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奥山文弥のフィッシングカレッジ

魚の生態、水辺自然環境。釣りを介した人との出会い。家族・親子の釣りが楽しい。東京海洋大学フィッシング・カレッジの情報も。

北海道の旅その2 グランドスラム!?

2009-09-02 | 自然科学・生態
 後ろを振り返ってみたらそこにいたのはヒグマ!!!

ウヮオ! 近すぎる!  その距離3m。

以前、バビーンリバーのロッジの庭先でのグリズリーとの遭遇より近いじゃん!

あの時はお互いがびっくりして逃げていったけど、こいつは全然逃げないのです。

人間に慣れているとすぐわかりました。

私はすぐにカメラを出し、シャッターを切りましたがまだ暗いのでブレブレ。

そこでデジカメの特徴であるISO感度をすぐに上げて撮影開始。ってそんな余裕かましている場合じゃないだろうと自分でも不思議でした。



番屋の主がロケット花火を当ててもクマは驚きません。投げた石は手(前足)ではじき返しました。ゴジラ対エビラのようでした。

クマは後ろに置いてあるカラフトマスをほとんど食いつくしてから森に消えて行きました。

さてどうします?遠藤さんと望月さん、村山さんはまず食事をしながら考えましょうと、朝食に取り掛かります。

他の人たちはみんな帰り始めました。

残ったのは私たちだけ。

クマが森に戻ってしばらくしてからまた釣りを開始しました。今度は後方をチラチラ見ながらの釣りです。

 で、何匹かのカラフトマスを釣ったらまた現れました。見てるんでしょうね。村山さんはさっと魚を隠して番屋の方に持って行きました。

 クマは川で遡上した魚を狙ってます。不思議に今度は危険を感じませんでした。


写真もいっぱい撮って、、、。動画も撮ってから私たちはその場を去りました。

今回の件は釣り人も愚かでした。釣った魚の内臓を、カモメに食べさせるか、も使えればいいものを、河原に放置する人が多すぎたのです。

また番屋に泊った人がデカクーラーに前日釣ったカラフトマスを入れておいたら全部食べられたとか、、、。奴はクーラーの留め具を外すことを知っています。


またこのエリアでクマに襲われた釣り人はいません。

でも、今回、私が一人目になった可能性は十分あったのです。

帰還したから言えることですが、今回の釣りはグランドスラム。

エゾジカ、キタキツネ、そしてヒグマでした。















北海道の旅

2009-08-31 | 自然科学・生態
 お久しぶりです。(笑)
 この1週間、非常にバタバタしていましたので、更新が今日になってしまいました。実は先々週末から北海道に行っていたのです。4日間ですが。
 過去のブログを検索していただくとわかりますが、私は毎年8月末に、熟練の有人と言っては失礼か、約20歳も年が離れている2人の仲間と一緒に北海道に行っています。通っています。
 その2人とはラコステ望月氏とベネトン遠藤氏です。何度が私のブログに出てますし、先日も望月氏はフィッシングカレッジ釣行会で120cmのシイラを上げていますからおなじみですよね。
 現地の案内は鉄人ランカーズ村山氏です。彼とはHNK・BS2の北海道秋スペシャルに生出演したことがあります。


 行った場所はいつもの知床半島。3年前に世界遺産に登録された場所ですが釣りはOKです。

ここには「まだ日本にもこんなスゲエ場所があったのか。」と驚くべきところです。
 20年ほど前に行った、小笠原もスゲエ、ダイナミックな風景でしたが、あっちは南海、こっちは北海。サケ科魚類の私としては、あれほど通ったGTエリアへの懐かしさを忘れ、こっちを選びたいと思います。

 今年は航空機の時間に余裕があったので初日はオホーツク海側経由でちょっと慣行をしてから羅臼に向かいました。オシンコシンの滝下はいつも釣り師で賑わっていますが、今年は釣り人は駐車場使用禁止になったためか、ひとりもいませんでした。

 現地では今年もカラフトマスが帰還していて、それを海岸で釣るのですが、北海道の雑誌にバンバン出まくっているようで、(テレビにも)日は一か所で34人も釣りをする羽目になりました。
 そんな混んでいる場所での釣りが面白いわけはありません。北海道まで来て、なんで?って気持ちになります。
 そこでいつもの沢に入ってオショロコマを釣ろうと思いました。しかし地元の方が「行くな。」と言います。
 今年はクマが頻繁に出ているらしいのです。それが気になって奥へ入れず、いつもの大滝へは行くことができませんでした。オショロコマは釣りましたよ。20尾ほどでしたが、ちっこくても元気な北の野性魚でした。
 さて、海岸のカラフトマスですが、たくさんいるのに掛らないという不思議な状態でした。
 ファールフックならたくさん釣れちゃいますが、初日のフェアフックはたったの1尾。さびしいですね。
 でも休憩中にシカや、コーヒー飲んでいる目の前にキタキツネが出て来てくれてなごみました。
 2日目は早朝から頑張って、、、、。お土産用の魚もちゃんとキープして、、、。
 で、ちょっと釣りに夢中になって後ろを振り返ると、、、、。(続く)



オショロコマは元気です。



これはランチタイム。「いっぱいいるんだからゆっくり釣ったらいい。」と10年前に漁師のおじさんが言っていたのを思い出しました。



銀ピカフィッシュ。ルアーは何とマルキユーのセシリア18g。昔のランカーっていうルアーに似ているね。
ラインはナイロン14ポンド。
リールはトーナメントZ3000C
ロッドは 海煙86リミテッド



振りかえるとそこには、、、。



 

多摩川の魚

2009-08-18 | 自然科学・生態
 多摩川釣り観察・さかなが教えてくれること(つり人社・刊)です。

 この本は多摩川の上流から下流までを、「釣り」という手段で接し、環境について考えさせられ、そして楽しむという本です。

 景気が悪くなって中途半端な遠征ができなくなってきている方、日頃の釣りは多摩川で。
 そして貯金しておいてマグロ釣り、サケ釣りに行きましょう。
 とはいえ、多摩川オンリーで1年過ごしても十分幸せになることでしょう。

 久しぶりの著書です。皆さんぜひ読んでください。

 お友達だと思っている方は、すでにお読みいただいているかと思いますが、まだの方は下記の方法でぜひ購入し、売上にご協力ください。オネガイシマス。

出版社がつり人社ですから、釣り具店か、書店の釣りコーナー(月刊誌以外の場所)にあるかと思います。またはネットで注文を


江戸前アユを食べる

2009-07-14 | 自然科学・生態
 下流の天然遡上、江戸前アユを塩焼きにして食べました。

エラと内臓は取った方がいいよ、と川崎河川漁協総代の山崎充啓さんから言われていたので、私がやろうとしたら、すでに家内がやってくれてました。

塩焼きは炭で遠火の強火がいいのですが、家庭内ではガスのグリル。


で、そのお味は、、、、、。

多摩川下流のあの水のアユ、と先入観がなければ食べられます。

これぞ多摩アユ!と評価するほどではありませんでしたが、、、、、合格。

家内は「皮にちょっと匂いがあるね。」と言ってましたが私は感じませんでした。

貴重な東京湾からの淡白源のオハナシでした。


ビオトープ

2009-06-22 | 自然科学・生態
 

 次男が通う羽村市立小作台小学校の池はビオトープになっています。
この池は以前、放置されたままでどぶ臭いにおいが漂っていました。これじゃいかんと、当時の校長に「いじらせてほしい。」と願い出て、許可を得ました。

 で、水を出してかいぼりして、へどろを全部取って、沈んでいた(捨てられていた)ブロックくずやゴミを全部出して、きれいしに、田んぼの土などを入れて泥底を作り、群馬県館林市郊外の岡部沼から持ってきた植物群を植えて作りあげ、黒メダカを放しました。

 で、増えすぎたオオカナダモなどの草取りは必要でしたが、エサも全くやらないで、メダカは増えもせず、減りもせず、生活しています。

 当時は長男が6年、次男が2年でしたから、次男が卒業するまではメンテナンスするよ、と校長に言いました。

 今、次男は5年、つまり私が関与できるのはあと1年ちょっと。

 気になるのはこの3年間、学校の先生が全く興味を示さなかったこと。

 水圏環境リテラシーの第一歩として最高のメダカ繁殖地なのにね。

 ま、私が趣味で作ったようなビオトープですから。極端にいえば、何もしなくてもメダカは生きていけるでしょう。それほど強い魚です。

 それほど強い魚を絶滅においやっている人間の河川開発ってなんなのでしょうね?



海のゆりかご、藻場を守ろう

2009-06-03 | 自然科学・生態
 このイベントは「アイゴを釣って藻場を守ろう」というもの。海の森とも言うべき藻場は、魚の産卵場所、生育の場所になっているほか、海の浄化作用もしています。
 しかしこの藻場が急激に減ってきているとのことでいわゆる「磯焼け」状態になっている場所が多いのです。
 この磯焼けの原因は釣り師の撒き餌がとも言われていましたが、実はウニや赤名が食害していたのです。
 ですから今回は、藻を食べる魚の代表魚種、アイゴを釣って資源量を調節し、生態系のバランスを買いグクさせましょうという試みでした。
 アイゴなどが急に増えたのは地球温暖化が原因であるとも言われています。

 まず会場では、海洋大の藤田大介先生の海藻を食べる魚たちのお話を聞いてから出撃。船釣りで4隻に分かれて参加者が釣り開始。しかししかしですよ。藻場のある磯近くには船が近づきにくく、堤防すれすれも釣りましたが今度は根掛かり続出で、アイゴは捕獲できませんでした。
 代わりにメバル、カワハギ、マアジ、カタクチイワシ、ネンブツダイ、サクラダイ、イサキ、メジナなどが掛り、参加者は釣りを楽しんでいました。

 NHKの谷地アナウンサーも取材に来て一緒に釣りしました。私もテレビに映る予定です。(たぶん)

 海を守るという対策の中に釣りが盛り込まれたことは大変な進歩で、今回の話を皮切りに、磯釣り師の協力を得てアイゴ釣りをするというのも今後面白いのではないかと思います。

写真はあらかじめ獲れたアイゴを調理した試食会です。


新しいホームページもまだ見ていない方はどうぞ。
http://f-okuyama.com/


新緑祭でアユ放流

2009-05-12 | 自然科学・生態
 江戸前アユの放流は、奥多摩友愛会が3年前に下流の調布堰で捕獲したものを畜養し、5cmぐらいの稚魚を放流したことがあります。
 
 その時の放流会に息子を連れて参加したいと申し込んだら、青梅市の子供でないとダメと断られました。うちは羽村ですから。

 今回は会費200円払えばOK。ライフジャケットも貸してくれて、ヤマメのつかみ取りまでできるイベントでしたが、

「つかみ取りはしなくていい」と次男。

 で、アユの放流もバケツが足りず、順番を待っていたら、一回放流した子がまた戻ってきて、追加を入れて、、、。おいおい。

あれよあれよという間に、生簀に入れたアユは少なくなって、、、。

 親は黙っていようと思いましたが、

ついに「うちの子、まだ放流してないよ。」と言ってしまいました。

そうしたら最後の3尾をくれました。

危ない危ない。言わなかったらアウトだったのでしょうか?

200円払ったのですからね。

 やっぱり羽村はだめなのかい?と、最近温和になったと言われる私も、ほんの少しだけ、、、としました。

 
 放流後は、奥多摩のおさかなセンターの加藤憲司先生の話「川の魚」を聞いて親子ともども満足。これで200円は安いと、ほっとしました。

 でもね。安全確保のためとはいえ、ライフジャケットはねえ。最近のイベントは全部そうなのだそうだ。

「うちのイベントは安全に気を使ってますよ。」というパフォーマンスか?

 親が見るということも大切。親は岸にいて、ライジャケ着た子供だけを遊ばす親のなんと多いことか。我が家は立ちこんで釣るときは息子が上流。なぜか分かっていただけますよね。

 車で言うところのシートベルトだと、言う意見もあるが、自転車のヘルメットと言い、このライジャケと言い、安易に遊べなくしているのは責任逃れのせいなのか?

複雑な親心である。

ウグイとマルタの雑種?

2009-05-07 | 自然科学・生態
 多摩川に遡上するウグイやマルタでハイブリッド(交雑種)がいるという話を、聞きましたが、簡単に交雑しないから種が分化したのだと私は思っています。

 マルタの産卵床にデカウグイはいるけど、ウグイは一緒に産卵しているのではなく、マルタの卵を食べているのだと思います。その証拠に産卵床の中にエッグフライを投げ込むと、ウグイは次々にヒットしてきました。

 そこで私の北里大学の後輩で橋本健一さんという、ウグイの論文を書いた男に聞いてみたら下記の答えが返ってきました。

「普通は、ウグイとマルタが同じ群れで混成してますと、いっしょに産卵しているように見えるのですが、実際は同時・同所的に産卵しないと、わたしは考えてます。

 ウグイについては、性フェロモンによって産卵直前の個体が群れる習性が知られてますので、マルタにおいても、ウグイの性フェロモンとは異なるものを発して、お互いの性フェロモンの違いによって認識し合い、交雑を避けて種分化してきたことが推察されます。

 また、産卵箇所が限られてなければ、群れが一度産卵した箇所には、しばらく他の群れが産卵しないことを気仙川、稗貫川、猿ヶ石川のウグイ漁の方々から聞いたことがあります。」

 また彼の調査では海で泳いでいるウグイに50cmを超え、丸々と太ったヤツもザラにいたそうです。

 というわけで、多摩川のハイブリッド説は杞憂であると安心しました。

ウグイとマルタの写真は過去のブログをご参照ください。



江戸前アユ遡上

2009-05-05 | 自然科学・生態
 アユがピョンピョン跳ねているのを見ることはできませんでしたが、瀬の中で苔を食んでいるたくさんのアユを見ることができました。

 このアユ、上流の奥多摩地域まで遡上していないらしいです。途中の堰などに阻まれて上流まで遡上できないのが理由だとか。
 超えられる魚道もありますが、機能していない魚道もあるのでアユには難関だとか。さらには八高線の鉄橋の土台のコンクリートがじゃまをして魚道もないのでここでストップだとか、、、。
 

 しかし私はこう考えます。

 今遡上している天然アユは、実は上流まで遡上しない個体群なのかもしれないと。

 アユの遡上力は素晴らしいもので、雨が降って少しでも増水すれば、コンクリートなど泳ぎ上がってしまうでしょう。

つまり、アユには海から遡上した後、上流へ遡上する習性がありますが、果てしなく上流まで上るタイプの群れとそうでない群れがいるので、その上らないタイプの群れなのではないかということです。

 サケでも同じです。たとえばカナダのスキーナリバーに遡上するサケは河口近くで産卵する群れと、上流約400kmまで遡上して産卵する群れとがあるのです。

 多摩川のアユのルーツは放流アユです。流程の30kmほどの短い川の海産アユを放流して、その居残りが産卵し、東京湾で育って上った場合、多摩川を上ると30kmだったとしても府中あたりです。

 私たちが、苔を食んでいるのアユの群れを見た場所は登戸より下流ですから、河口から約20kmです。ここで食んでいるのですからすでに稚アユではなく、成魚ですからここからそれほど上流に上るとは考えにくいです。

 上流まで上らなくても江戸前アユはアユです。多摩川の生産力がそこまでよくなったということをより一層認識したいものです。

(写真はイメージです。)

リニューアルした奥山文弥のホームページはこちら







マルタ犬とグランドスラム

2009-05-01 | 自然科学・生態
 先日の美しい多摩川フォーラムの観察会で、マルタの産卵が凄かったので、これなら家内にも釣れると思い、「散歩に行こう。」と誘って出かけてきました。

 出発は9時半というのんびりさ。


 駅前のコンビニで冷やしうどんなどの弁当を買い、トコトコ歩いて川まで20分。
バシャ、、、、、バシャバシャ!!

いたいた。時間はすでに11時半を回っています。

さっそく準備開始し、先に釣りを始めた家内のスプーンにヒット!

ギュンバチン!  あれ、珍しい。 4ポンドラインが切れました。そのスプーンもうないよ。

そのあと家内にまたヒット。ちょっと小ぶりのマルタ。でも試していると、メガバスのX55ピンクにヒットが集中。

ちょっと借りてやってみると私にもすぐニゴイが。そして2尾目も。

バチン!また切れた。このルアーも、もうありません。

河原に座ってランチ。ほのぼのとした時間が過ぎていきます。魚はいっぱいいるのであせらりません。

昼食後フライも試す。私はマルタと、ウグイを4尾ゲット。

家内はJGFAの記録狙いをしたのですが、大きい魚はみんな切られました。それでも2尾ゲット。

最後にルアーでウグイを釣ってグランドスラム。コイ科細魚の3種です。ちなみに全部キロオーバーだから凄い。

 私に友人がさいたまの川がそうだと言っていましたが、こっちの方が元祖「タマゾン川(多摩存川)だと私は思います。

これらの他に、ナマズ、ウナギ、スズキ、ライギョ、ソウギョなど大物を育む、都市近郊でアマゾンに引けを取らないほどの川かもしれません。

子供が帰ってくるので午後2時半にストップフィッシング。帰り支度をしていると、毎日来ているという人が来ました。

情報交換していると、犬を連れた人も。どこかで見た犬。

ブログで「マルタ犬」というのを出してる人だった。楽しい会話のときでした。

マルタ犬はマルタがヒットすると大騒ぎするそうで、、、。ハンドランディングならぬ、ジョーズランディング。咥えちゃうんだそうです。(笑)

みんな温厚です。某所のサケ釣りのようにカリカリしていません。

いろいろ教えてくれて「70cmを釣った人がいるよ。」という話には驚かされました。

今日の収穫。この2人との出会い。

二子玉川と違って駅から遠いが、いい1日でした。



まずはマルタ。以前もたくさん紹介している。



そしてニゴイ。帰って写真を見せたら長男が「ゲ!グロテスク!」と言った。普段コイを見慣れている子でもそう思うのか?あるいはいかつい生態を見抜いたか?
この魚、雑食性ですが、魚食性がハスに続いて強い魚です。



で、ウグイを釣ってグランドスラム達成!!
ちなみにこのウグイはキロオーバー!!



出会いの記念写真です。
















マルタ産卵中

2009-04-29 | 自然科学・生態
多摩川にはいくつもの自然環境団体がありますが、私は美しい多摩川フォーラムと、奥多摩川友愛会に参加しています。
 今日は前者のアユ遡上観察会。
 二ヶ領宿川原の堰(通称・登戸の堰)でピョンピョン跳ねるアユの姿を期待していましたが、残念ながら、今日は見られませんでした。
 その代わり、アユの群れが既に、苔をキラッ、キラッと食むのを見ることができました。
 そして、、、、、。

 バシャバシャ!!!!

マルタの産卵です。

先日は上流羽村の堰で見られましたが今日は下流で、、、。

そうです。春は多摩川の上流から下流まで、一気にやってくるのです。
上流には上流の生態があり、下流には下流の生態があるのです。

マルタの産卵床では、ニゴイやウグイ、コイが卵を奪いあいます。
海からの恵みを一生懸命得ようと必死です。

全部食べられてしまうわけではありません。すでに孵化したマルタの稚魚と思われる超小魚が流れのゆるい場所にたくさん群れていました。

廃水処理がよくなって、水が少しきれいになった多摩川。野性の命はその環境に見事に適応しているように思われました。



マルタの産卵床の中、または下流側には卵を狙う魚も。コイ、ニゴイ、ウグイ、たぶんヨシノボリなどハゼ系も。

まるでサケの産卵床についているニジマスやイワナのようだ。(笑)





ウグイの産卵

2009-04-27 | 自然科学・生態
 最近、多摩川に関する取材や観察会が多いのは、7月に「多摩川の本」を出版する予定だからです。
 美しい多摩川フォーラムの協力を得て出します。
 河川の環境だ何だというと、ネクタイをした先生方が出てきていろいろなことを言いますが、私は井田先生の教え通り、「現場で本物を見る」ことが大切だと思います。
 今、多摩川水系には自然環境団体がたくさんあってみんな一生懸命活動しています。美しい多摩川フォーラムもその一つです。
 春は下流からやってくるという人もいますが、山には山の春がやってきます。ヤマメがライズを始めたら春の到来。新緑が芽吹いたら春から初夏への移行です。

 今日は羽村の堰にウグイを見に行ってきました。
 マルタのときはウグイもでかくて40cm以上ありましたがここは下の写真のとおりの10cmぐらい。これでも親なのです。

 網で魚獲りやったらシマドジョウがとれました。ヌマエビがたくさんとれたので持って帰って水槽に入れました。

 釣りから学ぶことは多いけれど、プラス、玉網で小魚を取ると、見えなかった世界が見えます。

 29日は登戸の堰へ行きます。
5月9日は平井川で観察会します。

詳しくは美しい多摩川フォーラムのホームページからどうぞ。


ウグイとマルタウグイパート2

2009-04-12 | 自然科学・生態
 
多摩川のマルタ釣り、実は小ぶりのやつの中にウグイが混じっていたことがわかりましたね。
 で、二子玉川に通っている人が魚をキープしておいて2尾同時に撮った写真を送ってくれました。

これを見ると一目瞭然。

 マルタウグイは婚姻色の赤線が1本

 ウグイは3本。

ところで、ウグイの仲間は Tribolodon (トリボロドン)と言うのですが

ウグイはhakonensis(ハコネンシス)と言います。

ハコネ?どこかで聞いたような?

そうです。芦ノ湖のある箱根でサンプルを取ったことからそうなったみたいです。
 
英名はなく、そのまんまUGUIだそうです。

マルタウグイは Tribolodon brandti(トリボロドン ブランティ)
学名の由来はわかりませんが、

英名は
REDFIN、Pacific(パシフィックレッドフィン)だそうです。

パシフィック?ということは太平洋。つまり大西洋か、インド洋、地中海、またまたカリブかオーストラリア型が入りということなのかしら??


ちなみにIGFAの世界記録は

ウグイが1,0kg、
マルタが2,0kg

と言うことは先日の、、、、、、。









ウグイとマルタウグイ

2009-04-07 | 自然科学・生態
4月4日に多摩川に行ってきました。場所は先週と同じ二子玉川。
今回は次男も一緒だ。コイ釣り名人の藤田のおっちゃんの有人、キムラさんも来ていた。

 で、私は何と3投目でヒット。50cmのマルタ。あっけなく目標達成。
そして次男もトラウトロッドで、、、。ドラグが鳴りまくりだった。こっちは55cm。「お父さんのより大きい。」とシーバスに続いて言われてしまった。

 そのあと、コイを釣ってちょっと休憩。瀬付いている魚がいる場所は混んでいたのだが、木村さんの知り合いだというので、ちょっと混ぜてもらった。
 そうしたらここでは簡単に掛ってきた。

 ちょっと小ぶりのマルタ。
 
え?
ちょっと待った。
マルタじゃない。

 だってマルタの婚姻色は1本だもの。これは2本とうっすらその間に1本の合計3本。

 これってウグイじゃん。 尺バヤってのはよく聞くが、尺5寸ウグイはなかなか聞かない。多摩川はウグイも降海するのか。大した川である。



ウグイの水中写真。赤のラインは何本?


こっちは朝3投目で釣れたマルタウグイ。赤のラインは何本?




これはどっちかわかりますね。(木村さん提供)




対岸でコイと闘うキムラさんのブログも参考にしてほしい。



こっちは次男のファイト。凄いでしょ?メガバスのパガーニウルトラライトでここまで耐えるのって感じ。





ナースログ

2009-03-28 | 自然科学・生態
 倒木も、森に湿度を与え微生物から虫、トリ、動物などを育てる。森を看護するという意味で開高巨匠は「ナースログ」といった。自然に無駄なものは何もない。一見無駄そうに見えて実は非常に重要な役割をしているのだと。

 マルタという魚。漢字で丸太である。マルタ釣りのことを丸太伐採という人もいる。非常にユニークなとらえ方だ。

 しかし私たちにはこのマルタ釣りもナースログなのである。

 東京湾から上ってくる大型魚だ。貴重だ。卵はすべて孵化して稚魚が海に下るわけではなく、小魚に食われる。そして卵は恋にも、いやコイにも食われる。カナダのサケと同じ。

 そして今日も「美しい多摩川フォーラム」のマルタ観察会で二子玉川に行ったが、1尾釣れただけで癒される。

 もうちょっと釣れても癒される。もっととたくさん釣ると作業になる。だからほどほどに。

 多摩川上流のトラウト域にすんでいる私たちが下流でマルタを狙う。多摩川の生命力を感じる。
 これもナースログなのである。この看護師さんのひょうきんな顔をお楽しみください。



釣果はこちらを。