作業に入るべき』
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を取らなければ
企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》ではない
…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
「《住宅無償提供打ち切りで、避難を続けるか、福島に帰るか選択に
迫られた。家賃の支払いをめぐり被告となる人たちも出ている》…
何という無慈悲。自主避難者を《被告》にする? デタラメ」
『●《「知っている町はどこかに行ってしまいました。返してください!
10年前を!」。故郷をめちゃくちゃにされたことへの怒りは深かった》』
『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま』
『●武藤類子さん《本来ならその人たちにとってもこの10年、まったく
違った時間があったはず…原発事故は、その時間を奪ってしまった》』
『●《原発再稼働や増設を唱える連中の頭の中を掻っ捌いて、中身を見て
みたい》(鈴木耕さん)――― なぜ今直ぐ「原状回復」しないの?』
一方、キシダメ首相ときたら、《自身の看板政策「新しい資本主義」の柱と位置づけ、再生可能エネルギーだけでなく、原子力の技術開発を推進する考えだ》…。アタマ、大丈夫か? 何の反省も無く、教訓も得ない自公お維コミ。《Forgotten》させてはいけない…「子供達の『X年後』の現実」。
アサヒコムの【核といのちを考える/原発活用へ透ける思惑 首相が「クリーンエネルギー戦略」策定を指示】(https://www.asahi.com/articles/ASQ1L6QK0Q1LULFA008.html)によると、《岸田文雄首相は18日、脱炭素社会の実現にむけた「クリーンエネルギー戦略」の策定を関係閣僚に指示した。自身の看板政策「新しい資本主義」の柱と位置づけ、再生可能エネルギーだけでなく、原子力の技術開発を推進する考えだ。欧州では原発を脱炭素の電源として再評価する動きがあり、国内でも推進派の期待が強まっている。首相官邸で開かれた有識者会議で、岸田首相は「持続可能性の欠如など、資本主義の負の側面が凝縮しているのが気候変動問題だ。炭素中立型の経済社会に向けた変革の全体像を共有し、この分野の投資を早急に少なくとも倍増させる」と述べた。政府は2050年の脱炭素化を掲げるが、多くの化石燃料を使う産業では事業の見直しなど負担が増える。新たな戦略で脱炭素への道筋を示すことで投資をしやすい環境を整え、経済成長との両立をめざす。経済産業省によると、重要な論点と位置づけるのが、再生エネを大量導入するための送電網の増強や、燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さない水素・アンモニア、国民の生活スタイルの転換などに加え、原子力だ。日本メーカーも参加して米国で開発が進む小型モジュール炉(SMR)や、高レベル放射性廃棄物が出ないとされる核融合といった次世代技術の研究を推進するという》。
もう正気とは思えない。勝手にやってろ!、という気分。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/154959】
「福島第一原発事故の被ばくで甲状腺がんに」と主張 事故当時子どもだった6人が東電を提訴へ
2022年1月19日 06時00分
(東京電力を提訴することを決めた女性。甲状腺を全摘し、
手にする薬を生涯飲み続ける必要がある=福島県内で)
東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、事故時に福島県内に住んでいた17~27歳の男女6人が27日、東電に対して総額6億1600万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こす。弁護団によると、子どもの時に甲状腺がんになった患者が原発事故を起因として東電を訴えるのは初めて。(片山夏子)
◆弁護側「被ばく以外の原因は考えられない」
提訴するのは、福島市や郡山市などに住んでいた4人と、県西部の会津地方と県東部の浜通りの両地域に住んでいた各1人。事故当時は6~16歳で、現在は県内や東京都内で高校生だったり、会社員やアルバイトとして働いていたりする。
6人は、福島県の県民健康調査などで甲状腺がんと診断された。2人は甲状腺の片側を切除、4人は再発により全摘し、放射線治療を実施または予定している。4回手術した人や肺に転移した人もいる。治療や手術で希望職種への就職を断念し、大学中退や退職を余儀なくされたりした。再発だけではなく、結婚や出産ができるかなど強い不安を抱えている。
弁護団は、6人を含む子どもたちに見つかった甲状腺がんの多くがチェルノブイリ原発事故で小児・若年層で確認された乳頭がんで、遺伝性ではなく被ばく以外の原因は考えられないと主張。井戸謙一弁護団長は「再発している人も多く、過剰診断は考えにくい。東電は原因が原発事故と認め、早急に救済すべきだ」と話した。
◆専門家会議は「因果関係認められない」との立場
原発事故による被ばくと甲状腺がんの因果関係について、福島県の専門家会議は「現時点で認められない」という立場だ。
原発事故後、県は県民健康調査の一環として、事故当時おおむね18歳以下と事故後の2012年4月1日までに生まれた(県外避難者を含む)計約38万人を対象に、被ばくにより発症の可能性がある甲状腺がんの検査をしている。
通常、小児甲状腺がんの発症数は年間100万人に1~2人程度とされるが、調査などでは、昨年6月までに約300人が甲状腺がんまたはその疑いと診断された。医療費の全額は、国の財政支援や東電の賠償金で創設した「県民健康管理基金」から交付されている。
診断結果について専門家会議は「将来治療の必要のないがんを見つけている過剰診断の可能性が指摘されている」としつつ、調査を継続している。
【関連記事】甲状腺がんの26歳「結婚、出産、将来のこと。考えられない」 東電提訴で「今できることを」
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/155162】
「沈黙を余儀なくされてきた」東電甲状腺がん訴訟で弁護団が会見 27日に提訴へ
2022年1月20日 06時00分
(会見をする弁護団。右から海渡雄一弁護士、井戸謙一弁護士、
河合弘之弁護士=19日、東京・霞が関の司法クラブで)
東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、福島県内に住んでいた17~27歳の男女6人が東電に損害賠償を求めて提訴する方針について、弁護団が19日、東京都内で記者会見した。弁護団長の井戸謙一弁護士は「6人のように被ばくが原因とみられる甲状腺がんで苦しむ人たちの希望となる裁判にしたい」と述べた。
小児甲状腺がんは通常、発症数は年間100万人に1~2人程度とされている。福島県の県民健康調査などでは、事故後から昨年までに約300人が甲状腺がん、またはその疑いと診断されたが、同県の専門家会議は被ばくとの因果関係について「現時点で認められない」としている。
事故から10年を経て訴訟を起こす理由として副団長の河合弘之弁護士は「原発事故が原因で甲状腺がんになったと声をあげると社会からバッシングを受ける雰囲気があり、6人は沈黙を余儀なくされてきた」と説明。「福島県では通常より数十倍も多くの子が甲状腺がんになっている。因果関係がないというのなら、東電側はそれ以外の原因を立証しなくてはならない」と主張した。
同じく副団長の海渡雄一弁護士は「結婚や就職など普通の人生の望みを奪われ、生涯苦しい治療を続けなくてはいけない人もいる」と述べ、「6人以外でも同様に苦しんでいる人は弁護団に相談してほしい」と呼び掛けた。
弁護団によると、原発事故による甲状腺がんの責任を問う訴訟は初。27日に東京地裁に提訴する。会見を受け、東電は「訴状が送達された場合、誠実に対応する」とコメントした。(小沢慧一)
【関連記事】「福島第一原発事故の被ばくで甲状腺がんに」と主張 事故当時子どもだった6人が東電を提訴へ
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東京新聞の記事【知事 川内原発停止を要請 「熊本地震後、不安高まる」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016082702000146.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016082702000148.html)
社説【三反園知事 真価は秋に試される】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016082702000170.html)。
《鹿児島県の三反園訓知事は二十六日、県庁で九州電力の瓜生道明社長と会い、川内原発を直ちに一時停止し、施設の安全性を点検・検証するよう求める要請書を手渡した。新規制基準施行後、知事が稼働している原発の停止を要請するのは初めて。法的に止める権限はなく、異例の要請》。
《<私達は省略されてはならない/私達は切り捨てられてはならない>▼だが、そんな思いも切り捨てられるのか。まともに機能しそうな住民の避難計画も整わぬまま、原発は再稼働している。原発の安全性を審査する原子力規制委員会は、避難計画は審査しない。住民の安全に責任を持つべき自治体の長には、原発を停止させる法的権限がない▼つまり、原発自体の安全性と避難計画を総合的に判断する権限を持った責任者は、いない》
《「県民の不安は高まっている」と、三反園知事は言う。震度7級の激しい揺れが頻発した熊本地震は、地震学の常識さえ揺さぶり、覆す衝撃だった》。
九州電力に「普通の社会通念」が通じるだろうか? 大津地裁の山本善彦裁判長は《安全性の立証責任は電力会社側にあり…現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるものになっている》と仰っています。
『●「福島の声」を聞き、避難者に寄り添っていたのは
アベ様ら?、それとも、経産省前テントひろばの皆さん?』
3.11東京電力核発電所人災では誰も責任をとっていませんし、東電や大半の与党議員は福島の被災者や避難者に寄り添おうとはしていません。「福島の声」を聞こうとしてはいません。ましてや、「原状回復」できていません(できるはずもありません)。しかも、《原発自体の安全性と避難計画を総合的に判断する権限を持った責任者は、いない。本当の責任の所在が省略されたままなのだ》そうです。川内原発の再稼働を支持している皆さんは、自身も《省略される》ことを、自身の《穏やかで幸わせ》で平和な暮らしも《切り捨てられる》ことを、良しとしている訳ですか?
また、《原子力規制委員会の田中俊一委員長は「われわれがきちんと審査してきた原発の何を点検するのか」と、三反園知事の方針に疑問を投げかけた》そうです。何という傲慢な姿! 事故が起きても責任は取らない、でも、「キチンと審査した」らしい原子力「ムラ寄生」委員会の「我々の命令」には逆らうな!、「科学者でもない君たち」は黙って従いたまえ!、と聞こえます。再稼働支持の「地元」民の皆さんは平気なのでしょうか?
悪しき「川内方式」という前例を残してしまった九電と原子力「ムラ寄生」委員会=原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)の無茶苦茶なやり方…そして、熊本大分大地震が継続中の今、何としてもすぐに稼働を止めさせるべきです。三反園訓さん、ガンバレ! 期待しています。
『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」』
『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は
電力会社側にあり…原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」』
「数少ない朗報だった、《原発のない社会をつくる》という公約を掲げた
三反園訓鹿児島県知事の誕生。今後、県議会とどう対決していくのか、
注目。川内原発《1、2号機…運転開始後三十年を過ぎた両機の
“六十年運転”の必要性を示唆》していた伊藤祐一郎元知事にようやく
鹿児島県民の方々もウンザリしたのかな?」
『●四国電力「瀬戸内海に津波は来ない」と津波対策無し
…「想定外」「想定不適当事故」という悪夢』
《川内1号機の再稼働から一年たち政府は原発活用を加速させたい
考えだが、伊方原発近くには長大な活断層「中央構造線断層帯」が通り、
熊本地震を機に活発化する懸念や、事故時の避難計画の実効性に
不安も根強い》。
《「新規制基準を満たせば、事故はある程度で止まる」。
そんな危うい仮定の上で、伊方原発の「安全」は成り立っている》
「三反園訓鹿児島県知事は《原発のない社会をつくる》を標榜しています。
しかし、先代の知事や九電、原子力「ムラ寄生」委員会、アベ様らによる
究極の無責任、悪しき「川内方式」を踏襲し、
プルサーマル伊方原発3号機が再稼働してしまいました。再稼働してから
考えましょ、方式。「「地元」市民の「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
「安全より効率、命より経済」を優先…経済性についても怪しく、かつ、
電力は余っている。内海の滅亡のリスクを高める無駄な再稼働」
『●誰が為に核発電所は再稼働?…
この酷暑、「電力各社が供給力に余裕をもって乗り切った」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016082702000146.html】
知事 川内原発停止を要請 「熊本地震後、不安高まる」
2016年8月27日 朝刊
鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は二十六日、県庁で九州電力の瓜生(うりう)道明社長と会い、川内(せんだい)原発(薩摩川内市)を直ちに一時停止し、施設の安全性を点検・検証するよう求める要請書を手渡した。新規制基準施行後、知事が稼働している原発の停止を要請するのは初めて。法的に止める権限はなく、異例の要請となる。
三反園知事は「熊本地震後、県民の不安の声は高まっている。誠意ある対応を取ってもらいたい」と強調。瓜生社長は「要請内容を確認して検討を進める」と述べるにとどめた。九電は九月初旬をめどに回答をまとめる方針だ。
要請書は「(九電は)原発を運転するものとして、県民の不安の声に真摯(しんし)に向き合い、その思いに応える責務がある」と指摘。原子炉容器や使用済み燃料の保管設備などの安全性確認を求めた。原発周辺の活断層の調査や、原発事故時の避難計画に対する支援強化、非常時の正確な情報発信も要請した。
川内原発は1号機が十月六日、2号機が十二月十六日にそれぞれ定期検査に入る予定で、二カ月程度運転を停止する。三反園知事は記者団に「できるだけ早くいったん停止すべきだ」とし、検査終了後の運転再開を認めるかには「九電が要請に対し、どういう対応を取るかによって総合的に判断したい」と述べた。瓜生社長は「しっかり検討する」とする一方、「熊本地震後に安全性について問題はないと確認した」と語った。
川内原発は二〇一四年九月に新規制基準に合格。1号機が昨年八月、2号機が同十月に再稼働した。九電は四月の熊本地震後に点検し、安全性を確認したとしている。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016082702000148.html】
【コラム】
筆洗
2016年8月27日
福島県の浜通りに住む詩人みうらひろこさん(74)の詩集『渚(なぎさ)の午後』に、「省略させてはならない」という詩がある▼みうらさん一家は五年前の原発事故で、浪江町の自宅から離れることを強いられた。事故が起きても、町には東京電力から連絡がなく、町長らはテレビで避難の必要を知った▼みうらさんは、東電が<私達浪江町民達を/住民以下と切り捨て/省略してしまっていたのだ>と憤り、こう続ける。<私達は省略されてはならない/私達は切り捨てられてはならない>▼だが、そんな思いも切り捨てられるのか。まともに機能しそうな住民の避難計画も整わぬまま、原発は再稼働している。原発の安全性を審査する原子力規制委員会は、避難計画は審査しない。住民の安全に責任を持つべき自治体の長には、原発を停止させる法的権限がない▼つまり、原発自体の安全性と避難計画を総合的に判断する権限を持った責任者は、いない。本当の責任の所在が省略されたままなのだ。そういう現状に一石を投じたのが、きのう鹿児島県知事が九州電力に要請した川内原発の一時停止だろう▼みうらさんは、うたっている。<私達の心に今でも突き刺っている/哀しい眼をして訴えかけてきた/置き去りにしてきた家畜やペット達/…穏やかで幸わせだった暮しの日々/それらを省略させてはならない/切り捨ててはならない>
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016082702000170.html】
【社説】
三反園知事 真価は秋に試される
2016年8月27日
原発推進の現職を破り、先月鹿児島県知事に初当選した三反園訓(みたぞのさとし)氏が、公約通り川内原発の一時停止を九州電力に要請した。住民の安全本位をこのまま貫徹できるかどうか。日本中が注視している。
「県民の不安は高まっている」と、三反園知事は言う。
震度7級の激しい揺れが頻発した熊本地震は、地震学の常識さえ揺さぶり、覆す衝撃だった。
日本は地震国。原発に不安を感じているのは鹿児島県民だけではない。一時停止、再点検を求めた知事の背中を押しているのは、「国民」に違いない。
二十五日、福島第一原発の“メルトダウン隠し”の謝罪に訪れた東電幹部に、泉田裕彦新潟県知事は「真実を明らかにし、事故を総括してほしい」と要請した。
たとえ地元で十分な避難計画が策定されたとしても、福島の事故は終わっていない。
福島の事故原因が明らかになり、被災者の補償を含む事故処理が終了し、放射能に故郷を追われた人々が無事帰還できるまで、多くの国民が共有する再稼働への不安はぬぐえない。
3・11ですべては変わった。そして熊本地震で、変革の必要性は高まった。県民や国民の安全が最優先だと言うならば、一時停止、安全再検討の要請は、現段階では立地県の知事として当然の判断に違いない。
原子力規制委員会の田中俊一委員長は「われわれがきちんと審査してきた原発の何を点検するのか」と、三反園知事の方針に疑問を投げかけた。
しかし、規制委の審査は「安全を保証するものではない」と田中氏自身が明言しているではないか。それなのに、政府の方針転換に従って、原発事業者は再稼働を急ぎ、中立であるはずの規制委も、それに沿うかのようにも映る。
このような状況下で「再点検が必要ない」という方が無責任ではないのだろうか。
九電が要請に従う見込みはなく、稼働中の原発を止める法的な権限は知事にもない。しかし、定期検査などで停止した原発の再稼働に際しては「地元同意」を取り付けるのが通例で、知事には影響力がある。知事の同意のないままで再稼働させた例はない。
川内原発1号機は十月、2号機は十二月、約二カ月間の定期検査に入る予定だ。
三反園知事が掲げた住民本位、安全本位。真価はその時表れる。
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東京新聞の社説【週のはじめに考える 福島から日本を変える】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016050102000157.html)。
《原発事故の影響が続く福島県ですが、元気な人もいます。ご当地電力で復興を図り、日本を変えようというのです…二〇四〇年にはすべてのエネルギーを再生可能エネルギーで賄う》。
《始まりの地、福島から日本を変える》…「原発に依存しない地域の未来図」を描くことは可能だ、と信じる。
『●「えらそうに反対するなら、この田舎町で生活できる基盤を下さい」
・・・原発再稼働以外の道はある』
『●「原発に依存しない地域の未来図を」描くことは可能だ』
「福島原発の被災者は、放射能でふるさとさえも失った。
あまりに過酷な現実の渦中にある。
再び原発と共存できるとは思うまい。
他の原発立地地域にも、もはや原発の安全神話を
信じる人はいないだろう」
『●「核と人類は共存し得ない」』
『●東電原発人災から『X年後』:「自分が壮大なできごとの
参加者だということがわかっているのだろうか」?』
「『チェルノブイリの祈り』(松本妙子訳、岩波書店)…
本の副題は「未来の物語」とした▼だが、この副題は
隠喩以上の意味を持つこととなった。福島の事故を見て
彼女は「私は過去についての本を書いていたのに、
それは未来のことだったとは」と慨嘆したという
▼人類は核と共存しうるのか。常にそう問われる時代に
私たちは生きている。」
『●人類は核と共存できるのか?
『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議』
「《長崎市で第六十一回パグウォッシュ会議世界大会が…
人類は核と共存できるのか…》?
核発電も含めて、答えは「No!」だ」
シェーナウ電力、会津電力、飯舘電力、《デンマーク・サムソ島にあるサムソ・エネルギー・アカデミー》…内橋克人さんの言う「FEC自給圏(Food、Energy、Care)」と重なる。
『●『不安社会を生きる』読了(2/2)』
「「・・・イスラムの金融機関は利子、利息の概念そのものを禁じている。
・・・利が利を生むマネー資本主義に対するアンチテーゼが
イスラムにはある。/・・・とってかわるのではなく、市場経済を
より健全なものにする上で価値の高い対抗思潮だと思います。」(p.218)。
自給自足圏の中でも安定した経済成長は可能かとの問いに、
「ほどほどの成長は可能です。それを実践しているモデルは
世界にたくさんあります。『浪費なき成長』です」(p.221)。
いわゆるFEC。「BSE問題の発端、肉骨粉に関しても
飼料穀物の輸入自由化にさかのぼる長い歴史検証を
スキップすることはできない」(p.226)」
『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(4/4)』
『●原発絶対断固反対!』
『●FECにつながる「地給率」』
『●SLAPPと祝島』
『●まさに、FEC自給圏を目指せ』
『●内橋克人さんインタビュー:
〝貧困マジョリティー〟の形成と『FEC自給圏』への志向』
「目指すべき方向性。「私は新たな基幹産業として『FEC自給圏』を
提唱してきた。FはFoods(食糧)。日本の穀物自給率は世界で
124番目だが、食糧自給は国の自立条件で新たな産業も形成する。
EはEnergy(エネルギー)。再生可能エネルギーとしてデンマークでは
風力発電、太陽熱発電を推進し、エネルギー自給率が今では200%近い。
日本は国策として原発に集中し、他の選択肢を排除した。
CはCare(介護)。市場に任せるのではなく、社会による介護自給圏を
形成すれば北欧諸国のように強力な産業になる」。
「『うっぷん晴らし政治』ではなく、世界のモデルに目を向け、
食糧、介護、エネルギーの自給圏を志向すべきだ。地味でも良いから、
グローバル化の中で、それに対抗できる『新たな経済』を作ることが
本当の政治の役割だと思う」。目指すべきは北欧型か?
「地味でも良いから」、というところにグッときた」
『●衆院選の惨敗と参院選という正念場:
FEC自給圏・「浪費なき成長」と「暗闇の思想」』
『●原子力ムラに対して、開き直ろう!:
こういう挑発や脅し、騙しに乗ってはならない』
『●居直ろう!: 〈毒食わば皿まで〉?
「一度認めた以上、どこまでも認めるという論理の一貫性」?』
『●電源構成(エネルギーミックス)案という貧相な「未来図」:
泥棒やその子分に縄をなわせる愚』
「ニッポンにとって、デンマークはとても参考になると思うのですが?
内橋克人さんのFEC自給圏の確立を」
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016050102000157.html】
【社説】
週のはじめに考える 福島から日本を変える
2016年5月1日
原発事故の影響が続く福島県ですが、元気な人もいます。ご当地電力で復興を図り、日本を変えようというのです。「始まりの地、福島」の物語です。
JR福島駅の新幹線コンコースには、全国の駅でも珍しい大型の鉄道模型があります。太陽光発電量が世界一の駅(昨年四月現在)で、模型は「再生可能エネルギー情報館」の目玉展示なのです。
情報館には福島県の計画を紹介したパネルがあります。「二〇四〇年にはすべてのエネルギーを再生可能エネルギーで賄う」。ガソリンや灯油も含むエネルギー消費量と同量の再生可能エネルギーを生産する野心的な目標です。
◆再エネで人づくり
政府の目標は三〇年度、電力の22~24%を再生可能エネルギーとすることですが、福島県は既に達成しています。広い県土には、水力発電はもちろん、風力発電も地熱発電もあります。
住民も意欲的です。
福島市郊外の土湯温泉では、土湯温泉町地区まちづくり協議会会長の加藤勝一さんが社長を務める「元気アップつちゆ」が、温泉熱を利用した地熱発電と小水力発電を昨年から始めました。誘客にも利用しようと考えています。
浜通り(沿岸部)の南相馬市には福島復興ソーラーが同市と共同で太陽光発電所を造り、隣接の植物工場に電気を供給し、余剰電力を売っています。
目的は発電だけではありません。設備を使って体験学習をさせ、志に満ちた子どもを育てることも狙いです。発電で得たお金を教育につぎ込んでいます。こうした活動は一般社団法人「あすびと福島」が担当します。「あすびと」とは「明日を切り拓(ひら)く人」の意味です。
仕掛け人は同市出身で、震災前は東京電力の重役だった半谷栄寿(はんがいえいじゅ)さんです。半谷さんは「自分で考えることができる子、起業家精神を持つ子を育てることが地域の復興につながる」と信じています。
すでに女子高生のアイデアを元にした「高校生が伝える・ふくしま食べる通信」という福島県農産物の宅配事業がスタートしています。高校生が取材して書いた記事が付加価値となっています。
◆地域の雇用を生む
ご当地電力としては、会津電力が有名です。原発事故で会津地方も混乱しました。その中で生まれたのが、会津電力です。社長の佐藤弥右衛門さんは、江戸時代から続く酒蔵が本業です。
地産地消で、地域を活性化させるのが「ご当地電力」です。発電した電気は地元で使います。そうすれば、お金は地域で回り、外に吸い上げられる金額は少なくできます。雇用も生まれます。
原発で作られた電気は、首都圏で使われ、お金は東京に本社のある東電に入る。地元に入る税金などは、事故が起きると割に合わないほど少額だった。そういう苦い思いが背景にあります。
一昨年、会津電力のバックアップで、全村避難が続く飯舘村に飯舘電力が誕生しました。ご当地電力の輪は広がっています。
さらに今年三月、佐藤さんは「ふくしま自然エネルギー基金」を設立しました。基金は企業や個人からの寄付を募り、福島県内の自然エネルギー事業や教育などへの出資や助成に使う予定です。
きっかけは、ドイツ南西部の小さな町にあるシェーナウ電力から佐藤さんに環境賞が贈られたことです。シェーナウ電力は旧ソ連のチェルノブイリ原発事故を契機に生まれた、再生可能エネルギーで発電する電力会社です。会津電力とよく似ています。
設立記念シンポジウムが三月に福島市でありました。国内外のゲストが指摘した課題は二つです。もうけること、無理だという声に惑わされないこと、です。
デンマーク・サムソ島にあるサムソ・エネルギー・アカデミーのソーレン・ハーマンセン代表は「サムソ島が100%再生可能エネルギーに切り替えると言ったとき、周りから無理だと言われました。でも、自然エネルギーは経済性があり、雇用を生みます。今、島の生活水準は上がりました。福島でも同じことが起きれば、と願っています」と励ましました。
◆平和につながる
河合弘之弁護士は現在、脱原発を訴える映画を制作中です。映画のための取材で体験したことを話しました。「米国防総省が自然エネルギー研究をしているのを知って、理由を尋ねたんです。答えは『歴史上の大きな戦争は資源争奪が原因だった。自然エネルギーが普及すれば石油の取り合いはなくなる』。自然エネルギーは平和につながるのです」
シンポジウムの後、多くの人が口にした言葉があります。
「始まりの地、福島から日本を変える」
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東京新聞の社説【週のはじめに考える 「福島」が伝わらない】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015080902000126.html)
「「同じ思いをしないで」と福島の人は願っています。「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)原告団のメンバーが、九日から川内原発のある鹿児島県薩摩川内市を訪れ、集会などに参加する。原発は経済的なメリットと引き換えに「ふるさと、生業」を失い、未来を描けなくなるという現実を伝えるために。 ◆原発さえなかったら」。
「原発さえなければ」・・・・・・。東京電力原発人災の経験は全く活かされず、川内原発を再稼働。愚かすぎる。
『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」』
『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」』
「「原子力郷土の発展豊かな未来」・
「原子力明るい未来のエネルギー」・
「原子力正しい理解で豊かなくらし」・・・果たして
「豊かな未来」「豊かなくらし」をもたらし、人々が
生きる「未来のエネルギー」足り得ただろうか?
日本は、「原子力を正しく理解」し、「安全神話」に
再び騙されることなく正しい選択を
しようとしているだろうか?」
『●東京電力原発人災という「原発事故で遭遇した
過酷な経験でうつ状態となり、最終的に自死に至らしめた」』
福井地裁判決をかみしめることもなし。
『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・』
『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」・・・・・・
今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい』
『●原子力ムラ復権阻止を! 今なら引き返せる!!』
『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない』
「原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける。
極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が
高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されないと、怒りさえ
にじませているようだ。経済神話の否定である」
「大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず」
「また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が「法的には
許されない」ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなく
なることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって
以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする
主張を「甚だしい筋違い」と断じた」
「「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの
問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない」
として、経済活動よりも生存に関わる人格権を優先した」
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015080902000126.html】
【社説】
週のはじめに考える 「福島」が伝わらない
2015年8月9日
九州電力の川内原発が再稼働の見込みです。電力が足りている今、経済が理由のようです。「同じ思いをしないで」と福島の人は願っています。
「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)原告団のメンバーが、九日から川内原発のある鹿児島県薩摩川内市を訪れ、集会などに参加する。原発は経済的なメリットと引き換えに「ふるさと、生業」を失い、未来を描けなくなるという現実を伝えるために。
◆原発さえなかったら
原発がある福島県沿岸部の浜通りでも、経済効果はありました。「県内でも貧しい地域で、出稼ぎが一般的だった。原発の建設工事が始まると、地元で仕事ができ、子どもを高校にやれるようになった」と話す人もいます。
東京電力福島第一原発事故で、放射性物質は県境を越えて東日本に広がりました。原発のある大熊町と双葉町、北隣の浪江町の広い地域は、三十年間は戻れない帰還困難区域になりました。
あれから四年五カ月。福島県内では今も新聞やテレビが大量の関連ニュースを伝えています。しかし、県外には届きません。
生業訴訟原告団は今年から原発立地自治体を訪ね、自らの経験を伝えるキャラバンを始めました。
先月、佐賀地裁で開かれている玄海原発差し止め訴訟では、福島県二本松市の農業根本敬さんが意見陳述をしました。自宅は原発から六十キロ離れていますが、「(事故直後)水田の土は一キロあたり五〇二〇ベクレルでした。風評ではありません。実害です」と広域な被害状況を説明。
「相馬市の酪農家は、フィリピンから嫁いだ妻をフィリピンに戻して、黒板に『原発さえなかったら』と書き付けて命を絶ちました」と語りました。
◆記者も知らない、なぜ
酪農家の自殺は、福島県ではよく知られた悲劇です。全国ニュースにもなりました。弁護団事務局長の馬奈木厳太郎(まなぎいずたろう)弁護士は昨年秋、鹿児島県の地元紙記者から取材を受けたとき、この話を記者が知らないのに驚きました。この記者だけか、それとも…。これがキャラバンを始めるきっかけになりました。
「今まで福島以外の人に伝える努力が足りなかった。あらゆる機会をとらえて被害実態などを伝えたい」と言います。
避難計画では、原発から三十キロ圏内を避難などが迅速に行われるよう準備しておく地域「緊急時防護措置準備区域」と定めています。川内原発では、ここに多くの医療機関があります。
福島では、第一原発から二十二キロ南にある高野病院(広野町)が、高野英男院長の判断で、避難をしませんでした。停電、断水にもめげず、約百人の入院患者の命を守りました。
しかし、それは簡単なことではありませんでした。たとえば、給食や清掃は外部委託でした。派遣元の会社は原発に近いので派遣をやめました。子どもと一緒に避難しなければいけないスタッフもいました。残った看護師らスタッフと入院患者の家族までが手伝って乗り切ったのです。同病院は今、避難用のバスを所有し、緊急用の食料や水を積み込んでいます。
高野己保(みお)事務長は、その記録「高野病院奮戦記」(東京新聞出版部)を川内原発から三十キロ圏内の十八病院に送りました。一通の礼状には「うちではできません」と書かれていたそうです。
なぜ、福島の情報が県外に届かないのでしょうか。
災害ジャーナリズム論が専門の近藤誠司・関西大准教授は「原発事故に関する(全国紙の)記事は、二〇一一年に比べて二年目は半分、三年目は三分の一、四年目は四分の一に減った。これは大きな自然災害の報道に共通する傾向だ。量だけでなく、質(内容)も変わる。暮らしなどの現状をきめ細かく伝えなくなっていると思う」と話します。
◆同じ思いをしないで
原発は地域を豊かにする、というのは本当でしょうか。
経済学の観点から原発を研究している清水修二・福島大特任教授は「建設から半世紀の間に福島県に来たお金は、全部ひっくるめて二千八百億円ぐらい」と見積もっています。巨額に見えますが、東電の二〇一〇年度の営業利益は単独で三千五百六十六億円。一年分のもうけよりも少ないのです。
清水さんは、よく講演を依頼されます。どこにでも行って話すことにしているそうです。
「私と同じ思いをしてほしくない、と言って経験を語る人がいるでしょ。以前はそういうのをテレビで見て、ちょっとうそっぽいなあ、と思っていたんですよ。自分が被害者になって、あれは本当の気持ちだと分かりました」
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『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、山口正紀さん【東京地裁は〈安倍の番犬〉か 「秘密保護法/靴投げ」裁判】・・・・・・「イヌのイヌのイヌのイヌ・・・・・・」。
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■①『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 平田剛士氏「特集 続 福島県浜通りエコツアーガイドブック/原発震災4年目の動物たち」。【ガイド1 汚染土を食らうシシたち/ガイド2 サルたちの血液が物語ること/ガイド3 アユは川底から被曝する/ガイド4 ユメカサゴの警句】。不可逆(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ba81cad971a91108269e4a1ba8870cf7)
■②『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 【憲法記念日に全国で〝壊憲〟反対の声 平和憲法なし崩しへの危機感】、「一部の人びとの意見で物事がどんどん決められている・・・・・・集会拒否の自治体も・・・・・・民主党議員が「改憲」発言」。そんなに戦争したいものでしょうか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/886dbf36d6f593b6bf984f670d401486)
■③『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 横田一さん【滋賀県知事後継に三日月氏指名 脱原発首長が不出馬】、「原子力ムラの〝代表選手〟といえる小鑓隆史氏(自民党)と〝脱原発知事の後継者〟との一大決戦」。心もとなり脱原発知事後継者だ・・・・・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bf961223c0eb9121c53d7e5a7bd23cae)
■④『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 宇都宮健児さん【風速計/憲法改悪を許さないために】、「憲法改悪を政治目標に定めた安倍政権・・・・・・海外で戦争ができる体制を作るために、実質的に9条を改憲し憲法の平和主義を放棄・・・・・・」。「戦争絶滅受合法案」が必要(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/886dbf36d6f593b6bf984f670d401486)
■⑤『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 【大村アスカの政治時評/集団的自衛権「政府方針」とわかりにくい「限定容認論」 曖昧さ許す言論機関の責任】、「世論調査・・・・・・「限定容認論」・・・・・・好意的な結果・・・・・・限定的とは何を指すかを分かって答えている人はどれほど」? アベ様のモノですもの(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/36e6fe8600d368ee8366a41ad0e446ad)
■⑥『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 粟野仁雄さん【再審開始へ 袴田事件で差別・偏見はねのけた元ボクサーらの意地】、「恩赦ではダメ、あくまでも冤罪で・・映画『ザ・ハリケーン・・・・・・袴田巌さん・・・・・・「人生はフリー・ノックダウン」ということを、老チャンプは命がけで教えてくれた』」
■⑦『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 新連載、【佐高信の新・政経外科第1回/古市憲寿と曽野綾子の相似性】、「古市は「戦争」に興味が無く、曽野は「差別」に興味がない・・・・・・上野千鶴子・・・・・・に、古市に対する教育責任、もっと言えば〝製造物責任〟をさえ問いたくなってくる」。無関心(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0d77c2ede488f4ed9364bb261496b4b0)
■⑧『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 竹信三恵子氏【少子化〝生涯派遣〟〝残業代ゼロ〟で「産めない社会」を強化?! 出生率の数値目標設定前にやるべきことはある】、「貧困を促す雇用政策・・・・・・制度の趣旨をねじ曲げて・・・・・・保育士賃金をダンピング」。こんな社会で産みたいと思うだろうか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9c78acf8a563c3202beed3147d12cf78)
■⑨『週刊金曜日』(2014年5月16日、991号) / 山口正紀さん【東京地裁は〈安倍の番犬〉か 「秘密保護法/靴投げ」裁判】、「今回も権力むき出しの暴力法廷・・・・・・ヤジを言う権利もなければ拍手する権利もない私に、唯一「抵抗権の行使」をするために残されていたのが一足の靴なのです」。靴投げといえば・・・・・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/26acbb3eb06ecffd50b8ecc69de44edc)
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『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、石坂啓さん【初めて老いった!?/やったねアベちゃん!!】と明石昇二郎さん【東電福島事故「刑事告訴&告発」はなぜ「不起訴」なのか】。
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■①『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / ようやく開封。「福島県浜通りエコツアーガイドブック 今、福島の森と川で何が起きているのか」。もちろん、横田一さん【東京五輪開催決定と放射能汚染水問題 世界に嘘をついた安倍首相】。ウソ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/060c22aa9939913740ad6aaaa7acd5df)
■②『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 武馬怜子氏【排外主義デモにカウンター攻撃 新宿大久保公園でデモ隊が激突】、「憲法で保障された「表現の自由」に則ったデモを、警察が止めることはできない」。う~ん・・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f00bcec5ab16103b4852ed458cc72bf3)
■③『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 根津公子さん【「君が代」不起立・不伴奏処分訴訟 最高裁が全員一致で上告棄却】。最高裁「裁判官全員一致の意見」だそうだ。最高裁国民審査「最高裁を裁く」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/847fa3c946d3f82f2514522b061ab670)
■④『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 真野きみえ氏【大阪がれき脱原発派の裁判初公判 逮捕は「狙いうち」と主張】、「市民への不当な弾圧がなかったかが、今後の裁判の中で争われることになろう」
■⑤『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 永野厚男氏【会議傍聴者の言動を記録 都教委が異常な監視】。本当!? 「ト」教委は何をやってんだ?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8adfc28e3a834d65c8088d41cd74d9cb)
■⑥『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 明石昇二郎さん【東電福島事故「刑事告訴&告発」はなぜ「不起訴」なのか】、「告訴団が暴いた「汚染水」の新事実はどうなる?」。五輪で浮かれる最中の9月9日に発表(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5249cf40b271f31f6c550bb75d9379a7)
■⑦『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 【大村アスカの政治時評/大阪都構想を支持するか否か 堺市長選での市民の選択が橋下徹氏の未来も左右する】。【竹野三恵子の経済私考/安倍政権による雇用規制の緩和は「ナチス流だ」 唯一の公約実現は「世界一企業が活躍しやすい国」】
■⑧『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 宇都宮健児さん【主権を脅かすISD条項】、「TPP・・投資家対国家紛争解決条項・・外国企業(投資家)が損害を被った場合・・世界銀行傘下の・・に提訴して賠償を求めることができる」。メモ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ffeb37f2332f233ad4b25e13236e914d)
■⑨『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 永六輔さん【無名人語録】、「美しい国日本、総理が近頃よく使うけれども、美しい福島って言えるかい?」。浅賀行雄氏のイラストが秀逸、聖火リレーをしている人が完全防備?、あるいは、作業員が走者??
■⑩『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 矢崎泰久さん【発言2013】、「それにしても安倍・猪瀬のペテン師コンビにも私は唖然とさせられた。放射能列島日本を安全・安心と喧伝し、赤字国債一千兆円を抱えながら財政危機は無いと主張する」。ウソ吐(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/060c22aa9939913740ad6aaaa7acd5df)
■⑪『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 根岸恵子氏【今夏、森村誠一氏とともにロシア公演 加害を歌い続ける「悪魔の飽食」合唱団】。「戦争できる国」の現実(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/7408a0a5477439ac334576823e23618c、http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cbf304c495f35f9e47c7032e10872883)
■⑫『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号)/山口正紀さん【全力で反対キャンペーンを 特定秘密保護法案】、「メディアは、「戦争の出来る国」に向けた「新・国家機密法」と存在をかけ、全力で闘う時だ」。城山三郎さん曰く「日本が戦争で得たのは憲法だけだ」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/7408a0a5477439ac334576823e23618c)
■⑬『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / 高嶋伸欣氏【不勉強と自主規制! 問題点だらけの教科書採択報道】、「東京都と神奈川県の教育委員会が、強引に採択から排除」。ハタとウタを強制しておきながら・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8adfc28e3a834d65c8088d41cd74d9cb)
■⑭『週刊金曜日』(2013年9月13日、959号) / ピョンタ、再登場!、石坂啓さん【初めて老いった!?/やったねアベちゃん!!】、「・・『金曜日』のみなさんがどうせシケた顔してるんじゃないかと思って励ましにさー。だから言ってたじゃん、早いとこ転向してこっち側においでって」。笑読
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JBPRESSに出ている烏賀陽弘道さんの記事の抜粋(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/29405、5頁まであり)、是非全文をご覧ください。
被災者の一言一言を噛みしめたい。「故郷に子どもと帰れないことは、私にとって最大の屈辱なんです」。
極私的なことかもしれない、でも、現実に、多数の「最大の屈辱」がある。原発・放射能という化け物相手にそれを解消するのは不可能であろうとも、何の誠意も示さず、まともな対応もしようとしない東電やこの国の政府、電力業界。この国は、本当に哀しい、そして哀れだ。
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【http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/29405】
【http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/29405?page=2】
【http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/29405?page=3】
【http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/29405?page=4】
【http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/29405?page=5】
ウオッチング・メディア
野球を教えられなくなった少年野球の監督
放射能を逃れて避難生活、「故郷に帰れないのは屈辱」
2011.11.17(木)
烏賀陽 弘道
・・・・・・。
そんな渡辺さんにとって、南相馬は何より大切な場所だ。そこは、大好きな子どもたち、教え子たちやその家族が暮らし、美しい思い出が詰まった場所だった。
・・・・・・。子供好きな渡辺さん夫婦にとって、幸せな毎日だった。
「私は故郷を愛しています。何より故郷が大事だ。しかし、それも時と場合によります」
3月12日。最初の水素爆発が起きた日、すべては変わった。ある原発に務める親戚に電話すると「県外に逃げろ。次にどの原子炉が爆発してもおかしくない」と言われた。夕方6時前、自動車を運転して一家で南相馬を後にした。避難所の指定もないまま、山形県東根市の体育館にたどり着いた。借家の自宅は家賃を払い続けたまま帰れない。
一度、南相馬市に戻ったついでに、奥さんと2人で自宅に行ってみた。玄関前で線量を測ったら、毎時2.7マイクロシーベルトもあった。年間に直すと23.65ミリシーベルトだ。小学校のグラウンドでも毎時2.5マイクロシーベルトだった。
内部被曝したら? 万一娘ががんになったら? 放射能を帯びたチリを吸ったら? そう思うと、心が乱れる。そこで子どもを育てる気にとてもなれない。
・・・・・・。「子どもたちが心配です。グラウンドをいくら除染しても、責任が持てません。監督として、ヘッドスライディングしろ、と子供に言えるでしょうか。子供が放射能で汚染された土埃を吸い込んだらどうするのですか。それを考えると、とてもできない」
・・・・・・。「浜通り(福島県太平洋岸)も中通り(同県中部)も、全域が原発の『管理区域』と同じ(放射線量)です。おい、いくら何でもそれはねえだろう。本当にそう思います」
・・・・・・。・・・さんには「今では福島県全体が原発の中と同じになってしまった」「そんなところに子供を帰すことはできない」と思うのだ。
「管理区域の中では、防護服の腕まくりをしたって東電の人に怒られるんです。18歳未満は入れません。それと同じような線量になった福島を、半袖の子供がマスクもしないで歩いているんですよ」
・・・・・・。「管理区域を出入りするには、北朝鮮と韓国の境界ぐらい警戒が厳重なんです。外へ出る時、規定より被曝が多いとブザーが鳴ってゲートが自動的に開かなくなる。除染して線量が下がらないと出してくれません。それくらい厳しいんです」
・・・・・・。「そのC区域と同じ線量になった浜通りをいま自動車が自由に行き来している。自動車から毎時30マイクロシーベルト出た友だちだっています。そんなもの、原発なら帰してくれない線量ですよ」
では、政府が年間被曝許容量を1ミリシーベルトから20に引き上げたことをどう思いますか、と尋ねると、それまでにこやかだった渡辺さんの顔に怒気が走った。
「まったく、とんでもないことです。原発の作業員だって、20ミリなんてめったに被曝しないのに」
そして小4の息子さんを指さした。
「なのに、この小さいのが浴びるっていうんですから」
・・・・・・さんと同じことを言った。避難先から地元に帰ろうとしないと、こちらの方が間違っているかのように言われる、というのだ。もう地元はみんな普通に暮らしているのに。お金がほしくて逃げているのでしょう。ホテルで暮らせるから、いいね。
危険だと思うかどうかは個人によって違うはずじゃないか。10年後に何が起きるか、誰にも分からないじゃないか。子どもの健康を祈って、最悪の事態に備えているだけじゃないか。それのどこがおかしいのか。
・・・・・・。原発事故は、それまで平穏に暮らしていた南相馬の人たちの間に、争いと対立のタネをばらまいた。以前はなかったストレスを持ち込んだ。渡辺さんが長年バレーや野球の監督を務めて築き上げた人の輪も、ズタズタにしてしまったのだ。
・・・さんが言ったことと同じだった。放射能と同じくらい怖いのは「世間」なのだ。
・・・・・・。ひとつ聞いてみたいことがあった。福島県の雇用は原発への依存度が高いという。・・・さんも原発で仕事をしていた1人だ。その原発の事故で故郷が放射能汚染され、住めなくなるという事態に至った今、渡辺さんは原発のことをどう思っているのだろう。
原発の仕事はやはり大きいのですか。私はそう尋ねてみた。
「そうですね」
渡辺さんは運転しながら、じっと考えた。
「原発の仕事をすると月収は27万円くらいでしょうか。ここらへんでは月21万円くらいが普通です」
じゃあ、やはり地元にとって原発は必要なのでしょうか。
「いや」
渡辺さんは大きく首を横に振った。
「原発がなくなったって、私は困りません。電気が足りなくなるぞとか、ウソをついてまでやるようなことじゃない」
とても強い口調だった。青い炎のような静かな怒りが車内を満たしていた。
車は米沢に近づいた。このまままっすぐ走れば、南相馬に帰る方向である。
いつか南相馬に帰れるといいですね。別れの挨拶のような軽い気持ちでそんな言葉が喉元まで出かけたが、やめた。渡辺さんがこう言っていたのを思い出したからだ。
「故郷に子どもと帰れないことは、私にとって最大の屈辱なんです」
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東京新聞に出ていた、高木仁三郎さんに関する記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011050701000177.html)。
高木さんが生きておられたらこの事態をどのように見、どのように行動されただろうか。残念ながら高木さんの予言は的中してしまった。届かなかった警鐘。原発推進派はあまりに愚かで、反対派はあまりに無力で、被災者はあまりに哀れだ。子供たちには本当に申し訳ない気持ちだ。しかし、FUKUSIMA後も原発を維持すると云う、プルサーマルをやると云う、核燃サイクルをやると云う、1000,0000年管理すると云う・・・、愚か者に言う言葉を失う。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011050701000177.html】
「想定外」を16年前に警告 福島第1で故高木さん論文
2011年5月7日 09時38分
福島第1原発事故を受け、2000年に死去した「原子力資料情報室」元代表の高木仁三郎さんが阪神大震災後に発表した論文がネット上で話題となっている。政府や電力会社の決まり文句となっている「想定外」という姿勢に当時から警鐘を鳴らし、福島第1原発の危険性を指摘する“予言”のような内容。関係者は「今こそ読まれるべきだ」と話している。
論文は日本物理学会誌の1995年10月号に掲載された「核施設と非常事態―地震対策の検証を中心に―」でA4判4ページ。阪神大震災のデータなどを元に、原発の耐震設計や老朽化、活断層などの問題を論じた上で、国や電力会社を「『原発は地震で壊れない』ことを前提にしてしまっているため、そこから先に一歩も進まず、地震時の緊急対策を考えようとしない」と批判する。
阪神大震災は核施設の「緊急事態」への備えのなさにも警告を発しているとし、その事態の一つとして「地震とともに津波に襲われたとき」にも言及。「そのような事態を想定して原発の安全や防災対策を論じることは、『想定不適当』とか『ためにする議論』として避けられてきた。しかし(中略)考えうるあらゆる想定をして対策を考えていくことが、むしろ冷静で現実的な態度と思われる」と指摘している。
一方、大地震が直撃した際に「想像を絶する」事態となる核施設集中立地点として「福島県浜通り」を、廃炉への具体的議論が必要な「一番気になる老朽化原発」に福島第1原発を挙げている。
論文はネット上のデータベースで一般公開され、ツイッターでも「こういう警鐘は無視されてきたんだろうな」などと話題に。原子力資料情報室の西尾漠共同代表は「短い文章の中に今起きていることの問題がすべて詰まっており、あらためて読んで驚いた。過去のこととしてではなく、今こそその言葉に耳を傾けるべきだ」としている。
(共同)
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