OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

和製ホッドロッド! これはイケイケ歌謡ポップスの快作!

2017-04-09 18:04:20 | 歌謡曲
や■サニー・ボーイ / 小月リエ (ポリドール)

今でもこそ、学生でも自分専用の車を持っている者は珍しくも無く、特に地方では車が無ければ、他に移動手段が無いので、生活必需品として認められているわけですが、これが昭和40年代後半から同50年代の、例えば東京周辺においては、何時でも自分で自由に運転出来る車があるだけで、それは男であれば、女の子にはモテモテになる絶対のアイテムであり、つまりは裕福な家庭のおぼっちゃん、あるいはそ~でなくとも、バイト等々で懐に余裕があるとか、決定的な幸運に恵まれているという証明だったんですねえ~~。

それは車を買う事もそうです、なんとか所有しても駐車場や保険や税金、さらには燃料や整備点検・車検の費用が毎月バカにならないのですから、やっぱり勉学を優先する立場の者、つまり学生には不相応な持ち物とは理解していても、やっぱり車があればねぇ~~~♪

という楽しい目論見が果てしない妄想へと繋がるのは、青春の特権かもしれません。

そしてメーカー側も、そ~した若者をターゲットにした新車を次々に投入し、同時にテレビやラジオでも熾烈なCM戦が繰り広げられていた中にあって、そのタイアップによる歌謡曲も様々にレコード化されていた事は、殊更サイケおやじと同世代の皆様であれば、説明不要かと思います。

本日掲載のシングル盤A面収録「サニー・ボーイ」も、まさに曲タイトルとジャケ写デザインからもご推察のとおり、日産サニーをモチーフに、思いっきりヨイショしたカッコイィィ~~ビートポップス歌謡の決定版!

発売されたのは昭和43(1968)年7月ということは、高度成長~昭和元禄も真っ只中でしたから、とにかく前向きに明るく、なんでもイケイケが求めれていた時代だった所為もあるのでしょう、作詞:東大路千弘&作編曲:小林亜星が提供した「サニー・ボーイ」は、なんとっ!

アーチー・ベルとザ・ドレルズが我が国でもヒットさせていた「Tighten Up」を堂々とパクった、あのウキウキさせられるソウルグルーヴをテンポアップしたリズムパターンを用い、そこに明るいソフトロック系のメロディを附した、これもひとつの洋楽歌謡でありましょう。

しかも歌っている小月リエの声質がライトタッチでありながら、とても芯が強く、所謂パンチの利いた節回しを披露しているんですから、たまりません♪♪~♪

そして要所で短く、ダビングよるた一人多重コーラスを歌詞の言葉のキメの部分でだけやってしまうというアレンジも冴え、当然ながら、絶対にサニーであろう排気音のSEを入れているのも、所謂ホッドロッドサウンドとしてのイヤミの無いお約束です。

ちなみに歌っている小月リエは、おそらくはジャケ写に市松模様のミニスカワンピースで登場している女性だと思われますが、サイケおやじはテレビ等々でも接した記憶が全くありませんし、実はこのシングル盤や収録の「サニー・ボーイ」にしても、完全なる後追い体験ですので、彼女についての諸々は知る由もありません。

それでも、こんなに素敵なイケイケグルーヴ歌謡が日常的に作られていた時代に少年期を過ごせた幸せには、心から感謝するばかりです。

そして、何時の時代にも、幸せは絶対に存在するはずと、心から信じていたい気持ちであります。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 松本典子は実演派のアイドル... | トップ | 今朝聴いた石毛礼子 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

歌謡曲」カテゴリの最新記事