江戸東京博物館(江戸博)で開催中の「ファインバーグ・コレクション展 江戸絵画の奇跡」を観てきました。
この展覧会、公式HPによれば、
米国メリーランド州にあるファインバーグ・コレクションは、化学者であり実業家でもあったロバート・ファインバーグ氏が一代で蒐集した、江戸絵画を中心とする日本美術のコレクションです。
このコレクションの特徴は、狩野派や土佐派など官画派の保守的な作品がほとんど含まれず、江戸時代の民間画派の、自由で活気に満ちた肉筆画の作品が中心となっていることです。尾形光琳、酒井抱一らの琳派、池大雅、与謝蕪村、谷文晁らの文人画、円山応挙、呉春らの円山四条派、伊藤若冲、曽我蕭白らの奇想派、そして菱川師宣、葛飾北斎らの浮世絵など、内容は実に多彩です。また、いずれの作品も質が高く、全体として上品な雰囲気を持っていることも大きな特徴です。
本展は、このようなファインバーグ・コレクションを日本で初めてまとまった形で紹介いたします。コレクションから選び抜かれた優品約90件を通じて、百花繚乱の江戸絵画の世界をお楽しみ下さい。
とのこと。
アメリカ人による江戸絵画コレクションといえば、今年4月に仙台で楽しんできたプライス・コレクション(記事はこちら)、2年半前に目を?いたギッター・コレクション(記事はこちら)、スポルディング・コレクション(記事はこちら)を始めとするボストン美術館の(今、甲冑展「Samurai!」が開催の模様)コレクションが有名ですが(東京と大阪でコレクションを拝見しました)、なんとまぁ、多くの日本美術の良品が米国に渡っていたことでしょうか
そして、今年の春は、なんとまぁ、多くの日本美術の良品が里帰りしていたことでしょうか
いろいろ感じるところはありますが、美術品が略奪されて太平洋を渡ったわけではありませんし、日本美術を愛するコレクターに大事に保管され、彼の地で展示されることを通じてアメリカ人や観光客にホンモノの日本美術を見ていただく機会を増やしていただいたことは、それぞれの作品にとっても、また、日本にとっても幸せなことなのかもしれません。
さて、NHK「探検バクモン」で先週・先々週と2週にわたって江戸博が取り上げられていたし、「ファインバーグ・コレクション展 江戸絵画の奇跡」の会期末が迫っていたこともあって、結構な混雑を覚悟していたのですが、、、、、それほどでもありませんでした
それどころか、江戸博の特別展でこれほど作品をじっくり拝見できたのは初めてだったかも…
それはさておき、展覧会の最初の作品がキャッチーでした
俵屋宗達の「虎図」です。
Charmingな虎ですなぁ~
展覧会の構成は、
1. 日本美のふるさと 琳派
2. 中国文化へのあこがれ 文人画
3. 写生と装飾の融合 円山四条派
4. 大胆な発想と型破りな造形 奇想派
5. 都市生活の美化、理想化 浮世絵
というもの。
わたし的には、この展示では、「琳派」「円山四条派」が好みで、「浮世絵」と「奇想派」は微妙に好みと違っていて、「文人画」は「まぁ、いいや…」でした。
この辺りの話はまた後日…