OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

桜は散っても心意気

2017-04-25 19:30:12 | 歌謡曲
関東春雨傘 / 美空ひばり (クラウン)

名曲名唱、そして数多のヒット曲を出した美空ひばりは説明不要、日本コロムビアの大看板でありますが、その芸歴でおそらくは唯一、他のレーベルから発売されたと思われるのが、昭和38(1963)年に発売された本日の掲載盤で、それは同年に日本コロムビアから枝分かれして発足したクラウンレコードの門出を祝って、美空ひばりが心意気を示した1枚と云われています。

それは資本系列が異なる日本コロムビアとクラウンレコードの分裂に伴うゴタゴタが今日まで様々な逸話を残し、小説や歌の世界にまで用いられるほどの任侠が繰り広げられたからであり、有名なところでは、その中心人物のひとりであった作詞家の星野哲郎が北島三郎を口説き落とした時の「俺の目をみろ、何にもゆうな」の一節がキメの傑作「兄弟仁義」に昇華されたほど!?!

ですから、その独立に美空ひばりと縁が深い米山正夫も参加していたとあれば、このシングル盤が制作されたのは、美空ひばりがその心意気に感じるものがあってのプレゼントだったという推察も易いんじゃ~ないでしょうか。

そして、その意味合いを鑑みれば、米山正夫が作詞作曲したA面「関東春雨傘」の明るくて、威勢が良い仕上がりは「お約束」以上であり、美空ひばりも十八番の民謡調歌謡曲の真髄を存分に披露しているのですから、本当に何時如何なる時に聴いても、スカッとしますねぇ~~♪

もちろん、そこには義理と人情という、日本人が大好きな味わいが、そこはかとなく滲んでいる事は言うまでもなりません。

ということで、実は掲載の私有盤は昨日、ようやくゲットした1枚でありまして、嬉しさのあまり、この駄文を連ねてしまいました。

でも、ど~か、サイケおやじの趣味に生きる我儘として、ご理解いただければ幸いでございます。
コメント (1)
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