がんに克つ

父のがんを治すためにがんを研究しました。がんは意外と簡単に治ることを知ってもらえたら、亡き父も喜んでくれると思います。

低レベル放射線被ばくリスク

2022-01-04 12:25:42 | 健康・病気

以前、「低レベル放射線被ばくリスクの訂正」という記事を掲載しましたが、その内容が間違っていましたので、記事を削除し、正しいものを改めてここに掲載いたします。

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本ブログの「放射線治療について」のなかで、

「一般人の被ばく線量の限度は年間1ミリシーベルトですが、これは毎年10万人あたり5~12人ががんで死ぬ程度のリスクのようです。(ICRPおよびUNSCEARの推定による)」

と書きました。これは、某大学教授が発表したレポートに、単位被曝線量(1シーベルト)あたりの生涯過剰発がん死リスク推定値が

●国際放射線防護委員会ICRP1990 500人/1万人

●国連科学委員会(UNSCEAR 1993,1994) 1200人/1万人 

と書かれていたので、単純に1000で割った数字を用いたものです。

しかし、正しくは、例えばICRPの場合、「がんで死亡する確率が、累積1シーベルトあたり5%増加する」ということだそうです。

低レベル放射線被ばくリスク

環境省のホームページから引用)

本ブログの「放射線の被ばく量について」という記事でご紹介したように、日本人の年間被ばく線量は約6ミリシーベルトと推定されています。また、日本人の平均寿命は約84歳だそうです。したがって、累積被ばく線量は約500ミリシーベルトとなり、日本人ががんで死亡する確率は約2.5%高くなっていることになります。

一方、厚生労働省の統計によると、2020年の悪性新生物(がん)死亡者数は378,385人なので、低レベル放射線による死亡者数をy人とすると、

(378,385-y)×1.025=378,385 → y=9,229(人)

と計算できます。つまり、毎年約9千人が低レベル放射線によって亡くなっていると推定されるわけです。ちなみに、医療被ばくによる死亡者数は、以前ご紹介したデータから、

9,229×(3.87/5.97)=5,983(人)

となります。毎年、医療被ばくによって6千人近くも亡くなっている計算になりますから、やはり放射線検査や放射線治療はできるだけ避けるべきでしょう。

さて、結論ですが、日本人の低レベル放射線による10万人あたりの死亡者数は、2020年の国勢調査の結果、10月1日時点の総人口が、126,146,000人だったので、

9,229×100,000/126,146,000=7.3(人)

となります。これが、日本人の低レベル放射線被ばくリスクの正しい値です。(自然界の放射線に限ると、7.3×(2.1/5.97)=2.6)

なお、この結論は、年間被ばく線量が6ミリシーベルトの場合です。これを一般人の被ばく線量の限度である年間1ミリシーベルトに換算すると、10万人あたりの死亡者数は約1.2人となります。

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