新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

徒然煙草@「徒然草」展 (前編)

2014-06-23 22:31:14 | 美術館・博物館・アート

今日の私は「車検休暇」
せっかくの「平日休み」なのですが、平日ならではのやるべきことが結構あって、忙しいったらもう…
でも、行ってまいりました、サントリー美術館

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「徒然煙草」なるHNを使っている手前、「徒然草」を無視することはできませんから
というか、私自身、「徒然草」は好きな作品でして、というよりも、高校の古典の授業では唯一楽しみにしていたのが「徒然草」でした。

それにしても、物語文学の「源氏物語」ならいざ知らず、随筆集の「徒然草」をテーマとした「美術展が成り立つものなのか、かなぁ~り疑問でした。

140623_1_02 ところが、「徒然草」展、観ると、楽しいったらありゃしない
観て廻る間ぢゅう、頬が緩んでしようが無い私でございました。

鎌倉時代末期、兼好法師(生没年未詳)によって書かれた『徒然草』は、名文の誉れ高く、『枕草子』・『方丈記』とともに日本三大随筆に数えられます。「つれづれなるままに」の序段で始まる『徒然草』は、今や古典文学のなかでも最も親しまれた作品の一つといえるでしょう。
しかし『徒然草』は、成立後100年あまりもその鑑賞の歴史をたどることができません。『徒然草』の本格的な享受は慶長年間(1596~1615)に始まると考えられ、江戸時代になると、『徒然草』は研究、鑑賞、そして創作への応用など、さまざまな分野で多様な展開を示すようになりました。そうした『徒然草』流布の過程で、〈徒然絵〉とも呼ぶべき絵画作品が登場するようになります。近年館蔵品に加わった海北友雪「徒然草絵巻」二十巻もその一つです。そこで本展では、この新収絵巻を初公開するとともに、屏風や絵本などの美術作例を通して、一度は読みたい、今こそ知りたい『徒然草』の名場面をたどります。

とありますが、その〈徒然絵〉が良かったんですよぉ~

展示作品に一番多く登場していたのは、例の仁和寺の法師お話(第53段)
お稚児さんを楽しませようと、を頭に被って踊ったものの、が取れなくなってしまった坊さんの悲惨なお話です。

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この場面・お話はいくつもの作品になって展示されていたのですが、一風変わっていたのが、英一蝶のこちらの作品(「徒然草・御室法師図)でした。

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を被ったなんとも情けない様子の坊さんと、そんな状況に目もくれず、神妙に脈をとるお医者さん、、、いいなぁ~

仮に、お医者さん笑い転げて治療もなにもできない なんて絵だったら、薄い笑いで終わるところ、お医者さんが職業意識全開で「治療」に専念しているからこそ、おかしみに深みが加わっていると思います。
さすがは英一蝶

というところで、「後編」につづきます。

コメント
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