夢見るババアの雑談室

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中山七里著「恩讐の鎮魂曲(レクイエム)」 (講談社)

2016-05-27 19:07:37 | 本と雑誌
恩讐の鎮魂曲
中山 七里
講談社











本の帯から
{またしても止まらない「どんでん返し」!!
「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」シリーズ最新作!!


悪辣弁護士・御子柴、医療少年院の恩師・稲見が殺人で逮捕されたー

圧倒的迫力のリーガル・サスペンス!}


{改めて問われる「贖罪」の意味とはー

韓国船が沈没し、251名が亡くなった。
その事故で女性から救命胴衣を奪った日本人男性が暴行罪で裁判となったが、刑法の「緊急避難」が適用され無罪となった。

一方、医療少年院時代の恩師・稲見が殺人容疑で逮捕されたため、御子柴は弁護人に名乗り出る。
稲見は本当に殺人を犯したのか?}


御子柴礼司という名前は少年時代に殺人を犯した男が自分で付けた名前

死体配達人と呼ばれ 事件当時知らない人間がいないかと思われた本名


ある女性の弁護で 遂に御子柴の本名は世間の知ることとなる

そうして顧客は減った
事務所も引っ越しをする

そんな御子柴に近づいてきた山崎は 自分達の顧問になってほしいと言う
彼は裏社会に属する団体の男だった


稲見が殺人容疑で逮捕されたことを知り その山崎の力も使って 稲見の国選弁護人に強引になる御子柴

老人介護の闇

施設で虐げられる入居者達


稲見が殺したとされる男は とんでもない過去を持つ男だった
多くの犠牲者を出した海難事故にて 同じ日本女性を殴って救命具を奪う様子が偶然 乗客の携帯に写っていた
その若い女性は行方不明となったまま見つからずー

しかし男は「緊急避難」が適用され 罪にはならなかった

稲見が殺したのは その男

施設でも弱い者いじめをしていた


稲見の弁護に調査を進める御子柴

けれど稲見は自分の犯した罪への裁きは甘んじて受ける覚悟だった


自身の過去や心とも向き合う御子柴


自分の無力

そんな御子柴の心を救うのは 「追憶の夜想曲」にて出会った少女からの手紙だった

ーわるいことをしていない人を助けようとする先生は、やっぱりいい先生なのだと思います。
ずっとずっとおうえんしています。
わたしも大きくなったら、先生みたいなべんごしになりたいと思います。
がんばってねー




罪を犯した人間は生き直すことができるのか

罪は消えない

奪った命は もう取り戻せない

その罪は背負って 

重く辛く険しいー

それでも御子柴は生き続ける


その魂は善か悪かー


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2 コメント

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Unknown (けん)
2016-05-28 10:52:21
おお!
俺も最近読んだばかりなので記憶がまだ鮮明です♪
韓国船が沈没事故からの・・・ 巧いストーリー展開でした。
そして御子柴弁護士のキャラ。

中山七里さんっていろんなものが書けるのですごいなって☆
新刊が待ち遠しい作家さんです。
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けん様 こんにちは (夢見)
2016-05-28 12:57:57
有難うございます

韓国船が沈むところからのーつながり

そして稲見の死んだ息子が助けた命

沈む船で殺された娘

つながっていきかたが凄いなと ここともつながっていたのかと


罪を犯して罰せられないことのほうが苦しいー
昨夜放送の「ソロモンの偽証」(原作
宮部みゆき)にも似た言葉が出てきたなと

別な作品の登場人物が ちょいと他の作品で出てきたりしますし(今回は渡瀬さんが特別出演) そうしたサービスも嬉しい作家さん
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