チェイルチョアハヌン韓国ドラマ&韓国旅日記

韓国ドラマだ~いすき!
毎日韓国三昧な日々を過ごしています。
気ままな独り言におつきあいくださいませ。

創作「赤と黒」~新たなるラストシーンPart9~

2012-07-22 19:41:32 | 創作「赤と黒」
お久しぶりです。
 自分で創作しながら
 一人ああでもないこうでもないと
 もんもんとしていました。
 あくまでも私の妄想ですので
 ご容赦下さいませ~^0^/~


実際のドラマのラストシーンを利用して
創作でラストを考えてみました。
妄想の世界を
お楽しみ下さい。



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懐かしい場所に立っていた。
前回 日本に来たとき泊まっていたホテルだ。
あのとき どんなに素っ気なくされても
どんな仕打ちをされても 
どんなに 言い合いになっても
また 会うと嬉しくなったのは
心のどこかで 彼を受け入れ
彼の家を心の中に立てていたのかもしれない。
まだ 1年も経っていないけれど
何年も経ったような気持ちだ。

ジェインはチェックインすると
すぐ龍先生のオフィスに連絡を入れた。
「…そうですか。急な仕事ならば 仕方ありませんね。」
ジェインはため息をついた。
韓国から連絡を入れてはいたが,龍先生の気まぐれが
また始まったのだろうか…製作のために仕事場にこもって
誰とも会わないと言っているのだそうだ。
「ジェインさん,すみません。約束通り作品の貸し出しは
 大丈夫ですのでギャラリーの方で作品を見ていただくことは
 可能です。そこで,チェックしていただいて決まった作品を
 おっしゃっていただければ搬入に間に合うよう発送します。」
「ありがとうございます。でも,龍先生に一度お目にかかって
 ご挨拶だけでもさせていただけませんか?まさか,前回のことで
 お気を悪くされているでしょうか?」
 ガラスの仮面が前のホン・テソンによって割られてしまったことは
内緒にはしていたがどこからか伝え聞いているようだ。
「いえいえ,そんなことはありません。おかげで新しい作品の
 インスピレーションが湧いたようで…今年はいつもにも増して
 良い作品がたくさんできたのですよ。」
「そうですか…」
助手の言葉にほっとしながらも やはり謝りたいとジェインは思った。
龍先生にはもちろんだが ホン・テソンとムン・ジェイン,シム・ゴヌクの
関係を初めからやり直したかった。今回の日本行きはシム・ゴヌクの代わりに
彼の心を癒す旅にしたかった。

 
あのとき,そう ホテルの部屋でゴヌクにホン・テソンが
ヘシングループのホン・テソンだと
どうして教えてくれなかったのかと詰め寄った時,
彼は「ホン・テソンがヘシングループのホン・テソンだから好きなのか?」
と聞き返した。
どんな気持ちだったのだろう。自分が一度いた場所にいる男の下で働き。
その男の名前に魅力を感じて近づこうとする私と知り合い。
どんな気持ちですべての言葉を話していたのだろう。
そう,復讐の鬼ではなかった。あんなに計画して近づいた相手なのに
彼は憎んではいなかった。ホン家のみんなに対してもそう。やさしかった。
ああ…そうね。ゴヌク,あなたはただあの家にもう一度帰りたかっただけ。
それは本能がそうさせたのね。ジェインの頬を知らぬ間に涙が流れたいた。
「もしもし。ジェインさん?」
急に黙り込んだジェインを心配して助手が
何度も呼びかけていた。
「あ…もしもし,すみませんでした。」
「ジェインさん,明日のお昼頃だったら少し会って
 いただけるかもしれませんよ。」
「え?」
「明日,お昼前に注文した材料が業者から届くことになっているんです。
 今回は特別な材料なので龍先生が自分で確かめると
 おっしゃっていましたから。」
「ありがとうございます。明日の昼ですね。分かりました。
 伺ってみます。」
ジェインは電話を切り,涙をぬぐった。
 泣いてちゃだめよ。ジェイン。
 ゴヌクが戻ってきたら笑って出迎えるんだから…
 いつも笑ってなくちゃ…。
ゴヌクがいなくなってから繰り返し自分に言い聞かせた言葉だった。