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●《絶望的な内容に打ちのめされました。武器産業がいかに巧みに政治をコントロールし、戦争を作り、暴利を貪っているか。歴史は古い》

2021年02月19日 00時00分59秒 | Weblog

[※《“人を殺すための道具”である武器。戦争が続く限り需要が無限に生まれる──。莫大な利益を生む国際武器取引を暴く、衝撃のドキュメンタリー!》『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』(https://unitedpeople.jp/shadow/)]


(2021年02月14日[日])
望月衣塑子記者による、東京新聞のインタビュー記事【「日本は平和でなく戦争の側に立つのか」 映画「シャドー・ディール 武器ビジネスの闇」原作者と監督インタビュー 望月衣塑子】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/85142?rct=tag_movie)。

 《「テロとの戦い」や「正義」を掲げて世界で繰り返される戦争が、権力者と軍事企業武器商人らとの武器取引から生まれている実態を描いたドキュメンタリー映画「シャドー・ディール ビジネスの闇」が東京都渋谷区の「シアター・イメージフォーラム」などで上映されている》。

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●平和憲法を壊憲し軍隊を持ち「戦争できる国」の時代に:
               「ネジレ」を取り戻し、「厭戦」の世に戻したい
   『●「人殺し」に行くのはアナタ、「自分は
     “お国のために死ぬのはゴメンだ”と」言うヒトを支持する人って?
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く「「欧米列強に倣え、進め」
               と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
    「野尻民夫氏の記事【安倍政権の武器・技術輸出がなし崩し拡大!
     イスラエルと軍事研究画策、無人攻撃機でパレスチナの市民殺害も】…。
     《まるで日本を守るための予算ではなく、アメリカの軍需産業を
     守るための予算のような趣なのだ…》」

   『●「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…《歴代政権が
      踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》(琉球新報)
    《二〇一四年に安倍政権は「武器輸出三原則」を撤廃し、原則解禁する
     「防衛装備移転三原則」を閣議決定してから、武器輸出の動きは加速
     「平和国家」を標榜(ひょうぼう)する国で繰り返される武器見本市に、
     批判が上がっている》。
    《政府が武器の輸出を後押しするのは日本が戦後、築き上げてきた
     平和国家の理念に逆行する。改めて強い危惧を抱かざるを得ない…
     過去の歴代政権が踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべきだ

 レイバーネットの記事【戦争を作り暴利を貪る人たち〜映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』】(http://www.labornetjp.org/news/2021/0131eiga)によると、《絶望的な内容に打ちのめされました武器産業がいかに巧みに政治をコントロールし、戦争を作り、暴利を貪っているか歴史は古い日露戦争時には、日本、ロシア双方に同じ所から武器が供給されていたという。人の命や幸福、日常を、死や破壊や血や憎悪に変えることでお金を得る鬼畜のような武器商人たち。偉そうな総理も大統領も大臣も、彼らの前には単なる操り人形のセールスマン。どうする? 私たち、「中国が攻めてくるのに備えて、日本を外敵から守るため、軍備を強化した方がいい」と思う人にこそ見てほしい。軍需産業は国を守る意思など微塵もない、私たちはいくらでも容易に思想をコントロールされてしまう、ということにいい加減に気づけ、と強い語気で言いたい。(村田マユコ)》。

 「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…「武器輸出三原則」の《歴代政権が踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》だ。本当に悍ましい…人の親として子や孫にそんなに〝人殺し〟させたいものかね。それに、《日本の技術が市民の殺戮に使われる》…、考えただけでも悍まし過ぎる。《政府の武器輸出支援》…輸出されたその武器の矛先には、誰が居るのか?
 記事中に貼り付けてありますが、【映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』予告編】(https://youtu.be/22Yfw4XB6cY)を、是非、見てみて下さい。村田マユコ氏の上記コメントが理解できます。《原作の著者と監督がインタビューに応じ、武器輸出解禁にかじを切った日本について「武器ビジネスはコストパフォーマンスが悪い。日本は平和でなく戦争する側、賄賂や汚職の側に立つつもりなのか」と疑問を投げかけた》(望月衣塑子さん)。《「武器取引は経済的な効果は非常に悪い。武器取引の4割は賄賂日本は平和でなく戦争の側に、賄賂や汚職の側に立つつもりか市民は武器輸出のような税金の使い方は絶対に認めないと強い意志を持ち(政治に)訴えなければいけない市民が武器輸出への規制を強く求めれば、現状を変える力になるはずだ」と力を込めた》。

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https://youtu.be/22Yfw4XB6cY

映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』予告編

ユナイテッドピープル(cinemo)

『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』 https://unitedpeople.jp/shadow/ 2021年1月30日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー“人を殺すための道具”である武器。戦争が続く限り需要が無限に生まれる──。莫大な利益を生む国際武器取引を暴く、衝撃のドキュメンタリー!

監督:ヨハン・グリモンプレ(『ダイアル ヒ・ス・ト・リー』(1997))原作:アンドルー・ファインスタイン著 『武器ビジネス:マネーと戦争の「最前線」』脚本:ヨハン・グリモンプレ、アンドルー・ファインスタイン配給:ユナイテッドピープル90分/ 2016年/アメリカ,ベルギー,デンマーク©Shadow World Productions, LLC

知的で辛辣!世界中で公開されるべき作品。 ─ Variety誌

《エディンバラ国際映画祭2016 ドキュメンタリー最優秀作品賞》
《グアナファト国際映画祭2016 長編特別賞》
《バリャドリッド国際映画祭2016 ドキュメンタリー最優秀作品賞》
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/85142?rct=tag_movie

「日本は平和でなく戦争の側に立つのか」 映画「シャドー・ディール 武器ビジネスの闇」原作者と監督インタビュー 望月衣塑子
2021年2月10日 11時52分


【映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』予告編】
 (https://youtu.be/22Yfw4XB6cY

 「テロとの戦い」や「正義」を掲げて世界で繰り返される戦争が、権力者と軍事企業武器商人らとの武器取引から生まれている実態を描いたドキュメンタリー映画「シャドー・ディール ビジネスの闇」が東京都渋谷区の「シアター・イメージフォーラム」などで上映されている。原作の著者と監督がインタビューに応じ、武器輸出解禁にかじを切った日本について「武器ビジネスはコストパフォーマンスが悪い。日本は平和でなく戦争する側、賄賂や汚職の側に立つつもりなのか」と疑問を投げかけた。(望月衣塑子

【関連記事】「死の商人 日本にいらない」 幕張で武器見本市 市民ら抗議の声


◆原作者は南アフリカの元国会議員

    (原作者のアンドリュー・ファインスタイン氏
     ©Shadow World Productions,LLC)

 映画の原作「武器ビジネス マネーと戦争の最前線」の著者アンドリュー・ファインスタイン氏は、1994年に南アフリカの初の民主選挙で国会議員に選出され、ノーベル平和賞を受賞したマンデラ大統領の経済顧問も務めた。

    (BAEシステムズが開発した戦闘機
     ©Shadow World Productions,LLC)

 そんな中、マンデラ氏後継に指名されたムベキ大統領らが、英大手軍事企業「BAEシステムズ」などからの兵器購入に100億ドル(約1・1兆円)費やし、うち3億ドル(330億円)が所属するアフリカ民族会議(ANC)幹部や政府指導者、高級官僚らに賄賂で送られている実態をつかんだ。与党は、アンドリュー氏に調査の中止を求めたが、アンドリュー氏はこれを拒否し議員を辞職した。

 アンドリュー氏はその後、南アフリカの武器取引の実態をノンフィクション「After The Party」に記した。さらに、15年かけて集めた武器取引に関する公文書や告発文書計20万8000枚を基に7年半かけ、今回の映画の原作を書き上げた。原作本はベストセラーとなり、翻訳含め世界9カ国で売られている。アンドリュー氏は武器ビジネスの調査や追跡を行う市民団体「Corruption Watch UK」も創設、理事もつとめる。


◆執筆中にさまざまな圧力

 アンドリュー氏は、原作を執筆する間、最大手の米軍事企業「ロッキード・マーティン」含めて大手軍事企業や武器商人から何度も執筆をやめるよう圧力を受けたり、金での解決を求められたりしたが、10人の弁護団を結成して出版に臨んだ。武器商人から手書きの脅迫文が何通も届いたが「自分以上に取引を告発した人々の方が身の危険はずっとあった」と明かす。

 映画では、BAEやロッキード、米大手軍事企業「レイセオン」などが、駐米大使だったサウジアラビアのバンダル王子らを介し、英国のサッチャー、ブレア両首相や歴代の米大統領、チェイニー米副大統領やラムズフェルド米国防長官(いずれも当時)ら世界の首脳とつながり、公然と武器取引を行い、その後、戦争が繰り返される状況が克明に描かれる。

    (談笑するブレア首相(左)とバンダル王子
     ©Shadow World Productions,LLC)


◆ヨハン監督「武器ビジネスは白昼堂々、首脳同士が」

 ヨハン・グリモンプレ監督は「世界の武器ビジネスは決して闇で取引しているのではなく、白昼堂々と首脳同士の話し合いで行われている。日ロ戦争で双方に武器を売り、荒稼ぎしたのは同じ売人だった」と話す。

 映画ではまた、米政府が中東や南米でウサマ・ビンラディン含めテロリスト側に武器や資金を与え続け、紛争を悪化させていく状況も描く。

 米国のトランプ前政権はイスラエルやサウジとの自らに有利な武器取引を進める一方、昨年のイラン革命防衛隊のスレイマニ司令官の殺害など、イランとの戦争を視野に圧力をかけ続けた。アンドリュー氏は「イランのロハウニ大統領は、バイデン新政権にイラン核合意への復帰とイランへの制裁解除を求めたが、米国が武器支援を続けるイスラエルが、まずは核兵器を破棄しなければならない」と、米政府の姿勢を批判した。

 映画化は制作に5年を費やした。約10カ国を回り、武器取引を捜査した検察官や武器商人、ジャーナリスト、元欧州連合(EU)軍最高司令官、元米中央軍司令官らの告発も撮影。武器を巡る賄賂や汚職と戦争とのつながりを浮き彫りにした。

 多くのジャーナリストや活動家が出演し、告発している姿も印象的だ。米紙ニューヨーク・タイムズで7年間、中東取材をしていたクリス・ヘッジス元中東支局長は、米政府のイラク侵略を真正面から批判し、懲戒解雇された。イラク戦争後、ブッシュ大統領に会見場で靴を投げ付けたイラク人ジャーナリストらの告白も流れる。


◆「市民が強く求めれば現状を変える力になる」

 2014年4月に安倍前政権は武器輸出解禁に踏み切り、日本はこれまでフィリピンに戦闘練習機TC90を無償譲渡し、防空レーダー4基を輸出するなど、少しずつだが確実に武器輸出を進めている。ヨハン監督は「ドイツも日本も第2次大戦後、軍を持たないことで成長した国だ。軍事的なことで繁栄できるというのはまやかしでしかない」と批判する。

 アンドリュー氏も「武器取引は経済的な効果は非常に悪い。武器取引の4割は賄賂日本は平和でなく戦争の側に、賄賂や汚職の側に立つつもりか市民は武器輸出のような税金の使い方は絶対に認めないと強い意志を持ち(政治に)訴えなければいけない市民が武器輸出への規制を強く求めれば、現状を変える力になるはずだ」と力を込めた。


◆「愛と思いやりは取り戻せる」

      (第1次大戦中のクリスマス・イブで兵士たちは、
       一瞬だったが敵と握手を交わし、たばこを吸い合い、
       クリスマスを祝い合った©Shadow World 
       Productions,LLC)

 一方、映画では、第一次世界大戦中のクリスマスイブに何万人もの兵士が一時、戦争をやめて敵方と握手し、タバコを吸い祝い合う映像も流れる。ヨハン監督は「あのシーンには人間のストーリーがある。愛と思いやりの状況は、どこにいても取り戻せる。映画で言いたかったのは(戦争という)限られた状況の中でさえ、人々の連帯は取り戻せるのだという事実だ」と希望を語った。
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●《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅…》(斎藤貴男さん)…イラク人質事件以降、何も変わっていない

2021年02月07日 00時00分45秒 | Weblog

(2020年12月31日[水])
西日本新聞のコラム【春秋/イラク人質事件の今井さんは今】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/675178/)。

 《2004年の「イラク日本人人質事件」で、帰国後にバッシングを浴びた3人のうちの1人、当時18歳の今井紀明さんの「その後」を伝える報道が近年増えた ▼12年にNPO法人「D×P(ディーピー)」を大阪でつくり、孤立しがちな10代の若者を支援してきた》。

   『●斎藤貴男さん《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権
      によって破滅…。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》
    「斎藤貴男さんは、このコラムの結びで、《この国の社会と人心は、
     主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も
     安倍路線の継承を誇らしげにうたっている。少しはまっとうな世の中を
     取り戻すのに、あと1世紀は必要だろう》と仰っています。ブログ主は
     どうしても、小泉純一郎氏を信じることができない。イラク人質事件での
     自己責任論や、国会でのふざけた答弁
     「自衛隊の活動しているところは非戦闘地域」、「自民党をぶっ壊す
     どころか「日本をぶっ壊した」「日本の社会や人心をぶっ壊した
     ことに何の責任も感じていないことから。《前川喜平氏…魯迅
     「阿Q正伝」を思い出したといい、〈愚かな国民は愚かな政府しか
     持てない〉とも述べた。同感だ。勝ち馬に乗りたがるのが庶民感情の
     常とはいえ、ここまでくると原始人にも劣る》…。自身を例外視する
     つもりはないが、ニッポン人の《民度》は情けないほどに低い。
     何時までこのような《社会》《人心》の崩壊は続くのか…。」

 6年ほど前の映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件…そして』のWPによると、《一方、人質事件のもう一人、今井紀明さんは、5年の間、対人恐怖症に苦しんだ。現在は、大阪で不登校や、ひきこもり経験のある通信制高校に通う若者を支援するNPOの代表をしている。社会から拒否された存在に、昔の自分をみて何かできないかと思ったという》。
 伊藤めぐみ監督は《イラク戦争は、社会に関心を持つきっかけだったんですが、その後、人質事件ですごいバッシングが起こったのを見たことも大きかったですね。人質だった3人に自分を重ね合わせるところがありました。3人が批判されているのを見て、自分も批判されているように感じるというか……。国と違うことをするとあんなふうに冷たい目で見られるんだとか、世の中に対してもの申すことは、すごく怖いことなんだなって感じて、すごく萎縮する自分がいましたね》…と。
 あれから、16年ほどか。この国は少しは変わっただろうか? 7年8カ月に及ぶ「悪夢」からようやく覚めたと思えば、アベ様の政の全てを《継承》する「地獄」の中…。斎藤貴男さんのお言葉、《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅…。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》。

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任」とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか…。」

   『●『ご臨終メディア ~質問しないマスコミと一人で考えない日本人~』読了
   『●『ルポ 改憲潮流』読了(2/3)
   『●『だまされることの責任』読了(2/3)
   『●『靖国/上映中止をめぐる大議論』読了(3/3)
   『●『安心のファシズム ―支配されたがる人びと―』読了
   『●『それでもドキュメンタリーは嘘をつく』読了(2/2)
   『●見損ねた
   『●『筑紫哲也』読了
   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●「自己責任」バッシングの嵐:「話す」ことも許さず、「話しても」伝わらず
   『●「自己責任」バッシングと
      映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件…そして』
    「当時の「自己責任」バッシングに関連して、映画『ファルージャ 
     イラク戦争日本人人質事件…そして』という映画が出来ています。結局、
     アメリカによるイラク侵略の理由であった「大量破壊兵器」などどこにも
     見つからず、サダム・フセイン大統領は無残に死刑・私刑にされ、そして、
     ブッシュ氏は靴を投げつけられ、「犬」と蔑まれています。それ以上に
     問題なのは、未だにイラク国内は混乱の最中である点……。「……悲劇が
     続くイラク。「「犬」に靴を投げつける」くらいでは、
     とても気がおさまらないでしょう」。高遠菜穂子さんは、今も、
     イラク支援を続けておられます。」

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/675178/

春秋
イラク人質事件の今井さんは今
2020/12/20 10:40

 2004年の「イラク日本人人質事件」で、帰国後にバッシングを浴びた3人のうちの1人、当時18歳の今井紀明さんの「その後」を伝える報道が近年増えた

▼12年にNPO法人「D×P(ディーピー)」を大阪でつくり、孤立しがちな10代の若者を支援してきた。いじめや虐待で孤立させられた人、大人に否定され自信を失った人が少なくない

▼生きづらさを抱えた姿が自分の過去と重なる。今井さんは高卒後イラクに行った。米軍の劣化ウラン弾による子どもたちの被害を知りたかった。武装勢力に拘束され、聖職者協会の仲介で解放・帰国後に「自己責任だ」などと批判された

街中で突然殴られたことがある。どこに行っても冷たい視線に追い掛けられた。自分を否定される日が続き、もうどうでもいいや、と死を思ったこともあった

日本の社会は他者に不寛容な人を増やしてきたイラク人質事件被害者へのバッシングは初期の一例だろう。浴びせる言葉はバカヤロー」「死ね」「非国民」…。今井さんに山ほど届いた手紙類の9割強は匿名だ。不寛容さを増す社会ではネット上でターゲットが日々物色され、匿名の攻撃にさらされる

▼連絡先、名前が分かる人に今井さんは手紙を書いた。やりとりを何度かするうちに気持ちを変えた人がいた。自分の障害を告白して最後は「がんばって」と書いた人も。そうした言葉の先に現在の今井さんはいる。
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●室井佑月さん「安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない」…アベ様の辞書には「倫理」無し

2017年04月28日 00時00分05秒 | Weblog

三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



アサヒコムの室井佑月さんのコラム【室井佑月 「安倍政権の倫理観って?」】(https://dot.asahi.com/wa/2017041900068.html)。

 《安倍首相は4月7日、米軍がシリアのアサド政権の空軍基地をミサイルで攻撃したことについて、さっそく支持を表明した。…だってさ。アメリカ様は絶対です、っていったんだ。…『日本は金もうけさえできれば、人権を侵害し続ける国とも手を取る国家だ』…安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない》。


 「そもそも」という言葉も載っていないらしいが、デンデン王国「裸の王様」アベ様の辞書には、「倫理」という言葉も載っていないらしい。「倫理観」無し。「埃り」まみれの「軍国主義」はあるのかもね。まともな市民は、《安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない》というのに。

   『●憎悪の連鎖を怖れる:
       イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと
   『●日米首脳会談、「夢」を語り、「夢」に酔いしれるアベ様・・・
                  ニッポンにとって「悪夢」、「悪夢の連鎖」
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く
     「「欧米列強に倣え、進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に
      加担させられた歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
    「《パレスチナ空爆で罪のない一般市民の犠牲を多数出している
     イスラエルとの軍事協力…。もし本当に、イスラエルと共同で
     無人機の研究開発を進めることになれば、この地区で
     日本の技術が市民の殺戮に使われる》。オゾマシ過ぎる

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その1)

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その2)

    「そして、《さらに切迫した問題》として、南西諸島での自衛隊配備
     による「住民分断」。アメリカが画策し、日本政府が悪乗りする
     《「統合エアシーバトル構想」…アメリカと中国の争いに自衛隊と
     南西諸島が差し出され、新たな戦争の「防波堤」にされようとしている》。
     アメリカの意のままに、アベ様らのやりたい放題ではないか。でも、
     第一《防波堤》としての《日本全土がアメリカの「風かたか」》…
     《米中の「新たな戦争の「防波堤」に》なっているのは南西諸島を
     含むニッポン列島全体」

   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
    「最後に、東京新聞の記事【自民、「敵基地攻撃」保有提言へ 
     北朝鮮脅威でミサイル防衛強化】
     (http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017032801002289.html)に、
     《自民党安全保障調査会…発射拠点を破壊するいわゆる
      「敵基地攻撃能力」の保有を直ちに検討するよう求めている…
       敵基地攻撃に関し、政府は法的に可能との立場だが…》。
      正気とは思えません。「裸の王様」壊憲王の「外交音痴
     「無定見外交」を暴露しているようなもの…愚かすぎる。
      次は「核」がほしい、と言い始めるにきまっています」

   『●「外交音痴、政治音痴、もう政治家とは呼べない領域」な
            失言王・萩生田光一氏…成果無しなアベ様外交
   『●歴史学者らの公開質問状に、「侵略の定義は  
       国際的にも定まっていない」というアベ様はどう応えるのか?
   『●「軍事的対応ではなく、緊張緩和に知恵を絞り、
      外交努力を重ねることこそが平和国家を掲げる日本の役割」
   『●番犬様を諌めることもなく「海自、米空母と訓練検討」…
          「あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである」
   『●高畑勲監督より三上智恵監督へ、
      「あなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める」
    「こういったリテラ記事に添えられている「自由民主党HPより」の図
     ご覧あれ…その極めつきのウソツキぶりが明確に、呆れるほどに。
       《不戦の誓いを守り続ける
        そして、国民の命と
        平和な暮らしを守り抜く
        平和安全法制

     …噴飯もので、冗談としか思えない詐称

   『●山内康一氏「『米国の軍事力行使を日本は支持する』
         …戦争を積極的に肯定…重大かつ危険な発言」

    《★元民進党議員・山内康一は…この発言を「普通の日本語に
     翻訳すると『米国の軍事力行使を日本は支持する』という意味。
     『米国の戦争に巻き込まれる』というレベルではなく戦争を
     積極的に肯定しているレベルです。サラッと報道している
     メディアはどうかしていると思います。重大かつ危険な発言です。
     嘆かわしいことです」》

 『日本は金もうけさえできれば、人権を侵害し続ける国とも手を取る国家だ』なんて…恥ずかし過ぎる。そして、GPIFの「殺人のための投資」について、脳裏に…いつも引用させてもらっている…《武器を売って手にした金で、娘はピアノを買ってもらい平和の曲を奏でる》。そんなデンデン王国ニッポンに、「誇り」なんて持てない。

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
             そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
    「…頭に浮かんだのは、「死の商人」、「赤紙」。
      これまで数十回にわたって、CMLの記事について、
     以下を「つぶや」いてきました。
       - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
       ■「赤紙」が来る時代
        http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c5aecf5f3f80e3bdca64d1b8b6603ed0
        『[CML 035569武器輸出に資金援助』
        http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-December/035684.html
        「武器を売って手にした金で、
         娘はピアノを買ってもらい平和の曲を奏でる
       - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

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https://dot.asahi.com/wa/2017041900068.html

室井佑月「安倍政権の倫理観って?」

     (安倍首相は4月7日、米軍がシリアのアサド政権の
      空軍基地をミサイルで攻撃したことについて、
      さっそく支持を表明した(※写真はイメージ))

 作家・室井佑月氏は、シリア政府軍を攻撃したアメリカを安倍政権が支持すると表明したことについて、不安を覚えるという。

*  *  * 

 安倍首相は4月7日、米軍がシリアのアサド政権の空軍基地をミサイルで攻撃したことについて、さっそく支持を表明した。

   「化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないとの米国政府の決意を、
    日本政府は支持する」

   「国際秩序の維持と、同盟国と世界の平和と安全に対する
    トランプ大統領の強いコミットメントを日本は高く評価する」

だってさ。アメリカ様は絶対です、っていったんだ。

 大丈夫か? 2003年、アメリカはイラクが大量破壊兵器を保有しているってんで、イラク戦争をはじめた。当時の首相の小泉さんも、真っ先にアメリカを支持した。だが、その後、大量破壊兵器は発見されなかった

 今回、化学兵器を使ったのは、ほんとうにシリアのアサド政権なんだよね? そこ重要でしょ?

 だが、菅官房長官は7日の会見で、「事実関係の詳細は国連機関が調査」といっていた。調査結果を待ってから動くんじゃダメなんかい?

 現在、共謀罪法案の審議が国会で行われている。政府の説明によれば、テロ対策ということだ。安倍首相は「この法案が成立しなければ、オリンピックは開けない」とまでいっている。

 だけど、単独犯までいるテロを防ぐことは無理だ。このことについて、金田法務大臣は国会でもまったく答えられていない

 テロを防ぐには、テロに狙われないような対策を打つしかないのに、安倍首相は真逆に動いているとしか思えない。そんな疑問を口にしてしまう者が対象にされるんじゃないの、共謀罪って

 4月7日付東京新聞朝刊の「こちら特報部」に、「日・イスラエル投資協定承認問題、倫理欠如で国際的批判も」という記事が載っていた。

 トランプさんがイスラエル贔屓(びいき)だから、安倍さんもってか?

 国際社会はイスラエルの入植活動の拡大を非難しているという。記事の中で、京都大の岡真理教授がこういって憤っていたぞ。

   「イスラエルは、一貫して国際法や国連決議を踏みにじってきた。
    ガザ地区への空爆などは、国家テロと言っても過言ではない。
    そうした『無法国家』と日本がパートナーになることなど、
    倫理的にあり得ない

   「(前略)入植地ビジネスに関わらなければよいという問題ではない。
    イスラエルと関わる最も大きな代償は『日本は金もうけさえできれば、
    人権を侵害し続ける国とも手を取る国家だ』と見なされることだ」

 岡教授、この国はもうそういう国なのでは? 翌日、8日付東京新聞朝刊には、

   <公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人
     (GPIF)が、人道的見地から国際条約や法律で禁止されている
     クラスター(集束)弾を製造する米国企業の株式を保有している
     ことが七日、分かった>

って記事が……。

 安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない

※週刊朝日  2017年4月28日号
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●高畑勲監督より三上智恵監督へ、「あなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める」

2017年04月17日 00時00分25秒 | Weblog

三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



リテラの記事【高畑勲監督が沖縄の基地問題を描き続ける三上智恵監督と対談、安倍政権を止められない苦悩を吐露】(http://lite-ra.com/2017/04/post-3070.html)。

 《すると高畑監督は、「『火垂るの墓』のような作品では次の戦争は止められないあなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める。だから、あなたはもっと頑張りなさい」と語ったという》。

 リテラの記事【トランプのシリア先制攻撃を全面支持した安倍首相の支離滅裂! 裏でアサド政権に資金協力しながら】(http://lite-ra.com/2017/04/post-3061.html)で、《この男の「米国のポチ」ぶりは重々承知していたつもりだったが、まさかここまで思考停止しているとは……》。そして、いま、番犬様にシッポを振りながら、隣国との戦争を煽り、火に油を注ぐ人治主義国家デンデン王国「裸の王様」。
 こういったリテラ記事に添えられている「自由民主党HPより」の図をご覧あれ…その極めつきのウソツキぶりが明確に、呆れるほどに。

   《不戦の誓いを守り続ける
    そして、国民の命と
    平和な暮らしを守り抜く
    
平和安全法制

…噴飯もので、冗談としか思えない詐称。それに積極的に付き従う、情けなき与党・公明や「癒(着)」党・お維。「民」とともに「進」む気のない、頼りなき野党・民進党。
 《安倍首相が、アメリカへの強い「支持」を表明した。さらに「東アジアでも大量破壊兵器の驚異は深刻さを増しています。国際秩序の維持と、同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを、日本は高く評価します」と発言し、トランプによる北朝鮮への“先制攻撃”に期待感をのぞかせた》なんて、言葉が悪くて申し訳ないが、アタマオカシイでしょ? 小泉純一郎氏による、即座のイラク侵略支持した、また、結局、《大量破壊兵器》なんてどこからも見つからず、後に「靴を投げつけられる」という屈辱を味わうドラ息子ブッシュ氏を積極的に支持した、その二の舞。「ビンラディン暗殺・私刑に喝さいを叫ぶ国民」のままでいいのか?

 高畑勲監督は、かつて、《人を殺したくない」という気持ちこそが、はじめて戦争の抑止力となる》と語っていた。恐ろしく暴走を繰り返し、番犬様の家来となり、戦争したくてしょうがないデンデン王国の「裸の王様」とその狂気・凶器な取り巻き連中。彼・彼女ら自公お維議員を支持できる神経が知れない。
 高畑監督をして、《安倍政権を止められない苦悩》、《間近に迫る戦争をどうやったら止めることができるのか、自身の苦悩を吐露》する一方で、《未だに「内閣支持率は52・4%》。そんな《苦悩》を感じない人が多数派らしい。

 三上智恵監督は《「統合エアシーバトル構想」…アメリカと中国の争いに自衛隊と南西諸島が差し出され、新たな戦争の「防波堤」にされようとしている》と言います。「本土」の方々にどこまで浸透しているか…。
 高畑勲監督より三上智恵監督へ、「あなたがつくっているような映画が、次の戦争を止める」。

   『●宮崎駿監督「憲法を変えるなどもってのほか」
    《宮崎監督に加え、高畑勲監督(77)が「60年の平和の大きさ」と
     題して寄稿。本紙に五月、掲載された鈴木さんのインタビューも、
     「9条世界に伝えよう」として収録された。いずれも憲法九条や
     改憲手続きを定めた九六条の改憲に反対する内容だ》

   『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、
        東アジアの平和のために必要です」
   『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
      歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判
   『●「「死にたくない」だけでは足りない、「人を殺したくない」
              という気持ちこそが、戦争の抑止力となる」
    《スタジオジブリ高畑勲監督の反戦への思い…
     高畑監督にいわせれば、「死にたくない」だけではダメだというのだ。
     むしろ逆に、「死にたくない、殺されたくない」という感情につけ込まれて、
     再び戦争は始まるものだと指摘する……実際、
     これまでの多くの戦争が「自衛」という名目で行われてきた……
     本当の意味で戦争をなくそうとするなら、
     「死にたくない」だけでは足りない
     人を殺したくない」という気持ちこそが、
     はじめて戦争の抑止力となる

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その1)

   『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
               …米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その2)

    「そして、《さらに切迫した問題》として、南西諸島での自衛隊配備
     による「住民分断」。アメリカが画策し、日本政府が悪乗りする
     《「統合エアシーバトル構想」…アメリカと中国の争いに自衛隊と
     南西諸島が差し出され、新たな戦争の「防波堤」にされようとしている》。
     アメリカの意のままに、アベ様らのやりたい放題ではないか。でも、
     第一《防波堤》としての《日本全土がアメリカの「風かたか」》…
     《米中の「新たな戦争の「防波堤」に》なっているのは南西諸島を
     含むニッポン列島全体」

   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
    「最後に、東京新聞の記事【自民、「敵基地攻撃」保有提言へ 
     北朝鮮脅威でミサイル防衛強化】
     (http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017032801002289.html)に、
     《自民党安全保障調査会…発射拠点を破壊するいわゆる
     「敵基地攻撃能力」の保有を直ちに検討するよう求めている…
     敵基地攻撃に関し、政府は法的に可能との立場だが…》。
      正気とは思えません。「裸の王様」壊憲王の「外交音痴
     「無定見外交」を暴露しているようなもの…愚かすぎる。
     次は「核」がほしい、と言い始めるにきまっています」

   『●「外交音痴、政治音痴、もう政治家とは呼べない領域」な
            失言王・萩生田光一氏…成果無しなアベ様外交
   『●歴史学者らの公開質問状に、「侵略の定義は  
       国際的にも定まっていない」というアベ様はどう応えるのか?
   『●「軍事的対応ではなく、緊張緩和に知恵を絞り、
      外交努力を重ねることこそが平和国家を掲げる日本の役割」
   『●番犬様を諌めることもなく「海自、米空母と訓練検討」…
          「あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである」

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http://lite-ra.com/2017/04/post-3070.html

高畑勲監督が沖縄の基地問題を描き続ける三上智恵監督と対談、安倍政権を止められない苦悩を吐露
2017.04.12

      (4月7日に行われたトークイベント)

   「中国は怖いとかって煽られて、どうかしてる。もちろん中国は
    大国ですから、怖い側面がないわけではないけど、アメリカだって
    ものすごく怖い。シリアに爆撃しましたよね、今日。やっぱりトランプが
    こういう形で出てきている。何が起こるかわからない」

 米トランプ大統領がシリア・アサド政権へのミサイル攻撃を公表した4月7日、スタジオジブリの高畑勲監督は、こう戦争への危機感を募らせていた。東京・ポレポレ東中野で行われた、三上智恵監督とのトークイベントでのことだ。三上監督は沖縄の米軍基地や自衛隊ミサイル配備問題などを追い続けるドキュメンリー作家で、現在、最新作『標的の島 風(かじ)かたか』が同映画館で公開中。以前から三上作品を鑑賞してきた高畑監督は、同作にも推薦文を寄せている
 二人は数年前、とある映画関係のイベントで出会った。三上監督は初対面のときに、緊張しながら「私は『火垂るの墓』が好きで」と話しかけた。すると高畑監督は、「『火垂るの墓』のような作品では次の戦争は止められないあなたがつくっているような映画が、次の戦争を止めるだから、あなたはもっと頑張りなさい」と語ったという。
 三上監督からこのエピソードを明かされた高畑監督は、「そんな立派なことは言ってないと思うんですけど」と謙遜するが、本サイトでも報じてきたように、戦争映画の傑作として名高い『火垂るの墓』ですら、「戦争は悲惨なものだ」という受け取り方だけでは不十分であると以前から訴えてきた。高畑監督は、トークイベントでも観客にこう語りかけた。

   「ただ、『火垂るの墓』のようなものが戦争を食い止めることは
    できないだろう。それは、ずっと思っています。戦争というのは
    どんな形で始まるのか。情に訴えて涙を流させれば、
    何かの役にたつか。感情というのはすぐに、あっと言うまに
    変わってしまう危険性のあるもの心とか情というのは、
    人間にとってものすごく大事なものではあるけれども、しかし、
    平気で変わってしまう何が支えてくれるかというと、
    やはり『理性』と思うんです。戦争がどうやって起こっていくのか
    について学ぶことが、結局、それを止めるための大きな力になる」

 三上監督が頷く。

   「私も沖縄で20年放送局に勤めていましたが、毎年6月23日の
    たびに『どんなに沖縄戦が悲惨だったか』という企画をやりがち
    なんです。でも、『どれだけ悲惨かはもうわかったから、
    今は平和でよかったね』という感想ではね……。じゃあいま、
    本当に『平和』ですか? 日本の基地もアメリカの基地も
    あれだけあるのに」

   「10年ぐらい前から私は『1945年のことを学ぶんじゃなくて
    1944年のことを学ばないと次の戦争は止められない』って、
    いつも企画会議で言っていましたが、何か間に合わない状況
    なりつつありますよね」

 対する高畑監督は、冒頭に紹介したようにアメリカによるアサド政権へのミサイル爆撃に触れ、「僕が東京で生きている人間として思うのは、東アジアのなかでどうやって生きていくかというのは、安全保障の問題も含めて、日本全体の問題」としたうえで、間近に迫る戦争をどうやったら止めることができるのか、自身の苦悩を吐露した。

   「今の安倍政権がこういう方向性をとっている以上、辺野古の
    座り込み抗議が1000日を超えてあれだけ粘り強くやっていても、
    こっちはそれに対して、言葉じゃ『連帯をしたい』とか
    言っているかもしれないけど、実際にはできていなくて
    これをどう打開するのかということを、三上さんの映画を
    見るたびに思っています。日本全体として考えていかなくては
    いけないことなのは間違いないのに、この現状を知りながら、
    どうしていくのか、と」

 もっとも、高畑監督は何も行動を起こさずにただ打ちひしがれているわけではない。一昨年の安保法制の際にも高畑監督は講演会などでメッセージを発信し、沖縄基地問題にも勢力的に関わっている。
 たとえば昨年は実際に辺野古と高江に足を運んだ他、警視庁機動隊員の派遣中止を都公安委員会に勧告するよう求める住民監査請求に請求人のひとりとして参加。年末には、高江ヘリパッド建設中止を求めるアメリカ大統領宛の緊急公開書簡の賛同者にも名を連ねた。
 それでも、いや、だからこそ、高畑監督は、どれだけ必死に抵抗を続けようが聞く耳を持たない安倍首相に対し、また、基地反対運動を貶めるメディアやネット右翼が垂れ流すデマの数々に、「本土」と沖縄の分断を強く感じているのだろう。それは、ほんの十数年前ならば内閣が吹き飛ぶようなスキャンダルを連発しておきながら、まったく退陣する気配のない安倍政権に対する無力感にも通じている

   「なんとかしなきゃと言いながら、無力感が強いですね。安倍政権には
    (自衛隊南スーダン派遣の)日誌のことも、森友学園も、すごい不祥事が
    続いていて、でも、なんでそんなことになっているのかを考えたら、
    えらいことでしょう? 『政権を維持するため』ですよね、簡単に言えば。
    忖度であれ、なんであれ、どういうメカニズムかは知りません。
    もちろん、それは改善する必要があるんでしょうが、
    しかしどっちにしても、それを支えようという力があれだけ働いている
    のが露骨にわかるにもかかわらず、これで崩れないというのは、
    もうちょっと考えられない。本当に信じられない

 そんな高畑監督に対し、三上監督は少し視点を変え、メディアの態度についてこう語るのだった。

   「でも、その南スーダンの(日報)改ざんにしても、誰が改ざんしたか
    とか、どうやって改ざんしたかとかじゃなくて、さっきも(控え室で)
    高畑さんもおっしゃってましたけど、そういう戦闘地域に(自衛隊を)
    現に出してしまったんだ、と。すでに、日本は軍隊を戦闘地域に
    出しているそのことを正面から取り上げるニュースがなくて
    改ざん問題は誰に責任があるのかというちょっと矮小化したニュースに
    してからしか、書く方も書かないし、受け取る方も受け取らない。
    もう戦場に出て行ったんだ、日本の軍隊はこれはもう軍隊だ
    と世界中に思われているんだ。どうするの? この何十年無視して
    来たこの問題をどうするんですか、自衛隊をこれ以上軍隊として
    成長させていいんですか、ということが問われるべきなんです。
    けど、こういう正面の議論が全然ないんですよね」

 三上監督の言う通りだろう。日誌改ざんの問題はもちろん重要だが、一方でマスコミは、南スーダンPKO派遣や安保法に基づく駆け付け警護の任務付与自体の是非を、正面からほとんど取り上げてこなかった。しかし、事実として、自衛隊はいつ隊員が犠牲になってもおかしくない戦闘にさらされていたのだ。これを追及せずして、メディアはいったい何を報じているのか。それは、トランプによるアサド政権への先制攻撃の問題にも通じる話だ。
 奇しくも、高畑監督と三上監督のトークイベントが終わったすぐ後、安倍首相が、アメリカへの強い「支持」を表明した。さらに「東アジアでも大量破壊兵器の驚異は深刻さを増しています。国際秩序の維持と、同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを、日本は高く評価します」と発言し、トランプによる北朝鮮への“先制攻撃”に期待感をのぞかせた。だが、仮にアメリカが北朝鮮へ攻撃を開始したら、その報復攻撃の標的となるのは日本だ沖縄の米軍基地が攻撃され、国民の血が流れる
 そうした現況で、マスコミが報じるべきは、こうした安倍政権の態度が日本を確実に戦争へと導いているという事実に他ならない。にもかかわらず、とりわけテレビメディアは、政府の対応の危険性にほとんど言及しようとせず逆にトランプと安倍首相の挑発に対する北朝鮮側の反応ばかりを報じ、その危険性をひたすら煽り、人々の恐怖という感情を刺激しているだけだ。
 沖縄の基地問題もそうだが、安倍政権は「戦争はごめんだ」という人々の感情を逆手にとり、「戦争をしないためにとの名目でその準備を進めてきた。そして、気がつけば、すでに片足を突っ込んでいた高畑監督が「『火垂るの墓』では戦争は止められない」という表現で警鐘を鳴らしてきた状況は、いみじくも、いま、この瞬間こそを言い表している

(編集部)
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●今村雅弘復興相「問題は激高よりも「自主避難は自己責任」発言」…ココで「自己責任」論に出くわすとは…

2017年04月15日 00時00分55秒 | Weblog


リテラの記事【今村復興相の激高会見、問題は激高よりも「自主避難は自己責任」発言だ! しかしメディアやネットは記者を非難】(http://lite-ra.com/2017/04/post-3051.html)。

 《「自己責任」「裁判でも何でもやればいい」と回答。それをフリージャーナリストに追及されると、「うるさい!」「(発言を)撤回しなさい! 出て行きなさい」と激昂》。

   『●今村雅弘復興相、「本人の責任」
     「裁判でも何でもやればいい」と…「死の町」にした者こそ糾弾されるべき

 「自主避難」を強いられている「区域外避難」者も、東電原発人災以前の姿に「原状回復」してくれれば、喜んで「自己責任」で帰還すると思いますよ。それ(「原状回復」)をできればね…。

 東京新聞の社説【復興相の発言 政府の本音が露呈か】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017040702000147.html)では、《原発事故は国策が招いたという自覚はどこにある。今村雅弘復興相が避難指示区域外の自主避難者をめぐる対応について「裁判でも何でもやれば」と話した。政権の本音が露呈したのではないか…避難指示解除と帰還を進める政府は今春、浪江川俣飯舘富岡計四町村で約一万二千世帯、約三万二千人の避難指示を解除した。除染が進んだと安全を強調するが地元に戻る人は少数派。戻りたくても戻れないと思う人が少なくない。避難指示の解除後は「自身の判断で避難を選ぶ自主避難者」とみられるのだろう。だが、これも自己責任で片付けるなら責任放棄だ。国が招いた原発事故の被害を矮小(わいしょう)せず、多様な声を聴きながら被災者救済に力を注ぐべきだ》…。
 また、琉球新報の【<社説>復興相の暴言 首相は即刻罷免すべきだ】(http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-474317.html)でも、《自主避難者の心を痛めつけ、国の責任も放棄した暴言である。謝罪で済む問題ではない。今村雅弘復興相は直ちに辞任すべきだ》…と。
 デンデン王国「裸の王様」やその取り巻き連中のやっていることこそ、《政権の本音》丸出しで、《国策が招いたという自覚》は皆無、責任感全くなしな《責任放棄》。《国が招いた原発事故の被害を矮小》し、核発電所の再稼働や輸出に現をぬかし、《被災者救済に力を注ぐ気もない
 当然、クビであり、「裸の王様」の任命責任が厳しく問われるべきだ。

 当事者のジャーナリストとしての意見は、日刊ゲンダイの記事【今村復興相を激怒させた記者語る「辞めてほしい」】(http://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1804054.html)。《『態度が悪くて、申し訳ありません』みたいな謝罪だけで、終わっちゃった。謝るのはそこじゃない」…フリージャーナリスト、西中誠一郎氏(52)…西中氏は、自主避難者や支援者から、辞任を求める署名が提出されたことを念頭に「皆さんが何に怒っているのか、大臣は理解されているのか。きょうの会見でも、謝罪の意味を具体的に答えられなかった。自分の言葉がないんでしょう」と指摘。「このまま大臣に無機質な言葉を積み重ねられても、現状打開につながらないから辞めてほしいという思いが、(辞任要求の)署名につながっている」と指摘した。また、「実際に避難をしている人などで声を上げられないケースが多い中、(会見や抗議活動などで)いろんな声が重なり合うことで、政府が、具体的な政策をつくらないといけないという気持ちに変えていかないといけないが、今日の時点ではまったく見えなかった」とも述べた》…そうだ。
 そして、東京新聞の記事【首相、復興相発言に陳謝 視察先の福島で「私もおわび」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017040801001393.html)によると、《視察に同行した今村氏は、首相の傍らで神妙な面持ちで軽く頭を下げた》だけのようです。

 結局、翌日の大臣の「謝罪らしきもの」も、「裸の王様」との福島訪問も、形だけ、口先だけ…。東京電力原発人災前に「原状回復」して見せてこその「おわび」でしょうに。

 記者会見の際の詳細なやりとりがリテラに。そして、その後のフリージャーナリスト・西中誠一郎氏への理不尽な批難についても。《記者であれば当然の責務》を果たしただけだというのに…。

 それにしてもこんなところで「自己責任」論が出てくるとは、唖然としました。《誰が好き好んで自主避難などするだろうか》!

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任」とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか・・・。」

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」
   『●イラク人女性:
      「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」

   『●年20ミリシーベルトでOK!?: 20倍にアップ、
         そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会

   『●憎悪の連鎖を怖れる:
         イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと

   『●「想像」力無き自民党高村正彦副総裁の
      「真の勇気」ある者、そして、後藤健二さんのメッセージ
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●「自己責任」バッシングと
     映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』
   『●「国際的に一番厳しい基準を設けている」し、
      そして「原状回復」したのならば、「そこ」に住んでみては?
   『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
     「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」

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http://lite-ra.com/2017/04/post-3051.html

今村復興相の激高会見、問題は激高よりも「自主避難は自己責任」発言だ! しかしメディアやネットは記者を非難
2017.04.05

     (自由民主党HPより)

 あきれてものが言えないとはこのことだろう。
 4日、今村雅弘復興相が午前の記者会見で、東日本震災と原発事故で福島県内の避難指示区域以外から逃れてきた「自主避難者」への支援打ち切りについて、「自己責任」「裁判でも何でもやればいい」と回答。それをフリージャーナリストに追及されると、「うるさい!」「(発言を)撤回しなさい! 出て行きなさい!」と激昂しことが大きな問題になっている。
 今村復興相は同日午後、「感情的になってしまった。今後、冷静、適切に対応したい」と弁明したが、記者会見での発言そのものは撤回せず。東日本大震災そして福島原発事故の被災者への対応を統括する責任者としてあるまじき対応であり、また国民の知る権利を代行する記者に対して、その質問を封じようとする姿勢も民主主義国家の閣僚とは思えないものだった。
 では、この会見の一部始終はどのようなものだったのか。あらためて会見を振り返ると、今村復興相と記者のやりとりは以下のようなものだ。
 まず、記者は、原発事故の自主避難者への住宅無償提供が打ち切られたことについて、先日、避難者を中心とする全国の16の団体が安部首相と今村復興相、松本純内閣府防災担当大臣宛てにその撤回を求める計8万7000筆近くの署名を提出したことを取り上げ、これを今村復興相が把握しているか質した。
 すると、今村復興相は平然と「確認はしていません」と回答。これに対し記者は自主避難者の住宅支援打ち切りについて、対応を福島県や避難先自治体に負わせるのは国の責任放棄ではないかと疑義を投げかける。

   「原発は国が推進した国策としてやってきたことで、当然、国の責任
    というのはあると思うんですが。自主避難者と呼ばれる人たちに
    対してですね、いままで災害救助法に基づいてやってこられたわけ
    ですけれども、それは全て福島県と避難先自治体に住宅問題を
    任せるというのは、国の責任放棄ではないかなという気がするんです
    けれども。それについてはどういう風に考えていらっしゃいますか」

 ところが、今村復興相はまるで人ごとのように、「国の支援と言われましたが、われわれも福島県が一番被災者の人に近いわけでありますから、そこに窓口をお願いしているわけです」などと返答。このあまりに国の責任について頰被りを決め込む態度を記者は追及した。

   「すべて福島県を通すということ自体が、もともと今の自主避難の
    実態に合わないんじゃないか」

   「やはり国が被災者支援法に基づいてきちっとした対策を立て直す
    必要があると思うんですが、どう思われますか」

 だが、今村復興相の返事は同じ。あくまで「福島県が窓口」で国はそれを「サポート」するだけと言ってのけ、その後も記者の質問に対して「福島県が〜」と繰り返し、「この図式はこのままでいきたい」と強調。一貫して、国が自主避難者に対する具体的な対策を取る必要性を認めず、挙げ句の果てには、憮然とした表情でこう言い放ったのだ。

   「これは国がどうだこうだっていうよりも、基本的にはやはりご本人が
    判断されることなんですよ」

 言うまでもなく、国策として原発を推進し、安全神話を振りまいて、あの未曾有の大事故を引き起こした責任は、当然国にある。この、国の責任も被災者の置かれた現状も一顧だにしない今村復興相に対し、記者はこう切り返した。

   「それは福島の内情や、なぜ帰れないのかという実情を、大臣自身が
    ご存知ないからではないでしょうか。それを人のせいにするのは……」

 すると今村復興相は、「本人が判断することという自身の発言を棚にあげて、「人のせいになんてしてないじゃないですか! 誰がそんなことしてるんですか!」と激昂。そして、この逆ギレに対して記者が、「(帰ることができるか)判断できない、だから帰れないから避難生活を続けなければいけない。それは国が責任をとるべきじゃないでしょうか」「帰れない人はどうするんでしょう」と追及の手を強めると、今村復興相はダメ押しのようにこう吐き捨てた。

   「どうするって、それは本人の責任でしょう、もう

 このセリフだけでも信じられないが、以下、このようなやり取りが続く。

   記者「自己責任だとお考えですか」

   今村「それはそうだと思いますよ」

   記者「分かりました。国はそういう姿勢なわけですね。責任を取らない

 しかし今村復興相は「ルールに則っていままで進んできた」「国としてはできるだけのことはやったつもり」と正当化し、さらには「裁判だなんだでもやればいいじゃない」とまで言い放った。それに対し記者が「自主避難の人にはお金は出ていません」「責任を持って回答してください」と質すと、ついに机を叩いてブチギレ。こう絶叫したのだ。

   「責任を持ってやってるじゃないですか。なんて君は無礼なこと言うんだ! 
    ここは公式の場なんだよ! 撤回しなさい! 出て行きなさい! 
    もう二度と来ないでください!」

 そして記者会見は打ち切られたのだが、退出する今村復興相に向けて、記者はこう続けた。

   記者「これはちゃんと記述に残してください」

   今村「どうぞ。こんな、人を誹謗中傷するようなこと許されんよ絶対!」

   記者「避難者を困らせているのはあなたです

   今村「うるさい!!」

 こうして今村復興相は、最後は記者の排除まで宣言し、怒鳴り散らしながら退席したのである。記者の質問を「誹謗中傷」と言って激昂するなど、大臣の態度としてあり得ないもので唖然とするしかないが、そもそも記者の質問は「誹謗中傷」でも「無礼」でもまったくない
 会見にあったとおり、政府と福島県は自主避難者に対する借上住宅支援を今年3月で打ち切った。この住宅支援は自主避難者にとってほとんど唯一の支援であり、これは今後の自主避難者の生活を直撃するだけでなく、人間としての尊厳さえ奪いかねないものだ。それを、追及するのは記者として当然の行為だ。

   「避難指示がない避難は自主的な判断によるもので自己責任である

 こうした風潮は、今村復興相に限らず、震災直後から政府、行政に蔓延している。それは自主避難者の生活を直撃する。避難にかかる費用は自己負担で、国は自主避難者に包括的な賠償をしない。また当初は無償の借上住宅に自主避難者が拒否されることも各地で起こった。
 原発事故で失いたくない仕事を捨て、新築したばかりの家を出る。その後運良く避難先に落ち着いたとしても、貯金を切り崩す生活。子どもの幼稚園や学校、進学の問題もあり安定とはほど遠い。夫婦で避難について意見が分かれ、離婚や一家離散に至ったケースも少なくない誰が好き好んで自主避難などするだろうか自宅周辺の放射線量は通常の10倍から場所によっては130倍以上あり子どもたちを戻すわけにはいかない自主避難せざるを得なかったのだ
 さらに、国は今年3月31日までに、福島の11市町村に出した避難指示について、一部の帰還困難区域を除き9市町村で解除した。しかし、解除されたなかには除染も進んでおらずいまだ高い数値を示す場所もあり、実際は帰還できるほど安全な状況になっていない地域も多い。にもかかわらず、国は年間線量が20ミリシーベルト以下になったことを根拠にこれらの地域から避難指示を解除したのだ。言っておくがこれは通常の被曝限度である年間1ミリシーベルトの、実に約20倍の数値だ

 そして問題なのは、避難指示解除に伴う賠償金の縮小、打ち切りだ。原発事故で被害を受けた商工業者や農林業社らへの賠償打ち切りを着々と進め、また住民一人あたりの慰謝料も2018年3月までに打ち切られる予定。さらに避難指示が解除されれば、そこに住まなくても土地や建物の固定資産税が発生する。
 避難指示解除とはつまり、さらなる被曝の危険性を無視し、除染さえ進んでいない土地に住民を強制送還しようとしているにすぎないのだ。そして被災者たちが「帰れない」と訴えても聞き入れられることはなく、避難指示が解除された今、“自主避難者”として、今村復興相が発言したように「帰らないのは自己責任との誹りを受け、支援も縮小、打ち切られようとしている。
 繰り返すが、好き好んで自主避難している人も、好き好んで解除地域に帰らない人もいないすべて、原発事故が起きたがゆえのことだ。そして、繰り返すが、そもそも原発事故を引き起こした責任は、電力会社と国策として原発政策を推し進めた政府にある。 
 だからこそ、何度でも言う。こうした国の責任や避難者たちの置かれた惨状を一顧だにせず、「本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」とする今村復興相の発言を質すのは、記者であれば当然の責務だろう。
 今回の会見で質問したフリージャーナリストは、自主避難の問題を一貫して取材、自主避難者やその支援活動をする団体を取材してきた記者だった。その切実な実態を熟知していたからこそ、福島県という一自治体に問題を丸投げするのではなく、原発政策を推し進め、安全神話を振りまいてきた国こそが率先して問題を解決するべきではないかと、今村復興相に質問したのだ。
 しかも今村復興相は、福島復興再生協議会議長として福島市を訪れた際、「福島の復興はマラソンにたとえると30キロ地点。ここが勝負どころだ」などと発言。これに対し内堀雅雄福島県知事に「避難指示区域ではまだスタートラインに立っていない地域もある。解除された地域も復興の序の口だ」と苦言を呈されたこともある人物でもある。また3月12日の『日曜討論』(NHK)に出演した際には、自主避難者に対し故郷を捨てるのは簡単などと無神経なコメントをし、さらに閣僚の資産公開では、東京電力ホールディングス(旧東京電力)の株式を8千株所有していることも明らかになっている。そんな今村復興相が被災地の現実や被災者の実情に寄り添っているとは到底思えない
 しかしさらに問題なのは、今回の激昂会見を受けての、ネットやメディアの反応だ。
 ネットでは「しつこい記者」「横暴な質問」「怒らせるために質問している」などと記者本人やその質問に対しての批判だけでなく、「フリージャーナリストではなく活動家」「妻子は?」などの誹謗中傷の炎上騒ぎまで巻き起こっている。
 大手メディアの報道も問題だ。今回の会見を面白おかしく報じてはいるが、しかし記者と今村復興相を揶揄、嘲笑するだけで、ことの本質、つまり原発避難者、自主避難者たちの実情や、避難指示解除のデタラメさについてはほとんど触れようとはしない。しかも、会見現場では「一人で質問時間を取った」とフリージャーナリストを非難する声まで上がっていたという。
 そもそも、記者会見に特権的に出席できる大手紙記者が、これまで原発事故や避難問題に対し、まともに国の責任を追及してこなかったからこそ、今回のようにフリージャーナリストが追及せざるを得なかったのではないか。国民の生活、生命、財産がかかっている大きな問題にも関わらず大手マスコミは原発被害の問題を熱心に追及してきたとは言いがたい
 そして、政府が掲げる復興の加速化などといった一方的なスローガン、国策のもと、事故が風化され、避難者やその支援者たちが忘れ去られようとしている。今回の今村復興相の激昂会見は、こうした安倍政権の被災者切り捨て政策を見事に体現したものだ。
 今回の問題を機に、もう一度原発事故、そして被災し避難を続ける多くの人々、そして政府の責任について、国民一人一人が考えるべきだろう。
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●森達也さん『「テロに屈するな!」に屈するな』: アベ様らによる、そんな未来を子や孫に?

2016年06月10日 00時00分34秒 | Weblog


岩波書店のWeb頁に出ている書籍紹介【森達也/『「テロに屈するな!」に屈するな』】(https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/2709330/top.html)。

   『●「不安と闘いながら世界に理念を示し続けた
      この国に生まれたことを僕は何よりも誇りに思う」

 《そして読者一人一人に語りかけます.「対テロ」などを名目に,この国独自の大切なものを失いつつあるのではないか,と》。

   『●アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
            ある平和学者の原義を跡形も無く破壊
    「真の平和主義学者とアベ様という積極的戦争主義者
     アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
     「ノルウェーの平和学者、ヨハン・ガルトゥング博士」の原義を
     跡形も無く破壊している。博士が夢見てやまないこと、それらを
     叶えることなく壊憲していいのか? 原義を知ったうえで、
     アベ様がコピー(?)したとするならば、相当に悪質な改悪

 アベ様ら自公による「積極的平和主義」の未来。「対テロ」「テロ対策」の名の下に、市民を監視し、お互いに疑心暗鬼にさせ、対立させ…。戦争法で、戦争の泥沼に「人殺し」「殺人」に向かわせる狂気。2016年7月参院選、人の親として、子や孫にそんな未来を渡していいのか? 

   『●「水俣を歩いた原田正純さんの世界」/
       『週刊金曜日』(2013年2月8日、930号)について
     「田中優子さん「風速計 新しい芽を育てる役割」、
      「グローバル化が何をもたらしたか・・。新しい社会の芽を支え、
      助けるのはメディアの重要な役割・・」。「大藤理子の政治時評
      「対テロ」を自衛隊法の改正に使う意図が見える安倍ちゃん「美談」に
      騙されちゃダメです・・」」

   『●「僕らは「戦争」を知らない?」
     『週刊金曜日』(2014年4月25日・5月2日合併号、989号)
     「【戦争をしている国の若者から→戦争をしようとする国の若者へ 
      米国「対テロ戦争」帰還兵は今】、
      「兵器は市民にも無差別に使われる」
      「消し去ることができない戦場の記憶」
      「軍事は平和を生み出さない」「戦争に栄光など存在しなかった」。
      「歌ってみろ。それでも、歌えるものなら」
      (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/65d9f2fed4e589e98deef3f0cb66e941)」

   『●「若者に広がる〝新しい宿命観〟」
      『週刊金曜日』(2015年1月16日、1023号)について
     「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「表現の自由とは
      そもそもが、これを規制したり弾圧したりする国家(や政治システム
      に対して行使されるべき概念だ。その表現に傷つく人がいるのなら、
      決して無制限に許される概念ではない。…」」
     「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「…僕たち日本人は
      今、その悪しき実例を、自国内で体験しているはずだ。…ただし
      表現の自由が絶対の正義になるのなら、やはりそれは少し違う。
      もっとデリケートな概念であるはずだ。…」。
      (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/55a79986ce2ffe9d1ece5a7158626260)」
     「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「…9・11後の
      アメリカと同様に、「対テロ」を大義にしてフランス国内の集団化は、
      今後されに加速するだろう。ならば仮想敵を見つけたくなる
      憎悪が連鎖しないことを祈るばかりだ」」

   『●亡国の大政翼賛報道・・・いつか来た道: 
      アベ様は「現地を取材されて困ることでもあるのか」?
    《■ミス挽回のパフォーマンス …金子勝氏(憲法)が言う。》
     「安倍首相は、解釈改憲で集団的自衛権を認め、自衛隊を
      海外に派遣しようと、今後の憲法改正に意欲を燃やしています。
      イスラム国による殺害事件は、その地ならしにうってつけです。
      だから、2人の拘束を事前に把握していたことを隠し、中東を歴訪。
      イスラム国対策に2億ドルの支援を打ち出し、米国を
      中心とする対テロの有志連合に加わりました。ところが、
      2人の殺害でシナリオが狂い、政権への風当たりが強まった。
      そこで、ミスを挽回するためのパフォーマンスが、旅券返納です。
      イスラム国の残虐性が再認識された今なら、渡航制限は
      国民に受けます。憲法22条を無視しても、失地回復を優先したのです」

   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?:
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」
   『●歓喜する人々の神経、敬意を表する政府の神経
     《ひとを殺して歓喜する国民にはなりたくない 
      …今朝の新聞をみた。朝日新聞に最上敏樹が「拘束・裁判が
      世界の潮流」と主張し、今回の国家の明確な意志による「暗殺」を
      容認しない意見も紹介している程度で、他紙にはほとんどそのような
      主張はみられなかった。わずかに毎日新聞が「人々が一人の死を
      喜ぶ姿に少しうろたえている」というコネティカット州の9・11遺族の
      談話を載せていたくらい。日本政府は「テロ対策の顕著な前進を歓迎し、
      関係者の努力に敬意を表する」との談話を発表した。
       世界はもっともっと危険な方向に漂流しだしている

   『●石原慎太郎〝ト〟知事のお金は石原氏のモノ、そして都民の血税も氏のモノ
     《石原都知事 スカイツリー開業前に超ド派手テロ訓練の悪ノリ 
      …スペクタクル映画さながらの血税デモンストレーション
       尖閣買収で息巻く石原慎太郎都知事(79)が、今度は東京の新名所を
      政治利用だ。来月22日に開業が迫る東京スカイツリーを舞台に、
      都主催のド派手なテロ対策訓練を行うのである》

   『●憎悪の連鎖を怖れる: イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと
   『●「積極的平和主義」の未来:
      「後藤さん・・・が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」
   『●外(害)「遊」でカネをばらまく「死の商人」外交や
       自衛隊の「派兵」では絶対に平和にはならない
   『●防犯カメラと云う監視カメラ: 「監視カメラを覗くのは誰か」?
     「テロが減る? ホント? なんか怖い「世界」なんですが??
      「防犯カメラと云う監視カメラ」」

   『●保坂展人さん、あの小泉純一郎氏でさえが
      「『平成の治安維持法』をつくった総理」と呼ばれることを嫌った
     《「共謀罪」再び浮上 テロ対策で谷垣氏言及 過去3度廃案
      …自民党の谷垣禎一幹事長は十七日の記者会見で、来年五月に
      三重県で開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向けた
      国内テロ対策強化の一環で、犯罪を実行しなくても計画を話し合う
      だけで処罰対象にする「共謀罪」の新設を含む組織犯罪処罰法の
      改正の必要性に言及した。
       谷垣氏は、パリ同時多発テロ事件を受け「来年、日本はサミットがある。
      テロ対策には相当、意を用いなければならない状況になった。
      いろいろ考えていかなければいけないことが出てくる」と指摘》

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https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/2709330/top.html

「テロに屈するな!」に屈するな

編集者からのメッセージ

 オウム真理教をテーマとしたドキュメンタリー映画『A』 『A2』などで,日本社会の深層に鋭く切り込んできた森達也さんによる岩波ブックレットです.

 1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件,あるいは2011年のアメリカ同時テロなどを契機に,「テロ」対策が日本社会に広まりました.町中のいたるところに「テロ警戒中」の看板,電車内では「不審物はないか」とのアナウンス,そして監視カメラの増大…….はたして,こうした事態は,本当に対テロとして有効なのでしょうか.「対テロ」という「正義」を無自覚に受け入れることで,むしろ社会は何か大切なものを失っていないでしょうか

 今年(2015年)1月,IS(「イスラム国」)により日本人二人の人質が殺害される痛ましい事件が起きました.人質として拘束されていることが明らかになって以降の政府の対応は,はたして適切なものだったのか.人命を救うことはできなかったのか.そんな疑問の声や政府の対応への批判は,「テロリストに協力するのか」という声で封じられました.「テロに屈するな!」というかけ声のもと,マスメディアも政治も思考停止する状況が続きました.

 そしていま,「テロ」の脅威の増大や,日本をめぐる安全保障環境の変容などを名目に,日本の安保政策が大きく変えられようとしています.「テロに屈するな!」という「正義」のかけ声のもとに安易に思考停止するのではなく,「テロ」とは何か,「テロに屈しない」とは何かということに,いま私たちは冷静に向き合うべきではないでしょうか.安保法制の本質とは何か.何のためのものなのか――.

 森さんは呼びかけます.「テロに屈するな!」のかけ声に屈してはいけない,と.そして読者一人一人に語りかけます.「対テロ」などを名目に,この国独自の大切なものを失いつつあるのではないか,と.この国の政治,社会,メディアはどこへ向かうのか.森さんならではの鋭い視点で,迫ります.

(田中宏幸)



     (オバマ米大統領の来日の際,封鎖された駅構内の
      ゴミ箱(東京・新宿区,2014年4月))

     (駅の掲示板に貼られた「この街をテロから守れ」の
      ポスター(東京・千代田区,2015年7月))



著者プロフィール

森 達也(もり・たつや)
映画監督,作家.1956年,広島県呉市生まれ.テレビ番組製作会社を経て独立.98年,オウム真理教を描いたドキュメンタリー映画『A』を公開.2001年,続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞.
著書に『放送禁止歌』(光文社知恵の森文庫),『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』『職業欄はエスパー』(以上,角川文庫),『A2』(現代書館),『A3』(上・下,集英社文庫,講談社ノンフィクション賞),『死刑』(朝日出版,JCJ賞),『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい』『すべての戦争は自衛意識から始まる』(以上,ダイヤモンド社),『悪役レスラーは笑う』(岩波新書),『311を撮る』(共著,岩波書店)など多数.



目次

はじめに――不条理な「安保法制」国会審議

第1章 「テロに屈するな!」の声が奪うもの

第2章 イギリスでテロについて考える

第3章 「報復の連鎖」を断ち切れるか
      ――ノルウェー元法相に聞く

第4章 想像し,葛藤し続ける意味
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●「トラウマ」で騙したイラク戦争の現実:ブッシュ氏はなぜ靴を投げつけられ、「犬」と蔑まされたのか?

2015年10月02日 00時00分24秒 | Weblog


東京新聞の社説【湾岸戦争のトラウマ 安保法案に通じるだまし】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015091202000135.html)。

 壊憲法・戦争法が成立する前の社説。
 《安保関連法案をめぐり、首相は「自衛隊がかつての湾岸戦争イラク戦争での戦闘に参加するようなことはこれからも決してない」「外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があるが、あり得ない」と断言する。「湾岸戦争のトラウマ」を利用し続けた政府の言葉を信用できるだろうか国民をだましているのではないか、との疑念は国会審議を通じて、高まりつつある》。

 イラク侵略戦争の「トラウマ」で騙くらかしておいた、その現実とは? ブッシュ氏はなぜ靴を投げつけられ「犬」と蔑まされたのか?、考えた方がいい。

   『●『松下竜一未刊行著作集3/草の根のあかり』読了(2/2)
    「最後は、梶原得三郎さんの「松下さん、あなたが記憶される
     限りまだ希望はある、と思いたい」。「属国と化したこの国の現状」。
     「・・・ブッシュ大統領めがけて、イラク人記者が
     靴を片方ずつ投げつけたのです。・・・「イラク人からのさよならの
     キスだ、犬め」、「これは夫を亡くした女性や孤児、殺された
     すべての人のためだ」といいながら投げた・・・一般に
     イスラム世界では「犬」と呼ぶのも靴を投げつけるのも
     「最大級の侮辱」だということです。/・・・訪問先の国で
     これほどの怒りを直接にぶつけられたことは長く記憶される
     べきだと思います。・・・イラクに攻め込んで十万人もの人々を
     殺したブッシュに対する抗議としては控えめに過ぎるといわねばなりません」」
   『●「欺瞞」による悲劇が続くイラク
   『●靴を投げられたブッシュ氏のいま
   『●「自己責任」バッシングと
     映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

 「赤紙」を送りつけ、「人殺し」に戦場へ行かせるアベ様ら、靴を投げつけられ「犬」と蔑まされる日は近いかもしれない

   『●「「死にたくない」だけでは足りない、
     「人を殺したくない」という気持ちこそが、戦争の抑止力となる」


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015091202000135.html

【社説】
湾岸戦争のトラウマ 安保法案に通じるだまし
2015年9月12日

 自衛隊海外派遣の必要性を意味する「湾岸戦争のトラウマ(心的外傷)」。安全保障関連法案の制定を目指す安倍晋三首相も、これにとらわれている


◆感謝広告になかった日本

 トラウマの原点は一九九一年の湾岸戦争にある。イラクの侵攻から解放されたクウェートが米国の新聞に出した感謝の広告には三十の国名が並び、百三十億ドルの巨費を負担した「日本」の名前はなかった。日本政府の衝撃は大きかったが、間もなく政府は自衛隊海外派遣の必要性を訴えるキャッチフレーズとして使い始める

 米国が始めたイラク戦争に自衛隊を派遣するためのイラク復興支援特別措置法を審議した二〇〇三年六月の衆院特別委員会。当時の石破茂防衛庁長官は「湾岸戦争から学んだものは、やはり、お金だけでは責任を果たしたことにはならない」と述べ、“トラウマ効果”を利用した。

 湾岸戦争の後、衆院に初当選した安倍首相もこのトラウマを共有している。〇六年の著書「美しい国へ」では「このとき日本は、国際社会では人的貢献ぬきにしては、とても評価などされないのだ、という現実を思い知ったのである」と書いている。

 なぜ、意見広告に日本の名前がなかったのだろうか。政府はこれを調べることなく、人的貢献の必要性を言いはやし、翌九二年、自衛隊を海外へ派遣する国連平和維持活動(PKO)協力法を成立させて陸上自衛隊をカンボジアに派遣した。

 派遣後の九三年四月になって、政府は追加分九十億ドル(当時のレートで一兆一千七百億円)の使途を公表した。配分先のトップは米国で一兆七百九十億円、次いで英国三百九十億円と続き、肝心のクウェートへは十二カ国中、下から二番目の六億三千万円しか渡されていない大半は戦費に回され本来の目的である戦後復興に使われなかったのである。


◆「逆手」にとった日本政府

 それだけでも感謝の広告に名前が出ない理由になり得るが、本紙の取材であらたな証言が飛び出した。湾岸戦争当時、東京駐在だったクウェート外交官で現在、政府外郭団体の代表は「あれは『多国籍軍に感謝を示そうじゃないか』と米国にいたクウェート大使が言い出した」と明かし、米国防総省に求めた多国籍軍リストがそのまま広告になったという。多国籍軍に参加していない日本の名前がないのは当たり前だったことになる

 クウェート政府に問い合わせていれば、たちまち明らかになった話だろう。解明しようとせず、「湾岸戦争のトラウマ」を逆手にとって焼け太りを図る様は、まともな政府のやることではない

 このトラウマがイメージを先行させる手法だとすれば、安倍政権下で健在である。

 首相は憲法で禁じられた集団的自衛権の行使が例外的に許される「存立危機事態」の事例としてホルムズ海峡の機雷除去を挙げる。「わが国が武力行使を受けた場合と同様な深刻重大な被害が及ぶことが明らかな状況。石油が途絶え、ガスも途絶えてしまうと、厳寒の時期に生命自体が危うくなる」(七月三十日参院特別委)と「生命の危機」を強調した。

 野党から、主要六カ国と核開発問題で合意したイランが機雷封鎖する前提は非現実的と指摘されようとも、また中東の石油はパイプラインを通じて海峡を通過せずに輸入できるし、日本には二百日分を超える石油備蓄があると反論されても、どこ吹く風である。

 米軍の輸送艦に乗った日本人母子のポンチ絵を前に「まさに紛争国から逃れようとしているお父さんやお母さんや、おじいさんやおばあさん、子供たちかもしれない。彼らが乗っている米国の船を今、私たちは守ることができない」(一四年五月十五日の記者会見)と熱弁を振るったものの、野党からこの話のどこが「存立危機」なのかと問われた中谷元・防衛相は「邦人が乗っているかは判断の要素の一つではあるが、絶対的なものではない」(八月二十六日参院特別委)と答え、首相のパフォーマンスは足元から揺らいだ。


◆採決急がず審議で正体を

 安保関連法案をめぐり、首相は「自衛隊がかつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことはこれからも決してない」「外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があるが、あり得ない」と断言する。

 「湾岸戦争のトラウマ」を利用し続けた政府の言葉を信用できるだろうか。国民をだましているのではないか、との疑念は国会審議を通じて、高まりつつある。政府は急ぎたいだろうが、参院では拙速な採決に走ってはならない。答弁を重ね、国民に法案の正体を説明する義務がある。
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●日米首脳会談、「夢」を語り、「夢」に酔いしれるアベ様・・・ニッポンにとって「悪夢」、「悪夢の連鎖」

2015年05月06日 00時00分55秒 | Weblog

 
東京新聞の社説【日米首脳会談 物言う同盟でありたい】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015043002000164.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015050102000166.html)。

 「私たちには一つのがある。平和と繁栄で満ちあふれた社会をつくることだ」。
 「」を語るアベ様、「」に酔いしれるアベ様・・・・・・でも、、辺野古でやっていることやイスラエルでやったことは「悪夢」じゃないのか? 「悪夢の連鎖」じゃないのか??

   『●憎悪の連鎖を怖れる:
       イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと

   『●沖縄県民に対するアベ様達の振る舞いを、
          番犬様の米国へ説明してみたらどうか?


 「「民主主義最高のショーたるフィリバスターは、米国が誇る言論の自由を最も劇的に表すものです」▼民主主義は単なる多数決ではない少数意見を数で抑え込むのではなく、それを尊重し、耳を傾けて議論を重ねる。その精神の象徴がフィリバスターなのだと古い映画は教えてくれる▼一強多弱の国会で安全保障法制をめぐる論戦が始まる。果たしてフィリバスターの精神は見られるだろうか」。
 番犬様の飼い主の米国の民主主義、所詮、WASPのための民主主義。一方、ニッポンの民主主義では、沖縄県民は「国民」ではないらしい。「自らと異なる立場に対する敬意や尊重などかけらもない」。

   『●福島瑞穂氏への「絶対権力」者の横暴と狭量:
     「自らと異なる立場に対する敬意や尊重などかけらもない」


=====================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015043002000164.html

【社説】
日米首脳会談 物言う同盟でありたい
2015年4月30日

 戦後七十年という節目の日米首脳会談である。敵国同士の和解は先人の努力の賜物(たまもの)だが、相手に物を言わず、従うだけでは「同盟国」とは言えない。

 ホワイトハウスで行われた安倍晋三首相とオバマ大統領との首脳会談。終了後発表した「共同ビジョン声明」で両首脳は、日米がかつての「敵対国」から「不動の同盟国」となったと宣言した。

 日本の首相にとって、小泉純一郎氏の二〇〇六年以来、九年ぶりの公式訪問だ。首相がリンカーン大統領を顕彰する記念堂を訪問する際、大統領が案内役を買って出るなど、厚遇ぶりも目立つ。


不戦が戦後の出発点

 共同記者会見の冒頭、大統領は「お互いのために」と日本語で切り出し、「これが日米同盟の本質だ。世界にとっても教訓になる。首相がアーリントン国立墓地を訪れたことに感謝する。過去を克服できることを示す」と述べた。

 首相も「私たちには一つのがある。平和と繁栄で満ちあふれた社会をつくることだ。日米が新しい時代を切り開く決意を、大統領と確認した」と応じた。

 七十年前まで戦火を交えた両国が和解し、世界の平和と繁栄に力を合わせることは、国際社会にとって教訓となり得る。地球規模で広げたい、望ましい姿である。

 その出発点が、日本が二度と侵略戦争をしないと反省し、その決意を憲法に書き込んだことにあることをいま一度思い起こしたい。

 その後、日米安全保障条約を締結、改定し、米軍に日本駐留を認める一方、自衛隊という実力組織を持つに至ったが、「専守防衛」政策の下、抑制的な防衛力整備、安全保障政策に努めてきた。

 それが、戦後日本の繁栄につながり、日本が再びアジア・太平洋地域の軍事上の懸念材料とならなかった要因でもある。


憲法制約あるはずだ

 そのアジア・太平洋地域で、新たな懸念材料となっているのが中国の台頭であり、今回の首脳会談でも、日米両国が同盟強化を確認した主たる背景となっている。

 共同会見で首相は、中国の海洋進出などを念頭に「いかなる一方的な現状変更の試みにも一致して断固反対する」と表明し、大統領も中国による南シナ海での岩礁埋め立てや施設建設に日米が懸念を共有していることに言及した。

 首脳会談の開催に合わせて、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)を再改定したのも、自衛隊と米軍が連携を強化すれば、中国を念頭に、抑止力が高まるというのが、日米両政府の説明だ。

 環太平洋連携協定(TPP)交渉の妥結を急ぐのも、貿易ルールづくりに先手を打つ意味合いがあるのだろうし、アジアインフラ投資銀行(AIIB)参加を日米がそろって見送ったのも、中国への警戒感からだろう。

 中国はすでに世界第二の経済大国であり、今後も成長が見込まれる。大統領が言うように「平和的台頭は歓迎」されるべきであり、中国に対しては、力による現状変更は許されないと、今後も粘り強く説いていくべきだろう。

 首相は「いかなる紛争も力の行使ではなく、国際法に基づいて平和的に解決されるべきだ」と述べた。平和憲法を持つ日本の首相なら、なおさら発言は当然だ

 しかし、再改定後の新指針は自衛隊の役割を大幅に拡大し、活動地域も地球規模に広げる。政府自身が長年、認めてこなかった「集団的自衛権の行使」も前提だ。

 海外で武力の行使をしない「専守防衛」の憲法規定や、極東を対象範囲とする日米安全保障条約の枠組みをも超える。

 周辺国に軍事大国化の意図を疑われ、軍拡競争の「安全保障のジレンマ」に陥ってはならない。力による刺激は建設的ではない

 新指針に対する米国の歓迎ぶりは、内容が同盟国に役割分担を求める米国の意向に沿ったものだからだ。首相自身も目指す方向性だとはいえ、日本の首相なら米国の意向をくむより、憲法の制約をまず伝えるべきでなかったか

 米国との合意を盾に国内の異論を封じ、安全保障法制整備を強行することがあってはならない。


沖縄県民の反対無視

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)について、首相は翁長雄志県知事が名護市辺野古への「県内移設」に反対していることに言及し、両首脳は辺野古移設が唯一の解決策であると確認した。これでは翁長氏の真意は伝わらず、県民の意向は無視されたも同然だ。

 在日米軍基地の74%という過重な基地負担を一地域が負う同盟関係はやはりいびつだ。

 これ以上、辺野古移設を強引に進めれば、ほかの米軍基地も県民の敵意に囲まれ、脆弱(ぜいじゃく)性を抱え込むことになる。「不動の同盟」関係とは言えなくなる。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015050102000166.html

 

【コラム】

 

筆洗

   

2015年5月1日

 

 日本の首相としては初となる米議会の上下両院合同会議での演説で、安倍首相はこう語って笑いを誘った。「申し上げたいことはたくさんあります。でも“フィリバスター”をする意図、能力ともに、ありません」▼フィリバスター。「法案の成立を阻むために長々と演説し議事進行を妨害する」ことだ。妨害と言えば聞こえは悪いが、一九三九年公開の米映画『スミス都へ行く』が、この言葉の重みを鮮やかに描いている▼純朴な理想主義者のスミス青年は思わぬ展開で上院議員になり、利権を牛耳る黒幕の暗躍に気付く。それを正そうとするが、逆に汚職の濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)を着せられ、上院から除名されそうになる▼その時スミスが使うのが、フィリバスター。いったん起立し発言を始めたら無制限に続けうる上院の定めを盾に、二十三時間も話し続ける。ふらふらになりつつも合衆国憲法を朗読し、理想を説く姿を、アナウンサーが伝える。「民主主義最高のショーたるフィリバスターは、米国が誇る言論の自由を最も劇的に表すものです」▼民主主義は単なる多数決ではない少数意見を数で抑え込むのではなく、それを尊重し、耳を傾けて議論を重ねる。その精神の象徴がフィリバスターなのだと古い映画は教えてくれる▼一強多弱の国会で安全保障法制をめぐる論戦が始まる。果たしてフィリバスターの精神は見られるだろうか。

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●「想像」力無き自民党高村正彦副総裁の「真の勇気」ある者、そして、後藤健二さんのメッセージ

2015年02月07日 00時00分03秒 | Weblog


東京新聞の記事【高村副総裁、後藤さんめぐり発言 「真の勇気ではない」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020401001016.html)と、
nikkan-gendaiの記事『拘束1カ月前に…後藤健二さんが残した最期の“メッセージ”』(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156932)。

 「想像」力無き自民党高村正彦副総裁・・・・・・「日本政府の警告にもかかわらず、テロリストの支配地域に入ったことは、どんなに使命感が高くても、真の勇気ではなく蛮勇と言わざるを得ない・・・・・・後藤さんの遺志を継ぐ人たちには、細心の注意を払って行動してほしい」。
 「自己責任論」に堕して死者を鞭打ち、一方、外(害)「遊」での「無責任」かつ「蛮勇」な発言者・アベ様には平伏す高村氏。
 アベ様には「真の勇気」や「細心の注意」はあったのだろうか? 後藤健二んを英雄視する心算もないし、綿井健陽さんの言う後藤さんの「メッセージ」こそが重要だと思う。高村氏は「真の勇気ではない」と言う!? その高村氏の「想像」力は相当に貧困らしい。綿井健陽さんは、「どうか、後藤さんを英雄視しないでほしい。彼が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」・・・・・・。

   ●イラク人女性:
      「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」

   『●「自己責任」バッシングと映画
        『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

   『●「赤紙」の来る時代・・・綿井健陽さんの
         「“平和”のありがたさをしみじみとかみしめたくなる映画」

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
               火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
               火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる

   『●憎悪の連鎖を怖れる:
         イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと

   『●邦人人質事件は最悪の結末:
       アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について言及せず

   『●「憎悪の連鎖」にこれ以上加担する「愚」を
         絶対にやってはいけない ~平和憲法を対抗手段に~

   ●「積極的平和主義」の未来:
       「後藤さん・・・が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」


 「文化放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(昨年9月24日放送)・・・・・・たとえばここで日本が、アメリカの空爆を支持する。安倍さんがこれから国連でやる演説の中で、もうそこまで具体的に言ったりなんかしたら、もう日本も同じ同盟国と見られて、いろんなところに旅行に行っている日本の方々が、テロとか誘拐に気を付けないといけない。それがひとつのバロメーターになる」。
 まるで、アベ様の行動を予見?、していたかのような後藤さんの「メッセージ」。後藤さんは、覚悟の上での行動だったのだろうか?

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020401001016.html

高村副総裁、後藤さんめぐり発言 「真の勇気ではない」
2015年2月4日 11時53分

    (党本部で取材に応じる自民党の高村副総裁=4日午前、東京・永田町)

 自民党の高村正彦副総裁は4日、過激派「イスラム国」に殺害されたとみられる後藤健二さんについて「日本政府の警告にもかかわらず、テロリストの支配地域に入ったことは、どんなに使命感が高くても、真の勇気ではなく蛮勇と言わざるを得ない」と党本部で記者団に述べた。

 同時に「亡くなった方にむちを打つつもりはない」とした上で「後藤さんの遺志を継ぐ人たちには、細心の注意を払って行動してほしい」と呼び掛けた。

 外務省は、後藤さんに対し計3回にわたり渡航自粛を要請していた。

(共同)
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156932

拘束1カ月前に…後藤健二さんが残した最期の“メッセージ
2015年2月4日

     (後藤さん本人のtwitterから)

 「イスラム国」に殺害されたフリージャーナリストの後藤健二さんは昨年、過激組織「イスラム国」の支配地域に向かう前に“”を残していた。

 文化放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(昨年9月24日放送)にゲスト出演し、「イスラム国」について語った時のことだ。中東情勢の現状と今後について、大竹が空爆について<(いままで好意的だった)日本はどういうふうに思われる>との問いにこう答えていた。

   <たとえばここで日本が、アメリカの空爆を支持する。
    安倍さんがこれから国連でやる演説の中で、もうそこまで
    具体的に言ったりなんかしたら、もう日本も同じ同盟国と
    見られて、いろんなところに旅行に行っている日本の方々が、
    テロとか誘拐に気を付けないといけない。
    それがひとつのバロメーターになる>

 くしくもこの日、安倍首相はエジプト・シシ大統領との会談で、米軍によるシリア領内での空爆について<国際秩序全体の脅威であるイスラム国が弱体化し、壊滅につながることを期待する>と発言した。後藤さんの懸念は的中し、後藤さん自身が犠牲者になってしまったのだ。

 ジャーナリストの常岡浩介氏はこう言う。

   「後藤さんの“懸念”は中東を取材するジャーナリストだけでなく、
    国民を守る立場の政府関係者なら分かっているはず
    その上での発言だったのでしょう。その時点(9月末)で、
    湯川遥菜さんは拘束されていた。安倍首相の発言は、
    国民の安全をないがしろにした行為でした」

 過去にはイラクへの自衛隊派遣が原因で、03年、04年の日本人人質事件が起きたように、中東では日本の動向がダイレクトに市民の反応につながっている。安倍首相にとって、今回の「カイロ演説」も中東諸国にどんな影響を及ぼすかは容易に想像できたはずだが、年明け早々の外遊で頭の中はいっぱい。「自国民の安全」なんてことは少しも考えなかったようだ。シリア北部で撮ったビデオに「自分の責任でイスラム国支配地域へ行く」との映像を残していた後藤さん。安倍政権の“無能”を見透かした上の覚悟の取材だったのか
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●外(害)「遊」でカネをばらまく「死の商人」外交や自衛隊の「派兵」では絶対に平和にはならない

2015年02月06日 00時00分53秒 | Weblog


東京新聞の記事【やまぬテロの悲劇 自衛隊派遣 米支えた10年余】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020390071051.html)。

 「安倍晋三首相は二日、国際社会と連携してテロとの戦いに貢献していく必要性を強調した。悲劇を繰り返さないためにも、米国などと連携を強めてテロに対抗するという理屈だ。一方、日本は十年以上、米国の「テロとの戦い」を支えるとの名目で、自衛隊の活動範囲を次々と拡大させてきた」。
 綿井健陽さんの映画で、イラク人女性が言った「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」と云う言葉を、アベ様達や「眠り猫」の皆様達はよく考えた方が良い。

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
     「いい加減で、ふざけた答弁に終始した小泉純一郎元首相。
      「・・・日本の航空自衛隊はこの空港へ米兵などを輸送していたが、
      地上戦は起きていないにしても追撃砲などによる攻撃はされている。
      これが日本政府の言う非戦闘地域」だ」」

   ●小泉純一郎元首相の戦場の定義:
     「自衛隊の活動している所は非戦闘地域」

   『●イラク人女性:
      「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」

   『●「自己責任」バッシングと映画
        『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

   『●「赤紙」の来る時代・・・綿井健陽さんの
         「“平和”のありがたさをしみじみとかみしめたくなる映画」


 外(害)「遊」でカネをばらまく「死の商人」外交や自衛隊の「派兵」では、「憎悪の連鎖」が続くだけで、絶対に「平和」な世界は構築し得ない。「ケンカを売って回り」「火に油を注ぐ」人が「真に勇気のある者」とは決して思えない。「自衛隊派遣 米支えた10年余」が何をもたらしたのか? (日本ビジュアル・ジャーナリスト協会JVJA)「暴力による負の連鎖を断ち切るために、原因を追求し、私たちは賢明な平和的手段で解決すること」を求めるしか道はない。

   ●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
               火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
               火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる

   『●憎悪の連鎖を怖れる:
         イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと

   『●邦人人質事件は最悪の結末:
       アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について言及せず

   『●「憎悪の連鎖」にこれ以上加担する「愚」を
         絶対にやってはいけない ~平和憲法を対抗手段に~

   『●「積極的平和主義」の未来:
       「後藤さん・・・が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」

   ●「想像」力無き自民党高村正彦副総裁の「真の勇気」ある者、
                       そして、後藤健二さんのメッセージ


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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020390071051.html

やまぬテロの悲劇 自衛隊派遣 米支えた10年余
2015年2月3日 07時10分
 

 
(↑ブログ主注: すいません。勝手ながらコピペさせて頂いております
  【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2015020399071051.jpg】)

 イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」を名乗るグループによる日本人人質事件を受け、安倍晋三首相は二日、国際社会と連携してテロとの戦いに貢献していく必要性を強調した。悲劇を繰り返さないためにも、米国などと連携を強めてテロに対抗するという理屈だ。一方、日本は十年以上、米国の「テロとの戦い」を支えるとの名目で、自衛隊の活動範囲を次々と拡大させてきた。 (高山晶一)

 首相は二日の参院予算委員会で「どの国もテロの脅威から逃れることができない」と指摘し「国際社会が連携して、過激主義の流れを止めないといけない」と強調。日本人人質事件を踏まえ、自衛隊による在外邦人救出を可能とする法整備に意欲を示した。

 二〇〇一年の米中枢同時テロの発生以降、日本は米国による「テロとの戦い」を後押しする自衛隊の海外派遣を繰り返してきた

 米国が同時テロの報復としてアフガニスタンに侵攻すると、日本はテロ対策特別措置法を成立させ、インド洋上で給油活動を実施。〇三年に米国がイラクを攻撃した際には、イラク特措法を成立させ、陸上自衛隊が人道復興支援の名目でイラク南部に足を踏み入れ、航空自衛隊は物資輸送などを担った。

 日本人十人が犠牲になった一三年のアルジェリア人質事件後、安倍政権は自衛隊による在外邦人の陸上輸送を可能にする改正自衛隊法を成立させた。首相が口にした邦人救出の法整備は、その延長線上にある。

 しかし、テロはなくなるどころか、むしろ拡散している。シリア内戦の泥沼化に乗じ、資金力や戦闘力を備えた「イスラム国」が台頭。米国や欧州諸国は「イスラム国」空爆に踏み切ったが、今年一月にフランスで風刺週刊紙テロが起きた。テロへの緊張感が高まる中で「イスラム国」を名乗るグループは日本人二人の殺害予告を発した。

 安倍政権は昨年七月、集団的自衛権の行使容認や、他国軍への戦闘支援の拡大方針を盛り込んだ新たな安保政策を閣議決定した。今国会では、決定内容を自衛隊の任務に具体化させる安保法制の関連法案を提出する方針。成立すれば、自衛隊の海外派遣の機会が増えることにつながる。

 自衛隊の海外派遣は、首相が掲げる積極的平和主義」の根幹で、近隣の中韓両国などには警戒感がある。

 中東諸国は、専守防衛と平和外交に徹する日本に対し、欧米とは違う信頼感を抱いているといわれてきたが、最近は変化を感じているとの指摘も出ている。

 だが、首相は二日「テロのない社会をつくるため、積極的平和主義を進める」と明言した。


防衛駐在官の増員検討

 安倍晋三首相は二日の参院予算委員会で、日本人人質事件を受け「どれだけ時間がかかろうとも、国際社会と連携して犯人を追い詰め、の裁きにかける」と述べ、テロ対策を強化する考えを示した。中東での情報収集能力を高めるため、ヨルダンをはじめとする日本大使館に派遣する防衛駐在官の増員を検討する考えも表明した。

 首相は自衛隊による在外邦人救出について「受け入れ国の了承がないと成立しない」と指摘。今回、救出活動を可能にする法律が整備されていたとしても「シリアの同意(を得るの)は難しいだろう」と述べた。

 安全保障法制に関しては「全体像を国会になるべく早く示したい」と表明。集団的自衛権行使が認められる状況については「どのような事態(で可能だ)ときれいに切り分けて整理することは、机上の論理でしかない」と明言を避けた。

(東京新聞)
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●「積極的平和主義」の未来: 「後藤さん・・・が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」

2015年02月05日 00時00分30秒 | Weblog


綿井健陽さんのコメント、「後藤さん・・・が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」。

 東京新聞の記事【無二の命、人権 言動で伝え続け 後藤さん、全国で講演】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020290135801.html)によると、「「小さな心と身体(からだ)に、背負いきれないほどの大きな重荷を背負わせてしまう-それが『戦争』」。後藤健二さんは、紛争地域の取材を続け、命や子どもたちの人権の大切さを訴えるメッセージを送ってきた」・・・・・・そんなジャーナリスト。さて、アベ様の目指す「積極的平和主義」なニッポン社会、このままで良いのでしょうか?

   『●いろんな意味で疲れます・・・
       住民基本台帳活用とアイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!


 そのアベ様。自身が種をまいた「最悪の結末」までの事態を踏まえて、「邦人人質事件は最悪の結末・・・・・・アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について言及せず」に、アベ様が「コレ」を言い得る神経を疑います。アベ様が「積極的平和主義」をまだ言い得る神経に慄きます。東京新聞の記事で【安倍首相、地理的制約必要ない 集団的自衛権行使で表明】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020201001464.html)し、また、「地理的にどこだからそれが当てはまらない、近くだから当てはまるということではないと思っている」そうだ。ニッポン国の首相の劣化が著しい。さらに、東京新聞のこの記事【「積極的平和主義を推進」 集団的自衛権で首相答弁】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015020202000233.html)には、「日本人人質事件について、安倍晋三首相は二日午前の参院予算委員会で「国民の命、安全を守ることは政府の責任であり、最高責任者は私」と述べた。首相が積極的平和主義と称して、集団的自衛権の行使を含む外交・安保政策を進めることで、日本がテロの標的になると問われたが「テロのない社会をつくるため、積極的平和主義を進める」と強調」したそうだ。「アベ様達は、そんなに「人殺し」をさせたいものでしょうかね」??

 アベ様自身の「無責任」の責任をとることは、決して「日本がテロに屈することではない」。単に自身の落ち度・不明を、まずは、詫びるだけだ。これ以上暴走されると、(大変なときに、ご家族の大変な発言!=)後藤さんのご家族も心配する「憎悪の連鎖」につながるだけだ。・・・・・・東京新聞の記事【首相、テロ対策強化へ決意示す 政府与党が連絡会議】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020201001337.html)によると、「日本がテロに屈することは決してない。政府与党の総力を挙げ、日本人の安全を確保する」。

   ●憎悪の連鎖を怖れる: イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと
   『●邦人人質事件は最悪の結末:
       アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について言及せず

 一方、「首相が積極的平和主義と称して、集団的自衛権の行使を含む外交・安保政策を進めることで、日本がテロの標的になると問われたが「テロのない社会をつくるため、積極的平和主義を進める」と強調」・・・・・・先ほどの記事(【「積極的平和主義を推進」 集団的自衛権で首相答弁】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015020202000233.html))で、再びトンチンカン答弁を披露。会話になっていない。「テロの標的になるょ?」の問いに、首相は「テロのない社会をつくるため、積極的平和主義を進める!」と答弁・・・・・・。室井佑月さん曰く、「頭をバリバリ掻きむしりたくなる」、「会話とはどういうものかそっから誰かが彼にレクチャーしておくれよ、と思う」、再度、まったく同感。

   ●アベ様の決まり文句
       「国民には丁寧に説明をしていく」、でも、そうしたタメシはなし

   『●この虚しい・空しいアベ様のトンチンカンな答弁:
        「「ああ、安倍談話さえなかったら!」を心配する」


 asahi.comの記事のタイトル【(「イスラム国」事件と日本:上)むしろ中東と関係深める時】(http://www.asahi.com/articles/DA3S11583019.html?iref=comtop_pickup_01)から、最近の世界の動きで、フランスでの新聞社襲撃も含めて、内橋克人さんの本のことを思い出した。意識的か、無意識かは知らないが、「イスラム圏の市場化」に手を貸す結果になっていないか? 

  『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(4/4)
    【内橋克人著、『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』】
     「なぜイラクは侵略されたのか? 「このマネー資本主義と
      唯一違う価値観の文化圏があります。それがイスラム諸国です。・・・
      日本と反対に市場原理主義を布教するアメリカにとって
      最も手ごわい障壁となっているのが、実はイスラム圏なのです。
      /イスラムの世界では、「正当な労働の対価以外は受け取ってはならない
      という戒律があります。市場主義にとって最も脅威になる・・・」(p.170)。
      「・・・一種の道徳性、人間性、倫理性です。それに対する人々の信頼の面です。
      /日本、あるいはアメリカの銀行は違います。こうした国々では
      「お金は貸すよ、だけどそっちが失敗したら、そっちの責任だよ」
      というものです。さらに国家権力と結託して貯金金利をゼロにして、
      自分たちはコスト・ゼロで資金を集めながら、大変な金利で貸す
      こういうことを平気でやります。/イスラム銀行は投機というものには
      乗りません。・・・投機はしない。/・・・/・・・イスラムはやはり
      マネー資本主義に対抗している現実であり、市場経済をより健全な
      ものにしてゆく上で大きな価値を持つ対抗思潮であると考えています」
      (p.173)。「・・・アメリカが今、イラクでやろうとしていることは、
      イスラム世界の市場化だというわけです。・・・イスラム圏の市場化こそが
      イラク戦争の目的であったという意見は、この戦争の本質を突いている
      と私も感じます」(p.177)」

 最後に、本ブログの冒頭の引用。綿井健陽さん、「後藤さん・・・・・・が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」・・・・・・東京新聞の記事【後藤さんの志 私たちが】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015020302000120.html)より、「後藤さんと面識があったジャーナリスト綿井健陽(たけはる)さん(43)は一日朝、「殺害」のニュースにぼうぜんとし、しばらくは何も考えられなかった。事件発覚後、アラビア語で声明を出すなど、ジャーナリスト仲間で非暴力の解決を求めてきたが、かなわなかった。「ジャーナリストは、声を出せない人たちの代弁者だ」と言う。後藤さんは近年、シリア北部に精力的に入り、紛争から逃れてきた難民や医療支援活動などをリポートしていた。「どうか、後藤さんを英雄視しないでほしい彼が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」と語る」。最後の二文が、ブログ主の胸に刺さった。ハッとさせられた。

   ●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」


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●「憎悪の連鎖」にこれ以上加担する「愚」を絶対にやってはいけない ~平和憲法を対抗手段に~

2015年02月04日 00時00分36秒 | Weblog


日本ビジュアル・ジャーナリスト協会JVJA)の声明 『後藤健二さんら人質殺害を受けての緊急声明』(http://www.jvja.net/JVJA_IS_Statement.htm)。
asahi.comの記事【「憎悪の連鎖になってはならない」 後藤さんの母】(http://www.asahi.com/articles/ASH212R1KH21UTIL00G.html?iref=comtop_list_nat_n01)。

 「なぜこのような事件が起き、そして繰り返されるのか、「報復」は憎しみと対立を煽るばかりです。暴力による負の連鎖を断ち切るために、原因を追求し、私たちは賢明な平和的手段で解決することを訴えます・・・・・・日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)」。
 アベ様がケンカを売った代償、火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる・・・・・・いまアベ様の「無責任な言動・行動」の責任を問うべき時。一方、ブログ主は、JVJAこの声明をはっきりと支持します。

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任」とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか・・・。」

   ●イラク人女性:
      「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」

   『●「自己責任」バッシングと映画
        『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

   『●「赤紙」の来る時代・・・綿井健陽さんの
         「“平和”のありがたさをしみじみとかみしめたくなる映画」

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
               火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる

   『●憎悪の連鎖を怖れる: イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと
   『●邦人人質事件は最悪の結末:
       アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について言及せず


 asahi.comの記事【安倍首相「罪償わせるため連携」 「後藤さん殺害」映像】(http://www.asahi.com/articles/ASH21536FH21UTFK00X.html?iref=comtop_list_int_n03)によると、「安倍首相は・・・・・・「ご家族のご心痛を思うと言葉もない。誠に痛恨の極みだ。日本がテロに屈することは決してない」と述べている。アベ様は自分がしでかした「無責任さ」の自覚もないし、さらには、後藤さんのご家族の気持ちも全く理解できていない

 東京新聞の社説【日本人人質殺害映像 絶対に許せぬ蛮行だ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015020202000145.html)では、「◆空爆支援の否定は当然・・・・・・菅義偉官房長官は記者会見で、米国主導の有志国連合が「イスラム国」に行っている空爆に、資金や人的な協力をする可能性を「全くないと否定した。当然だ。その言葉を違えてはならない」。また、コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015020202000144.html)でも、「▼テロに直面したその分岐点からどう進むべきか。その分岐点でしゃがみ込んでしまいたい。ひるみはしない非難し、軽蔑する。されど、憎悪ましてや暴力の風圧にバランスを崩してはなるまい。ただ、鎮魂の歌を口にせよ抗議の花をテロリストに突きつけよ▼<私は敵に腹を立てた。怒りをなおも育てた。やがてそれは林檎(りんご)の実をなした>ウィリアム・ブレーク。テロには屈しないが憎悪の「毒樹」も育てまい」、とある。
 「憎悪の連鎖」に加担する「」を絶対にやってはいけないし、アベ様をこれ以上暴走させて「憎悪の連鎖」を繋げてはいけない。我々は「平和憲法」で対抗を!!

 そのためには、「政権にとって「白紙委任状」ほど好都合なものはありません」を理解しなかった自公政権支持者や「眠り猫」の皆さんも、いい加減に目覚めていただかないと。今さらではあるが、彼/彼女達が「支持」したアベ様や自公政権が引き起こしたこの最悪の事態を「考えるべき」で、騙されることの責任」「考えないことの罪」から覚醒すべき時

   『●「政権にとって「白紙委任状」ほど好都合なものはありません」: 
                       2014年12月衆院選に是非行こう!

 後藤さんのお母様、「今はただ、悲しみの涙がこみ上げてくるばかりです。しかし、この悲しみが憎悪の連鎖になってはならないと、心から信じております」・・・・・・。今回は大変に残念な結果となってしまったし、ブログ主も、怒りに煮えたぎる・・・・・・でも、これが今後のアベ様の暴走の「きっかけ」にならないことを切に願うし、「憎悪の連鎖を怖れる」。この後藤さんのお母様の言葉やご家族の気持ちを踏みにじるようなことだけは、絶対にやってはいけない。アベ様を、このまま暴走させてはいけない。「イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと」・・・・・・、パレスティナ問題やイラク侵略以来の「憎悪の輪」にこれ以上の加担をしてはいけない。既にズタズタだけれども「平和憲法」を持つ日本には、日本の道がある。それはアベ様らの言う「人道援助」「後方支援」「非戦闘地域」・・・・・・とは違う道だ。

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http://www.jvja.net/JVJA_IS_Statement.htm

後藤健二さんら人質殺害を受けての緊急声明

 私たち日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)は、日本人人質事件の発覚後、2通の声明文とビデオメッセージを通じて、後藤健二さんと湯川遙菜さんの解放を関係者に求めてきました。しかし湯川さんに続き、後藤さんを殺害したとする映像が公開され、私たちは深い悲しみでいっぱいです。

 後藤さんはこれまでに世界各地で苦しむ人びとの側に立ち、事実を伝えることでジャーナリズムの役割を果たしてきました。公開された映像が事実であるならば、後藤さんが否定してきた理不尽な暴力により、命を奪われてしまったことになります。

 なぜこのような事件が起き、そして繰り返されるのか、「報復」は憎しみと対立を煽るばかりです。暴力による負の連鎖を断ち切るために、原因を追求し、私たちは賢明な平和的手段で解決することを訴えます

 今も世界各地では戦闘や空爆が続き、犠牲者は増え続けています。暴力から尊い命を守ること、それが後藤さんがジャーナリストとして命をかけて伝えたかったことではないでしょうか。後藤さんと湯川さんのご冥福を祈ると同時に、彼らの犠牲が最後となることを祈ります。

2015年2月1日
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)


※ 以下に付記するアラビア語への翻訳はカイロ大学日本語科卒業生有志の協力で実現しました。
 【↑ブログ主注: すいません勝手にコピペさせて頂いております
   (http://www.jvja.net/index%20jpg/JVJA_Statement3.jpg)】


Emergency Statement upon the Execution of Hostage Kenji Goto

We, the Japan Visual Journalist Association (JVJA), appealed to those concerned for the release of Kenji Goto and Haruna Yukawa through two statements and video messages. However, we are now filled with deep sadness following the publication of videos showing the execution of Mr Yukawa and Mr Goto.

Mr Goto stood always on the side of the people suffering around the world, and fulfilled his role as journalist to convey the facts. If the footage released is indeed real, Mr Goto's life was taken through the very wanton violence which he had disavowed.

Why did such an incident occur, and why is it repeated? “Revenge” serves only to exacerbate hatred and conflict. In order to break through the negative cycle of violence, we must examine the root causes, and call for resolution through prudent, peaceful means.

As fighting and bombing continues throughout the world, the number of victims continues to increase. Protecting precious human life from violence is what Mr Goto as a journalist wanted to convey, even at risk to his own life. While expressing condolences for Mr Goto and Mr Yukawa, we pray that they will be the last to be sacrificed.

February 1, 2015
Japan Visual Journalist Association (JVJA)
http://www.jvja.net
e-mail: office@jvja.net
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http://www.asahi.com/articles/ASH212R1KH21UTIL00G.html?iref=comtop_list_nat_n01

憎悪の連鎖になってはならない」 後藤さんの母
2015年2月2日01時23分

     (後藤健二さんの写真をなでながら語りかける母の
      石堂順子さん=1日午後5時59分、東京都内、関田航撮影)

 最悪の事態になってしまった。膠着(こうちゃく)状態が続いていた過激派組織「イスラム国」による人質事件は1日、突如暗転し、後藤健二さん(47)とみられる遺体の映像がインターネットに投稿された。残虐で、冷酷な仕打ちに、ゆかりの人たちは言葉を失った。

 後藤さんの母、石堂順子さん(78)は1日早朝、東京都内の自宅前に集まった報道陣に、「気が動転して言葉を選べる状態ではありません。息子は日本人を助けるためにシリアに行った。その優しさと勇気をわかってほしい」とのコメントを出した。

 午前9時40分には姿を見せ、「ご心配をおかけしたことをおわび申し上げます」と頭を下げた。憔悴(しょうすい)しきった様子で時折胸に手を当て、うつむきながら、「今はただ、悲しみの涙がこみ上げてくるばかりです。しかし、この悲しみが憎悪の連鎖になってはならないと、心から信じております」。戦争のない社会を作りたい戦争と貧困から子どもの命を救いたい、という後藤さんの思い――。「健二の遺志を私たちが引き継いでいくことを切に願っています」と語った。

・・・・・・・・・。
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●邦人人質事件は最悪の結末: アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について言及せず

2015年02月03日 00時00分37秒 | Weblog


asahi.comの記事【安倍首相「テロに屈しない」 関係閣僚会議で対応協議】(http://www.asahi.com/articles/ASH2124J2H21UTFK003.html?iref=comtop_6_04)。

 「安倍晋三首相は会議で、「非道、卑劣極まりないテロ行為に強い怒りを覚える。許しがたい暴挙を断固非難する。テロリストたちを絶対に許さない。その罪を償わせるため、国際社会と連携していく。日本がテロに屈することは決してない。中東への食糧、医療などの人道支援をさらに拡大していく」と述べた」。

 アベ様の早朝の取材コメント、その自責の念の無さに呆れる。アベ様の「その罪を償わせるため」などというコメントを聞くと・・・・・・内心「これを好機」とさえ思っているのでは?、とさえ疑いたくなる。2人の拘束を知りながら、アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について、冒頭、まずは一言あるべきではないか? 外「遊」・中東訪問での無責任な声明が如何に「ケンカを売り」、如何に「火に油を注」いだか、を反省するつもりもないようだ。2014年12月衆院選のときには既に2人が拘束されていたことを認識しておきながら、その「勝利」に喜び勇み、今回の外「遊」・中東訪問での不用意な無責任声明が最悪の結果をもたらした。「許しがたい暴挙を断固非難する」という言葉をそっくりアベ様やその取り巻きへ。 

   ●イラク人女性:
      「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」

   『●「自己責任」バッシングと映画
        『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

   『●「赤紙」の来る時代・・・綿井健陽さんの
         「“平和”のありがたさをしみじみとかみしめたくなる映画」

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
               火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる

   『●憎悪の連鎖を怖れる:
         イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと


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http://www.asahi.com/articles/ASH2124J2H21UTFK003.html?iref=comtop_6_04

安倍首相「テロに屈しない」 関係閣僚会議で対応協議
2015年2月1日07時32分

     (邦人人質事件の新たな展開を受け関係閣僚会議で
      発言する安倍晋三首相。手前は中谷元防衛相
      =1日午前7時4分、首相官邸、越田省吾撮影)

 過激派組織「イスラム国」に拘束された後藤健二さんが殺害されたとみられる動画がインターネット上に公開されたことを受け、政府は1日午前7時すぎに首相官邸で関係閣僚会議を開き、対応を協議した。

 安倍晋三首相は会議で、「非道、卑劣極まりないテロ行為に強い怒りを覚える。許しがたい暴挙を断固非難する。テロリストたちを絶対に許さない。その罪を償わせるため、国際社会と連携していく。日本がテロに屈することは決してない。中東への食糧、医療などの人道支援をさらに拡大していく」と述べた。

 会議には首相のほか菅義偉官房長官、岸田文雄外相、中谷元・防衛相、山谷えり子国家公安委員長らが出席。首相は出席者に対して「さらなる情報収集、集約に努め、関係各国との連携を強化し、国内外の日本人の安全確保を徹底するとともに、国際的なテロへの取り組みに我が国としてさらに積極的に取り組むことをお願いする」と指示した。
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●憎悪の連鎖を怖れる: イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと

2015年02月02日 00時00分58秒 | Weblog


マガジン9』の記事【雨宮処凛がゆく!: イスラム国による人質事件。の巻】(http://www.magazine9.jp/article/amamiya/17472/)。

 「ただただ、言葉を失っている。そうして、11年前を思い出している。2004年4月、高遠菜穂子さんたち3人が拘束され、自衛隊が撤退しなければ「生きたまま焼き殺す」と警告された時のこと。あの時、日本中を包んだ自己責任バッシング・・・・・・しかし、「なぜイスラム国が台頭したのか」を考えていくと、イラク戦争にぶち当たる」。

 今回も一部で、再びの「自己責任バッシングのようだ。「「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」・・・・・・アベ様達からして」ネッ。
 一方、あるイラク人女性は「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」と言っており、今回の件にも繋がっている。「憎悪が連鎖」することを怖れる。そして、アベ様が「ケンカを売り」、そこに「火に油を注ぎ」込んでしまいました。今は、燃え盛る火の中、後藤健二さんの無事を祈ることしかできません。・・・・・・しかしながら、最悪の結果となってしまったようだ。残念だ。

   ●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか・・・。」

   ●イラク人女性:
      「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」

   『●「自己責任」バッシングと映画
        『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

   『●「赤紙」の来る時代・・・綿井健陽さんの
         「“平和”のありがたさをしみじみとかみしめたくなる映画」

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
               火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる


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http://www.magazine9.jp/article/amamiya/17472/

2015年1月28日up
雨宮処凛がゆく!
第324回 
イスラム国による人質事件。の巻

 イスラム国によって、湯川遥菜さんが殺害されたと見られている。

 ただただ、言葉を失っている。

 そうして、11年前を思い出している。

 2004年4月、高遠菜穂子さんたち3人が拘束され、自衛隊が撤退しなければ「生きたまま焼き殺す」と警告された時のこと。あの時、日本中を包んだ自己責任バッシング

 幸い3人は解放されたものの、それから半年後の04年10月、香田証生さんが拘束された。彼を人質にしたのは「イスラム国」の前身であるイラクアルカイダ。彼の遺体は、アメリカ国旗に載せられた状態でバグダッドの路上で発見された。

 なぜ、高遠さんたちは助かり、香田さんは殺害されたのか。

 高遠さんたちを拘束したのは「地元のレジスタンス」的な存在と言われている。自らの家族が米軍に殺され、或いは自らが拷問を受けたような人々。そんな彼らとは、「自分はスパイじゃない」などと交渉ができたという。しかし、イスラム国前身のイラクアルカイダは、そのような交渉ができる相手ではなかったという。

 現在、この国のメディアは連日イスラム国の残虐性を非難している。

 もちろん、私も残虐だと思う。ひどいと思う。そこはまったく同感だ。

 しかし、「なぜイスラム国が台頭したのか」を考えていくと、イラク戦争にぶち当たる

 「大量破壊兵器」という存在しなかったもののために始められた戦争。それを真っ先に支持したのは日本政府だ

 昨年末、一人のイラク帰還兵のアメリカ人男性が来日した。

 彼の名前は、ロス・カプーティさん。

 「イラク戦争、集団的自衛権行使を問う」スピーキングツアーのために来日した彼の話を聞くため、私は2度、集会に行った。

 そこで突きつけられたのは、「知らないということの怖さだった。

 高校を卒業して軍隊に入った彼は、イラクに派遣されるものの、「自分の国がやっている戦争について、何も知らなかった」と語った。

 そんな彼が派遣されたのは、アメリカに対する抵抗運動がもっとも激しかったファルージャ。彼が派遣される3カ月前には4人のアメリカ人傭兵が殺害され、遺体が焼かれて橋に吊るされるという事件も起きていた。また、アブグレイブ刑務所での米軍兵士によるイラク人への拷問や虐待の写真が公開され、反米感情はこれまでにないほど高まっていた。しかし、そんなことも彼は知らされていなかったという。当時の彼は、「頭にスカーフを巻いて私たちを攻撃してくるイラク人たちはみんな悪い宗教に洗脳されていて、アメリカ人と見れば理由もなく殺そうとしてくるのだと思っていた」と語った。

 しかし、そんなファルージャでの任務を経験する中で、彼はイラクの人々がなぜ抵抗しているのかがわかっていく。なんの令状もなく、イラク人の頭に袋をかぶせて拘置所に連行してもお咎めなしの自分たちと、連行されてしまったが最後、どうなるかわからないイラク人。そんな彼は、「米軍によるイラクでの最悪の虐待」と言われる第二次ファルージャ総攻撃に参加。この攻撃の中で4000〜6000人の民間人が殺され、20万人が避難民となり、ファルージャの3分の2が瓦礫と化したという。

 帰国後、彼は壮絶な罪悪感との闘いに苦しみ、現在はイラク戦争犠牲者への「償いプロジェクト」を設立。同時に反戦運動を展開している。

 PTSDに苦しむ元兵士が多くいるアメリカと違って、この国の多くの人は、イラク戦争のことなどすっかり忘れているように見える。その影でイラクに派遣された自衛隊員からは28人の自殺者が出ているものの、そのことについてはなんの検証もされていない。

 その上、「その後のイラクの状況」には絶望的なほど、無関心だ。恥ずかしながら、私自身も昨年ロスさんの話を聞くまで、「現在のイラク」について、知らないことばかりだった。

 12年11月、「イラクの春」と言われるデモが始まったことも知らなかったし、その後のイラク政府軍によるデモ鎮圧や空爆についても、あまりにも無知だった。知っていたことはと言えば、米国主導で対イスラム国の空爆が昨年8月に始まったこと。しかし、それ以前からイラクは、イラク政府軍、シーア派民兵、そして地元の部族のグループなどが入り乱れ、そんな混乱の中にイスラム国がやってきてあちこちを制圧と、文字通り泥沼の状況だったのだという。

 知らないことは、時に罪だ。少なくとも、イラク戦争を真っ先に支持した日本に住む私たちは、決して無辜ではないと思う。

 一方、今回の人質事件では、「知らなかった」では済まされなかった事実がもうひとつ、ある。それは湯川さん、後藤さんが拘束されていることを政府は以前から把握していなかったはずはないということだ。それなのに放置した挙げ句、安倍首相はエジプトで「イスラム国」への対応として難民支援などに2億ドル拠出すると述べ、イスラエルでは「テロ対策で連携する」と発言した。

 ロスさんが来日した時のイベントで、高遠菜穂子さんが言っていた言葉を思い出した。彼女は「安倍さんが今後何を言うかに、ものすごく戦々恐々としている」と語っていた。なぜなら、イギリスの首相が「アメリカの軍事行動を支持する」と言えばイギリス人の人質がイスラム国に殺される、という現実が既に昨年起きていたからだ。安倍首相はそんな現実について、どう思っていたのだろう。「知らないでは済まされない

 戦争は、憎しみの連鎖を生む

 フランスの「シャルリエブド」社が襲撃された事件にも、イラク戦争が暗い影を落としている。容疑者の一人が活動に参加した動機は、「イラクのアブグレイブ刑務所での捕虜虐待の写真を見て義憤に駆られた」ことだという。

 私はシリアに行ったことはないけれど、イラクには2度行ったことがある。

 1999年と2003年、まだイラク戦争前のことだ。

 その時のイラクは、こっちが戸惑うほどの親日っぷりの人ばかりで、やたらと「ヒロシマ!」「ナガサキ!」と声をかけられた。

 そんな空気は、今はもうないのだろうか。

 とにかく、後藤さんが、無事帰国しますように。

 今はただ、それを祈ることしかできない
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●イラク人女性: 「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」

2014年10月22日 00時00分55秒 | Weblog


『マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)の記事【この人に聞きたい/綿井健陽さんに聞いた日本が支持したあの戦争はイラクに何をもたらしたのか】(http://www.magazine9.jp/article/konohito/15121/)。

   『●小泉純一郎元首相の戦場の定義:
     「自衛隊の活動している所は非戦闘地域」

 アベ様らの違憲行為による壊憲が進む日本。番犬様によるイラク侵略時に、「自衛隊の活動している所は非戦闘地域」内外では一体何が起きていたのか?
 本インタビュー記事には、「まもなく公開の映画『イラク チグリスに浮かぶ平和』は、2003年に米軍の空爆によって始まったイラク戦争の、その後の約10年間を追ったドキュメンタリー・・・・・・イラク人女性の「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」という言葉・・・・・・私たち日本人もこの戦争に直接的に関与しているんですよ、とイラク人から突き付けられている」・・・・・・とあります。突き刺さる言葉。自公や翼賛野党支持者・投票者の皆さん、もう一度立ち止まって考えてはいかがですか。末尾の「予告編」をどうぞご覧下さい。いったい戦争に「大義」なんてあるんですか?

   ●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
     「いい加減で、ふざけた答弁に終始した小泉純一郎元首相。
      「・・・日本の航空自衛隊はこの空港へ米兵などを輸送していたが、
      地上戦は起きていないにしても追撃砲などによる攻撃はされている。
      これが日本政府の言う非戦闘地域」だ」」

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http://www.magazine9.jp/article/konohito/15121/

この人に聞きたい
綿井健陽さんに聞いた
日本が支持したあの戦争
イラクに何をもたらしたのか

まもなく公開の映画『イラク チグリスに浮かぶ平和』は、2003年に米軍の空爆によって始まったイラク戦争の、その後の約10年間を追ったドキュメンタリー。2011年にはオバマ米政権が「戦争終結」宣言を出しましたが、混乱と戦火は今も続き、犠牲者はイラク人だけで10万人を超えるといわれています。日本もいち早く支持を表明し、自衛隊派遣も行ったこの戦争は、イラクに何をもたらしたのか。その中で生き抜いてきた人々の姿から見えてくることとは——。イラク戦争開戦時から取材を続けてきた、監督でジャーナリストの綿井健陽さんにお話を伺いました。


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綿井健陽(わたい・たけはる) 1971年生まれ、大阪府出身。映像ジャーナリスト、映画監督。97年からフリージャーナリストとして活動し、98年から「アジアプレス・インターナショナル」に所属。これまでに、スリランカ民族紛争、スーダン飢餓、東ティモール独立紛争、米国同時多発テロ事件後のアフガニスタン、イスラエルのレバノン攻撃などを取材。イラク戦争開戦の際には現地から映像報告・テレビ中継リポートを行い、「ボーン・上田記念国際記者賞」特別賞、ギャラクシー賞(報道活動部門)、「JCJ(日本ジャーナリスト会議)賞」大賞などを受賞。著書に『リトルバーズ 戦火のバグダッドから』(晶文社)、共著に『イラク戦争―検証と展望』(岩波書店)、『フォトジャーナリスト13人の眼』(集英社新書)など。これまでの監督映画に、ロカルノ国際映画祭2005「人権部門最優秀賞」などを受賞した『Little Birds イラク 戦火の家族たち』(2005年)、東日本大震災直後を取材したドキュメンタリー映画『311』(2011年/共同監督)がある。
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人々の姿を通じて
「開戦から10年」のイラクを描きたかった

編集部
 まず、今回の映画制作に至ったきっかけを教えてください。

綿井
 これは、日本のメディア的な発想ではあるんですけど…イラク戦争開戦から10年という一つの区切りに、僕がこれまで取材してきた人、出会ってきた人たちがどうなったのかをもう一度追ってみたいという思いが始まりです。それによって、10年の戦争がイラクにもたらしたものを検証してみたい、と思ったんですね。
 実際には東日本大震災が起こって、福島原発事故の取材をしていたことで、完成は1年遅れになってしまったんですが――でも別に、イラクの人たちからしたら10年後だろうが11年後だろうが、特に意味はないですからね。彼らが――以前に取材した人たちが今どうしているのか、何を思っているのかを知った上で、自分なりのイラク戦争の総括をしようと思って、昨年イラク・バグダッドに入ったんです。


編集部
 取材や編集を通じ、開戦からの11年を振り返る中で、何を感じましたか。

綿井
 一つ言えるのは、いったん戦乱が起きてしまうと、それを止めるのは非常に困難だということですね。
 例えば、2009年ごろから12年ごろの間は、少し宗派抗争も落ち着いて、イラク市民の犠牲者の数もそれまでに比べれば減っていたんですよ。それが昨年の夏ごろからまた情勢が怪しくなり、「イスラム国」のような過激なグループが出てきて、今年の夏には米軍の空爆が再開されて…。戦争や内戦というのは、少し収まったように見えても、何かのきっかけでまたすぐに悪化してしまうものなんですね。シリアやイランなど、周辺国の状況にも非常に左右されるし…。その中では、一般市民としては何もどうしようもない。ただ常に、日々の生活を綱渡りのように生きていくので精一杯なんですよね。


編集部
 映画では、前作『Little Birds』にも登場したアリ・サクバン一家をはじめ、その「日々の生活を生きて」いるイラクの人たちの、さまざまな姿や思いが描かれています。中には、家族を失った人や、大きな怪我を負った人も…。

綿井
 昨年イラクに行く前は、なるべくこの10年を「生き抜いてきた人」を描きたい、と考えていたんですが、実際に現地入りしてみると、以前に取材した相手の中にも、すでに亡くなってしまっていた人がいました。最初は愕然としたけれど、僕にはやはり「撮影する」ことしかできません。その亡くなった人たちも含めた「10年後」のイラクを描こう、それも単なる追悼物語や「かわいそうな人たちの話」では終わらせない、日本の人から見て「遠い国の戦争」というだけにはならないものにしよう、とずっと考えながら取材をしていましたね。


編集部
 具体的には、どんな場面にそうした思いが込められているのでしょうか?

綿井
 例えば、病院や遺体安置所などのつらいシーンも出てきますが、それをただ「こんな悲惨なことが起きています」というだけの場面にはしたくなかった。その前後にどういうことがあったのか、家族を失って泣き叫んでいる人たちがどういう人生を送ってきたのか、そういうこともあわせて描こう、と考えました。あるいは、頬を銃弾が貫通した人、爆弾で足を失った人など「生きている人の傷」を撮るときには、生々しい傷口をアップで捉えたりもしています。あの痛々しさと傷こそがまさに「戦争」のリアリティなのであって、そこは避けずにちゃんと直視しておくべきだと思ったからです。
 英語字幕版ももちろんありますが、日本向けの映画だということで意識して入れたのは、イラク人女性の「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」という言葉です。


編集部
 映画の後半に登場する、米軍の爆撃によって両足を失った女性の言葉ですね。

綿井
 日本で上映する以上、あの場面は見せておきたいと思いました。単に「イラクは大変ね」で終わる話ではない、私たち日本人もこの戦争に直接的に関与しているんですよ、とイラク人から突き付けられている。そのことを、もう忘れている人もいるでしょうし、これからはますます忘れられていくでしょうから。
 それともう一つ、ある男性が言う「今の状況を招いた責任は私たち市民にもある、私たちが黙っていたからこんなことになったんだ」という台詞も、今の日本に暮らす人たちに伝えたかった言葉です。政治状況に従順に黙っていると最後は大変なことになりますよ、ということですね。単に「戦争はいけません」というのとはちょっと違うレベルでの言葉、実際に戦争を体験した人、それによって傷を負った人の重い言葉をベースに、「あの戦争は正しかったのか」をもう一度考えてみてほしい、と思ったんです。


集団的自衛権のリアリティは
これから押し寄せてくる

編集部
 しかし日本では、まさにそのイラク戦争を支持したことへの振り返りもほとんどないまま、今年7月に閣議決定によって集団的自衛権の行使が容認されました。これについては、綿井さんはどう見ておられましたか。

綿井
 安倍首相の会見などでも、「こういう場面のときに(集団的自衛権が行使できないと)日本人を助けられない」とか、いろんなシミュレーションがなされていましたけど、どれも机上の空論というか、あまりリアリティが感じられなかったですよね。集団的自衛権を行使するというのが結局どういうことなのか、いまひとつ明確にされないまま、賛成なのか、反対なのかみたいな話になってしまった。
 ほとんどすべての戦争は「自衛」から始まります。あれだけひどいことが起こっているイスラエルのガザ攻撃だって、イスラエルからすれば「自衛」です。国家だけではなく、武装勢力だってみんな「自衛」「守る」と攻撃の理由を主張する。そして、そこから実際に戦争になれば、個別的自衛権だろうが集団的自衛権だろうが、あるいは後方支援だろうが、兵士も民間人も区別なく、すべての人が巻き込まれていくわけで…。


編集部
 現地で活動するNGOなど、民間人の身の危険性が高まるという指摘の声は、現場からも多く出ていますね。

綿井
 少し前に、「イスラム国」がイギリス人男性を殺害しましたが、彼は人道支援NGOのスタッフでした。それが、単にイギリス国籍であるというだけで殺されてしまったわけで…。今はまだ標的は米英だけに絞られているかもしれませんけど、これから先、また自衛隊がイラクに派遣されるようなことがあれば、どうなるかは分かりません。ましてや11年前はまだそれでも“憲法の範囲内”ということで、給水や道路建設などの活動に限られていたけど、今度派遣要請があれば、それで済むとはちょっと思えません。そうなれば、NGOスタッフや大使館員や企業駐在員など、日本の民間人が狙われる可能性も非常に高くなるでしょう。
 戦争に協力するというのは、そういうことなんですよね。軍隊じゃなくて自衛隊だとか、人道支援をしているからとか、そういうこちら側の説明論理が一切通用しなくなる。もっと言えば、自衛隊が現地の人を――正当防衛という名目ではあっても――殺してしまうとか、日本人が「殺す」側に回る恐れも十分にあり得ます


編集部
 しかし、集団的自衛権の行使容認が決定されたとき、そうした可能性が十分に検討され、議論されたとは思えません。

綿井
 今回のこの映画を、直接的に集団的自衛権と結びつけるのは、もしかしたら「後付け」かもしれません。ただ、過去の戦争から学ぶ――戦争というものが起こったときに、どういう事態になるのかを考えるきっかけになれば、とは思います。
 11年前、日本はイラク戦争を支持しました。一般の国民がどう思ったかは別にして、日本政府は支持を表明したし、在日米軍基地からも相当な数の米兵やヘリ・戦闘機がイラクへ向けて飛び立っていった。日本の基地がなければ、イラク戦争はできなかっただろうとさえ言えると思います。そういう意味でも、私たち日本人はイラク戦争に直接、間違いなく関わった。そして10年後、イラクはどうなったのか。その重みをもう一度感じてみてほしい。その上で、再びこうした戦争に加わるかもしれないということになったときにどうするのか、ということですよね。



編集部
 今後、そうした事態になる可能性は十分にある…。

綿井
 今後の情勢によっては、米軍から自衛隊の派遣要請が来るかもしれないし、現政権が「これは我が国にとって直接の脅威だ」と、集団的自衛権を持ち出す可能性だってもちろんあります。あるいは、日本の民間人が現地の武装グループに次々と拘束される、殺害されるというような事態になったら、それが相手を攻撃する材料に使われるかもしれない。「その報復のために参戦する」とはさすがに言えないとしても、「我が国を守る」「日本の平和と安全のために」と、何かしら別の言葉を持ち出してきて利用する可能性はあるでしょう。
 遅かれ早かれ、何かしらそういう事態は起こると思います。そのときに、どんな政治判断が下されるのか。再びその戦争を支持するのか、自衛隊を送るのか。しかも11年前よりも、自衛隊の活動範囲は今後はるかに広がるでしょう。その意味では、集団的自衛権の容認という事実が、本当にリアリティを持って押し寄せてくるのはこれからだと思います。


「表現する」場を守るために
逐一戦線を張っていく

編集部
 その前に、この映画が「そもそも戦争に加わるとはどういうことか」を考えるきっかけの一つになれば――ということですよね。ただ、今の日本の状況を見ていると、そうして考えるための場をつくる、表現作品を通じて「伝える」こと自体が、非常に危うくなっているように感じます。映画上映や写真展開催などが、「抗議を受けた」ということで中止に追い込まれるケースが各地で相次いでいますよね。

綿井
 ポスターやCMなども含め、ちょっと抗議が来たら「謝罪・中止」「回収・撤回」というパターンが非常に多いですね。それも――これはとても日本的だと思いますけど――「どんなお詫びをしたか」が重視されて、「謝ってない」「謝罪の仕方がなってない」といった批判がされる。本来なら、何がどうまずかったのかをちゃんと説明するとか、「批判を受けているけど、我々はそうは思わない」と反論するとか、そういうせめぎ合いやプロセスのほうが社会にとって重要だと思うんですが、それがない
 ただ、そうした状況があっても、写真家や映画監督など、「作品をつくる」人のほうは、これからもどんどん果敢に出てくると思うんです。問題はそれを発表する場所ですよね。従軍慰安婦をテーマにした映画をつくろうとしている知人がいますが、それを上映できる場所があるかというのが切実な問題です。


編集部
 いくら優れた作品がつくられても、発表する場がなければ意味がありませんよね。そうした動きに、どう対抗していけばいいのか…。

綿井
 それは、個々の現場で「逐一」戦線を張っていくしかないと思います。「統一」戦線ではなくて。今は慰安婦の問題が特にクローズアップされているけど、攻撃対象はこれからおそらくどんどん広がっていく。そのときに、「押しかけて抗議すれば、やめさせられるんだ」と思わせてしまったら終わりです。さらに最悪なのは「抗議が来たから」じゃなくて、そもそも危なそうなものには手を出さない、最初から「面倒になりそうだから、やめとこうか」という意識が増殖すること。今、すでにそういう流れがつくられつつありますよね。
 ただ、表現者が大上段に構えて「表現の自由だ」と叫んでも、実際に抗議の声と対峙しなければならないのは会場の支配人や受付の人だったり、警備に当たる人だったりするわけで…そこの部分も含めて守らないといけない。例えばある一つの展示施設が抗議を受けて中止に追い込まれたら、別の展示施設が「じゃあ、うちでやります」と手を挙げると、そういう横のネットワークで、なんとか表現の「場」を確保していく、「見る、見せる」「聞く、聞かせる」「知る、知らせる」人と場所と機会を守る。そして何か問題が起きても、「こういうことが起きています」と世の中に可視化させていく。その表現をする人を支えよう、提供しよう、多くの人に観てもらおうという、意思ある人たちと場所と機会を孤立させない、それしかないと思うのです。


編集部
 そのためには、受け手の側も「いや、私はそれを見たいんだ」とちゃんと伝えていく必要がありますね。

綿井
 映画上映や写真展だけではなくて、大手メディアについてもそうです。今、朝日新聞へのバッシングが大きくなっていますが、ああいうことがあると、大手メディアが萎縮してしまう。慰安婦の問題なんて、これまでもそれほど取り上げられなかったのに、さらに誰もやらなくなっていってしまうでしょう。いくら「マスコミはダメだ」とか言われていても、大手メディアが何を伝えて何を伝えないかというのは世論形成にも大きな影響を与えます。大手メディアの中で頑張っている記者やディレクターたちをどう応援できるかは、小さいネット媒体などをどう支えていくかと同じく大事な問題だと思います。


編集部
 やはり、それぞれがそれぞれの場所で、逐一声をあげていくしかない…。

綿井
 特に、「いまいる場所から声をあげること」、それが大事です。一事が万事だと思っています。
 今、仲間と「表現の不自由展」という催しを企画しています(来年1月に都内ギャラリーで開催)。映画でも写真でも、過去に上映中止、展示中止になったさまざまな作品を集めて、それを公開しよう、という試みなんですが、それを1カ所だけじゃなくて全国のいろんな場所でできないかな、と。こういう「闘える前例」をつくれれば、他の上映や展示もやりやすくなるでしょう。
 表現する場を守っていくためには、「ネガティブな機会を逆利用する」ことも必要だと思っています。例えば、これだけネガティブキャンペーンを張られている今だからこそ、従軍慰安婦の問題について考える場をつくる絶好の契機になる。こんなに話題になったことなんて今までないわけですから、この機会に新聞もテレビも映画も、どんどん独自に取り上げて取材・検証・議論すればいい。今は「朝日新聞みたいになるから触れないでおこう」という方向に行っちゃっているけど…これ以上そうならないためにはどうしたらいいのか。現状は雨降って、「泥沼化」していますが、いつか逆に、「地固まる」方にもっていく。そのために、「逐一戦線」を張っていくしかないでしょう。

(構成・仲藤里美、写真・塚田壽子)


綿井健陽監督
イラク チグリスに浮かぶ平和

[↑ブログ主: すいません、勝手ながら貼らせて頂いております]

 

公式サイト: http://www.peace-tigris.com

10月25日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開



【イベント情報】

ポレポレ東中野にて、以下のトークイベントが予定されています。
■10/25(土)13:00の回上映後
 綿井監督×森達也さん(作家・映画監督)によるトーク

■10/26(日)13:00の回上映後
 綿井監督×池田香代子さん(翻訳家)によるトーク

■10/28(火)13:00の回上映後
 「私が取材した〈イスラム国〉」
 横田徹さん(報道カメラマン)によるトーク
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