![]() | 六つの希望 吉祥寺探偵物語 (双葉文庫) |
五十嵐 貴久 | |
双葉社 |
川床(かわしょう)はコンビニのバイト店員 一応店長代理の肩書があるから新人の教育係りも引き受けたりする
もとはバイトの正社員で副店長の芝田は 細かい男で何かとうるさい 「正社員」であることを何かと口に出し威張る
川床には小学生の一人息子がいる
馴染みの店の常連客から頼まれたペット捜しの仕事がうまくいったものだから 川床に惚れていると言い張るオカマの京子さんが名探偵と宣伝
探偵仕事も増えてきている
今日は 店で働いている副店長のギリコ(オカマさん)の恋愛のことで 京子から相談を受けていた
コンビニのバックヤードで京子の話を聞いたものだから 芝田がイヤミを言いに来る
で まあ店に入ったところで 珍客があった
フルフエイスのヘルメットを被り武器持つ複数の人間達は 店を占拠する
彼等には要求があった
川床は知り合いの女性の夏川刑事へ連絡することを 犯人側から頼まれた
人質には危害を加えないーと犯人たちは言う
犯人側の出した要求が一つ通るごとに 少しずつ人質は解放されていく
犯人たちの願いは 困難なようで「ささやかなもの」でもあった
時間はきられているが
6時を過ぎたら 場所はわからないが 小学校に仕掛けた爆弾が爆発することになっているー そう聞かされて川床は焦る
転校近い級友へのサプライズの話し合いで 遅くまで小学校に残っているかもしれない
そして小学生の姪がいる京子もブチ切れ
犯人たちは同じ老人ホームで仲良くなった高齢者
人質は次から次に解放されていく 川床は最後の一人になる
{川床「最低の不良老人だな あんたたちは」
「誉められてるぞ」宮田(犯人の中では作戦たてたり首謀格)がつぶやいた。「ありがたいね・・・・・よろしい。準備完了だ」}
小説のラスト近くのやりとりです
高齢者達の実行力 川床でなくても かなわないなあーそんな気持ちを抱くでしょう
この元気な高齢者達に また「会いたい」そう思うようになります
人としての経験が違います
伊達に長生きはしていないのだー
そう長生きがしたいとは思いませんが 「伊達に長生きしていない」高齢者になれるように生きていけたらーとは 思います