チェイルチョアハヌン韓国ドラマ&韓国旅日記

韓国ドラマだ~いすき!
毎日韓国三昧な日々を過ごしています。
気ままな独り言におつきあいくださいませ。

創作「赤と黒」~新たなるラストシーンPart4~

2012-03-30 22:56:30 | 創作「赤と黒」
実際のドラマのラストシーンを利用して
創作でラストを考えてみました。
妄想の世界を
お楽しみ下さい。



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(前回の続き…幸い探し始めてすぐにゴヌクを
 見つけることができたキム室長は、ゴヌクを
 車で病院へ運ぶ。)


テラは携帯を握りしめたまま 居間でじっと座っている。
そこへ 車いすに乗ったホン会長が入って来た。

静かにテラに近づき テラの手に自分の手を重ねる。
顔を上げるテラ。
目を真っ赤して涙をこらえている。

「お父様…」

「大丈夫だ…テソンは必ずかえってくる。 …必ず。
 20年もかけて あいつは 帰ってきたじゃないか。」

テラはこくんとうなずく。

「大丈夫だ。すべてを忘れて すべてを許せば
 お前もテソンもモネも…みんな もっと 穏やかに暮らせる。
 家族じゃないか…。
 一番 悪かったのはこの私だ。私は罰を受けたんだよ。
 だから このざまだ。 罰は全部私が受けるのだから
 テソンもモネもお前も 安心しなさい。」

「お父様…」

テラは ホン会長の手を取る。

そこに携帯の着信音が鳴り響いた。

「もしもし?」

テラはおそるおそる携帯をとった。
そして,何事か聞いていて 思わず口元を手のひらで覆う。
嗚咽を我慢しているようだ。
涙が後から後から流れてくる。

「…分かったわ…ありがとう。」

携帯を切るテラ。ホン会長に顔を向ける。

「お父様 ゴヌクさん…いえ テソンが 見つかったそうです。 」

何かまだ聞きたそうな表情のホン会長。

「…生きてます。」

わっと泣きながら ホン会長に抱きつくテラ。
ホン会長も泣きながら テラを抱きしめる。

扉の外では ウン部長も涙をこぼしている。
「坊ちゃま…。」




そのころ ゴヌクの家では
待ちくたびれた ウォニンが 食卓で居眠りを始める。
さすがに 何事か不安になったジェインは 部屋の中をうろうろする。
そして,置き去りにされた携帯を見つける。

「…?」

(携帯も持たずにどこへ行ったのかしら?)

コンビニにしては 時間が経ちすぎている。

ふと気づくと ゴヌクの書き置きに目がとまる。

(急に養父母に呼ばれた…アメリカへ行く…?)

何だか ちぐはぐで釈然としない。

部屋を見渡すと,隅にスーツケースがあるのが見える。
(携帯も持たず,スーツケースも持たず?
 急に呼ばれたとしても…変だわ。)

この前の失踪騒ぎのことが頭によぎる。

(ゴヌク…いま どこにいるの?)

ジェインは思わず部屋から飛び出し階段を駆け下りた。
幹線道路に面した舗道上で左右を見回す。
どちらからか ゴヌクがふらりと戻ってきはしないだろうか。

立ちつくすジェインの横を何台もの車が通りすぎる。
その中にゴヌクを乗せたキム室長の車もあった。
だが ジェインは気づかない。

「ゴヌク…。」



つい先ほどまでの幸せな気持ちはすでに吹き飛んでしまっていた。
底知れぬ絶望感に再び襲われる気がしてくる。
ジェインはいつまでもそこに立ちつくしていた。


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勝手気ままに妄想していますが
できるだけ ドラマのラストシーンを
生かして行こうと考えています。

次回をお楽しみに~(^_^)

創作「赤と黒」~新たなるラストシーンPart3~

2012-03-18 23:32:49 | 創作「赤と黒」
実際のドラマのラストシーンを利用して
創作でラストを考えてみました。
妄想の世界を
お楽しみ下さい。

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(前回の続き…モネがゴヌクを撃ったことを知ったテラと
 ホン会長。動揺は隠せないがゴヌクを救うことを
 決意しウン部長の力を借りる。)


ウン部長から連絡を受けた キム室長は 慌てた。
確かに モネお嬢様から ゴヌクの自宅はどこかと
電話で 尋ねられたことを思い出したからだ。

  あのときは てっきり 実の兄だと分かって会いに行くのだと思った。
  いろいろ紆余曲折はあったようだが
  実の兄だったからこそ 強く惹かれたのだろう。
  すべてが 過去のことと 思い切れるのではないかと
  思ったのだ。だから 教えたのだ。

  しかし, ウン部長からの電話を聞いて
  自分の考えが 甘かったことに気づいた。

  そう言えば,モネお嬢様は 今空港に着いたところだ と
  おっしゃっていた。
  それに 心なしか いつものように 華やいだ感じの声とは
  どこか違うようだった。

  ゴヌクを 兄とは知らず 強い復讐心だけを
  抱いて戻ってきたということか…

  忘れていたのだ。ホン家の人間は誰もが強い執着心と
  自己愛に近い家族愛を持っていることを…
  特に シン夫人と モネお嬢様は それが 強い。

キム室長は車に乗り込むと市内へ向かった。
ゴヌクの家は明洞の外れだ。
とにかく南山1号トンネルを抜けていくのが近道だ。
幸いテラの警護兼運転手のカンが市内にいるので
ゴヌクの家に向かっているという話だ。

どの道もまだ車が多い。
もしや行き交うタクシーに乗ってはいまいかと
信号で止まるたびに 対向車に目を光らせる。

ゴヌクの家の前に着いたときには かなりの時間が経っていた。
車を路肩に止め 階段をあがる。
ゴヌクの家のドアをゆっくりと開くと
中から声がする。

「ウォニン まだ 食べちゃだめよ。
 ゴヌクが帰ってきてからね。」

「んんん~。お姉ちゃん もう お腹ペコペコだよ。
 ゴヌク どこ行っちゃったのかな。」

ジェインという娘の声だ。もう一人は妹?
2人とも 何があったのか 知らないようだ。

キム室長は ドアをそっと閉めた。

 今は知らせるないほうがいい。
 それよりも一刻も早くゴヌクを探さねば…

 明洞のほうへ行ってみるか?
 南山1号トンネルから来る道は今通ってきたばかりだ。
 …となると 明洞の通りのほうか?
 確か 教会があるはずだ…

なぜか 教会へゴヌクが行くような気がした。
と 携帯が鳴る。

「もしもし キム室長ですか?」
「カンさんか?」
「ゴヌクさん…いえ テソン坊ちゃんを見つけました。」
「今 どこだ?」
「明洞聖堂の入り口です。…意識がありません。」

明洞聖堂…すぐ目と鼻の先だ。
携帯で話しながら車を明洞の通りへ乗り入れる。
100mも行かないうちに 明洞聖堂の入り口が見えた。
カンさんがしゃがんでいる。
聖堂の薄暗い街灯でも分かるほど 青ざめている。
カンさんが抱えている 布袋のように見えたものは 
近づくにつれて人型になっていった。ゴヌクだ。

車から降り 二人でゴヌクを抱えて 後部座席に乗せる。
息はしてはいるが いつとぎれても不思議ないくらい細い。
撃たれたと見える腹部はカンさんがタオルのようなもので
押さえているので分からないがかなり出血しているようだ。
一刻も早く病院に連れて行かなければ…
取り返しのつかないことになる。
そう 20年前のように…
テソン坊ちゃま あのときのような後悔は2度としませんよ。
キム室長は ハンドルを握る手に力を込めた。(つづく)



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勝手気ままに妄想していますが
できるだけ ドラマのラストシーンを
生かして行こうと考えています。

次回をお楽しみに~(^_^)

創作「赤と黒」~新たなるラストシーンPart2~

2012-03-10 13:21:54 | 創作「赤と黒」
実際のドラマのラストシーンを利用して
創作でラストを考えてみました。
妄想の世界を
お楽しみ下さい。

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(前回の続き…ゴヌクを衝動的に撃ってしまったモネは
 ゴヌクの部屋を飛び出ていき,ゴヌクもまたモネが罪に
 問われないようにと部屋を後にする。しかし,撃たれた
 傷のせいで道ばたで倒れてしまう。)


ホン会長宅にて

「ソダム…?何…?まだ起きていたの?」

ホン会長の 就寝前の マッサージに 付き添っていた テラの もとへ
ソダムがやって来た。

「…ママ。」
ソダムはお気に入りのぬいぐるみを抱え目を擦りながら
テラのもとへ歩み寄る。

「だめよ。 夜更かししちゃ… 部屋へ行きなさい。」

振り返り 誰かを呼ぼうとテラが口を開き掛けたとき
ソダムが小さな声で呟いた。

「…ママ…。天使のおじちゃんが 
 ごめんって いったの。
 もう 会えないって…。」

「…え? ソダム…?」

最初 ゴヌクに出会ったとき ソダムが 「天使のおじちゃん」と
呼んでいたことを思い出す。テラ。
何事か不安な気持ちが広がる。
ホン会長も起き上がってじっとソダムに目を注いでいる。

テラは我が子の腕をとる。
「…ソダム?」

そこへ ばたばたとウン部長が 電話の子機を手に入ってくる。
かなり険しい顔つき。

「テラお嬢様…モネお嬢様が…」

テラは電話を受け取る。

「モネ?」
全神経を集中させる。
電話の向こうでモネが泣いている。





「モネ? どうしたの? 今 どこにいるの?」

「…お…ねえ…ちゃん…どうしよう。」

「なにか…あったの?」

「どうしよう…おねえちゃん…ゴヌクさんがいなくなっちゃったの。」

「ゴヌクさんのところにいるの?」

モネ テラの質問には 返事をせずに うわごとのようにつぶやく。

「いなくなっちゃったの…私が 撃ったから…
 拳銃で…撃っちゃったから…お腹から 血が 滲んで…
 私…逃げたの…でも…やっぱり…心配で…戻ってきたら…
 いないの…どこにもいないの…。」

(モネがゴヌクを撃った?)
(ゴヌクが怪我をしたたまま消えた?)

「モネ? そこにゴヌクさんはいないのね?
 ゴヌクさんは 怪我をしてるのね?」

テラの問いかけには 返事をせず
モネは泣きながらうわごとのように
繰り返していた。
「…私…行かなくっちゃ…ゴヌクさんを探しに…きっとまだ
 近くにいるわ…きっと…私には分かる…
 まだ 近くにいる。」

ツーツーツー

電話が一方的に切れる。
「モネ?モネ?」

テラは涙をこらえて顔をあげた。

「ウンさん 力を貸してくれる?」

テラは目に涙をいっぱい溜めて ウン部長を見る。

「はい お嬢様。」

「モネも… ゴヌクさんも…いえ,テソンも助けなくっちゃ。
 私は二人の姉だから…家族だから…。
 もう2度お父様に息子を失わせるわけには いかないの。」

テラは ホン会長を振り返った。 以前のような目の輝きを
取り戻したホン会長が 深くうなずく。

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勝手気ままに妄想していますが
できるだけ ドラマのラストシーンを
生かして行こうと考えています。

次回をお楽しみに~(^_^)




創作「赤と黒」~新たなるラストシーンPart1~

2012-03-03 13:33:25 | 創作「赤と黒」
実際のドラマのラストシーンを利用して
創作でラストを考えてみました。
今回は長くなりそうなので
まずは Part1ということで…
妄想の世界を
お楽しみ下さい。

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ゴヌクの腹に広がる血痕を見て
急に怖くなるモネ。

(私…何を…?)

頭の中が混乱し,自分が何をしゃべっているのか
何がどうなったのか 分からない。
朦朧としたまま 逃げるように ゴヌクの家を飛び出す。

「モネヤ…」

ゴヌクの消えそうな声が 背中から追いかけてくる。

(夢よ…そう…夢…  悪い夢だわ…)
(わたしのせいじゃない…ゴヌクオッパがいけないのよ
 悪いのは わたしじゃない…)

むちゃくちゃな運転で 自動車を走らせるモネ。
交差点で曲がってきた対向車と 危うく 接触しそうになる。

ハンドルを切り 路肩に乗り上げ 停車。
ハンドルに突っ伏して 動かないモネ。

<ゴヌクの部屋>

そのころ ゴヌクは 自宅からモネの痕跡と
床の血痕を 消し去り 街へ。

よろける足で それでも自宅からできるだけ遠くを
目指そうと 必死で歩く。






(モネ…ごめん。テラ姉さん…ごめん。父さん…ごめん。)

ミアネ…の言葉が 脳裏に渦巻く。

(テソン…ごめん。ソニョン姉さん… ごめん。 …ジェイン… ごめん。)

(これでいい。…最初から 生まれてこなければ よかったんだ。)

足が絡んで どうっと 倒れ込む。




「大丈夫ですか?」

明洞の繁華街。街には10時を回っても まだ人の姿がある。
道行く人が 酔っぱらいかと思って 声をかける。

「…………。」
苦笑いしながら 手で相手を制止 立ち上がる。
渾身の 力を出して 背筋を伸ばし 腹の血痕に気づかれねよう
スーツのボタンを止める。

しかし 10歩も行かないうちに また 足がよろける。
電信柱に手をかけ  息を整えようと 頑張ってみるが
もう 腹はおろか 全身のどこにも力が入らないようだ。

「…父さん…ごめん。」



小さくつぶやくと 電柱の足もとに崩れるように座り込む。

―つづく―


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勝手気ままに妄想していますが
できるだけ ドラマのラストシーンを
生かして行こうと考えています。

次回をお楽しみに~(^_^)