OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

裸の花嫁には驚いたぁ~~~♪

2014-05-25 15:43:55 | 歌謡曲

裸の花嫁 / 岸本加世子 (NAV)

デビュー当時、浅田美代子と似た様な立ち位置に登場したのが、岸本加世子に対するサイケおやじの印象です。

それは昭和52(1977)年、前述した浅田美代子が大ブレイクのきっかけとして出演したテレビドラマ「時間ですよ」と同じ、TBSの水曜劇場枠で放送されていた「ムー」における足袋屋の従業員カヨコ役は、そのまんま岸本加世子のイメージでありました。

というか、サイケおやじと同世代の皆様であれば、そこに浅田美代子と似た様な雰囲気を感じたはずと思いますし、しかし確固たる彼女ならではの個性はきっちり打ち出されていたのですから、以降に女優として成功したのも、成り行きとばかりは言えないでしょう。

そこで本日掲載のシングル盤は同年秋、ということは、確か実質的なデビュー出演であった前述のテレビドラマ「ムー」の放送終了直後に発売されたものですから、そこで確立された人気と知名度からすれば、売れて当たり前と予想されるはずが……。

実は彼女の場合、冒頭に述べたとおり、浅田美代子と「似た様な立ち位置」であれば、その歌唱は、どっちもどっち!?

ご存じのとおり、「ムー」出演時には挿入歌として「北風よ」を出したのですが、幾分時代の流れとは遊離した感じは否めない歌謡フォーク童謡的な曲調が裏目というか、個人的にはそれほど惹きつけられるものはありませんでした。

その所為でしょうか、この2作目となるシングル盤A面曲「裸の花嫁」は岸本加世子ならではの「入れ込んだ」演技力を活かした、台詞&語りが入った哀愁のフォーク歌謡がど真ん中!

うむうむ、これはイイねぇ~~~♪

と感じ入ったファンが大勢という推察も易いほどの仕上がりなんですが、なんとっ!

これには大きな裏がありまして、結論から言うと曲調も構成もアメリカの女性ポップスグループとして1960年代中頃に絶大な人気があったシャングリラスを代表する1965年のヒット「家には帰れない / I Can Never Go Home Anymore (Red Bird)」を強烈に意識しまくった狙いがモロなんですよねえ~~~~~!?

だって、キメとなっているバックコーラスからして……

 もぉ~~ うちにはぁ~ かえれないぃぃ~~

ですからねぇ~、初めて聴いた時、サイケおやじは、そのあまりの確信犯ぶりに絶句して悶絶、そのまんまニンマリし続けた記憶は今も鮮烈ですよ♪♪~♪

これは稚拙な筆を弄するよりも、ぜひとも皆様に両曲を聴き比べていただくのが最良と言う他は無いほどです。

う~ん、ちなみに作詞:中里綴&作編曲:馬飼野康二とクレジットされた楽曲ではありますが、こういうのは失礼ながら「盗作」って言われないんですかねぇ……。

メロディラインや歌詞の一部に対しては、そんな諸々が昭和歌謡曲に限らず、世界中で夥しい事例が記録されてはいますが、こんなにプロデュース企画から全てをパクッているなんてのは、珍しいかもしれませんよ。

告白すれば当時のサイケおやじは、シャングリラスと彼女達のプロデューサーだったシャドウ・モートンに強い興味を抱いておりまして、シャングリラスのレコードを聴きまくっていたというタイミングもぴったりの因縁がありました。

ですから、掲載盤も所謂ネタとしてゲットしたのが本当のところです。

ということで、歌手としての岸本加世子よりも、女優としての彼女が圧倒的な存在感を示している事は説明不要と思います。

しかし、それでもアイドルだったというデビュー期に歌手としてレコードを出してくれたのは、それが失礼ながら大きなヒットにはなっていなくとも、感謝すべきですよねぇ~~♪

それが女優さんの歌のレコードの楽しみでもあります。

コメント (2)
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