チェイルチョアハヌン韓国ドラマ&韓国旅日記

韓国ドラマだ~いすき!
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創作「赤と黒」~新たなるラストシーンPart15~

2012-12-22 00:14:57 | 創作「赤と黒」


お越しいただきありがとうございます。(^-^)

忙しさにかまけて ついつい 遅くなりがちなこの物語。
秋の設定が 季節の方が追い越し 先に冬になってしまいましたが…。
創作の物語の中はまだ秋のままです。
秋の余韻とともに 妄想の世界を
お楽しみ下さい。

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秋の風が 緑の風景を 吹き過ぎている。
ソウルから KTXに乗り 2時間半弱。
車窓には 地方ののどかな山川,田畑が 続いている。
ジェインは その風景を眺めながら
1年前に訪れた 日本の風景を 思い出していた。
あの時の 車窓の風景と とても よく似ている。
懐かしい声が 聞こえてきそうだ。

密陽駅は そんなのどかな場所にあった。
駅の前は小さな広場になっていて 道の向こうに
交番が見えた。
ジェインは ポケットから小さなメモを
取り出した。
KTXの車内でも何度となく
取り出しては 見ていたので
昨日書いたばかりのメモが
もう くしゃくしゃになっていた。
それにメモを見なくても
そこに書いてある住所は
覚えてしまっている。
しかし,それでも,ジェインは
再び確かめるようにメモの
住所に目をこらした。

ゴヌク…待っていて
あなたが いるところが
天国でも地獄でも。
必ず見つけ出すわ。
見つけ出して 私の目で
あなたの世界を見てあげるから。
…ねぇ,私に聞いてよ。
『どんなふうに見える?』って。
ほら,私の膝ならいつでも貸して
あげるから…。

昨日 ホン・テラから 電話をもらったときには
本当に驚いた。まさか,新しい職場をホン・テラが
知っているとは思わなかったのだ。
「ジェインさん。今から私が言う住所をメモしてくださる?」
ホン・テラは何の前置きもなくそう言った。
1年前は一言一言に嫉妬が見え隠れし
鋭かった口調がうそのように穏やかで
ジェインは少しとまどった。
「テラさん なんのことでしょうか?」
「ジェインさん お願い 黙ってメモして。
 私のとっても あなたにとっても
 大事なことだと思うの。
 それに これは あなたにしか
 できないことだから。」
どこか意味深な口調にジェインは
黙って言われるままに住所をメモした。
「密陽?」
たしか大邱の近くのはずだ。
「テソンがそこにいるわ。」
「…え?」
「テソンに…いえ…ゴヌクに会いに行ってほしいの。」
「テラさん…」
テラは受話器の向こうで
深呼吸した。そして震える声で
こう付け足した。
「ゴヌクを迎えに行ってほしいの。
 今,彼を闇の中から救えるのは 
 あなたしかいないの。
 ジェインさん お願い。
 ゴヌクを…私の弟 テソンを
 助けて…お願い。」
最後はまるですすり泣くような声だった。
「テラさん……。
 ありがとうございます。…大丈夫です。
 私 会いに行きます。」
ジェインの答えを聞いてテラも答える。
「ありがとう。ジェインさん。
 頼みます。」

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勝手気ままに妄想していますが
できるだけ ドラマのラストシーンを
生かして行こうと考えています。

次回をお楽しみに~(^_^)