峰野裕二郎ブログ

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国民栄誉賞外伝

2017年12月15日 | 暮らし

国民栄誉賞にまつわる話で興味深いのが受賞を断った人がいるという点だ。
イチロー選手と世界の盗塁王・福本豊さん、それに作曲家の古関裕而さんが受賞を辞退している。

特にイチロー選手は2度も断っている。
イチロー選手の1度目は、2001年に大リーグで日本人初となるMVPを獲得するなどの活躍を見せたことにより、時の小泉首相から授与の打診があったという。
その際、「国民栄誉賞をいただくことは光栄だが、まだ発展途上の選手なので、もし賞をいただけるのなら現役を引退した時にいただきたい」と固辞したと伝えられている。

2度目は2004年で、大リーグのシーズン最多安打を更新したことから、政府は再度、打診したようだが「今の段階で国家から表彰を受けるとモチベーションが低下する」と辞退したそうだ。

面白いのが福本さん、「そんなんもろたら立ちションもできへんようになる」との名言を残している。

古関裕而さんは、夏の甲子園の大会歌「栄冠は君に輝く」など、今でも多くの作品が愛されている名作曲家だ。亡くなられた後、ご遺族に授与が打診されたが、辞退されたという。辞退の理由は明らかにされていないようだ。

あくまでも余談だが、古関さんは、数多くの行進曲や応援歌と共に軍歌も手掛けている。自らの作品で戦地に送られ、戦死した人たちへの自責の念を持ち続けていたと伝えられているが、ご本人、及びご遺族の心中はいかばかりであったろう。

国民栄誉賞、贈る側、贈られる側、そしてそれを見聞きする私たち、それぞれの様々な思惑が交錯する。


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