蛇口屋

リフォーム業界のあれこれ

SELFISHな配管

2007-05-09 21:19:16 | Weblog
久しぶりに骨のあるお客さんでした。
いえ、別に普通のお客さんが骨がな言っている訳じゃあないですよ。

今回のお風呂をやっている家のご主人は、本当に体中が全部気骨に溢れている方です。もちろんそれは蛇口屋の設備的視点に立った上でのお話です。

なんと、そこのご主人、かつて、電気温水器から、壁掛け直圧ボイラーへの交換工事と、それに伴う配管替えを全て自分で行った勇者です。

普通の会社員なご主人なんですよ。

全く工事関係なんて判らない、ただ、色々な所にボイラー交換の見積を出して、『高いなあ』って思って、ネット覗いたら、なんと、ボイラーだけが定価の半額で売っているじゃあありませんか、それならばと、昨年の夏の休暇を使って5日がかりで交換したそうです。

何が凄いかって、配管替えは全て隠蔽配管ですよ。
壁を剥がして配管を入れたそうです。

問題だったのは、壁を復旧してから通水(配管内にお水を通す事です)した事で、完成した壁の中で水が漏れる音が響いて、壁内部からあふれ出す水で床はベチャベチャ、しかも焦っていたらしくて、そのまま止水栓で水を留めれば良かったのに、あふれ出る水を見て、パニックったご主人はそのままあわてて壁を剥がしていたそうです。

後で冷静に考えてみれば、なぜ止水栓で水を留めなかったのか、自分でも不思議だったそうです。

今もその惨劇の後が壁に残っています。

それにしてもたいした物です。本当に蛇口屋は感心してしまいました。
奥さんにしてみれば、ちゃんと専門家に任せたかったと仰っていましたが、良いじゃあありませんか、屋内止水の付け方が逆で、付いている減圧弁が0,85(セミ貯湯式の減圧タイプ専用の減圧弁)だとしても、立派にお湯は出るわけです。
途中途中、あきらめたようなステンレスフレキの繋げ方といい、どう考えても付けすぎなくらい付いている水抜きのための横水栓も、蛇口屋はステキだと思いました。

最後に、「プロから見て、この配管は何点もらえますかね?」って訪ねられたので、和やかに一言、0点ですね。全部やり直して良いですか?

って言ったら、お願いしますって、言われました。


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